J加入内定の4選手が合同記者会見を実施

ア式蹴球男子

 5日、大隈会館にて、Jリーグへの加入内定を決めたア式蹴球部4選手とWEリーグ、なでしこリーグへの加入内定を決めたア式蹴球部女子4選手の合同記者会見が行われた。MF植村洋斗副将(スポ4=神奈川・日大藤沢)がJ2・ジュビロ磐田、MF小倉陽太(スポ4=横浜FCユース)がJ1・横浜FC、DF森璃太(スポ4=川崎フロンターレU18)がJ1・アルビレックス新潟、MF小松寛太(教4=東京・早実)がJ3・いわてグルージャ盛岡への加入を報告。女子選手4名がそれぞれWEリーグ、なでしこリーグへの加入を報告し、意気込みを語った。

 

写真に納まる4選手

 今シーズンはピッチ内でキャプテンマークを巻くことも多かった植村は「ここからがスタート」とし、「多くの人の期待に応えられるように頑張りたい」と意気込んだ。1年時からコンスタントに試合に出続け、ユース時代に所属していた横浜FCでプロキャリアを開始させる小倉は「横浜FCの歴史に名を刻みたい」と抱負を語った。「1日でも早くデビューし、アイシテルニイガタの大合唱の元でプレーしていきたい」と語る森は「サッカー界を明るく照らす存在になりたい」という目標を掲げた。4年で急成長を成し遂げ、内定を勝ち取った小松も、「サッカー選手として夢を与えられるような選手になる」ために「必死にもがいて頑張っていきたい」と意気込み十分だ。同席した兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)は「自分たちの努力で(プロ内定を)勝ち取ったことは本当に素晴らしいことだ」とした上で、「早稲田のプライドを持ってしっかりと羽ばたいてくれると思っている」と期待を示した。大学4年間でサッカーにおける技術面はもちろん、人間性という面においても大きく成長した選手たちの新たなステージでの戦いが今、始まる。

(記事 永田怜、取材 大幡拓登、髙田凜太郎)

コメント

兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)

――兵藤監督からあいさつをお願いします

 いつも手厚いサポートをありがとうございます。また、このような素晴らしい場を設けていただきありがとうございます。今年、男子部からはここに座っている 4 名がプロの世界に進むこととなっております。プロの世界を知っている先輩として、ここで一言、言わせていただきたいなと思います。今までの夢や目標だったりサッカー選手になれたこと、自分たちの努力で勝ち取ったことは本当に素晴らしいことだと思います。ただ、自分の好きだったことが仕事になるというのは、幸せな部分でもありながら、かなり過酷な部分でもあるというところを心の内に止めておいてほしいなと思います。今年、常に言い続けてるベクトルを自分に向けるというところに対しては、さらにそういう意識が大事になるのかなと思います。他人のせいにしようと思えばいくらでもできる世界ですし、ただそういった時間を取っているとピッチ上で表現できない選手はすぐクビを切られるという本当に残酷な世界です。でも、この 4 人ならしっかりとやってくれると思いますし、早稲田のプライドを持ってしっかりと羽ばたいてくれると思っているので、皆さんにもぜひ期待していただきたいなと思います。

MF植村洋斗副将(スポ4=神奈川・日大藤沢)

――プロ内定への意気込みをお願いします

 来シーズンよりジュビロ磐田に内定していますスポーツ科学部 4年の植村洋斗です。まず改めてですけど、小さい頃から目標でありましたプロサッカー選手になれて本当にうれしく思います。その一方で、ここからがスタートだと思っていますし、本当に厳しい道が待っていると思うので、そこに負けることなく自分らしくプレイできればいいなと思います。ジュビロ磐田の中心となって、自分が引っ張っていくぐらいの気持ちで1年目からやっていければいいかなと思います。応援よろしくお願いします。

――内定してから1年半ほどがたちましたが、心境の変化はありましたか

 内定してから1年半ほどたちましたけど、練習参加だったり、ルヴァンカップに出させてもらったりして、身近でプロの強度やレベルを体感して間近で見てきた中で、自分に何が足りないのかというのを日々感じながら、内定してからプレーしてきました。そこに対して本当に自信がありますし、来年からシーズン始まってから自分のプレーできれば試合に出れると思っているので、自信持ってやっていければいいかなと思います。

――森選手とはJ1で対戦する可能性がありますが

 本当に敵に回したら怖い選手ですけど、そこを攻略して絶対勝ちたいと思います。

――ジュビロ磐田は今年J1昇格となりますがそこについてはいかがですか

 自分の中でのJ1でプレーしたいというのはありました。でも結果としてJ1に昇格してくれたので、今シーズンジュビロの試合は毎試合見てきましたけど、チームの連携がすごく良いなと感じていました。一方でJ1の試合も見ていく中で、やっぱり J 2 と J1ではレベルの違いがあると感じましたし、そこでチームとしても個人としても J1 でどれも通用するのかが非常に楽しみで、少しでも早く試合に出るように頑張りたいと思います。

――ジュビロ磐田は補強禁止処分もあった中で、早くから特別指定選手になっていた植村選手へのファン・サポーターからの期待も大きかったと思いますが

 早めからオファーをいただいたということでクラブからも期待されていると思いますし、ファン・サポーターの皆さんも大学のリーグを見に来てくださって、横断幕を掲げてくださったりしました。補強禁止の中で自分一人が特別指定選手だったってことで試合も出られましたし、多くの人に期待されているなと思います。なので、その期待に応えられるように頑張りたいなと思います。

MF小倉陽太(スポ4=横浜FCユース)

――プロ内定への意気込みをお願いします

 来シーズンより横浜FCの加入が決まっているスポーツ科学部4年小倉陽太です。幼い頃からの夢であったサッカー選手を、横浜FCという素晴らしいクラブでスタートさせることができ、また今日この場に座ってみて、プロサッカー選手になれることの喜びをひしひしと感じています。植村も今言っていましたけど、やっぱりここからがスタートだと思うので、自分らしく横浜FCの中心選手として自分のキャリアアップを目指しながら、今後のプロサッカー選手のキャリアを歩んでいけたらいいなと思っています。

――内定してから1年半ほどがたちましたが、心境の変化はありましたか

 自分はそんなに心境の変化はないです。今植村も言ってましたけど、自分に何が足りないのかとか、プロの世界に行って何ができるのかというのを、練習参加だったりプロの試合も見て本当に感じることができていたので、内定してからの心境の変化はないです。すんなりとこれからプロのキャリアを歩んでいくんだろうなというのが自分の中であります。

――横浜FCは今年J2降格となってしまいましたがそこについてはいかがですか

 やっぱり一番はJ1でプレーしたかったというのがあります。でも横浜FC自体がJ1に定着することを目的にしているステップを踏んでいく段階で、その歴史を自分が変えるぐらいのプレーをして、本当に横浜FCのクラブの歴史に名を刻みたいとは内定した時から考えていることです。なので、そういったものを胸にこれから徹していきたいなと思っています。

DF森璃太(スポ4=川崎フロンターレU18)

――プロ内定への意気込みをお願いします

 来シーズンよりアルビレックス新潟に加入することになりました、スポーツ科学部4年森璃太です。まずはこのような素晴らしい機会をつくっていただきありがとうございます。幼い頃から夢であったサッカー選手というキャリアをアルビレックス新潟という素晴らしいクラブでスタートすることができて非常にうれしく思います。また支えてくれた両親チームメイト、友人、指導者の方々、すべての人たちに感謝したいと思います。リリースの文で書いたことが全てで、これから新潟の選手として戦う責任を持ち、ピッチで体現してサッカー界を明るく照らす存在になりたいと思います。そして、1 日でも早くデビューし、アイシテルニイガタの大合唱の元でプレーしていきたいと思います。

――内定してから半年がたちましたが、見られ方など変化はどのように感じていますか

 内定してから半年ほどたって、より一層プロサッカー選手として伸びられ方だったりとか、責任や覚悟というものは感じました。ただ、これからプロサッカー選手になるに当たってそういった責任にだったり、覚悟というのは必ず必要だと思うので、この大学4年間を通して、そしてプロ内定してからの半年間でよりその気持ちが芽生えたのは良かったのかなと思います。

――アルビレックス新潟はサイドバックの役割が難しく重要なポジションだと思いますが、そこを意識してプレーされていましたか

 はい、そうです。今の新潟のサイドバックの選手たちは素晴らしい選手たちが多い中で、自分のストロングをどう出すかというのを常にフォーカスして、新潟のスタイルに合わせながらも、武器をどうやって発揮するかというのは考えながら、この内定してからの期間を過ごしました。

――J1というカテゴリーでは植村選手との対戦の可能性もあると思いますが

 そうですね。これまでの同期と試合をするのは本当に楽しみですし、カテゴリーは違くても小倉だったり、小松とまたプロの舞台で戦えるというのは、本当に自分のサッカー選手としての一つの楽しみです。

――新潟で成長できると思った理由や、選手からかけられた言葉は

 新潟で成長できると思った理由としては、実際練習参加をした際に、その選手の主体的な行動であったりを見ました。また、自分が参加した時は連敗が続いていて負けていたのですが、負けていても自分たちのスタイルは崩さずに自分たちのサッカーをやり続けるというところにすごく魅力を感じて、自分もそのスタイルのサッカーをしたいと思ったのが、成長できると思った理由の大きな一つです。9月に内定が決まって練習参加した際に、藤原奏哉選手から守備の対応の仕方であったりとか、ポジショニングは密にコミュニケーションにとって教えていただきました。そこの部分は本当に感謝していますし、目標としている選手でもあるので、そこに追い付いていきたいなというふうに思います。

――4年間で一番成長したと感じる点は

 この早稲田の4年間で最も成長したのは、大学4年のシーズンです。シーズン開始前に全くプロから声が掛かっていなかった状態で、自分自身が危機感を感じていた中で、新しい兵藤新監督のもと自分の良さをどう発揮するか、プロになれるのかというのは日々模索していたた結果、こういったかたちでプロサッカー選手になることができたので、この大学4年目が一番成長できたのかなというふうに思います。プロ1年目に関しては、開幕からスタメンというのは一つの目標で本当に大学生即戦力として、その自分のプレーを出していきたいなという風に思います。

MF小松寛太(教4=東京・早実)

――プロ内定への意気込みをお願いします

 ギリギリでこの記者会見に参加することになりました、2024シーズンよりいわてグルージャ盛岡に加入することになった小松寛太です。まずは幼いころからの夢であったプロサッカー選手になれたことを大変うれしく思います。自分の特徴であるボールコントロールや攻撃のアクセントや運動量というのを存分に発揮して、グルージャのJ2昇格とJ3優勝に貢献していきたいと思っています。サッカー選手として夢を与えられるような選手になりながら、今この横にいる3人に負けないくらい必死にもがいて頑張っていきたいと思います。

――一度はサッカー人生を終えるという決断をしたようにも思えましたが

 サッカー選手になるという決断をやめた、諦めたことは一度もないです。ただ4年生の前期でなかなか試合に絡めなかったりという現状があった中で、どうしてもサッカー選手になるということに対して盲目的に考える時間が長かったです。それでもやっぱり自分はサッカーが大好きで、サッカーを通してキャリアを歩みたいということに関しては諦めたことは一度もなくて、そういった思いであったりサッカーが好きというこの気持ちが、この結果をつかみ取れた要因かなというふうに思います。

――プロの舞台での目標、発揮したいプレーを教えてください

 やっぱり自分の特徴を存分に出して、J3で大卒というのは即戦力だと思いますし、開幕戦からしっかり出場機会を得て活躍して、J2に昇格したいなという風に思います。