17日、J3の福島ユナイテッドFCがGK上川琢(スポ4=湘南ベルマーレユース)の来季新加入内定を発表した。既に清水エスパルスへの加入が決まっているFW加藤拓己(スポ4=山梨学院)に続き、今季の4年生から2人目のプロ内定となった。
安定したセービングを持ち味とする上川
2年生時、シーズン途中から正GKの座をつかみ取ると、驚異的なシュートストップ力でチームの関東大学リーグ(リーグ戦)1部残留に貢献。存在感と実力を大いに示した。昨季は現ザスパクサツ群馬のGK山田晃士(令3社卒)の壁に阻まれ公式戦の出場は1試合にとどまり、今季も開幕直前の負傷により公式戦出場はないが、その実力は折り紙付き。19日より再開となる後期リーグ戦でのメンバー入りに期待がかかる。
シーズン前に福島ユナイテッドFCへの練習参加を行った上川。その際には、ある選手のプレーやアドバイスが上川に大きな影響をもたらしたと話す。日本代表選出経験もあり、幾多のJクラブでプレーをしたGK山本海人(福島ユナイテッドFC)だ。「自分のキーパーとしての大きなターニングポイント」。豊富な経験を持つベテラン選手の存在が、上川をさらに高めるきっかけであった。
足元の技術にも定評がある
福島ユナイテッドFCは2014年にJリーグに加入。今季はJ3において17節終了時点で2位につけている。J2ライセンスがないことから今季の昇格はできないが、6月にJ2ライセンスをJリーグに申請しており、これからの躍進に期待のかかるチームだ。加えて桃や米など福島県の特産品をモチーフにしたユニフォームの着用や、農業部を発足し農産物を選手・スタッフが生育、オンラインショップで販売を行うなど、先進的な取り組みを数多く行っているチームでもある。
「五輪がありスポーツの素晴らしさを感じて、自分もその一員になりたいし、いろいろな人に対して影響を与えられる存在になりたい」と上川。福島のピッチで躍動し、多くのファン・サポーターを魅了してくれるだろう。
(記事 橋口遼太郎、写真 大山遼佳氏、初見香菜子氏)
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◆上川琢(かみかわ・たく)
2000年(平12)2月23日生まれ。179センチ、76キロ。湘南ベルマーレユース出身。スポーツ科学部4年。関東大学リーグで、1部通算12試合出場(9月17日現在)。
自身の武器はディフェンスラインの背後に対するボールだという上川選手。コーチングにもこだわりがあり、「フィールドの選手の負担を減らせるようなキーパーになりたい」とのことです!