早大のエースここに在り。劇的な逆転勝利で首位再浮上!

ア式蹴球男子
JR東日本カップ2020 第94回関東大学リーグ戦 第10節
早大 0-0
2-1
立正大
【得点】
(早大)86’ 加藤 拓己 、90+2’ 加藤 拓己
(立正大)63’オウンゴール

「本当に全員が繋がっていた」――。試合を終え、殊勲のFW加藤拓己(スポ3=山梨学院)はこう語った。明大戦での悔しい敗北から4日。早大が迎えたのは関東大学リーグ(リーグ戦)第10節(延期日程)、立正大戦だ。前節で首位の座を明け渡した早大にとっては、なんとしても勝ち点3が欲しかったこの1戦。試合は劇的な結末となった。スコアレスで前半を折り返し迎えた後半、オウンゴールで先制を許すとその後も攻め切れない時間が続く。しかし、この状況をエース加藤が打開した。86分、アディショナルタイムと立て続けにゴールを奪い逆転に成功。そのまま最終スコア2-1で、会心の勝利を収めた。

ゴールを決め感情を爆発させる加藤

早大は前半、立正大のロングボールを駆使した攻撃に苦戦。自陣でボールを回す時間が増え、相手のプレッシャーを受ける。13分には危険な位置でファールを犯すと、フリーキックを頭で合わせられた。シュートは枠内へ飛び、先制点を許したかに思われたが、ゴールライン間際で加藤が脚で防ぎクリア。大きな危機を脱した。その後も中盤でのボールロストからシュートまで持ち込まれる場面もいくつか見受けられたが、ゴールまでは許さず。20分ごろからはDF陣も冷静にロングボールに対応。ゲームに落ち着きを与えた。攻撃面では最前線までボールを運ぶことが出来ず、上手く流れに乗り切れない。MF西堂久俊(スポ2=千葉・市立船橋)のクロスなどからゴールに迫る場面は見せたものの、決定機は演出出来ず。合計シュート3本に抑え込まれ、0-0で前半を折り返した。

後半に入り、まず試合を動かしたのは立正大だった。早大は62分にコーナーキックを与えると、サイドへ流れたボールから再びクロスを許す。すると、エリア内での密集の中、早大DFに当たったボールがゴールラインを割った。痛恨のオウンゴールで先制を許した早大。パスの繋がりも生まれ、フィールドを広く使った攻撃で攻め立てるも決め手を欠く時間が続いた。今季0-1での敗戦を多く経験してきた早大。時計が進むにつれ、重い空気が漂い始める。しかし、誰一人最後まで諦めなかった。すると最終盤、ついにDRIVEの姿勢が実を結ぶ。86分、MF田中雄大(スポ3=神奈川・桐光学園)が中央で受けたパスをサイドへ流すと、西堂がディフェンスをはがしファーへとクロス。冷静に頭で合わせたのはエース、加藤だった。この得点でスコアは1-1の同点に。しかし、早大があくまで目指していたのは『勝ち点3』。その勢いが止まることはなかった。迎えた後半アディショナルタイム。グラウンダーのクロスからダイレクトで放ったDF阿部隼人(社4=横浜F・マリノスユース)のシュートを相手DFがブロックすると、その跳ね返りに反応したのはまたも加藤。力強く左隅へ流し込みゴールネットを揺らした。このゴールで逆転に成功すると、試合終了のホイッスルが鳴り響いたのはそのわずか2分後。最終スコア2-1で、早大はリーグ戦では3試合振りとなる勝利を収めた。

逆転勝利を収め、山田と抱き合う杉山主将

今節の勝利によって首位へと再浮上した早大。外池大亮監督はその勝因を「最後まで諦めなかったこと」と語った。チーム全員での粘りによって、これまで重なってきた『今シーズンのア式の負け方』(加藤)のイメージを乗り越えられたことは、今後に向けても大きな収穫となったに違いない。リーグ戦も残すところあと5試合。優勝に向けて、全ての試合が山場といえるだろう。今節の勝利は快進撃の始まりとなるか。負けられない戦いは続く。

(記事 横澤輝 写真 稲葉侑也、橋口遼太郎)

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 山田 晃士 社4 浦和レッズユース
DF ◎5 杉山 耕二 スポ4 三菱養和S Cユース
DF 17 工藤 泰平 スポ4 神奈川・日大藤沢
→72分 大西 翔也 スポ3 浦和レッズユース
DF 22 監物 拓歩 スポ2 清水エスパルスユース
DF 26 鈴木 俊也 商2 東京・早実
MF 鍬先 祐弥 スポ4 東福岡
MF 13 杉田 将宏 スポ3 名古屋グランパスU18
→61分 11 水野 雄太 スポ2 熊本・大津
MF 田中 雄大 スポ3 神奈川・桐光学園
→90+4分 40 西田 翔央 商2 東福岡
MF 14 植村 洋斗 スポ1 神奈川・日大藤沢
→67分 28 丹羽 匠 スポ2 ガンバ大阪ユース
MF 38 西堂 久俊 スポ2 千葉・市立船橋
FW 10 加藤 拓己 スポ3 山梨学院
◎=キャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部 順位表
順位 大学名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
早大 37 17 12 41 11 30
明大 37 16 12 32 14 18
駒大 29 16 36 28
順大 29 17 27 29 -2
国士舘大 26 16 25 23
桐蔭横浜大 24 16 22 21
立正大 20 15 25 24
法大 17 13 21 19
筑波大 17 14 18 27 -9
10 慶大 16 17 17 26 -9
11 中大 16 11 21 34 −13
12 専大 15 12 19 48 −29
※第17節終了時点
コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――前節は敗戦、中2日でのこの試合でした

当然明大、そして桐蔭横浜大やアミノ杯と重要な試合が続きました。そういったプレッシャーがかかる中で、今年初めてそういった結果や成果が目の前に訪れたことで少し自分たちらしいというか、謙虚さみたいなものがなかなか発揮できませんでした。しっかりと自分たちに足りなかったことを、キャプテンの杉山を中心に、まずは自分自身にベクトルを向け、そして自分たちにしっかりとベクトルを向けて、ここから這い上がろうと。積み上がってきたものはありますが、ここからはもう一度足元というか。自分たちのやるべきこと、やってきたこと、特につながりの部分をしっかりと意識して戦おうということで2日間準備をしてきました。

――敗戦からや、明大に習った部分で、大きくチーム内で話し合ったことやチーム内でマインドを合わせたことはありますか

自分たちがどうやってここまで勝ち点を積み上げてきたのか。明大のようにJ内定の選手が何人もいるというチームではありません。自分たちとしてのつながり、部としての一つの結束といった部分をもう一度改めて確認しました。ピッチ上だけではなく、運営面から細かなところまで足りなかったところをしっかりと洗い出して、時間は無かったですが今日に向かってきました。

――試合の流れとしては先制されてから逆転勝利となりました。勝因はどこにありました

勝因は最後まで諦めなかったことです。敗戦から、勝つためには最後の最後まで、一つ一つにこだわって90分戦い切る。諦めずに最後までゴールを目指す。我々のスローガンとしているドライブの姿勢を愚直に貫くというところです。流通経大との試合でも最後に追いつかれ、逆転され、ということがありました。明大にも前半のラストのところで入れられました。我々の甘さ、緩さみたいなものがどこかしらで少しあったのに対して、本当に向き合いきって。難しい状況の中でもそれを発揮できたというのは本当に嬉しいですし、これで改めて首位を取り戻した、首位の座にもう一度つくことができました。このリーグにおいても色々なチームがこの状況下で試合ができなかったり活動停止になったりという難しい状況になっています。その中でも我々としては活動を生み出して。リーグの成立と、自分たちのその中でのリーグ優勝を目指して勝ち点を積み上げていこうと改めて確認をしていたので、本当に嬉しい勝利であったなと思います。

――チーム全員が走り抜いた結果の勝利かとは思いますが、最後に持って行ったのはやはり加藤選手でした

本当にこの2試合、流通経大との試合はPKでゴールを奪いましたが、それを含めれば3試合ゴールができていませんでした。彼にとってはこの先、重要な発信も出てきますが、自分がもう一つ高いステージに行くという状況の中で彼としての覚悟、最後の最後までゴールを目指す。それを体現する。それを結果で示したという点においては、彼ともそれを約束してきました。これまで生きてきた中で1番ゴールを取らなければならない日だよという話をして送り出したので、そういうことに対して彼が本当に向き合って、チームのサポート、チームのつながりの中でしっかりとそれを表現できたというのは、チームにとっても大きな成果かなと思います。

――しっかりと結果で表現を示すところが規格外の証ですか

本当に苦しい場面でクロスをあげた大西や、西堂。彼1人ではゴールは奪えないので、それまで最小失点に抑えていたDF陣を含め、我々チーム早稲田として、全員のつながりというものが、最後彼にゴールを与えたのではないかと思います。

――今シーズン、リーグ戦では初の逆転勝利となりました。要因となったのはやはり繋がりの部分ですか

僕も逆転勝ちをしていなかったので…逆転をするのがこんなに嬉しいことかという(笑)。逆転をされたことはありましたが、終盤でこうやって逆転できるという場面が今年一度もなかったので、僕の中でももしかしたら少し、不安というわけではないですが、今日も難しくなってしまうのかなという思いがありました。僕は当然監督として、最悪の事態というか、難しくなった時の状況も準備していなければいけないので、そういう状況の方が(頭の中での)バランスとしては強かったですが、今日に限ってはキャプテンの杉山を中心に、工藤も出て。4年生として残された、限られた時間の中で1日1日を積み上げて。今我々ができる今日のチャレンジ。勝ち点3を取れば首位になれる、そういうニュースを我々の仲間たちにしっかりと届ける。それがまた大学サッカーを盛り上げるためにも必要なんだという、そういう責任と覚悟みたいなものはピッチ上に出ていました。ピッチの中でいい声が、いいつながりがありました。まさかゴールをすると思わなかったといったらよくないですが、当然立正大ももの凄くハードワークをしていました。我々としてそういったつながりの部分で上回れたのではないかと思います。

――これまでの敗戦は0ー1が多かった、少し頭をよぎった部分もありましたか

とてもよぎりました(笑)。流通経大との対戦も含めた5回の敗戦がありました。そして明大の2度の敗戦、慶大の敗戦、駒大の敗戦の4度は0ー1での敗戦でした。ただみんながそこをどのように覆すか。どのように乗り越えるかということに本気でというか、しっかりと向き合った結果、一つこれで乗り越えられた、今までの自分を超えることができた、ということに対しては、僕自身はピッチに立てませんでしたがすごく手応えとして感じることができました。

――チームとして乗り越えたというお話がありました。アミノ杯決勝での敗戦、桐蔭横浜大戦を挟み、明大戦の敗戦。そしてこの逆転勝利。ここ2週間でチームとして大きな成長を遂げたのではないでしょうか

それもこうやって難しい状況の中でも試合を組んでいただいて、我々としての尊い活動の場を与えてもらっている関東リーグに関わる皆さんや、早稲田大学のグラウンドを提供してくれたり、それをサポートしてくれたり。そして応援してくださる方々の賜物というか、おかげだと思います。だからこそスポーツで、サッカーでできるひとつの活力を我々はしっかりと発揮していく、その責任があると思います。それは大学サッカーの良さでもあります。そういった元気のようなものをどんどん発信していきたいなと思います。

DF杉山耕二主将(スポ4=三菱養和SCユース)

――前半は持たれる時間も長くなりました。ピッチ内での意識の部分や声がけについて教えてください

昨日の前日練習の時に僕から全員に、俺たちはつながらなければ勝てないという話をしました。つながりというのは隣のやつのために一本でも多くスプリントをすることであったり、隣のやつのために一声でも多くコーチーングをすることであったり、隣のやつのミスを自分がカバーしてやる、取り返してやるというつながりを全員に意識させて臨んだ試合でした。苦しい時間や厳しい時間もありましたが、そういったつながりがあったからこそ乗り越えることができたのかなと感じます。

――今日は逆転勝利となりました。要因はズバリどこにありましたか

ピッチ内での選手もそうですが、今日ここにきた部員もそうですし、リモートで応援している部員も含め、全員でつながったことが勝利につながったかと思います。

――チームでつながっての勝利でしたが、やはり最後を決めたのは加藤選手でした。彼の凄さはどこにありますか

チームが1番欲しい時に決めてくれるというところで、やはり頼れるなと感じましたし、ウチのチームのエースは拓己だなと、改めて感じました。

――ここまでの敗戦は0ー1での敗戦が多かったです。今日逆転することができた要因はどこにありますか

またしても後半の難しい時間帯に先制をされた中でも、ピッチを見渡せば下を向いている選手は誰一人いませんでした。チームに対してポジティブな声かけをする選手が多かったです。尚且つ、ピッチ内では全員がドライブする姿勢を諦めずに続けたこともあります。また、先ほども申し上げた通り、つながりの部分が逆転勝利につながったのではと感じています。

――試合が終わった後には抱き合うシーンもありました

チームとしてアミノ杯の決勝で負けてからリーグ戦も勝てていないという状況があった中で久々の勝利で嬉しかったです。また、このように逆転勝利という事で、チームを勢いづける勝利だったなと思います。素直に嬉しかったなという、勝つって、点を取るって最高だなと改めて思いました。

――アミノ杯の敗戦、そして明大の敗戦もありました。チームとして大きな意味のある2週間ほどになりましたね

まさにその通りで、今日のこの勝利が僕らが這い上がるための第一歩なのかなと思います。あと5試合あるので、信じて1試合1試合に向き合いたいなと思います。

――前半、なかなかボールに絡みきれなかった加藤選手に、拓己いいぞ、という声かけをしておられました。どのようなプレーに対しての声かけだったのですか

彼もここ数試合、思うようなパフォーマンスができていなかった中でも、今日の試合に関しては前半からボールをキープする姿勢であったり、ボールを前から追う姿勢であったり。そういった背中の部分でチームにもたらしてくれた影響は大きかったなと思ったので、僕自身も尊重したいなと思いましたし、あいつがやらなければやはり勝てないチームだなと思ったので、そこは彼に継続して欲しい部分かなと思います。

GK山田晃士(社4=浦和レッズユース)

――試合を振り返ってください

非常に苦しい試合でした。杉山が試合終了の笛が鳴った時に、地面に突っ伏して涙を流していました。あの涙は今シーズン難しい状況の中でも走り続けてきて、その中でここ数試合結果を出しきれず、頑張っているのに報われないのではないかというネガティブな思いであったり、終盤戦にかかるプレッシャーであったり。そうしたものを乗り越えることができたひとつの証なのではと思います。加藤もエスパルスへの入団が決まってからなかなか得点が奪えないという状況がありました。明大との直接対決であったり、流通経大との決勝戦であったり、大一番で勝てないというよくない流れの中で一つチームとして乗り越えることができました。先ほど苦しいと言いましたが、苦しかったです、しかしそれ以上に価値がある試合であったのではないかと思います。

――以前のインタビューでは勝って杉山選手の笑顔が見たい、そうおっしゃっていました。今回は涙にはなりましたが、勝利の喜びはひとしおでしたか

本当に良かったと思いました。自分も泣きそうでした。しかし、スギか誰よりも泣いていました。今日泣くのはスギだけでいいなと思いました。あいつ自身、かなり自分1人で抱えられてしまうタイプです。まだ終わっていないですが、一つ超えられたのではないかと。本当に良かったと思いました。

――ベンチメンバー、裏方のスタッフの方まで喜びはすごいものがありました

自分はキーパーなので、そういった喜んでいるシーンを遠くから見るのですが、ネガティブな言い方をすれば交代させられた選手も、ああやって喜ぶことができるというのは1つチームとして積み上げてきた、チーム一丸となって走り続ける組織、というのを表現できているのではないかと思います。遠くから見ていて素晴らしいことだと思いました。

――ここまでの試合、負けてしまう試合は大半が0ー1でした。やはり頭の中をよぎることはありましたか

正直なところ、よぎらなかったといえば嘘になります。本当に、毎回負ける試合の、同じようなパターンでした。攻め込まれていたわけではないけど、パッと1点入って。なかなか点が取りきれずに負けてしまうという展開はよぎらなかったわけではないです。それでも、来るんじゃないかな、という風は吹いていたと思います。特に杉山は絶対に声を切らすことはありませんでしたから。結果論でしたが2点入って。それはひとつ乗り越えられたのではないかと思います。

――チームでの逆転ですが、最後を持って行ったのは加藤選手でした

彼自身も苦しい、壁にブチ当たっていて。それは彼にしか分からない壁で。彼自身で乗り越えるしかなかったと思うんですが、難しい状況の中で、自分自身の力で乗り越えて。もちろん乗り越える手前まではチーム全員で、それこそ阿部や大西といった途中出場の選手がチャンスを作りましたし。それでも最後を決めるのは彼なので。彼の強さは、年下ではありますが、尊敬しています。

――首位に返り咲きました。優勝への意気込みを聞かせてください

今回難しいこの試合を乗り越えることができたというのは、1つチームとして積み上げることができたと思いますし、ああいう勝利をすることで喜んでくれる人は間違いなくいると思います。こうやって積み上げ続けて、そうした勝利を、支えてくださる方に届けて。最後の最後に終わって振り返った時に、自分たちが頂点に立っていればいいかなと思っています。

FW加藤拓己(スポ3=山梨学院)

――一試合を振り返ってください

苦しい試合でしたけど全員が良く走り切ったと思いますし、その中で自分の得点で勝利に導くことができてよかったと思います。最近3試合勝てない試合が続いた中で、正直自分たちで見失うものもあったので、それをまた改めて再確認できたと思います。

――一今節勝ち切れた要因はどこにあるとお考えですか

昨日メンバー発表の後に杉山が、早稲田はうまいチームでも強いチームでもないっていう話をしていて、その中で早稲田はつながりが強みのチームだと思うという話をしていて、試合前にも監督からつながりというのをキーワードとして出していただいて、本当に最後までミスに対してもうそうですし、チャレンジしたことに対してもつながりを持って、じゃあそれに対して自分が何をできたか、何をすべきなのかを考えていたと思いますし、本当に全員が、ピッチにいる選手だけではなくベンチ、東伏見で待っている部員も含めて繋がっていたので、それが今日の勝因だと思います。

――一最近得点が奪えていない中で焦りはありましたか

正直焦りは自分も感じていました。0という数字が続いていて、アミノの決勝でもPKでの1点だったので、本当に今週1週間、シュートセッションが多くて、ゴールに向かって矢印を出していくというのを練習の中から、チーム全員で意識するようになりましたし、外池さんが明大戦の次の日に全体の前で名指しで、本当に加藤はそこに対して向き合えているのか、というのを自分に対して強く言っていただいて、自分にとって考え直すきっかけになったと思いますし、あらためてゴールを取りたい、自分のゴールでチームを勝たせたいという思いが外池さんの言葉で強く思いました。

――一2ゴールを振り返ってください

チャンスが結構ある中でなかなか決めきられないシーンが続いてセットプレーから失点して。典型的な負け方、今シーズンのア式の負け方だったので、いやな雰囲気はありましたけど、じゃあ一番ゴールに近い自分がゴールに対してどう感じているのかというのは絶対にみんなが見る部分ですし、そこを絶対に自分はワントップとして求められていて、得点だけではなく、自分のプレー一つでチームを勇気づけるとか、自分のプレー一つでみんながゴールに向かっていこうと思えるようなプレーをしなければいけないと考えているので、そこはきょうは体現できたと思います。ただ、もっとできることはあったと思うので、2点取れたことは素晴らしいですけど、もっと圧倒して買っていかないといけないとは思います。

――一自身に足りない点を挙げるとすればどこになりますか

後ろをもっと楽にしてあげないといけないと思いますし、もっと流れの中で決めていかなければいけないと思います。結局最後取りにいかなければならない、という中でとるのでは遅いですし、流れの中で崩してクロスに入っていけるかというような部分がもっと必要になると思いますし、本当に毎試合自分のプレーを分析していく中で、新しい課題が毎日のように出てくるので、今日も帰りに自分のプレーを見て課題も出てくるとは思いますけど、それを土曜日までに解決できるか、もちろんすでに自分の中で感じている課題はありますけど、それが映像を見た時に正しいかっていうのを照らし合わせながら、整理して、順大戦に向かいたいと思います。

――一最後に意気込みをお願いします

得点王に関しては1位と離れていますが、残りの試合自分らしく点を取りながら、もちろん自分のことだけでなくチームのことを考えていきながら、最終的に得点王が取れればいいなと思いますし、そこに固執しすぎないように、まずはチームの勝利に徹すること、今はそれだけだと思っているので、まずはリーグ優勝に向けて、その中で個人としても結果を出せるように頑張っていきたいと思います。