JR東日本カップ2019 第93回関東大学リーグ戦 第5節 | ||||
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早大 | 0 | 0-0 0-2 |
2 | 明大 |
【得点】 (明大)54’、70’佐藤 亮 |
ディフェンディングチャンピオンが負のスパイラルにはまりつつある——。前節の専修大戦(●0−2)から中2日で相対したのは、今季ここまで好調を維持している明大。前半は0−0で終えるも、後半に明大FW佐藤亮(4年)に2得点を許し、完敗を喫した。この日も攻撃陣は不発に終わり、早くも今季3度目の零封負け。これで関東大学リーグ戦(リーグ戦)は1分4敗の未だ白星なしと、深刻な不振に陥っている。
この日も早大は3トップ気味の4−2−3−1の布陣を採用。目立ったスタメンの入れ替えもなく、現状維持を選択してキックオフを迎えた。序盤からFW西堂久俊(スポ1=千葉・市船橋)の突破や、この日スタメンに復帰したMF山下雄大(スポ1=柏レイソルU18)のシンプルな展開から攻撃を仕掛ける。しかし明大守備陣は両ウイングバックの素早い帰陣により、実質5バックで強固な守備網を形成して対応。スペースを創出しようと揺さぶりをかけても、3バックのスライドが早く危険なエリアまでボールを運べない。明大も佐藤亮とFW佐藤凌我(3年)の強力2トップを軸に次々と攻撃を仕掛けてくるが、DF鍬先祐弥(スポ3=東福岡)をはじめとした守備陣が次々とピンチの芽を摘み取り、こう着した展開が続く。前半も半ばを過ぎると、両チームとも先制点を取ろうと前がかりになり、試合が動く気配を見せる。31分、MF阿部隼人(社3=横浜F・マリノスユース)が右サイドからボールを振り、逆サイドの西堂がグラウンダー気味のクロスを送るがシュートへは至らず。即座に攻撃をやり直し、最後はMF金田拓海副将(社4=ヴィッセル神戸U18)が中央からミドルシュートを放つも、惜しくも枠の左へ外れる。一方の明大も41分にアーリークロスから決定機を迎えたが、DF杉山耕二(スポ3=三菱養和SCユース)がゴールラインすれすれのところでクリア。かろうじて失点は免れ、スコアレスで前半を折り返した。
セカンドボールの対応で守備でも大きく貢献した金田
試合再開早々、MF坂本亘基(3年)の個人技で突破を許し、鋭いミドルシュートを打たれる。GK山田晃士(社3=浦和レッズユース)の好セーブで難を逃れたが、明らかに後半の入りに成功したのは明大だった。53分、チームの不調を象徴するシーンが訪れる。DF大里優斗(社4=鹿島アントラーズユース)が左サイドを突破し、中央のFW武田太一(スポ4=ガンバ大阪ユース)へクロス。決定機を迎えるもシュートにすら持ち込めず得点機を逸すると、逆に明大が攻撃を仕掛ける。素早いスローインから佐藤亮に単独突破を許し、最後はGKまでかわされて先制点を与えてしまった。その後は同点に追いつくべく、FW蓮川雄大(スポ4=FC東京U18)、FW梁賢柱(スポ3=東京朝鮮)、MF水野雄太(スポ1=熊本・大津)と、次々と攻撃的なカードを切るも劣勢を覆せない。それどころか70分、杉山のバックパスを佐藤亮にかっさらわれ、防ぎたかった追加点を献上してしまう。山田の連続好セーブもありそれ以上の失点は許さなかったものの、一矢報いることすらかなわずタイムアップ。0−2の完敗に終わった。
ビッグセーブを見せ、2失点に抑えた山田
リーグ戦5試合で流れからの得点は未だ0と相変わらず得点力不足は深刻極まっているが、その影響が守備にも波及している。第2節の法大戦(●0−1)以降は相手の狙いとする攻撃をほとんど封じ込め、選手たちも一定の手応えを口にしているが、総失点はリーグワースト3位タイの9失点。集中力が切れる時間帯に一瞬の隙を突かれたものや、自分たちのミスからの失点が目立つ。この試合でもその傾向は顕著で、早大が決定機を逸した直後に先制点を献上し、GKとDFの連携ミスで追加点を許した。現在早大は、決めるべき時に決められないまま相手に一発でやられ、勝ち点を落とすという負のサイクルにはまりつつある。かつてエンジイレブンが見せた『勝負強さ』は面影を残すことなく消え去り、黒星を重ねる日々。特にこの日は時間が経つにつれてプレーの選択に消極的なものが増え、後ろ向きの姿勢が見て取れた。「大してやられた感じもしない」(鍬先)、「ゴールのギリギリ近くまで(いくことは)できている」(外池大亮監督、平9社卒=東京・早実 ※第4節・専修大戦後のコメント)と、内容だけを見ればポジティブな要素が多い試合が続いているだけに、選手も監督も現状を歯がゆく思っているに違いない。しかし結果が伴っていない今、チームは間違いなく進化を求められている。結局のところ得点や勝利といった目に見える『結果』を残せなければ、負の連鎖は断ち切れない。結果を嘆くだけなら簡単だ。現状を打破するためには、苦しい今こそ前を向いて戦うしかない。
スターティングイレブン
(記事 森迫雄介、写真 大山遼佳、石井尚紀、永池隼人、堤春嘉)
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 16 | 山田 晃士 | 社3 | 浦和レッズユース |
DF | 4 | 鍬先 祐弥 | スポ3 | 東福岡 |
DF | 5 | 杉山 耕二 | スポ3 | 三菱養和SCユース |
DF | ◎3 | 大桃 海斗 | スポ4 | 新潟・帝京長岡 |
DF | 12 | 大里 優斗 | 社4 | 鹿島アントラーズユース |
MF | 7 | 金田 拓海 | 社4 | ヴィッセル神戸U18 |
MF | 34 | 山下 雄大 | スポ1 | 柏レイソルU18 |
→60分 | 11 | 蓮川 雄大 | スポ4 | FC東京U18 |
MF | 8 | 栗島 健太 | 社4 | 千葉・流通経大柏 |
MF | 6 | 阿部 隼人 | 社3 | 横浜F・マリノスユース |
→83分 | 37 | 水野 雄太 | スポ1 | 熊本・大津 |
MF | 33 | 西堂 久俊 | スポ1 | 千葉・市船橋 |
→71分 | 10 | 梁 賢柱 | スポ3 | 東京朝鮮 |
FW | 9 | 武田 太一 | スポ4 | ガンバ大阪ユース | ◎=キャプテン 監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実) |
関東大学リーグ戦1部 順位表 | |||||||||
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順位 | 大学名 | 勝点 | 試合数 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失差 |
1 | 筑波大 | 13 | 5 | 4 | 1 | 0 | 11 | 4 | +7 |
2 | 明大 | 12 | 5 | 4 | 0 | 1 | 10 | 2 | +8 |
3 | 立正大 | 10 | 5 | 3 | 1 | 1 | 12 | 4 | +8 |
4 | 中大 | 10 | 5 | 3 | 1 | 1 | 8 | 6 | +2 |
5 | 駒大 | 10 | 5 | 3 | 1 | 1 | 9 | 9 | 0 |
6 | 法大 | 9 | 5 | 3 | 0 | 2 | 5 | 4 | 1 |
7 | 桐蔭横浜大 | 6 | 5 | 1 | 3 | 1 | 6 | 6 | 0 |
8 | 順大 | 6 | 5 | 2 | 0 | 3 | 3 | 6 | -3 |
9 | 専大 | 4 | 5 | 1 | 1 | 3 | 6 | 12 | -6 |
10 | 東洋大 | 3 | 5 | 1 | 0 | 4 | 4 | 6 | -2 |
11 | 早大 | 1 | 5 | 0 | 1 | 4 | 2 | 9 | -7 |
12 | 流通経大 | 1 | 5 | 0 | 1 | 4 | 5 | 13 | -8 |
※第5節終了時点 |
コメント
外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)
――圧倒されているようには見えませんでしたが、試合を振り返っていかがでしたか
メンバーも連戦の中でなかなか厳しい状況だったのですが、たくましくやってくれていたと思います。きょうも前節に続き、勇気を持ってしっかり戦うことをテーマにしていました。結果を恐れるのではなく、結果を作り出すための個人としてもチームとしても絶対に逃げないことを全員で意識していました。特に4年生はプロ志望の選手が多いので、それぞれが葛藤していて、自分の弱さと向き合っていると思います。でも逆に試合があるというチャンスの中で、自分と向き合ってなんとかしようという思いは感じます。金田はセカンドボールを本当によく拾っていたし、武田も前回のところから切り替えてゴールに向かう姿勢に変化がありました。失点するところまでは大桃を中心に大里とかも含めて非常に良いゲームをつくっていたと思うので、そこに関してはチームとしての可能性は感じられました。ただやはり、失点の仕方ですね。「なんでそこで?」という流れでした。前半ある程度うまくいって、後半はこっちからゲームを動かしにいこうとしすぎてバランスが崩れてしまったかな、と選手たちの顔色を見ていると感じました。せっかく前半のようなゲームができているなら90分をイメージして、せめて70分ぐらいまでは我慢してほしいですね。崩れずにゲームを動かすのではなく、ゲームをコントロールすることに重きを置いて、我慢ができるチームにする必要があります。
――攻守共にあと一歩のところが課題に感じられます。どう取り組んでいきますか
やはり学生なので、ある種不完全な部分もありますが、それは逆にいえば伸び代でもあります。そこに対するきっかけだったり、うまく何かに点火してそこに対する集中力とかですね。やり切る力は熱く燃えすぎていると意外とシュッと消えてしまう瞬間があるので、したたかに中火というか、チーム全体が煮えたぎれる状況を長時間つくれるような、地に足を着いたことをやっていにたいです。どうしても点を取らないといけないとなった時、がむしゃらにやるだけではなく、相手と駆け引きをするとか相手の弱点をつかなければいけません。個人でもそうですし、チームとしてももっと底上げというか、たくましさが必要かなと思います。
――ゲームマネジメントについてはいかがでしたか
正直なかなか手立てがないというか、カードがないですね。こうなったらこうしようというよりも試合を通して、きょうだったらできれば風上で押し込みつつしっかりビルドアップして、引くところは一旦引くというのを考えていて、それは前半からできていました。相手が運んできたら慌てずに取りにいかないでしっかりリトリートをするところも強固にできていましたね。段々とこっちが主導権を握れたら(前に)出ていくチャンスを常に伺うという点では非常にバランスがとれていました。ただもう一歩のところで点を取るために人数をかけたり、バランスをちょっと崩しにいくちょっとした隙が、微妙な全体の位置どりを不安定にしているのかなと思います。その変化のタイミングというか、自分たちが変わろうというところを、もっと共通理解としてやっていかないといけないと思います。
――ゲームの内容はいかがでしたか
ゲームの感想としては、当然力のあるチームですし、個の能力も高い中でしっかりゲームができていました。阿部を右に入れて少し相手の左サイドを抑えつつ、こっちは左重心で攻撃できるようにということもあり西堂を逆サイドに起きました。そこである程度高い位置が取れていたときに金田のミドルのようにいくつかチャンスが生まれていましたね。うちとしてはバランスが崩れるシーンは失点するまでは全然なかったので、皆ゲームの入りまではすごく整理できていると思います。ただゲーム状況が特に動いてもいないのにこっちが動かさないといけないという気持ちになったときにばらつきがあります。これをどう修正するかは難しいですけど、そこが大事ですね。個人としての問題もあまり感じませんし、それぞれのプレーに責任をもって戦ってくれていると感じています。そこらへんはベースの力がある選手たちが集まっているなと思います。でも今は限られたメンバーだけでプレーしているのに近いので、ばらつきを改善するためにはもっと高いレベルの競争が必要なのかもしれません。メンバーに割って入ってくる選手が出てくれば、そのボジションを守るために生まれる集中力だったり、結果を残さないと次の試合に出られないとか、与えられたチャンスに対してなにかを起こさないとと思うようになりますよね。全体的に総量が足りていないのかなと思っています。
――変化し続けるべきか、継続すべきかどちらにフォーカスするべきだとお考えですか
今年のミッションとして『変化し続ける』があります。確信の部分でいえば、今のままではいけないと思います。今のままで良いという解釈の仕方はしてはいけないです。何かが足りないから今の結果があるので、そこに対しては変化していきたいです。ただ全体が向かっている方向だったり、軸の部分は変える必要がないと思っています。そこのバランスを^_^んしっかりつくっていけるように、普通のサッカークラブということだけではなく早稲田大学の学生として学校生活だったり、このア式蹴球部にどう関わっていくか、とか特に4年生は今後どういうキャリアを歩んでいくのかにも大きく関わってくるところだと思います。そういったところとしっかり向き合って整理していくべきですね。本当に4年生にとってはこの後の人生を左右するような時間だし、試合があることでチャンスはあります。それは常に良いことばかりが起こるわけではないのでそのリスクとも向き合っていくことも一つのチャレンジの大きな意味だと思います。そういうところをより濃密にすることでア式蹴球部としての取り組みになるので、そういったところにつなげていきたいです。
GK山田晃士(社3=浦和レッズユース)
――試合を終えて、率直な気持ちを聞かせてください
悔しいです。勝てなかったのもそうですし、今こうやって勝ちがない中で、なかなか得点が取れないというのが前節からの課題で、そういう積み上げが結果で出れば少しでも前向きな要素として捉えられたところではあります。もちろん結果だけではないので、動きの中で良かった動きや良くなかったところは多くあるんですが、それでもやっぱり数字として残る以上は結果が一番求めていた中で、得点も取れませんでしたし、複数失点もしてしまったので、何よりも悔しいです。
――負けたものの、明治に圧倒されていたようには見えませんでした
明治さんも早稲田も人が変わって、前半はこっちがやりたいことを上手くできていたとは思いますが、その中で後半スローインから切り替えの部分で失点して、2失点目も連携ミスのところで失点して。それがサッカーだと思いますし、そういった隙や技術以外の部分で結果が出てしまうので、そこは相手の方が上だったと思います。
――前回のミスを経て、GKコーチとどのような話をして改善してきましたか
前回のミスが判断的なミスではなく技術的なミスで、技術的なミスはGKはやっては
いけないのですが、サッカーをやっている上では誰でもあると言ってしまえば誰でもあるようなことなので、それをチーム全員が慰めてというわけではないですけど、前向きな言葉を掛けてくれて、そこで上手く立て直すことが出来ました。また、あのミスを経て頭の中が整理されたので、出来ること出来ないことがはっきりして、その線引きというのが自分の中で明確になったので、きょうはビルドアップのところであのくらいのミスはなかったと思うので、それもチームメイトが声を掛けてくれたおかげです。GKコーチの内田さん(内田謙一郎、H11卒=東京・早大学院)も試合の後に、こういう状況の中でGKというポジションの選手がミスに関与したとはいえ、下を向いてはいけないと声を掛けて下さって、その言葉で前を向けたかなと思います。
――そうした中で、前半は無失点で抑えましたがいかがでしたか
DF陣が体を張って守ってくれて、僕が力を出したというよりかはDF陣がそこに来る前に守ってくれたので、DF陣のおかげだと思いますし、失点は重なっていますけどゴール前の強さとかは間違いなくあると思います。
――山田選手がチームを鼓舞する姿が目立っていました
前節のミスから受けた内田さんの言葉もそうですし、GKというポジションが点を取ったりボールをずっと追いかけ回したり出来ないポジションなので、出来ることと言えば来たボールを処理するか、ボールが無いときにどれだけ関与できるかになります。それは声という形かたちがほとんどなのですが、ビハインドの状況でメンタル的にも厳しいというのは後ろから見ていても感じていましたけど、それでもやっぱり声を出し続けなければいけないポジションだと思います。きょうは観客の方々が多くいらっしゃっていて、そういう方たちにも下を向く姿を見せるわけにはいかないと思っていました。
――後半の2失点、それぞれ詳しく振り返っていただけますか
1失点目は僕が背後のボールを処理した後にスローインになって、その後相手がクイックでスローインを始めて、うちのセンターバックとボランチが間に合っていない状況でドリブル突破をされて、1対1になって僕もかわされて失点しました。第一に切り替えのところで相手に上回られたというのが良くないところだったと思います。それに、その状況の中でボールに関与していたDFだったり僕のところで時間を作る声掛けだったりプレーが出来なくて、特に声のところで僕は前向きでプレーしていたので、ボランチが間に合っていないのは見えてましたし、それに対して桃くん(大桃海斗、スポ4=帝京長岡)やスギ(杉山耕二、スポ3=三菱養和SCユース)に「時間を作れ、突っ込むな」と声を掛けてあげられなかったのが良くなかったところかなと思います。2失点目は1点ビハインドしていて、だいぶゲームもオープンになってきて点を取りたいという意志を全員が持っている中で難しい浮き玉のボールを、僕がクリアコールを掛ければ良かったのですが、マイボールにしたいと思ったのでつなごうとして、それをかっさらわれました。たぶん浮き玉で後ろを確認する余裕はスギにはなかったと思いますし、僕はスギの後ろから来ている選手が見えていたので、あそこで声を掛けて、ああいった連携ミスがないようにしないといけなかったなと思います。
――ビッグセーブもいくつかありました
試合に勝てないと悔しい思いの方が強いです。さっきも言いましたけど、僕が試合中に出来ることはボールが来たときにゴールをさせないことと、ボールが無いときにどれだけチームに関与できるかという2点で、止めはしましたけど2失点していますし、チームを勝たせるGKになれていないというのがリーグ戦を通じての課題なので、まだまだかなと思います。
――次は来週、天皇杯予選決勝でまた同じ相手明治との試合ですが、どのような意気込みで臨まれますか
負けたくないです。1回負けた相手に2回負けるのは何より悔しいですし、天皇杯という大会もア式蹴球部が日本をリードする存在になるというビジョンを掲げた上で、進んでいかなければいけない大会だと思います。絶対負けたくないですし、相手のメンバーが変わると予想されていますけど、明治と早稲田という看板を背負って戦うので、早稲田の誇りと責任を持って絶対勝ちたいと思います。
MF鍬先祐弥(スポ3=東福岡)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
連敗中の中で、来週も天皇杯の予選で明大とやりますが、相手がどういうかたちであれ、自分たちは絶対に負けられないという気持ちで挑みました。
――明大の攻撃陣をどう評価していますか
常に裏を狙ってきていて、脅威ではあったのですが、対処できるところもあったし大してやられた感じもしないので、そこに対しては手応えがあったのかなと思います。
――カウンターからの失点となりましたが
ちょっとした判断のミスであったり、コミュニケーションのミスというのは招いたミスで、そこに何かしら自分たちに隙があるので、そういう失点の仕方というのも今のチームの状態を表しているのかなと思います。
――早稲田の守備はそこまで悪くない印象ですが、失点が続いています
やっぱり一瞬の隙というか。集中してやれてはいるのですが、ちょっとした隙とかちょっとした差というのが失点につながっているのかなと思います。
――後ろから見ていて早稲田の攻撃陣の調子はいかがですか
あとはもうゴールを決めるだけというところまできていると思うのですが、ゴールを取るのが一番難しいところなので、その壁というのは厳しいですけど乗り越えていかないといけないと思います。
――きょうも「勇気を持って戦う」ことがテーマだったそうですが、早稲田のプレーを振り返っていかがですか
誰一人としてネガティブな気持ちでやってもいないですし、前を向いて勝利だけを目指してやっているので、変化しないといけないところはたくさんありますが、気持ちの面ではこれからも前を向いて信じてやっていくだけだと思います。
――次戦に向けて一言お願いします
落ちるところまでは落ちたので。ここから這い上がっていくだけだと思うので、チーム一丸となって、トレーニングから高め合って、次は勝ち点3を取れるように頑張ります。
MF金田拓海副将(社4=ヴィッセル神戸U18)
――スコア以上に圧倒されていない印象を受けました
得点を奪うという課題がある中で、決定的なチャンスもそれほどなかったですし、相手の方がゴール前で体を張ったり、ゴールを決める力があったので、負けるべくして負けたと思います。
――どのような攻撃の狙いがありましたか
左に足が速い西堂(FW西堂久俊、スポ1=市船橋)がいたので、そこを簡単に使って、クロスとかで中に入っていくという狙いが最近あって、そこで得点を取れなかったので、強みを出せなかったかなと思います。
――ボランチの選手としてセカンドボールの回収はいかがでしたか
きょう自分はセカンドボールを意識していたというのがあって、ボランチの選手がセカンドボールを拾えれば二次攻撃につなげられますし、相手の攻撃をさせないというのがあるので、その点に関して自分的には悪くなかったと思います。
――ボールを奪ってからの展開という点ではいかがですか
ボールを持ったときにサイドの選手が裏を狙うという中で、自分の中で大きな展開ができなかったので、そこは自分の課題です。
――開幕戦からノーゴールが続いています
全く駄目なところです。この前の試合ではサイドがボールを持って、クロスまで行くシーンが多かった中で、中に入ることは昨年くらい増えたと思うんですけど、自分のコンディションも上がっていない状態が続いていて、ゴール前に絡んでいく運動量のところが今年は足りていないと思います。
――『勇気』をテーマに掲げている中で、今後どのように取り組んでいきたいですか
やっていることは間違っていないと思いますし、今やっていることをやり続けることしかできないと思うので、練習の中でさらにレベルアップができるように取り組んでいきたいです。
FW武田太一(スポ4=ガンバ大阪ユース)
――試合を振り返っていかがでしたか
前半は狙い通りのサッカーができていました。相手がボールをもっていても落ち着いてやるということがしっかりできて良いサッカーができていたと思います。その反面、後半は自分たちで崩れていってしまいました。自分のところで決め切れないのは今後の課題になっていきますね。
――前からかなりプレッシャーをかけにいっていました
前節までサイドでプレーしていたのですが今節は1トップでした。前線からボールを追えるというのは自分の強みだと思っています。相手の嫌なことをするという意味でも、前からハメにいって蹴らせて(ルーズボールを)拾うようにするのをイメージしていました。そこは意識的に変えましたね。
――相手を崩しての得点が少ないように感じますが
昨年はショートカウンターで攻め切って点を取る場面が多かったですが、今年はしっかりビルドアップしてから点を取ろうとしています。フィニッシュの部分で押し込んだりすることができていないので、もっと勇敢にプレーしていい場面が全体的に多いかなと思っています。最後の一瞬まで集中して、決め切るところや守り切るところを徹底して気を引き締めていきたいです。
――来週も明大との試合です。意気込みをお願いします
もっと苦しい試合になると思いますが、1週間あるので決め切るところなど全員で取り組んで絶対に勝ちたいです。