4選手がJの舞台へ!新井、山内、後藤、中山らによる入団記者会見が開催

ア式蹴球男子

 本日12月14日、J2・横浜FC入団内定のDF新井純平主将(スポ4=浦和レッズユース)、FW中山雄希(スポ4=大宮アルディージャユース)、J2・セレッソ大阪入団内定のFW山内寛史副将(商4=東京・国学院久我山)、J1・湘南ベルマーレ入団内定のGK後藤雅明(スポ4=東京・国学院久我山)がJクラブ入りを報告する合同記者会見を行った。4選手は入団へ向けての抱負を語り、笑顔で記念撮影に応じた。

記念撮影に応じる新井主将、中山、山内副将、後藤(左から)

 「クラブをJ1に昇格させる」。記者に目標を問われると、新井主将、中山はそう答えた。一方、山内副将と後藤は「試合に出場すること」と横浜FC組とは異なる目標を語った。しかし、抱負に関しては、「Jの舞台でもワセダでの経験と自分の武器を生かしていきたい」と口をそろえた4選手。古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)はそれぞれへの期待を語り、「次のステージでも強みを生かしてチームに貢献してもらいたい」とエールを送った。ア式蹴球部を引っ張ってきた4選手は満を持してプロの世界に活躍の場を移す。都の西北を離れても、そこで体得したサッカーを忘れることはない。ワセダらしい泥くさいプレーですぐに観客の心をつかんでくれるだろう。

(記事 佐藤諒、写真 大森葵)

会見内コメント要約

◆新井純平(あらい・じゅんぺい)

1994年(平6)11月12日生まれ。身長173センチ、体重65キロ。埼玉・大宮南高出身。前所属・浦和レッズユース。スポーツ科学部4年。

新井主将 この度、来季から横浜FCに加入することになりましたア式蹴球部の新井純平と申します。早稲田大学で学んだ経験や財産を来季にしっかりと生かし、横浜FCのJ1昇格のために全力で戦っていきたいと思います。

◆山内寛史(やまうち・ひろふみ)

1995年(平7)2月9日生まれ。身長182センチ、体重74キロ。東京・国学院久我山高出身。商学部4年。

山内副将 来季、セレッソ大阪に加入する早稲田大学商学部4年、ア式蹴球部副将の山内寛史です。来季からプロの世界でプレーをするということで、誇りと自覚を持って、少しでも早く試合に出られるようにしたいです。自分がこのワセダのア式蹴球部で培ってきたものを表現できるように、それがア式蹴球部への感謝を表す第一のことだと思いますので、まず試合に出ることを意識してやっていきたいと思います。

◆後藤雅明(ごとう・まさあき)

1994年(平6)5月24日生まれ。身長190センチ、体重85キロ。東京・国学院久我山高出身。スポーツ科学部4年。

後藤 来季、湘南ベルマーレに加入することになりました早稲田大学スポーツ科学部4年の後藤雅明です。来年から1年目がスタートしますが、謙虚な姿勢と強気な気持ちでチームの選手に立ち向かっていって、どんな状況にも負けずに試合に絡めるように頑張っていきたいと思います。

◆中山雄希(なかやま・ゆうき)

1994年(平6)10月16日生まれ。身長174センチ、体重73キロ。埼玉・武南高出身。前所属・大宮アルディージャユース。スポーツ科学部4年。

中山 新井と同じく、来季から横浜FCに加入が内定致しました早稲田大学スポーツ科学部4年の中山雄希です。来季、横浜FCのJ1昇格のために自分がチームのために活躍し、J1昇格につなげられたらなと思っております。自分の武器をピッチで表現して活躍をしたいと思っています。

コメント

古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)

――4選手に期待するプロサッカー選手像はどのようなものでしょうか

 新井に関しては、厳しいシーズンでしたが、その中で常に声を出し続けて仲間を鼓舞して、常に緊張感や危機感を働きかけ続けてくれました。そうした泥臭いリーダーシップがあったからこそ、厳しいシーズンでしたが、チームが一体感をなくすことなく最後まで戦い続けられたと感じております。彼のリーダーシップがあったからこそ、夏場には東京都サッカートーナメントで初めてワセダとして優勝することができました。ですから、プレーはもちろんですけど、今後も一人の人間としての泥臭いリーダーシップを次のステージでも発揮してもらってチームの中心として長く戦っていってほしいと思っています。

 中山に関してですが、今シーズン、山内がケガで出遅れる中、チームのFWの中心として、一年間で39試合公式戦がありましたが、その全てに出場し、そのうちの37試合に先発してチームに力を与えてくれました。課題である持久力のところも、通常のトレーニングにプラスして朝のトレーニングに参加して、一年間常に自分の課題と向き合って戦っていった、そうしたことが試合に出続けるということにつながったと思いますし、また、ことしスタートダッシュに成功したのも彼が活躍したからですし、大きな舞台、早慶サッカー定期戦(〇1-0)での勝利ですとか東京都サッカートーナメントの決勝戦(明学大戦、〇2-1)での決勝ゴールですとか、また、残留争いだったリーグ戦21節の桐蔭横浜大戦(●2-3)でも大事なところでゴールを決める働きをしてくれました。そうした勝負強さを次のステージでもぜひ発揮してチームに貢献してもらいたいなというふうに思います。

 山内についてですが、入学した当初は自分のやりたいこと、好きなことをやっていた選手に過ぎなかったのですけれども、大学3年生になってエースナンバー背番号10を背負って、チームの中心として全責任を背負ってリーグ戦優勝に向けて戦ったその経験から人間的に大きくこの2年間で成長してくれたというふうに思います。激しく前線から相手にプレッシャーをかけ、そして奪って素早くゴールに向かっていくというような、ワセダの求めているサッカーを体現してくれたと思います。そういう姿は下級生に伝わっていると思いますので、J1のステージでワセダで体得したサッカーの本質をさらに強く表現して欲しいというふうに思います。

 最後に、後藤に関してですが、大学3年生のときからリーグ戦にずっと出場し続けて試合を重ねるごとにゴールの守れる範囲が広がっていったというふうに実感をしています。3年生のときから数多くのJクラブの練習に参加させていただきまして、そうした中でプロの選手と相対したりとか、クラブの指導者から厳しい指摘を受けたりして大きく成長してくれたと思います。ただ、昨年はDFリーダーがいる中で自分はゴールを守ればよいというような状況だったのですが、ことしは彼が中心となってDF陣を引っ張っていくということがまだまだやりきれなかったというふうに感じています。今後は強いリーダーシップ、メンタリティーを発揮して自分がチームの守備の中心になるんだというような意気込みで、上のステージでさらなる高みを目指してほしいと思います。

DF新井純平主将(スポ4=浦和レッズユース)

――横浜FC入団に当たり、最大の決め手となったのはなんでしょうか

去年の夏、練習試合に呼んでいただきました。初めて練習に参加させていただいたクラブで、一番最初に声を掛けていただいたことが単純にうれしかったです。横浜FCには三浦知良選手が在籍していて、良い刺激を受けることができる素晴らしい環境だと思います。自分の成長につなげることができると思ったのでこのクラブに決めました。

――契約に際し、クラブ側からどのようなお話がありましたか

自分のリーダーシップやパーソナリティを買われてオファーをいただきました。「そういった強みにさらに磨きをかけて、プロの舞台でやっていってほしい」というお話をいただいたので、そこをぶらさずに表現していきたいです。

――横浜FCというクラブの印象はいかがですか

スタジアム(ニッパツ三ツ沢球技場)には何度も行ったことがあって、本当に素晴らしいスタジアムだと思います。また、入団が決まってからYouTubeで何個か動画を見て、熱いサポーターがたくさんいるクラブだなと思いました。サポーターの皆さんに愛される選手になりたいなとすごく思いますね。

――ア式蹴球部のエンジのユニフォームから打って変わって、アクアブルーのユニフォームになりますがその印象は

中学・高校は赤、大学はエンジということで水色は初めてですね。早くこのユニフォームが自分に馴染むように、このユニフォームに誇りを持ってピッチで活躍していきたいですね。

――改めて抱負をお願いします

いろいろな方々に応援してきてもらったんだなと感じています。プロとして試合に出ることが恩返しになると思うので、いち早くピッチに立てるよう意識していきたいです。多くのサポーターに愛されるようになりたいですし、横浜FCの昇格のために全てを懸けて戦っていきたいです。

FW山内寛史副将(商4=東京・国学院久我山)

――来年からJリーガーとなりますが、お気持ちは

小さい頃からサッカーをやってきて、一つの目標を叶えられたっていうのは本当にうれしいことですし、周りの人が喜んでくれたりすると、一つ達成できて良かったなと思います。けど、今までもそうでしたけど、一つ叶えたあとには、次の目標、次にどうしたいかっていうのを考えています。やはり長くプロでやりたいし、チームで愛される選手になりたいです。これからまたゼロからやって信頼を勝ち得ていかないといけないと思うので、その部分に関しては不安もありますけど、また頑張っていきたいと思います。

――セレッソ大阪入団内定が決まって、周囲の方はどのような反応でしたか

自分の小学校のチームであれば、祝いの会をやってくれたりだとか、今まで所属していたチームの方々が連絡をくれたりだとか。両親も喜んでくれています。期待に応えるために、結果を残していかないといけないと思います。

――先ほど、常に先を見ているというお話がありましたが、目標である試合に出場するということを達成したそのあとはどのような目標を考えているのでしょうか

プロになるにあたっては、代表になるっていうことを目標として持っていますし、それを叶えるためにもJ1に上がれたっていうのは良いことです。その舞台で自分の力を証明していきたいと思っています。

――セレッソ大阪から選ばれたという反面、山内選手がセレッソを選んだという側面もあるかと思いますが、どのような理由で入団を決めたのでしょうか

早い段階から、プレーもそうですし、人間的な部分を評価してくださって、いろいろ話した上で、必要とされている部分も大きいと思いました。練習に参加してこのチームでやりたいなと率直に感じたので、自分がそこに行って活躍するのを想像したりして、理由っていうよりも単純に行きたいなと思ったので決めました。

――FWの選手層の厚いチームです

自分が大卒として他と何が違うのかっていうのを、ピッチ内外での立ち振舞いだったりチームへの関わりだったり、そういった部分で違いを出していかないと試合には出られないと思いますし、それがピッチ内につながると思うので。そういうところで大卒の強みというか、ワセダで培ったものを出せればと思います。

――入団が決まった直後にセレッソのJ1昇格が決まりました

自分の最終的な目標であるA代表に入るという目標に対して、最初からJ1でできるっていうのは良いことだと思います。プレーオフの決勝を観に行っていて、率直にうれしかったです。でも、あくまで自分がどうなるかっていうのを考えていて、やはりチームがどのカテゴリであろうと自分が試合に出れないと意味がないし、監督とチームメイトに信頼されてからがスタートだと思います。

――チームにはすでに出入りしていると思いますが、馴染めそうですか

練習参加のときにチームと一緒に行動しただけなんですけど、そのときは声を掛けてくださる方がいて、自分もサッカーについてあんまり考えずにやれたので、それは良かったと思います。けど、コミュニケーションや、人と馴染んで溶け込むっていうところは少し時間が掛かる部分だと思うので。チームに溶け込むことが第一だと思うので、その部分は意識したいと思います。

GK後藤雅明(スポ4=東京・国学院久我山)

――先ほどの記者会見でまだまだ足りないところがあるとおっしゃっていましたが、具体的にはどのような点を伸ばしていきたいですか

全てにおいてまだまだ成長できると思っていて、チームとの関わりもそうですし、強みの部分でもあるシュートストップのところもまだまだ伸びると思っています。なので、全てにおいてもっと高いレベルを目指してやっていきたいと思います。

――湘南ベルマーレの印象はどのようなものをお持ちですか

ブレないスタイルがあって、攻撃的でアグレッシブなサッカーをするなという印象があります。

――決め手などはありましたか

決め手はトレーニング環境や、一人一人の高め合う姿勢が非常に魅力的で、自分もこの環境の中で自分を高めたいと思ったことが一番ですね。

――練習参加などはもうされていますか

はい。大学の部活を引退してからはずっと練習に参加をしています。

――実際に練習参加をしてみて感じるものはありましたか

大学のレベルとは違って、プレースピードや反応のスピードも速いので、キーパーとしての準備の質が問われているなと感じるので、そこは向き合っていきたいと思います。

――プロを意識した時期はどれくらいでしたか

大学2年ですね。大学入学当時はプロのことは全く考えていなくて、大学2年生の夏前くらいからプロを意識し始めました。

――では最後に改めて、プロ入りに向けての意気込みをお願いします

1年目から試合に出るという強気な姿勢を持って日々の練習から大切にして、早く試合に出られるように頑張っていきたいと思います。

FW中山雄希(スポ4=大宮アルディージャユース)

――横浜FC入団に当たり、最大の決め手となったのはなんでしょうか

練習に参加させていただく中で横浜FCの環境の素晴らしさを知り、J1昇格のためにこのチームで一緒に戦いたいという強い思いが芽生え、ここでプロとしてのキャリアをスタートさせたいと思いました。

――契約に際し、クラブ側からどのようなお話がありましたか

「FWである以上、ゴールを奪ってほしい」というお話や「三浦知良選手から多くのことを吸収してほしい」というお言葉もありました。そういったお言葉を汲み取りながら日々励んでいきたいです。

――横浜FCというクラブの印象はいかがですか

横浜FCと言ったら三浦知良選手というイメージがあって、一緒にプレーできる機会を存分に生かして自分の成長につなげていきたいです。

――ア式蹴球部のエンジのユニフォームから打って変わって、アクアブルーのユニフォームになりますがその印象は

青色のユニフォームは今まで着たことがなかったです。新たな思いというか、新たなチャレンジとして、このユニフォームでたくさんの感動や希望、勇気をサポーターの方たちに与えられたらなと思います。

――改めて抱負をお願いします

多くの方の支えがあったからこそ、ここまでこれて今の自分がいます。そういった方々への感謝を忘れず、横浜FCのJ1昇格のために全身全霊で戦っていきたいです。