総理大臣杯の雪辱は果たせず。日体大に痛恨ドロー

ア式蹴球男子

 総理大臣杯全日本大学トーナメント(総理大臣杯)での悪夢の敗戦(3回戦⚫︎0-3)からおよそ1ヶ月半。エンジイレブンは因縁の相手、日体大と相見えた。前半は雨の影響からか、互いに精彩を欠き、守備を崩し切ることができなかった。しかし、後半に入ると試合は動く。62分、DF木下諒(社3=JFAアカデミー福島)のクロスにMF相馬勇紀(スポ2=三菱養和SCユース)が頭で合わせ、先制に成功。だがその後は日体大の猛攻に遭い、87分に同点弾を浴びてしまう。結果、1ー1の引き分けで試合は終了。総理大臣杯の借りを返すことはできなかった。

 開始早々、CKのピンチを迎えたワセダ。しかし、ここはGK後藤雅明(スポ4=東京・国学院久我山)のパンチングでしのぎ、立ち上がりの失点は防ぐ。その後は日体大にボールの支配を許すが、執拗(しつよう)なプレスで相手の自由を奪っていく。徐々にセットプレーの機会を増やしていくと、29分、早大に決定機が訪れた。相馬のCKにFW飯泉涼矢(スポ3=三菱養和SCユース)が頭で合わせる。シュートはゴールラインを割ったかに見えたが相手GKに指先ではじかれてしまい、得点とはならず。続くCKでも再び飯泉が合わせるが枠を捉えることはできない。そこから素早いパス回しに翻弄(ほんろう)され自陣に押し込まれていくと、今度は日体大に決定機。44分、ゴール前でフリーの選手にシュートを許してしまうが、ボールは枠外に飛び、あわや失点という場面を逃れる。互いに雨の影響からかミスキックが目立ち、少ない好機を生かすことができないまま前半を終えた。

2試合連続ゴールを決め喜ぶ相馬

 後半に入ると、降りしきる雨とともに試合は激しさを増した。61分、木下がサイドからクロスを上げると、ファーで相馬が「良いボールが上がってきた」と力強くヘディング。ゴール左に突き刺し、早大に先制点をもたらした。このまま逃げ切りたい早大だったが、そこからは日体大の猛攻に遭い、守備に追われる時間帯が続いてしまう。DF新井純平主将(スポ4=浦和レッズユース)やDF鈴木準弥(スポ3=清水エスパルスユース)が体を張り水際でシュートをブロック。しかし、こらえ切ることができなかった。85分、右サイドを崩され同点ゴールを許してしまう。その3分後、FW山内寛史副将(商4=東京・国学院久我山)のポストプレーを受けたMF秋山陽介(スポ3=千葉・流通経大柏)がDFを背負いながら右足を振り抜く。しかし、シュートはDFに当てられてしまい、得点には結び付かない。結果、1-1で試合終了。あと少しのところで勝ち点3を落とした選手たちは、膝からピッチに崩れ落ちた。

攻守に体を張った新井主将

 「点を取った後、どこかで守り切って勝とうという気持ちが少なからず全体の中にあった」と振り返る新井主将。先制後、攻勢を強める日体大の後手に回ってしまい、同点とされてしまった。「一人一人がやるべきことをやらなければ次節も勝てない」(新井主将)。危機感を強めると同時に、もう下を向いている暇はない。次節は圧倒的な強さで首位を走る明大との直接対決だ。「ここで勝てればメイジも崩れる」(相馬)と気合いは十分。持ち前の堅守速攻のサッカーで紫紺の牙城を崩したい。厳しい試合となることが予想されるが、少ないチャンスをものにし、タイトな守備でゴールを守り切ることができれば、勝利が見えてくるはずだ。

(記事 佐藤諒、写真 桝田大暉)

スターティングイレブン

関東大学リーグ戦第14節
早大 1 0-0
1-1
1 日体大
【得点者】(早)61相馬 (日)85高野
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 1 後藤雅明 スポ4 東京・国学院久我山
DF 2 ◎新井純平 スポ4 浦和レッズユース
DF 3 熊本雄太 スポ3 東福岡
DF 5 鈴木準弥 スポ3 清水エスパルスユース
DF 12 木下諒 社3 JFAアカデミー福島
MF 13 今来俊介 商3 神奈川・桐光学園
MF 14 鈴木裕也 スポ3 埼玉・武南
MF 7 相馬勇紀 スポ2 三菱養和SCユース
MF 8 秋山陽介 スポ3 千葉・流通経大柏
FW 9 中山雄希 スポ4 大宮アルディージャユース
FW →71分 山内寛史 商4 東京・国学院久我山
FW 4 飯泉涼矢 スポ3 三菱養和SCユース
◎はゲームキャプテン
監督 古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 勝 分 負 得点 失点 得失差
1 明大 33 14 10 3 1 35 12 +23
2 法大 24 14 7 3 4 20 13 +7
3 筑波大 23 14 6 5 3 21 12 +9
4 慶大 21 14 6 3 5 23 24 -1
5 日体大 21 14 6 3 5 19 23 -4
6 早大 20 14 5 5 4 17 15 +2
7 順大 17 14 5 2 7 24 23 +1
8 桐蔭横浜大 17 14 4 5 5 20 22 -2
9 流通経大 16 14 4 4 6 17 22 -5
10 駒大 15 14 4 3 7 18 23 -5
11 専大 14 14 3 5 6 18 23 -5
12 国士舘大 10 14 3 1 10 15 35 -20
※第14節終了時点※下位2チームは2部自動降格
コメント

DF新井純平主将(スポ4=浦和レッズユース)

――勝ち切ることができませんでした。今のお気持ちをお聞かせください

最後の時間帯で追い付かれて勝ち点3を逃して、自分たちは勝ちしかない中で勝ち切れなかったのはすごく悔しいです。

――試合後、チームに厳しい言葉を投げ掛けていましたが

中日に危機感が薄れているようなプレーや雰囲気がチームに蔓延したことがこの結果につながったと思います。この結果になってからそれに気付くのでは遅くて、その前に一人一人がやるべきことをやらなければ次節も勝てないと思ったので、ああいったことを言いました。

――先制後、チームとして前に出ることができませんでした

そうですね。点を取った後にどこかで守り切って勝とうという気持ちが少なからず全体の中にあったのかなと。守りに入るのではなくて、先制したときこそボールを奪いに行く、走り勝つ、もう1個ギアを上げて相手に脅威を与えるプレッシャーを掛けられない限りあのような結果になってしまうんじゃないかなと終わってから感じています。

――新井選手を含め、守備陣で体を張りましたが一歩及びませんでしたね

いくつか体を張って守ることができたシーンはありましたが、結果が全てで、失点していることにディフェンスラインは責任を感じています。もう一つ集中力を高めないと一瞬の隙でやられてしまうので、課題しか残らなかったゲームだと思います。

――次節の直接対決を前に、明大にプレッシャーを掛けることができませんでした

下を向いている暇はないので、勝つことだけを見て、やるしかないです。

――チームとしてどのように戦っていきたいですか

勝ちしかない状況で勝ち点3を落としたときこそ自分たちのやるべきこと、目指すことがぶれがちになると思います。そこをぶらしてしまったら負けると思いますし、今まで以上のことをやらないと次に勝つことができないと思うので、もう一回やるべきことを徹底し直すよう全体に伝えてやっていきたいです。

MF相馬勇紀(スポ2=三菱養和SCユース)

――引き分けに終わりました。今のお気持ちはいかがですか

本当に悔しいです。悔やみ切れないというか。勝ちたかっただけに心残りがあります。

――前半はCKからチャンスをつくりました

CKは自分たちの強みです。ただ、あそこで当てられた分、決め切れなければいけなかったなと思います。

――後半、相馬選手がヘディングで決めました

ヘディングで決めたことに関しては、センタリングでいいボールが上がってきたので、しっかり当ててコースに撃つだけでした。

――先制したものの、その後追い付かれてしまいました

あそこは自分のマークの高野遼(日体大)で、何度かやったことがあるので速いことはわかっていたんですけど、付いていけなくて、やられてしまいました。でも終わってしまったのでまた次に切り替えるしかないと思います。

――日体大の攻撃はかなり速かったと思います。スタミナに関してはいかがでしたか

最後の10分くらいで少し落ちてしまってスプリントの速さが出なかったところはまだ足りないなと思います。

――雨の影響はありましたか

体力的にはそうでもなかったんですけど、パスとか、ピッチコンディション的にはあんまり良くなかったと思います。

――笛の鳴った瞬間のお気持ちはいかがでしたか

チームを背負って戦う厳しさを知ったというか。自分がもっと点を決めないといけないし、守るところも守らないといけませんでした。本当に悔しかったんですけど、戻ることはできないので。来週は首位のメイジとの試合なので、なんとしても勝ちたいと思います。

――引き分けということで、首位のメイジにプレッシャーを掛けることができずに直接対決を迎えることになりました

でも、ここで自分たちが勝てればメイジも崩れると思うし、自分たちは勝ちにいくしかないので。勝てなければ優勝もないだろうし、たたきにいきたいと思います。