白星取りこぼし、首位争いから一歩後退

ア式蹴球男子

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)上位争いが激しさを増していく中、ワセダは勝ち点をつかむべく桐蔭横浜大と矛を交えた。累積警告出場停止処分を受けたDF金澤拓真主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)を欠いたこの試合。立ち上がりこそ良かったものの、その後は相手のペースに巻き込まれゴールを奪えずに同点で前半を折り返す。気持ちを新たにして迎えた後半、途中出場のMF相馬勇紀(スポ1=三菱養和SCユース)を起点に何度もチャンスを演出。しかし、肝心なところで決定力を欠きネットを揺らすことができず、0-0で試合終了のホイッスル。白星を取りこぼし、優勝争いから一歩後退することとなった。

積極的な攻め上がりを見せた新井

 気持ちの入った立ち上がりを見せるワセダ。11分にはDF新井純平(スポ3=浦和レッズユース)がドリブルで切り込んでシュートを放つなど、序盤は好プレーが目立った。しかし、中盤に入ると相手のペースに飲まれ、逆に押し込まれる時間帯が続く。30分にはペナルティーエリアを崩され、決定機を与えてしまう場面も。「拓真くん(金澤主将)の分も背負う」(新井)、「勝利に貢献したい」(DF鈴木準弥、スポ2=清水エスパルス)と奮起したディフェンス陣の献身的な守備により、なんとか無失点に抑えられたものの不安の残る前半となった。

 流れを変えたい後半。「攻撃に厚みを持たせるっていうところは意識した」(DF奥山政幸副将、スポ4=名古屋グランパスU-18)と、前半よりも連動性を持った攻撃で相手を攻め立てる。51分、FW山内寛史(商3=東京・国学院久我山)のマイナスのクロスに反応したMF小林大地(スポ3=千葉・流通経大柏)が左足を振り抜き、ゴールを脅かした。また、66分に相馬を投入すると、そこを起点とし好機を量産。しかし、「最後のシュートの場面で力が及ばなかった」(小林)と要所で精彩を欠き、得点機を生かすことができない。終盤は運動量が落ちてきたところを相手に攻められる厳しい展開に。GK後藤雅明(スポ3=東京・国学院久我山)のビックセーブに助けられて失点は防ぐことができたが、こちらも最後まで得点することができず不満の残る試合となった。

途中交代の相馬が流れを引き寄せた

 「結果が結果なので負けと一緒」(FW宮本拓弥、スポ4=千葉・流通経大柏)と肩を落とす選手たち。国士館大や慶大などの上位校が順調に連勝を伸ばしている中、勝ち点3を積み重ねることができなかったのは満足のいく結果では無い上、第19節は流通経大、第20節は慶大と次週からはさらに厳しい戦いが予想される。しかし今回露呈した課題を修正し、それら上位チームとの直接対決を制することさえできれば再び首位に立つことができる。ここから短い時間でどれだけ高めることができるか。そこでの成長が勝ち点3につながるはずだ。

(記事 佐藤諒、写真 桝田大暉)

スターティングメンバー

関東大学リーグ戦第17節
早大 0-0
0-0
桐蔭横浜大
【得点者】
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 後藤雅明 スポ3 東京・国学院久我山
DF 新井純平 スポ3 浦和レッズユース
DF ◎3 奥山政幸 スポ4 名古屋グランパスU-18
DF 20 鈴木準弥 スポ2 清水エスパルスユース
DF 12 八角大智 社4 千葉・流通経大柏
MF 平澤俊輔 スポ3 JFAアカデミー福島
MF 14 小林大地 スポ3 千葉・流通経大柏
MF 田中太郎 商4 静岡・藤枝東
MF →66分 相馬勇紀 スポ1 三菱養和SCユース
MF 堀田稜 商4 浦和レッズユース
MF →90分 秋山陽介 スポ2 千葉・流通経大柏
FW 宮本拓弥 スポ4 千葉・流通経大柏
FW 10 山内寛史 商3 東京・国学院久我山
◎はゲームキャプテン
監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
国士舘大 33 17 10 43 20 23
慶大 33 17 31 16 15
早大 31 17 19 15
流通経大 30 17 25 16
明大 28 17 29 20
専大 23 17 22 17
法大 23 17 23 25 -2
順大 22 17 21 24 -3
駒大 17 17 10 19 30 -11
10 桐蔭横浜大 16 17 18 36 -18
11 神奈川大 14 17 11 22 -11
12 中大 11 17 12 22 42 -20
※17節終了時点
※上位5校は全日本大学選手権の出場権獲得
※6位は北信越大学リーグ2位のチームとプレーオフ
※下位2校は関東大学リーグ戦2部に自動降格
コメント

DF奥山政幸副将(スポ4=名古屋グランパスUー18)

――まず、きょうのこの結果についていかがですか

前期引き分けている相手ですし、例年苦手としている桐蔭横浜大ということで、自分たちが立ち上がりから相手のペースに飲まれないようにと意識して臨みました。自分たちのペースで試合を進めたり、走り勝てたりしたと思うんですけど結果は0-0と勝ち点2を落としてしまったので、単純にそこは悔しいというか残念な気持ちが大きいです。

――動きに連動性を欠いたようにも感じましたが

相手もゆったりつないでくるというか、DFラインとFWが間延びしている印象でした。そこで自分たちが相手のDFラインにプレッシャーを掛けにいったところで、自分たちもラインを押し上げられなかったという部分もあると思いますし、そういったところで連動性が見られなかったのかなと思います。

――連動性というところで選手間の声掛けやコミュニケーション不足というところは感じましたか

全員が拓真(DF金澤主将、スポ4=横浜F・マリノスユース)がいない分を補うというか、それ以上のエネルギーを見せられたと思うのでコミュニケーション面ではとりわけ問題はなかったかなと思います。

――前半のスローペースに比べ後半はペースアップしたようにも感じましたが、ハーフタイムに何か話し合ったことはありましたか

自分たちが押し込まれる時間もあったと思うんですけど、その切り替えのところでFWが孤立してしまってる印象が強かったので、その切り替えのところでしっかりと押し上げて攻撃に厚みを持たせるっていうところは意識しました。

――後半、桐蔭横浜大に最終ラインの一つ前のスペースにボールを落とされる場面が目立ちましたが

自分たちも前掛かりに得点を奪いにいく中で相手も攻め残りっていうかたちでそういうスペースにボールが入ってしまうシーンが多かったと思うので、そこは自分含めてDFラインと中盤のボランチの選手とのコミュニケーションだったりをもっと密に取らないといけないかなと思いました。

――点数を狙いにいく中でも失点だけは気を付けなくてはいけないという試合となり神奈川大戦(●1-2)と似たような展開でしたが、やはりそれを意識する部分はありましたか

自分たちとしては勝ち点3にこだわって勝ちにいったつもりですが、それでもDFラインの中では神奈川大戦の教訓というか、前掛かりになりすぎて失点したっていうのがありました。なのでもちろん勝ち点3を狙いにいきながら、最悪のことは考えて確実に失点は0で終わるようにっていうのを意識してプレーしていました。

――これからは上位との戦いが続きより厳しい試合が予想されますが、意気込みをお願いします

あとがない状況になったと思いますし、単純にここから上位との対決が始まる中で、残された道としては直接対決に勝つだけだと思うので、それに向けてもう一度チーム一丸となってまた頑張り続けていきたいと思います。

MF堀田稜(商4=浦和レッズユース)

――悔しいスコアレスドローとなりましたがいまのお気持ちは

自分たちにもチャンスがあった中で、決め切ることができなかったということが0という数字に現れていると思いますし、そこにはしっかりと向き合うべきかなと思います。戦う姿勢というのはみんな見せていましたけど結果につながらなかったら意味が無いので、そういうところを突き詰めていきたいです。

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

立ち上がりの段階で自分たちのプレーの強度で圧倒しようということで、入り方というのは悪くはなかったとは思います。ですがタフな試合になった中で所々出てくるチャンスをものにできないといけないなと感じました。

――桐蔭横浜大の印象は

しっかりとパスをつないで自分たちのプレッシャーを見てうまく攻めてくるチームで、守備の部分では自分たちの攻撃の強みをうまく消そうとしてくる相手だと思いました。ですが奪った後の切り替えの早さや自分たちのプレッシャーの早さというのは通用したのかなという感じはあります。

――チャンスが多くあった中で決めきれなかった原因は

シンプルにメンタルの部分であったり、1点を争うような緊張感が高まった中でいかにリラックスできるかというか、しっかりと足にボールを当てることだったり、相手をしっかりと見ることであったりとか、冷静さの部分やメンタル的な部分が大きいかなと思います。

――きょうは堀田選手自身も数多くクロスをあげていましたが精度に関してはいかがでしょうか

実際にゴールにはつながっていないですし、カウンターのシーンが多かったので中に入る人数というのは多くはなかったのですが、そういう中でも入っている人に対して合わせ切らないといけないですし質を求めていかなければいけないので、そういった意味であれだけ回数があった中でゴールにつなげれられなかったというのはまだまだだなと思います。

――前後半を通してハードワークをされていた印象がありますが最後は疲労などもありましたか

最後のプレーで足をつってしまって、それを見て交代の判断をされてしまったと思います。交代枠の一つを自分のところで使ってしまうという点では、フォワードの選手が交代できればより強度というのは高まったと思いますし、そういった意味でまだまだ運動量の部分では90分間もつだけのものを高めていかなければいけないなと思います。

――金澤主将が不在の試合でしたが声掛けの部分などはいかがでしたか

やはり拓真(金澤主将)はプレーの部分だけではなくて声掛けの部分というか、味方に伝える力や雰囲気を引き締めるような働きをしてくれていたので、いままで一緒に出ていた10人がそれぞれその穴を埋めるだけの働きや、その中で伝える部分というのは強く意識しました。その一方できょう代わりに出たDF鈴木準弥(スポ2=清水エスパルスユース)は拓真の持っていないものを持っていますし、ポジティブな部分もあるので、それを引き出してあげられたらなと思いそういった部分を共有して臨みました。

――きょうは応援も多い中での試合となりましたが勝ちたい思いというのは強かったでしょうか

そうですね。日頃から苦しい状況の中でもいつも自分たちの背中を強く押してくれる存在で、そういった方たちがこういうかたちで企画してやってくれていたので、しっかりと自分たちが勝利する姿を見せて大学サッカーの素晴らしさとかを伝えられたら良かったのですが、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

――これから上位チームとの戦いが続きますがこれからに向けてはいかがですか

ここで引き分けはしましたけど、勝ちしか許されない状況は何も変わらないですし、よりその緊張感が高まったという意味では、気持ちをより引き締めて、きょうのようなチャンスを逃して勝ち点を落とすというのはあってはいけないと思うので、自分たちの課題に真摯(しんし)に向き合って、一方で自分たちの強みはより磨きを掛けていければ自ずと勝利は近づくと思います。なので、ひたむきに次の勝利に向けて取り組むだけだと思います。

――次節の流通経大戦への意気込みをお願いします

流通経大も一人一人の個の力というのは高いですし、あれだけ多い人数の中で選ばれている18人のメンバーと相対するということで、まずは個の力で打ち負けないということはもちろんですし、自分たちの強みで入りから相手を飲み込むような試合運びが必要になってくると思います。このゲームをネガティブに引きずるのではなくて、また気持ちを切り替えて次の試合に向けて良い準備をしていきたいと思います。

FW宮本拓弥(スポ4=千葉・流通経大柏)

――きょうはスコアレスドローという結果に終わりましたが、試合ぜんたいを振り返ってみていかがですか

内容的には自分たちのほうが走り勝ってましたし、球際でも勝てたと思うのですが、結果が結果なので負けと一緒だと思います。

――宮本選手自身果敢にゴールを狙う多かったと思いますが、自身のプレーを振り返ってみていかがですか

前半も何回かチャンスが自分自身にもありましたし、チャンスをつくれましたし、そういうところで決め切れるチャンスが何度かあったのですが、本当にそこは決めきれませんでした自分自身でも納得のいくシュートのかたちがきょうはなかったのですが、そんな中でも後半の反転シュートとかそういうところは決めていかないといけないのかなと思います。

――後半は攻撃のスイッチが前半に比べて入ったと思うのですが、後半に入るときに意識したことはありますか

前半同様に立ち上がりから意識して相手にプレッシャーを掛け続けて、自分たちのペースにしようということはやっていたので、立ち上がりに関して言えば良かったと思います。

――では最後に次の試合に向けての意気込みをお願いします

きょうは引き分けで勝ち点1しかとれず、首位の国士舘大と慶大が総勝ち点33点までいってしまったということで本当にいまは危機的状況なので、次は絶対勝ちたいと思います。

DF新井純平(スポ3=浦和レッズユース)

――上位陣が勝ち点を積み重ねる中で痛すぎる取りこぼしとなってしまいました

ここがヤマ場と言ってきた中で勝ち点を2落としてしまい、チームの今後に響くような勝ち点の落とし方をしてしまいました。終わってしまったことをずっと言ってても仕方ないので、次の勝ち点を取るためにやっていくだけだと思います。

――天皇杯予選を勝ち上がるなど、夏以降調子を上げている桐蔭横浜大に対して守備陣はどのような点を確認してこの試合に臨みましたか

前節3-0で勝利していた法大戦をスカウティングして、勢いを持ってやってくるのはわかっていました。前線の選手には技術のある人がたくさんいる中で、自分たちはどれだけ組織的に守れるかであったり、個でどれだけ守れるかを守備陣は意識しました。相手はDF陣の背後に弱みを抱えていて、自分たちが得意にしているゴールに早く迫る攻撃を出せれば得点につながるのではという意識の下、この試合に臨みました。

――前半は後手に回ってしまった印象がありますが

スライドのところであったり、FW・MF・DFの3ラインが間延びしてしまった時間が長かったのかなと感じています。相手はそれで(パスを)つなぎやすかったり、間につけやすかったと思うので、そこはまだまだ自分たちの課題です。

――お話にもあった通り、選手間の距離が遠かったですね

前半の中で少しそれは感じていました。試合の中での声掛けを意識していたのですが、距離が縮まることはありませんでした。非常にやりにくかったというか、相手の強みを出させてしまったシーンが多く、反対に自分たちは強みを出せなかったので、相手のやりたいことを見抜いてそれに応じた判断を自分たちはまだできていないなと感じました。

――金澤主将が出場停止による欠場で代わりにDF鈴木準弥(スポ2=清水エスパルスユース)選手が入りましたが、DFラインの連携や統率に関してはいかがでしたか

拓真くんの強みはDFラインでの声掛けでまとめることだと思うんですけど、いない中でも自分であったりマサくん(DF奥山政幸副将、スポ4=名古屋グランパスU-18)やハチくん(DF八角大智、社4=千葉・流通経大柏)が拓真くんの分も背負うという意識はありました。準弥自身も拓真くんに無いものを持っていると思うので、それを出すだけで十分だと思いますし、連携面も練習の中では何回もやったので連携ミスはあまりなかったと思います。

――この試合に向けては鈴木選手が入ったかたちの練習がメインだったということでしょうか

そうですね、基本的にはそのかたちでやっていました。

――ハーフタイムに金澤主将と話をされていましたが、どのようなことを話したのですか

前半はボランチがサイドに引き出される場面が多くて、それをずっとやっていたらダイチ(MF小林大地、スポ3=千葉・流通経大柏)とシュンスケ(MF平澤俊輔、スポ3=JFAアカデミー福島)が疲れて機能しなくなるとの話がありました。そこは自分も感じていたことだったので、FWとの関係性やサイドハーフとの連携で修正していこうと思いましたし、拓真くんの言葉を受けて声掛けをしました。

――よりオープンな展開となった後半、点を取り切ることができませんでした

そうですね。何回も決められるチャンスがあった中で決め切れなかったのは自分たちの力不足ですし、いまの自分たちの一番大きな課題だと思います。

――試合を通して新井選手が攻め上がる場面が多かったですが、振り返っていかがでしょうか

前半はシュートを1本撃ちましたし、クロスの場面もありましたけど、質はまだ全然(低い)です。クロスだけでなくもっとえぐって、後はただシュートだけ撃ってくれというようなパスを出していくことが上を目指す中で自分に足りない部分だと思います。チームを勝利に導く上でも、自分のさらなる成長のためにもっと磨き続けていかなければならないと正直感じました。

――次節の流通経大戦に向けてどのようなことを確認していきますか

今週の1週間で強みに磨きを掛けるのはもちろんですし、前期は守備をしっかりしてゴール前を固めてくる相手に対して自分たちはゴールを奪えずに失点して負けたので、そこの課題に向き合ってトレーニングから点を決め切ることを意識してやっていきたいです。

GK後藤雅明(スポ3=東京・国学院久我山)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

得点が奪えず0-0で終わってしまったので、悔しい気持ちでいっぱいです。

――金澤主将不在ということでしたが、何か影響はありましたか

拓真くんがチームに与えていた影響は本当に大きなものだったので少なからずあったと思うんですけど、代わって入った選手も良いプレーをしていたので、そんなに影響はなかったと思います。

――ディフェンスの最終ラインの前のスペースにボールを通されることが多かったように思いますが、それについてはいかがですか

相手の狙いがそこを経由してサイドから攻撃することであったり、ワンツーで一対一に持ち込むことだったりしたので、前半はそこの部分を狙われてピンチをつくられました。後半はディフェンス陣で声をかけ合って集中力を切らさなかったことが無失点という結果につながったと思うので、これを継続していきたいと思います。

――チーム内の声掛けについてはどのように感じましたか

スタンドから声が聞こえてきて、チームで戦っているというのを感じましたし、だからこそ勝ちたかったので悔しいです。

――ご自身もファインセーブなどありましたが、調子はいかがでしたか

良くも悪くもないという感じですが、自分自身毎試合を振り返って次の試合につなげていることが、きょうのセーブにもつながったと思うので、このコンディションを維持して次の試合にも臨んでいきたいと思います。

――最後に次戦への意気込みをお願いします

前期の流通経大戦では一本のチャンスをやられて0-1で負けてしまったので、そのときの悔しい思いをぶつけて次は勝ちたいと思います。

MF小林大地(スポ3=千葉・流通経大柏)

――ヤマ場の戦いである桐蔭横浜大との対決でしたが、引き分けという結果に関してはいかがでしょうか

自分たちが試合をする直前に慶大が勝利を収めて、きのうは国士舘大と流通経大が勝ってというように上位陣が勝っている中できょう勝ち点を落としてしまったのは優勝に向けて危機的状況だと思います。チームのみんなもそれを認識していると思いますが、これから始まる上位対決で全勝すれば自力優勝の望みが残っているのでそれに向けてまずはしっかり取り組んでいきたいと思います。

――きょうはチームとして何を意識して試合に挑みましたか

前節は立ち上がりのところで2点取れて試合を優位に進められたのできょうの試合も変わらず試合の入りは意識しようと挑みました。

――前半を振り返っていかがでしょうか

自分たちの理想のかたちである相手陣内でボールを奪って素早く攻めるというシーンがあまりなくて、自分たちのリズムをつかめなかったと思います。

――リズムをつかむきっかけともなる得点を奪えなかった原因はどのようなところにあると思いますか

チームとして良いプレーをしても結局最後の点を決めるというところは個の力ですし、個人のシュート精度などそういったところを高めていかなければ今後勝っていけないのかなと思います。

――個の部分ということで、後半には小林選手自身2本のシュートチャンスがありましたが、そのシーンを振り返っていかがですか

前期、桐蔭横浜大と戦ったときも自分がビックチャンスを外して引き分けという結果を招いてしまい責任を感じていました。きょうの試合は自分が勝たせてやるという気持ちで入ったのですが、きょうも決め切ることができなくてチームに迷惑を掛けてしまいました。

――全体的にもシュートが枠に入っていなかったり、DFラインに弾かれたりしていた印象が強かったのですが、その点はいかがですか

自分たちが現在練習でもやっているクロスからの強い入りというところでは相手よりもうまく先手を取って動き出せたと思うのですが、最後のシュートの場面で力が及ばなかったのかなと感じます。

――守備ではゴール前でパスを通されてピンチになる場面も多かったと感じましたが

相手は広さを使ってしっかりつないできてからバイタルエリアのところで攻撃をしてくるタイプでした。自分たちの課題に上がっているバイタルエリアのところの守備の部分で、だれがファーストディフェンダーになっていくのかというところが明確になっていなかったかなと思います。

――金澤拓真主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)が欠場していたことも守備に影響していたのでしょうか

そうは思いたくないですが、実際拓真くんが果たしていた役割というのは非常に大きかったのだなときょうの試合で感じました。しかし、そういう状況で甘んじていては優勝に見合うチームになれないのかなと感じます。

――中盤のエリアも比較的空いてしまっていたように感じますが

相手がパスをつないで自分たちを広げてそのスペースを使ってくるような攻撃だったので、中盤のところが外や前のにつり出されてしまってスペースが空いてしまったのかなと思います。

――次へ向けて具体的にどのような部分を改善するべきだとお考えでしょうか

最後のシュートやラストパスの部分を高めるだけだと思います。

――これから上位チームとの対戦が待ち受けていますが、そこへの意気込みをお願いします

一度でも負ければ優勝はないという危機感を自分たちに突き付けて上位対決に挑んでいきたいと思います。

MF平澤俊輔(スポ3=JFAアカデミー福島)

――フラストレーションの残る試合となりましたが、まずは終わっていかがでしょうか

チャンスがありながらも決め切れなかったというのがすべてかなと思っています。後半押し込んだかたちにはなりましたが、結果的に0点で終わってしまって、もったいない試合だったなと思います。

――守備面ではDF金澤主将が不在となりましたが、その影響はありましたか

代わって入った準弥(鈴木)が自分らしくプレーしていましたし、そういった点では本当に不安なくやれたと思います。守備の面では自分的には課題もありましたが、そんなに問題ではなかったかなと思います。

――きょうは中盤にスペースが空くことが多かったですが、ボランチから見てその点はいかがでしたか

相手はボールを保持しながら攻めてくるチームだったので、自分たちのところのスペースは広く使われるかなと思ったのですが、そこはうまく大地(MF小林大地、スポ3=千葉・流通経大柏)とやりながらやっていこうという話をしていました。自分的には問題はなかったかなと思います。

――逆に中盤の攻撃面はいかがでしたか

自分自身のきょうのプレーを振り返ると、自分のところで失うことが多かったなと思っています。切り替えの部分で相手がプレッシャーをかけてきましたが、自分の力ではがせないとなかなか攻撃につなげる時間が長くならないなと感じています。それが自分の課題だなと思いました。

――攻撃ではチャンスも多かった中で決め切れなかったですが、足りない部分を挙げるとすればどこだったのでしょうか

チャンス自体はあると思うので、後は最後の質が自分たちに求められていると思います。そこは自分たちがFWに頼りきりになっている部分が少しあると思うので、サイドハーフ、ボランチの選手がもっとゴール前で絡んで決めるというシーンが増えていかないと、今後勝ち進んでいくことが難しくなってくると思います。

――やはりこの試合では落とせないという意識もありましたか

そうですね。自分たちは勝ち続けなければいけないと思いますし、きのうも上位陣が勝った中できょうは絶対に勝たなければいけないということがあったので、そういった部分で勝ちにつなげられなかったのは本当にもったいないなと思います。

――今後は上位陣との直接対決が控える中、まずは流通経大戦です。相手のイメージなどはありますか

流通経大は本当に固いというイメージがあります。そういった部分を自分たちが崩していかないと優勝は見えてこないので、流通経大の個を上回るだけの個をトレーニングで積み上げていきたいと思います。

FW山内寛史(商3=東京・国学院久我山)

――引き分けに終わってしまいました

チャンスもありましたし、後半は自分たちが優勢に進めていたのでやっぱり勝ちたかったですし、勝たなければいけない試合だったなと思います。

――きょうはいつもより一段後ろでプレーしていたと思いますが、この点についていかがですか

チームとしてボールがなかなかマイボールにならない中で、そのゾーンでプレーしてからゴール前に入っていくエネルギー足らなかった分点が入らなかったのかなと思っているので、そこは次回の課題としてやっていきたいと思います。

――立ち上がりは良いリズムで攻撃ができていたのではないでしょうか

最初のチャンスは自分に来ていましたし、あそこで決め切るかパス通していれば先制して試合の流れも違っていたと思います。いまの自分には決め切るだけの力がないのかなって感じる試合でした。

――中盤以降は相手のペースに巻き込まれてしまった印象を受けました

前半の終わりは相手の時間でした。でも、自分たちの時間もありましたし、相手の時間は自分たちのディフェンスラインが0に抑えてくれましたし、自分たちの時間に前線の選手が決め切れば勝っていたと思うので、そこは考えてやっていきたいと思います。

――後半が始まる直前にベンチから呼ばれていましたね

相手のDFラインへのプレッシャーの掛け方で話がありました。もう少し前から掛けたかったですし掛けられたと思うので、そこも相手のペースになってしまった一つの要因だと思うので、考えていきたいと思います。

――後半、MF相馬勇紀(スポ1=三菱養和SCユース)を投入してから攻撃のチャンスが増えました

チャンスは増えましたけど、最後の細かいところで自分自身も合わなかったですし決められるところで決め切れませんでした。いくらチャンスをつくっても決めて勝ち切れないと意味がないので、決め切ることだけを考えてやっていきたいと思います。

――金澤主将を欠いての戦いとなりましたが

そこに関してはみんなで話して入りましたし代わって入る準弥(鈴木)も別に劣っていないと思っていたので自分自身心配していなかったですしDFラインは0で抑えているのでそこに関しては問題なかったと思いますし、あとは前線が決めるだけだったかなって思います。

――次戦への意気込みをお願いします

自分が点を取らないと勝てないと思うので1週間流通経大っていう相手に対してどう点を取るかしっかりイメージをつくって、点を取れるように良い準備してやっていきたいと思います。

DF鈴木準弥(スポ2=清水エスパルスユース)

――きょうの試合はいかがでしたか

決め切れるチャンスがありながらも決め切れなかったことが、引き分けという結果を生んでしまったと思いますが、ピンチをしのぎ切れたことは良かったと思っています。

――今季初出場となりましたが、どういったお気持ちで試合に臨みましたか

拓真くん(金澤主将)が出場停止だったということもありますし、チームとしても勝ちたい試合だったので、まずは勝利に貢献したいという気持ちでした。自分にとっても関東大学リーグ戦(リーグ戦)後期初出場だったので、活躍したいという気持ちもありました。

――試合前に金澤主将からはどういったことを言われましたか

拓真くんが1年生の時に初めて出た時の話をしてもらったり、自信を持っていれば大丈夫という言葉もかけてもらいました。

――ご自身のきょうの出来に関しては

前半は自分自身が雰囲気にのまれてすごく疲れてしまって、悪くはなかったのですが、何もできなかったという印象です。後半に関しては、自分の強みであるロングフィードなどでチャンスをつくることもできたのですが、もっと試合の中でそういった強みを出していかなければならなかったと思っています。

――なんとか無失点で試合を終えましたが、そのことに関しては

チームが上位争いをしている中で、失点というのは本当に許されないことですし、自分たちのスタイルを考えた時に、やはり1点も与えるわけにいかないので、きょうは守備陣を含めた全員が集中して守ることができたと思います。

――きょうの引き分けという結果に関しては

本当に許されない結果だとは思うのですが、上位のチームを直接対決で倒していけばまだまだチャンスはあると思うので、チームとして下を向くことはせず、もう一度前を向いて、負けられないという意識を強く持って戦っていきたいです。

――次節への意気込みをお願いします

拓真くんが復帰するので、自分は出場するかどうかはわかりませんが、サブの選手の力であったり、競争が高まっていけば、チームのレベルもアップしていけると思うので、チーム全体が高い意識を持って臨めるようにしていきたいと思っています。

MF相馬勇紀(スポ1=三菱養和SCユース)

――きょうの試合はいかがでしたか

決められるチャンスが何度もあって、自分がそこで決められなかったことで勝てなかったと思っているので、本当に悔しいです。

――勝ち点差3以内にいる他の3チーム全てが、すでに勝利を収めていた中での試合となりましたが、どういった気持ちで臨みましたか

他のチームが勝っても負けても、とにかく自分たちの目の前の試合に勝つだけだと思っているので、本当に勝ち点3を取りたい試合でした。

――金澤主将がピッチにいない中での試合となりましたが

無失点で試合を終えることはできましたが、普段からキャプテンが自分たちに及ぼしてくれている影響がどれだけのものなのかがわかりましたし、きょうで言えばコーチングであったり、ヘディングの強さといったところで、キャプテンの存在の大きさを感じました。

――先ほどのお話にも出ましたが、きょうは相馬選手を含めて多くの選手が決定機をつかめていた中で、最後まで決め切ることができませんでした

本当に悔しいです。練習で1000本打って試合で1本入るという言葉を聞いたことがあるのですが、改めてその通りなんだなと実感しました。試合が終わってからもとにかく悔しい思いだったのですが、下を向いてはいられないので、練習するしかないと思います。勝てるチームというのは大事な場面で確実に点を決めることができると思うので、そういった意味でも次は自分が決めなければならないと思っています。

――次節は重要な一戦になると思われますが、意気込みをお願いします

きょうはチームに迷惑を掛けてしまったので、アシストであったり得点であったり、とにかくそういった結果でチームに貢献したいです。きょうの勝ち点1によって上にいるチームとの勝ち点差は2になりましたが、直接対決で勝てば逆転していけると思いますし、とにかくきょうは負けなくてよかったというふうに切り替えて、1試合1試合勝っていくためにも、全員で高め合いながらやっていきたいと思います。