ここまで関東大学リーグ(リーグ戦)5試合を終えて、初戦(〇1-0)以来勝ち点3を手にすることができていないワセダは、昨季王者の専大と対戦した。専大は4年間勝ちなしと相性の悪い相手であり苦しい試合展開が予想されたが、ワセダは序盤から多くのチャンスを演出する。後半は立ち上がりから相手に攻め込まれる場面が続いたが、DF金澤拓真主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)を中心とした最終ラインが安定した守備を見せる。しかしその後は、負傷者や退場者を出した相手に対して自分たちのペースで試合を進めるも得点することができずに、試合はスコアレスドローに終わった。
序盤から積極的にロングボールなどを活用して、攻めの姿勢を見せたワセダ。中盤のMF小林大地(スポ3=千葉・流通経大柏)やセンターバックのDF奥山政幸副将(スポ4=名古屋グランパスU-18)らがボールを奪うと、オーバーラップしたDF新井純平(スポ3=浦和レッズユース)につなぎ、サイドからのクロスで何度かチャンスを演出する。相手の細かいパス回しに翻弄(ほんろう)される場面もあったが、金澤主将を中心とした最終ラインの集中したディフェンスで失点を許さない。29分には奥山副将がパスカットするとそのままドリブルで持ち込み、ディフェンスラインの裏に抜け出したFW宮本拓弥(スポ4=千葉・流通経大柏)にパス。左足から放たれた強烈なミドルシュートは惜しくも相手GKのセーブに阻まれた。結局チャンスを生かしきれないまま、前半を0-0で折り返す。
クロスを上げる新井
早い時間帯に先制点を取りたいワセダであったが、後半の立ち上がりは相手に押し込まれてしまう。立て続けにカウンターやサイドからの素早い攻撃を食らい、防戦一方な状況が続いてしまう。そんな中でもカウンターを狙うが、相手のプレッシャーに押されてスピードが止まってしまいなかなかゴール前までいけずに苦しい時間帯を迎えた。それでも60分を過ぎると、徐々にワセダが再び自分たちの攻撃のリズムを取り戻す。宮本がポストプレーでボールをキープし、良いかたちでパスを受けた途中出場のMF須藤駿介(スポ2=静岡学園)がCKを獲得。そのCKをFW山内寛史(商3=東京・国学院久我山)が頭で落としそこに奥山副将が反応してシュートを打つも、惜しくもゴールの左側へ。そして80分にはこの試合最大の決定機が訪れる。宮本が前の開いたスペースを見逃さず、狙いすましたミドルシュートはポストに直撃。この日一番の歓声がスタンドに響き渡った。その後も厚みのある攻撃で何度かチャンスをつくるが最終的に決め切ることができず、0-0のスコアレスドローのまま試合を終えた。
中盤で豊富な運動量を見せ付けた小林
「決定機や内容を見れば勝てた試合。勝たなきゃいけない試合だった」(金澤主将)と語るように、専大相手にここまで対等にやり合えたということは大きな収穫であろう。しかし、課題として挙げられている決定力不足はまだまだ改善の余地がありそうだ。再び頂点を見据えるため、ここから新たなスタートを切れるのか。次節の法大戦でエンジイレブンの真価が問われる。
(記事 橘高安津子、写真 豊田光司、高柳龍太郎)
スターティングメンバー
関東大学リーグ戦第6節 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 0 | 0-0 0-0 |
0 | 専大 |
【得点者】 |
早大メンバー | ||||
---|---|---|---|---|
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 1 | 後藤雅明 | スポ3 | 東京・国学院久我山 |
DF | 2 | 新井純平 | スポ3 | 浦和レッズユース |
DF | 3 | 奥山政幸 | スポ4 | 名古屋グランパスU-18 |
DF | ◎4 | 金澤拓真 | スポ4 | 横浜F・マリノスユース |
DF | 12 | 八角大智 | 社4 | 千葉・流通経大柏 |
MF | 6 | 平澤俊輔 | スポ3 | JFAアカデミー福島 |
MF | →85分 | 大丸瞬 | 教4 | 東京・早実 |
MF | 14 | 小林大地 | スポ3 | 千葉・流通経大柏 |
MF | 7 | 田中太郎 | 商4 | 静岡・藤枝東 |
MF | 8 | 堀田稜 | 商4 | 浦和レッズユース |
MF | →71分 | 須藤駿介 | スポ2 | 静岡学園 |
FW | 9 | 宮本拓弥 | スポ4 | 千葉・流通経大柏 |
FW | 10 | 山内寛史 | 商3 | 東京・国学院久我山 | FW | →77分 | 中山雄希 | スポ3 | 大宮アルディージャユース |
◎はゲームキャプテン 監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実) |
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 校名 | 勝点 | 試合数 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失差 |
1 | 流通経大 | 12 | 6 | 3 | 3 | 0 | 7 | 4 | 3 |
2 | 慶大 | 11 | 6 | 3 | 2 | 1 | 10 | 7 | 3 |
3 | 国士舘大 | 10 | 6 | 3 | 1 | 2 | 10 | 5 | 5 |
4 | 明大 | 10 | 6 | 3 | 1 | 2 | 12 | 11 | 1 |
5 | 法大 | 9 | 6 | 3 | 0 | 3 | 10 | 11 | ―1 |
6 | 順大 | 8 | 6 | 2 | 2 | 2 | 7 | 7 | 0 |
7 | 中大 | 7 | 6 | 2 | 1 | 3 | 11 | 10 | 1 |
8 | 桐蔭横浜大 | 7 | 6 | 2 | 1 | 3 | 6 | 10 | -4 |
9 | 専大 | 6 | 6 | 1 | 3 | 2 | 4 | 4 | 0 |
10 | 神大 | 6 | 6 | 1 | 3 | 2 | 5 | 7 | -2 |
11 | 駒大 | 6 | 6 | 2 | 0 | 4 | 9 | 12 | -3 |
12 | 早大 | 6 | 6 | 1 | 3 | 2 | 4 | 7 | -3 | ※第6節終了時点 ※下位2校は関東大学リーグ戦2部リーグに自動降格 |
DF金澤拓真主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)
――またもや専大を下すことができませんでした。いまの率直な感想をお願いします
きょうは勝てる試合だったかなと。決定機や内容を見ても必ず勝てた試合、勝たなきゃいけない試合でした。いままでの5節もそうですけど、こうした勝てた試合を勝てないのがいまの自分たちの力であり、いまの順位に現れているんだと思います。
――ここ2試合は得点から遠のいていますが、その原因はどういったところにあると感じますか
トレーニングのところから1点へのこだわりだとか、今週はそうした攻撃にフォーカスしてやってきましたけど0-0というのが現状です。トレーニングが全てだと思っているので、トレーニングから1点にこだわって一人一人ができるか。最後点を決めるのは個なので、そういった意味では個の力なのかなと思っています。
――きょうは前後半通してDF陣が奮闘していましたが
危ないシーンは無かったかなと。相手の選手の良さと言うかスピードアップの部分をうまく消せたのが一つ要因としてあると思うので、そういった意味ではサイドハーフだったりボランチだったり前の選手が守備に対して貪欲にやってくれたのがこうした0失点につながったんだと思います。
――いまお話がありましたが、ボランチのお2人がうまく機能していたと思いますが
守備に対して意識を持ってやってくれましたしすごく運動量も増えたと思います。2人共タフに戦い続けてくれたので、それが良い守備につながったかなと。
――DF間で共有していたことは
自分たちの前のスペースが空いたらどんどんチャレンジしていこうってことと、FWが詰めてくれたなら自分たちも強くいってしっかりボールを奪える準備をしておこうと話をしたんで、そういったところは前半特にうまくいったのかなと思います。
――途中交代で入った南隆選手を狙って専大はボールを入れてきましたが、マッチアップしていかがですか
懐深くてボールを収められる選手でしたし攻撃の起点っていうのはつくられてしまったかなと。ああいった懐深い選手に対してもっともっと前向きに奪えるための予測準備だったり、前との関係性って言うのが課題になってくると思います。
――後半に入ってさらに専大も勢いを増して迫ってきましたが、しっかりチームで対応できていたでしょうか
後半くらいにボールを持たれるのは想定していたので、あれくらい持たれた中で少ないチャンスをものにできるかって言う勝負になると思っていました。逆に前半はうまくいっていたというか、後半くらいのものが専大と戦う上でリアリティだと思っていたので、そういった意味では驚きというかそういったものはありませんでした。
――後半はゴール前での混戦も多かったですが
人数がいれば守り切れる自信はありますし、それ以上に自分たちが人数少ないカウンターであったりバランスが崩れた時こそ守り切れないのが現状なので、ああいった人数がいる時はそれだけ守れるかなと思っています。
――中1日で法大との一戦を迎えますが、意気込みをお願いします
きょねん、おととしと法大にはアミノバイタルカップで負けて悔しい思いをさせられてきたので、そういったものを一つ一つカベとして乗り越えられるように頑張っていきたいと思います。
DF奥山政幸副将(スポ4=名古屋グランパスU-18)
――入部してから1度も勝てていない専大戦ということで、チームで話したことhは
専大という相手には4年間勝てていないというのをみんなが理解していましたし、そういった話を練習前にし続けたので今節に対するモチベーションというのは高かったです。攻撃において、いままで単調に終わってた印象があると思います。自分たちもそういうところを課題としていたので、ポジショニングなどを仲間内で意識するなど多く話し合いを持った1週間でした。そういう意識の部分では少しずつ高まっていった今節だったと思います。
――攻撃についてはサイドに広げることを意識した印象でしたが
いままでだったら、ディフェンスラインからのロングボールでフォワードが競り勝ってなんとかチャンスになるかならないかという攻撃でした。前節、流通経大を相手にしてみてうちのFWも強いですが、高い選手がディフェンスにいたらチャンスの数は必然的に少なくなってくると思います。そういった中でバイタルエリアで前向きにボールを取る機会を作る手段の引き出しの数というのをもっと増やしたいよねという話をして、ボランチのところでボール状況を作れるようにボールを動かすということをチーム全体として共有して高めてきました。
――前半18分には奥山選手からFW宮本拓弥(スポ4=千葉・流通経大柏)選手にうまく縦パスが通りましたが、そこでの決定力ということに関して
結局きょうも得点はゼロに終わってしまいましたし、サッカーは得点しないと勝てないスポーツなので、その得点力は自分たちの明らかな課題だと思います。ボールを保持することを意識した中でも早い攻撃というのは自分たちの持ち味であるのは間違えないので、シュートまで行ったときに決める力は宮本も山内も持っていると思います。そういったところをもっと練習の中で高めていきたいなと思います。
――その他自身のプレーを振り返って
専大は中盤の数が多いということで、その中で粘り強い対応というのが必要でした。常に集中力というのを切らさずに対応できた結果が無失点に終えられたということにつながっていると思います。攻撃に関して自分も最終的にCKからのところでシュートを外してしまいましたし、他のパス出しに関してももっともっとゴールにつなげられるパスや、早いスイッチ入れるパスは自分のところから出せたと思います。守備は引き続き高め続けるということ、攻撃に関しては自分の持ち味であると思うので両面に関して高めていきたいと思います。
――今節ディフェンスの最終ラインのセーブが光りましたが、その前で止めるということについて
中盤の相手の数で自分たちは数的に不利な状況でした。なかなか難しいところはあったと思うのですが、サイドハーフの選手の絞り込みであったり、ボランチの選手のハードワークというところでなんとか水際で食い止めていたなという印象でした。だからこそ自分たちも後ろでボールをカットすることができたと思います。90分間そういった守備を続けることがおのずと無失点というところにつながってくると思います。中盤でボールをカットする回数はそこまで多くなく、その数を増やすことでよりゴールの近くでプレーできると思うので、センターバックの自分から促していきたいと思います。
――相手の攻撃の印象は
例年ほどの脅威を感じることはありませんでしたが、一人一人の見えてるエリアは広いですし、パスが入った後のサポートも他のチームよりも意識高くやってきたので後手に回るシーンも多かったですし、回すだけに終始せずに縦に速い攻撃というのも持っていました。きょうは失点なく終えることができましたが、やっぱり専大らしさというのが現れていたのかなと思います。
――対するワセダは1人のボールを持つ時間が長い印象でしたが
中盤もハードワークしてくれていたので、なかなかそのボールホルダーを追い越す動き、サポートのスピードというのが遅くなってしまった結果、持つ時間が長くなることにつながっていたと思います。前にかかる意識というのは自分たちが他のチームよりも上回っていたいところですし、そこをやっていかなければチャンスの質や数というのは向上してこないのかなと思います。
――スコアレスドローという結果について
無失点で終えられたのは久々なので嬉しいですが、それが勝利に結び付いていません。こういった競ったゲームをものにする力が関東大学リーグ戦(関東リーグ)を優勝するためには必要だと思うので、内容よりもまずは結果を出せるようなチームに変貌していきたいと思います。
――中1日で迎える法大戦への意気込み
中1日はすごく厳しい状況だと思いますが、それはどのチームも同じですし言い訳にすることはできません。その中でもやれるのがワセダの強さだと思いますし、それだけのトレーニングをしてきたと思うので、自分たちの成果をしっかりと信じて出し切って必ず勝ち点3につなげたいと思います。
MF田中太郎(商4=静岡・藤枝東)
――専大戦ということできょうの試合への意気込みはいかがでしたか
いままで自分が大学に入ってから専大に勝っていなくて、個人的にも一番最初にスタメンで出た試合が1年の専大戦で、チーム的にも個人的にも特別な想いがありました。そういった面で絶対に勝ちたいという気持ちを統一して臨んだゲームでした。
――スコアレスドローという結果になってしまいましたがどのように受け止められていますか
自分たちは勝たないと上にはいけないですし、優勝を掲げている中でスコアレスドローという結果は良くないのかなと感じました。
――ディフェンスに関しては良いかたちで試合運びされていたように感じますがいかがでしたか
専大の攻撃が例年より厚みがなかったというのもありましたが、最近失点が多かったので0点に抑えるということをイメージした中で、中盤だったりオフェンスも含めて守備意識が高かったのが無失点につながった要因だと思っています。
――自らチャンスを作り出す場面も多く見られましたがその点についてはいかがですか
チームが勝っていない状況でオフェンス陣も点を取れていなくて、オフェンスとして出ている1人としては責任を感じました。そこでやっているという気持ちはありましたが、やはりスコアを動かさないと出ている意味というのはないのかなと思って少し責任を感じています。
――チャンスも多かったと思うのですがそこで得点に結びつけられなかった要因として挙げられるものはありますか
最後に決めるのは個の力ですし誰かに頼っても入れてくれるわけではないので、出ている11人だったりベンチに入っている18人、メンバー外の人もそうですが、1点1点自分が決めるんだという気持ちを持たないと点は取れないのかなと思います。
――次の法大戦に向けての修正点は
攻撃のかたちはこの数節よりもできたという自信はあって、それを継続していくのももちろんですが、点を取って0点に抑えて勝つというところをもう一度目指していきたいです。
FW宮本拓弥(スポ4=千葉・流通経大柏)
――スコアレスドローに終わりましたが、きょうの試合はいかがでしたか
内容的には本当に良かったですし、守備も粘り強くできていたと思います。あとは本当に点が取れないというところが課題だなと思います。
――いままでの専修大との試合に比べて、きょうはどのように感じましたか
相手の思う通りにやらせずに前半から自分たちのペースで試合ができたので、相手も苦しんでいましたし自分たちもその意味では楽しめて、そこは成長したなと思っています。でも勝てていないというのは事実なので、そこが課題かなと思います。
――後半の立ち上がりは押し込まれる場面もありましたが
相手も前半悪かった分、後半は修正して入ってきたと思うので、そこは多少攻められるのはしょうがないかなと思っていました。相手の選手がケガしてから、少し相手の勢いも落ちたのかなと思います。
――相手の細かいパス回しに対しては、どのような意識でプレーされましたか
守備に関して言えば、相手は後ろからボールをつないでくるので、積極的にプレッシャーをかけにいって自由にボールを動かさせないことを意識しました。
――終盤にゴールポスト直撃のミドルがありましたが
僕もあのエリア(ミドルレンジ)からのシュートというのは自信を持っているので、思い切り振りぬいていいシュートになったのではないかなと思います。
――次節に向けて意気込みをお願いします
これから3連戦続きますけど、きょう勝ち点2を落としてしまって、このまま勝ち点3が取れなければずっと下位のままでいてしまうと思うので、なんとしても次は勝ち点3を取りに行きたいと思います。
DF新井純平(スポ3=浦和レッズユース)
――開幕戦以来勝利がなく、なんとしても勝ちが必要な中、試合前チームではなにを話しましたか
とにかく勝利だけが必要だと思ったので、やり方は変えずに自分たちがやってきたことを信じてそれを出せば勝てるということと、専大も5連覇を目指し自分たちも優勝を目指す中、優勝したい気持ちが強いほうが勝つという話をしたので、そこに関しては負けないように心がけました。
――相手は4年間勝利がない専大という意味でも勝利が欲しかったところではないでしょうか
自分も専大に勝った経験がなく先輩方や4年生も勝ちを味わったことがない中、なんとしても自分たちが勝って歴史を塗り替えられるようにという気持ちがありました。
――ペース配布も含めてどのようなゲームプランニングでしたか
ペースというのは特に考えず、最初から100パーセントでプレッシャーをかけるのが自分たちワセダの強みなので、交替にもたくさん選手がいますしペースは特に考えませんでした。
――相手のコンパクトで出足の早いサッカーに対してどのようなディフェンスを考えましたか
自分たちの距離が離れていたら相手の思うツボなので、たくさんパス&ムーブをする相手に対してなるべく自分たちがパスの出どころにプレッシャーにいけるような距離感を意識しました。
――運動量が一つのカギとなったのではないでしょうか
相手より自分たちのほうが走れるという自信があったので、そこに関して、自分たちのディフェンスが相手に剥がされたとしてもプレスバックするという面は勝っているので運動量では負けないということを意識しました。
――前半は集中した守備で相手に大きなチャンスを作らせなかったことに関してはいかがですか
前半相手にチャンスを作らせなかったというのは後半に臨む上で一つ良いことだったなと感じていて、専大には自分たちが点を取れてきていなく大量失点をしてやられたという印象がいままでにあるので、そういった面で自分たちが一試合を通して無失点に抑えられたのは一つ良かったことだと思います。
――ボランチなどの展開から逆サイドで良い状態でボールを受けるシーンが多かったが
そうですね、いままではああいったシーンがなく攻撃のバリエーションを増やそうというのが一つ意識としてあったので、きょうは自分自身手応えがありました。ただ自分のところにボールが入った後結果に結びつけることができなかったのはまだまだ課題なので、もっとやっていかなければならないなと感じています。
――後半にはアーリークロスでなく、カットインからミドルシュートを選択する場面もありました
自分はクロスばっかでシュートを意識したことがなかったのですが、最近のJリーグの試合とかを見てサイドバックの選手が点を取ることが多いなと思ったので、得点に結びつけるクロスだけでなく自分自身で点を取るという意味で意識してやりました。しかしあのシュートではまだまだ可能性が感じられないので、もっと練習しないとなと感じています。
――プレーの選択肢を広げるという意味でもシュートは大事といったところでしょうか
そうですね、クロスだけじゃ相手に読まれてくるというか、あの選手はクロスしかないと思われてそれを防がれるところでシュートを選択したら変化が起こると思うので、きょうのシュートが良かったわけではないですが、ああいったシーンを増やすことが大事なんじゃないかと思います。
――先ほどお話にもありましたが、専大相手に無失点で試合を終えることができたのは今季のいままでを振り返った上でも良いポイントになるのではないでしょうか
一つ自信にしていいところだと思いますけど、勝ち切れていない結果があるのでそこはしっかり向き合わなければいけないなと感じます。
――最後、押し込んだ時間帯で点が取り切れなかったが
ああいったところで自分たちは勝ててきていないので、勝負を決める最後というところで点を取るのも取られるのも一瞬だと思うのでその一瞬のために日々のトレーニングからこだわっていきたいです。
――きょうは勝ち切れる内容だったのでは
自分たちも試合をやっていて、勝てるというわけではないですが、勝つのはこの試合だと感じていた分、勝てていないという結果や点を取り切れていないのがいまの現状なので、攻撃の選手だけじゃなく全員で点を取れなきゃ意味ないですし点を取るのは全員なのでチーム全体でこのことに向き合っていきたいです。
――次節は昇格組の法大戦ですが、昨年負けている相手で難しい試合になるのでは
昨年アミノバイタルカップで負けていて、二部でやっていたとか関係なしに強いチームなので時間は短いですがしっかり準備して必ず勝てるようにしていきたいです。
GK後藤雅明(スポ3=東京・国学院久我山)
――専大に対して0-0の引き分けでしたが
正直勝ちにいった試合だったので、引き分けに終わったので悔しいです。
――かなり声を出して後ろから前に押していたと思いますが
相手の攻撃にいままでやられてきていたので、それに対するコーチングの声掛けで、皆を奮い立たせようと粘り強くやっていました。
――ダイブなど身体を張るプレーもありました
正直自分の強みとして、シュートストップがあるので、それはやらせないという気持ちで、90分間通して集中し切れたかなと思います。
――専大のGKを意識する部分はありましたか
相手のキックからの早い攻撃が一番気になると思っていたので、そこに対するディフェンスへの声掛けを意識してやっていました。
――前回から守備の意識を変えたりしましたか
いや、特になくていままでやって来たことを90分間通してやり続けるということが最大の課題だと思うので、無失点で終われたのが良かったと思います。
――攻撃につながるキックもありましたが
FW二人が競り合いの強い選手がいて、そこに当てて球を拾って、チャンスを作るのが1つの攻撃パターンだと思うので、そのキックの部分を大事にしてやっています
――これからもそのようなキックで攻撃参加していきたいですか
はい、もう少し精度の高いボールを供給できたらもっとゴールに迫られると思うので、精度を高めていきたいと思います。
――次回法大戦への意気込みを
ここ5試合勝っていないので、勝ちたいと思います。
MF小林大地(スポ3=千葉・流通経大柏)
――きょうの試合の意気込みは
過去4年間勝てていない相手に勝って、ワセダの歴史を変えてやろうという意気込みで試合に臨みました。
――引き分けという結果についてはいかがですか
過去4年間と変わらず勝てていないという結果ですけど、引き分けという結果の中にも収穫があったのは確かなので、前向きに捉えてこれからのリーグ戦を戦っていきたいと思います。
――その収穫とは何でしょうか
前回の試合では、攻撃が課題だったんですけど、蹴ってロングボールという攻撃だったのが、きょうはしっかりボランチを経由して相手の死角に落ちてきて、パスでサイドを崩すということが何回かできていたので、そういうところが収穫かなと思います。
――中盤でのボールの奪い合いはうまくいきましたか
中盤の人数が相手はいつも多いんですけど、前半は相手が3―4―3だったので、その分少しやりやすくて、球際の部分では少し勝ててたかなと思います。
――他の選手との距離感はいかがでしたか
前回と比べても攻撃の質が違いロングボールを蹴っているだけじゃ間延びしてしまうし、きょうはその分つなげていたので切り替えもうまくはまっていましたし、FWとDFとも良い距離感でやれたかなと思います。
――ハーフタイムはどのようなことを話しましたか
守備のところでボランチのオンオフだったり、そこに呼応してサイドハーフが絞ってFWが相手のボランチにプレッシャーかけにいくことだったり。そういう守備の部分を再確認しました。
――守備の確認をした上で、後半の立ち上がりに相手に押し込まれた原因は
相手の選手やフォーメーションが少し変わってきて、相手のでかいFWの選手のところに(ボールが)うまくおさまってしまったのが原因かなと思います。
――後半にはチャンスもありましたが、生かしきれなかったことについてはいかがですか
今までも1点以上取れた試合がないですしきょうも結局無得点で終わってしまったので、フィニッシュの精度を練習の中で上げていきたいと思います。
――次節の相手は法大ですが、どんなイメージがありますか
きょねんのアミノバイタルカップだったり、総理大臣杯(への出場)を懸けた戦いで負けた印象が強くて、難しい相手かなと思います。
――最後に、次節に向けて意気込みをお願いします
こういったチーム状況ですけど、応援してくれる人は声援を送り続けてくれてますし、そういう方々に結果で恩返ししたいと思うので、絶対勝てるようにやっていきたいです。
FW山内寛史(商3=東京・国学院久我山)
――手痛いドローとなりましたが、きょうの試合はいかがでしたか
相手が3バックで来て、自分たちはサイドの攻撃というのができていたので、本当に勝ち切らないといけない試合だったと思います。
――攻め手に関してはサイドからうまくボールを供給できていたのではないでしょうか
サイドの攻撃というのは、サイドバックも高い位置からセンタリングできていましたし、クロスも何度も上がっていたので、最後の質の部分で決め切ることをやらないといけないかなと思います。
――自身はボールを受けてもなかなか前を向けないシーンが多かったように思えますが、その点はいかがでしたか
中央の自分と宮くん(FW宮本拓弥、スポ4=千葉・流通経大柏)は結構マークされていたので、そこからサイドに散らすというのは何度もできていた部分はいいんですが、最後に得点を決めきるという部分で1人引きずりながらでも点を決めきるというところは課題かなと思います。
――守備に関しては前回よりも修正されていたのではないでしょうか
相手が3バックだった分、前から(プレスを)かけやすいというのがあったと思うんですが、サイドハーフの選手が高い位置でプレッシャーをかけることができたのと、サイドバックの純平(DF新井純平、スポ3=浦和レッズユース)なんかも高い位置で積極的にプレスをかけていたので、そこに関しては試合をするごとに自分たちの守備の基準というのは高まっているのかなと思います。
――ボランチが前線の二人に対して位置についての声掛けを積極的にしている場面も目立ちました
中盤が多い分、ボランチケアをFWがしないといけないというのは試合前に話していましたし、そこに関しては声を聞いて動いて、という話はしてあったので、そこに関してはある程度できていたのかなと思います。
――勝ち切れない試合が続くことについてはFWから見ていかがでしょうか
本当にFWのポジションの選手が決め切らないといけないですし、最後に点を決めるのは個人だと思うので、そこに関してはチームという単位と個人という単位で考えていきたいと思います。
――次戦も手強い相手になりますが、最後に意気込みをお願いします
どこが相手相手でも勝たなくては自分たちの目標である優勝は無いですし、チャンスが無いわけではありません。勝ち点差も均衡していますし、こういう均衡した状況もいまだけだと思うので、いまのうちに勝ち点を積み上げて自分たちが上位に入るというのを目指して、連戦ですが点を取って勝ちたいと思います。