【連載】『逆襲のホイッスル』 第5回 海野洋介×園田慎一郎×山下翔平

ア式蹴球男子

 選手として練習や試合に励みながら役職に就きチームを裏から支え、欠かせない存在となっている人たちがいる。広報のMF海野洋介(社4=千葉・流通経大柏)、学連のMF園田慎一郎(社4=東京・早実)、そして主務のMF山下翔平(商4=ヴィッセル神戸ユース)だ。普段から仲が良いという3人に、仕事の内容からプライベートのことまで終始和やかに語っていただいた。

※この取材は11月27日に行われたものです。

選手として、裏方として

広報としても活躍する海野

――初めに、この3人で対談すると聞いた率直な印象を教えてください

海野 やまし(山下翔平)からいっとこ。

山下 話しやすいメンバーなので良かったと思います。

園田 一緒にいる時間も長いメンバーだったので、面白い話ができるかはわかんないですけど、話しやすいメンバーかなと思いました。

――対談を組む際に海野選手が園田選手も入れてくれるよう相談したそうですが

海野 そうですね。普段学連で頑張ってくれているので、じゃあ、という感じで。

園田 そんなこと一言も俺に言ってくれませんでしたよ(笑)。「ただの付け足しだ」って言ってきましたからね(笑)。ああなるほどそういう感じですか、みたいなね。

一同 (笑)。

――まず関東大学リーグ戦(リーグ戦)が先日閉幕しましたが、4位という結果を振り返っていかがですか

山下 『WASEDA The 1st』というのを掲げて優勝を目指していた中で(優勝を)できなかったという点で、主務としても優勝に値することをやれなかったからこそ1位になれなかったと強く感じています。夏はアミノバイタル(アミノバイタルカップ2014)で勝てず総理大臣杯にも出場できなくてどん底の状態でしたけど、そこから監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)や4年生が中心となって真剣に考え直して取り組んできたからこそ、持ち直してチームの雰囲気は良いものになってきているんじゃないかなと思います。

園田 リーグ戦を振り返って4番目という順位は素直に悔しいですし、ことしは残り5節で優勝の可能性が目の前にある状況の中でそこから勝ち点が積み上げられなかったので、自分たちの力の無さが出たと思います。ただ良いこととして、自分は学連をやっている中でことしは観客動員に対しテーマを持ってやっていて、その中で川井(MF川井健吾、創理3=東京都市大付属)や麗音(登内麗音マネージャー、人3=神奈川・横浜雙葉)、市村(MF市村一貴、文3=神奈川・桐蔭学園)や大志(GK中村大志、法3=東京・早大学院)が中心となって動員に関しては一年間やってくれて、リーグ戦を通じて一番観客が入ったのが最終節の早慶戦(●0-1)だったので、ピッチの外に関しては一番を取ることができたと思います。だからこそピッチの中で優勝するっていうのが自分たちの使命になってくると思うので、今回はできませんでしたけどらいねんいい部分は引き継いで優勝できればいいなと、後輩に優勝してほしいなと思います。

海野 園田が言った通り残り5試合、特に順大戦(△0-0)で勝っていれば優勝できたと思うんですけど、勝ち切れなかったのは自分たちの弱さですし、自分がいる4年間の間でも勝たなきゃいけない試合で勝てていないので、何かそれは原因がありそれを変えられなかった自分たちに責任があると思っています。ワセダとして足りない部分を一人一人が考え直していかないと、リーグ戦優勝は無理なのかなと率直に感じました。ただそれでもアミノバイタルで負けて総理大臣杯にも出られず、天皇杯(天皇杯東京都予選)でも高校生に敗れる(●0-1FC東京U-18)という中でチームとしては一番下のところまで落ちましたけど、夏に自分が骨折してしまって3週間チームを離れてから戻ってきた時に、一人一人のピッチ内外でのやろうとする姿勢というのはものすごく強くなったなと感じています。それが後期の開幕戦での勝利(○1-0東京国際大)につながって、駒大には引き分けましたけど(△2-2)、そこからチームが勝ち続けられた中で一人一人がチームのために何かしようという思いが強くなったと感じてます。

――最後の5試合で勝ち切れなかった弱さというのは具体的に何だと感じていますか

海野 やっぱり欲しいところで点が取れないっていう部分じゃないかなと思いますね。

――さきほど園田さんの話にもありましたが早慶戦で公式戦では4年ぶりに負けたということですが、あの試合を振り返っていかがですか

園田 意地と意地のぶつかり合いでプライドが懸っていたのでその試合に負けたことは悔しかったですし、自分たちは早慶戦で10連勝してその歴史を後輩に引き継ぐ義務があったと思うので、4年生があの試合を勝たせられなかったっていうことが一番悔しいことです。

――お二人は見ていていかがでしたか

山下 意地と意地のぶつかり合いの中でもこれまでにないエネルギーを出してきて、いままで見たことのないような慶大だったなという印象が強いです。自分たちも全力出し切ってやりましたけど、それでも負けてしまいこれが早慶戦なんだな、という印象です。

海野 前日にBチームが慶大の4年生全員と試合をしたんですけど、そこで負けてしまったというのもありますが、慶大がこの一戦に向けてものすごい集中力で臨んできていました。いつもだったらワセダには勝てないだろ、と半信半疑の中臨んできていたのが、この日はワセダに絶対勝ってインカレ(全日本大学選手権)のプレーオフにつなげるんだという意思が強かったですし、自分たちも負けが続いていて自分たちのサッカーを90分間貫き通せなかったから点が取れず負けてしまったのかなと思います。

――それではここからは役職の話に移りたいのですが、まずはそれぞれ役職に就いた経緯からお聞かせください

山下 副務を決める時にミーティングを重ねていく中で、選手と兼任でやっている阿部くん(GK阿部雄太、平26人卒=千葉・渋谷教育学園幕張)が大変そうにしていたりする姿を見てきました。でも自分自身の座右の銘は『大変』であって、文字通り大変な思いをすれば人は大きく変われるというのが自分の中にあって、選手と主務の両方で苦労することもあるかもしれないけど、それを乗り越えて成長していこうというのがありました。ミーティングしてから決めるまで半年くらいかかりましたけど、最終的には(自分が)やるということを決めたという感じです。

園田 学連も副務と同じ時期にみんなでミーティングして決めるんですけど、自分の中で強く感じたのは、大学での4年間という貴重な時間の中でサッカーだけで過ごすのではなくて、ワセダのチームを代表して運営をしたり関東の24大学といろんなことをしたりすることで一人の人間として成長して、それがまたサッカーに還元できるのではないかということです。そういったことも踏まえて決断するまでは時間がかかりましたが、学連をやることに決まりました。

海野 広報は森岡さん(森岡礼佳、平26商卒=奈良学園)がこの役職をつくってくれて、森岡さんが抜ける中でいままで森岡さんがワセダを知ってもらうためにやってきたことっていうのはものすごく大きくて、そのおかげでワセダが人から愛されるチームになっていったのかなとは感じていました。僕自身もこのア式蹴球部(ア式)が大好きですし、もっといろんな人に知っていただきたいなという思いからやろうと決めました。あと山下が副務をやっていたころに同部屋で大変な部分も見てきていたので、広報というかたちで少しでも手助けになれたらなと思って始めました。

――昨年は森岡さんが広報を務めていましたが、選手兼任でやるのはことしが初ですか

山下 これまでは広報っていう役職も無くて、森岡さんが自分で開拓していったんですよね。

――それぞれの役職の仕事内容にはどのようなものがありますか

山下 主務の一番の役割は組織の価値を高めていくことであって、チームの中で全体を見て前進させていくことが大きな仕事だと思います。具体的にはたくさんあるんですけど、例えばマネージャーだったり学生トレーナーとどうやってチームを前進させられるシステムをつくるかについて話し合ったりですかね。

園田 ほかにもいっぱいあるじゃん。宿泊施設とか。

山下 そやった。最近こんなことばっかり考えてるからこんがらがってきた。あとは合宿や遠征の手配とか。

――夏の菅平での合宿も山下選手が手配したのですか

山下 菅平合宿は引き継ぎの意味も込めて副務の恩田(DF恩田雄基、スポ3=埼玉・西武台)にやらせました。

園田 OBの対応、納会とかの指揮とか。

海野 高麗大との定期戦。あとやっぱ早慶サッカー(早慶サッカー定期戦)は大変だったよね。

――高麗大とのやり取りはどのようにしているのですか

園田 そこはもう山下が英語でペラペラっと、というのはうそです(笑)。

山下 全部日本語で返事とかも返してくれたりして、こっちに来てもらった時も通訳の方がいたのでその方を介してやり取りしていました。英語はできないです(笑)。

――学連の仕事はどういったものがありますか

園田 チームと連盟の橋渡し役っていうのが大きな仕事ですね。具体的な仕事だと試合前はチームのエントリー、プログラムの作成などです。あとは連盟の仕事として、当日の試合の運営だったりそれまでの準備だったりがあります。よりいろんな大学の人と関わりをもって仕事ができるので、視野を広くできるいい役職だと思っています。

――プログラムの話がありましたが、ことしのプログラムは例年よりもさらにクオリティーが上がったように感じました

園田 ありがとうございます(笑)。広報における仕事というのは、プログラムでいったら僕たちはワセダのページを担当するだけだったんですけど、広報部の部長でもある慶大の方が良い方向に変えていってくれたというか、面白いものになりましたし売り切れも続出していたので良かったです。

――では海野選手が担当している広報の仕事内容を教えてください

海野 広報は内部と外の人をつなぐ役割だったり、あとはア式の良さを外に発信することで価値を高めたりするっていう意味で主務に近いかなと思います。あとは集中応援などでももっとリーグ戦を盛り上げようと思っていたんですけど、その中でさっき園田が言ったみたいに、川井や大志が頑張ってくれたのでそういう意味では周りに助けられたのかなと思います。地域貢献でも堂本(FW堂本大輝、スポ4=兵庫・三田学園)が率先してサッカー教室などをやってくれて、いろんな人の支えを感じています。

――普段早スポも写真をHP上にアップさせていただいていますが、あの作業も海野選手が行っているのですか

海野 いや、あれはOBの水野さん(水野俊樹、平15人卒=神奈川・柏陽)という方にやっていただいてて、自分はそこに送る、という感じですね。

――それぞれの役職のやりがいはどんなところですか

園田 なんか就活してるみたいだな(笑)。

一同 (笑)。

山下 外部の人とふれあうことが多いので、そういった方から「ア式蹴球部頑張ってるよね」とか声をかけてもらった時は、ア式でやっていて良かったなと感じます。

――早慶サッカー定期戦が終わった時の達成感はいかがでしたか

山下 早慶サッカーが終わった時は達成感ありましたね。あれも勝ってくれたからこそ達成感も大きかったと思います。紺碧の空を観客の人たちと肩を組んで歌っている姿を見た時には、心が震わされて非常に感動しました。

園田 あの時やまし胴上げされたっけ?

山下 された。慶大の方はかなり落ち込んでいたので、やっぱり勝つか負けるかっていうのはかなり大きいなと思います。

――学連の方のやりがいは

園田 ワセダを代表して外に出て行って仕事をするということはやりがいがあると感じていて、責任感や自分がワセダを背負っているという自覚みたいなのはあります。あと素直にうれしいのは、他の大学に友達ができて自分が試合出る時とかは応援してもらっていますし、そういうつながりができたのはうれしいです。慶大も試合の中ではライバル関係にありますけど、学連でやっているときはすごくいい人ばかりですし、一緒にご飯食べに行ったりもしています。ざっくり言うと友達が増えたなという感じですね(笑)。

海野 でもいいよね、友達が増えるの。試合行ったら、「おう」みたいな。

園田 そこはやっぱりやってて良かったなって感じるよね。「きょう試合出るんですか?」って言われたりして、「ベンチなんだよね」みたいな会話もあるし(笑)。

――最終節の早慶戦は5千人近く観客が入りましたね

園田 学連として最終節に向けてみんながいろいろ動いていましたし、これからインカレがありますが決勝が西が丘(東京・味の素フィールド西が丘)ということで、学連のみんながいろんな企画を考えてより多くのお客さんに来ていただこうとしている中で、最終節のリーグ戦にあれだけ人数が集まったのでそれは素直にうれしかったです。リーグ戦が普段からあれだけ入ってくれたらいいなとも思いますね。

――広報としてのやりがいは

海野 自分はいままでア式の中だけしか知らなかったので、外の人とふれあえたのは良かったなと感じています。あとは僕あんまり更新できてないんですけどア式日記とかは保護者の方が見て下さっていて、「ウミちゃん書いたね」とか言われるのは素直にうれしいですし、週刊ア式も22節しっかり作ることができて、毎週それを楽しみに足を運んでくれているという声もちらほら聞いたりするのでやっていて良かったなと思います。毎回ア式のどういったネタを書こうかなと考える時間も楽しかったですし、一つ一つの言葉の表現なんかも気にするようになりました。そういった文章を書く力も養われたかなと思います。

――週刊ア式は昨年より始まったものなのですか

海野 そうですね。きょねんは後期から始まったと思うんですけど、毎週足を運んでくださるお客さんに対してア式の良さを広められたらいいなと思いましたし、僕で止めたら今後ずっとやらなくなっていたと思うので、それはずっと続けていってもらいたいと思います。

――逆にそれぞれの役職で苦労されたことはありましたか

山下 主務をやっていく中で会ったことがないというか、電話やメールのやり取りだけで終わってしまう方がいたことに対しては残念だなとは思っています。いや、違うか。

園田 違うの(笑)!?

一同 (笑)。

山下 違くはないんですけど(笑)。でもやっぱり主務として一番苦労したのは、チームを前進させるためにどうしたらいいか悩んだというか、学生スタッフのあり方とかいろいろ考えた時は苦しかったこともありました。

園田 学連は入りたてのころとかは両立が大変でした。入った時は絶対に学連があることを言い訳にはしないと決めたんですけど、自分のプレーが悪くなったときは若干よぎるんですよね。水曜日に幹事会をやっていていつも家帰るのが23~24時だったりと遅くなるんですけど、当時はBチームで朝練が6時30分から始まるんですよね。そうなると、「あれっ?」って(笑)。そして一度心がへし折れるんです。そういった状況の中でいかに自分をモチベートして学連は学連、サッカーはサッカーと分けて考えられるかって部分で悩んだ時期はありました。そういったことを経験していまではもう少しも言い訳にすることもありませんし、成長したなと思えるようになりました。

海野 広報は決まった仕事はあるんですけど、それだけだとどうしてもこなすだけになってしまって、何か新しいことを探して行動に移していくという部分が全然徹底できてなかったし、そういった部分で自分はまだまだだと感じる時はありました。常に何かできることはないかと考えて行動に移していたのが森岡さんでしたし、そこで大きな土台をつくってくれましたけどそれ以上ことしは生み出せませんでしたし、僕自身まだまだだなと感じます。集中応援とかでは健吾とかに甘えてしまった部分もあって、そういうところは反省してます。

――それぞれの役職でミスした経験などはありますか

海野 何だろうな。

園田 俺あるな。きょねんのインカレの決勝で3万人動員プロジェクトっていうのをやっていて、各大学が決勝に動員してくださいっていうのを言われて川井と山本(DF山本有一、人3=神奈川・桐蔭学園)の二人と協力してやったんですけど、動員の結果が24大学中13番目という結果になってしまって。監督にも、『WASEDA The 1st』をスローガンとして掲げている中で13番目という数字をどれだけ責任を持って受け止められているのか、っていう話がありました。そこから川井を中心に一年間リーグ戦で集客に関してやり続けますと監督に告げて、その成果もあってことしはリーグ戦で多くのお客さんを呼べたので、あのミスのおかげと言ったら変ですけど、あのミスがあったからこそチームがもう一度前進することができたんじゃないかなと思います。

山下 自分は副務を育てるという点ですこしやり方を間違えたというか、ちょっと優しくしすぎたかなと思っています。

園田 だから言ってんじゃん。

海野 普段から優しすぎなんだって。

――後輩に対して怒ったこととかはありますか

山下 後輩には…怒りたいんですけどね。

園田 怒れよ(笑)。

海野 やましが怒ったら絶対やばいって思うでしょ。

山下 そうなんですけど…(笑)。ただ本当に怒ることがいいことなのかとか考えるとなかなか怒れないんですよね。

――海野選手は何か失敗した経験などはありますか

海野 僕はタイムリーに発信しなくちゃいけないこととかをできてないことがありましたね。新入生の情報だったりを遅れて更新したりする時があって、それを楽しみにしてくださっている方もいるので、それが遅れてしまうのは申し訳ないなと感じてます。

山下 新入生の更新とかどっかから指摘されたよな?ウルトラスだっけ(ULTRAS WASEDA)?

海野 いや、たぶん早スポ…(笑)。

一同 (笑)。

海野 気を付けます(笑)。

――園田選手から『両立の難しさ』という話がありましたが、海野選手と山下選手は両立に関してはいかがですか

山下 両立できたかどうかと言われたら、本当の意味ではできてないと感じています。主務と選手をやっている中で、大学生だから、選手をやっているからと考えてしまった時もあって、一人の主務としていまはそこの部分をもう一度考え直しています。残りインカレまでの期間の中で、選手と主務を完璧に両立してそういった姿を下の代にも見せていこうと考えているので、インカレが終わった時に改めて両立ができたのかということを問いたいなと思っています。

――以前インディペンデンスリーグ2014(Iリーグ)の東海大戦(○2-1)後に、古賀監督にかなり厳しい言葉をかけらていてその際に阿部さんが引き合いに出されてましたが、阿部さんはピッチ内外でも影響力はありましたか

山下 そんなこともありましたね…(笑)。

園田 木の下でミーティングやったやつだっけ?

山下 そう。阿部くんは本当にピッチ内外でエネルギーがある人で、あの時までは阿部くんほどのエネルギーを出せてなかったです。ただあのミーティング以来、選手としても主務としてもいままで以上に一生懸命にやってこられたというか、主務としても一人一人と向き合ってやっていこうとは心掛けました。

園田 ノッてる時はいいのにそうじゃない時は全然駄目だもんな(笑)。

山下 いやなんかあの時はいろいろ考えてしまうねんな。どうやったらチームを前進させられるかとか考えちゃって。

海野 それはちゃんとピッチ内外で分けないと。いつも「チームを勝たせたい」って言ってんだから。

山下 チームを勝たせたいって思いが強すぎるかもしれないねんな。

海野 それはただの言い訳でしょ。

園田 出たよ説教(笑)。

山下 自分が行くよりも味方に行かせた方が、って思っちゃうねんな。

海野 そこはやましが行っちゃえばいいんだよ。球際強いんだから。最後ヘディングでねじ込んだりするんだし(笑)。

――ユニオンドリームチャレンジカップ2014(ユニオンカップ)の時も決勝点を決められてましたよね

園田 あの時はノッてた?

山下 あの時は楽しかったというか…のびのびサッカーができていたというか(笑)。

海野 何だよそれ(笑)。やりなよいつも。

――海野選手は両立の難しさはいかがですか

海野 僕はまあ最低限のことしかやれてないっていうか、選手として初めて兼任で広報やりましたけど、自分が最初ということでそれが基準になってきますし、そういう意味でもっとやることを整理してやればよかったと思います。ただこの二人と違って、もちろんいろんなことやろうとしたら時間はとられますけど、自分でやれることとやれないことをある程度は整理していたので彼らほど大変ではなかったと思います。

園田 おだててくれるね(笑)。

――さきほど山下選手が優しすぎるという話がありましたが、この場を借りて山下選手から部員に対して何か要望などはありますか

園田 ちゃんと言いなよ。

山下 何だろうな…。あ、でも部全体に問いかけたいのは、もっと一人一人がア式蹴球部が前進するために何ができるかっていうのを考えてほしいということですね。

園田 確かに。考えてないよね。

山下 地域貢献とかしたときにはみんなが積極的に参加してくれて貢献しようという思いはあるとは思うんですけど、まだ与えられたものに乗っかっていくだけという感じで。そういう部員がまだ多いと感じます。

――逆に海野選手は厳しく、MF清水大志(創理4=東京・早大学院)選手をビンタで泣かしたこともあったと聞きましたが

海野 あれは完全にプライベートです(笑)。あいつが公共の場でちゃんとしてなかったんでちょっと怒っただけです。

園田 こいつ普段から厳しいんですよ。僕が授業とかでちょっとポケーッとしてると、「お前全然駄目だな」みたいに言ってきて(笑)。だからそれに激励されて見事フル単したりもしましたし、こいつが単位落とした時はバカ喜びしました(笑)。なんだかんだ落とした単位数一緒だよね?

海野 まあね(笑)。

――役職で言えばそろそろ引き継ぎの時期ですが、引き継ぎの方はもう始まっていますか

山下 一年間かけていろいろ教えてきましたけど、さっきも言った通りまだまだ甘いというか、優しくしすぎてるところもあるので、その部分はちゃんとして引き継いでいかないといけないなと思います。

園田 学連では岩井(GK岩井稜、文3=静岡・藤枝東)と斉藤(DF斉藤央、人2=神奈川・桐蔭学園)の二人がいて、岩井に関しては一年間一緒にやってきて電車の行き帰りやご飯の時に自分の伝えたいことは全部伝えたので、いつ自分が引退しても大丈夫だと思っています。

海野 何伝えたの?

園田 いやもう、『いろは』を。

一同 (笑)。

海野 例えば何?

園田 学連の仕事はやりながら伝えていたので、あとは学連兼選手として試合に出ないと駄目だよと。下の人が入るときに、学連だから試合に出られないとか思わせちゃいけないよということは話しました。まあいま岩井もAチームに上がってきてくれているので、あとは斉藤央がケガを治してAチームに上がってくれれば、伝えることはちゃんと感じ取ってもらえたのかなとは思います。

海野 広報は中村大志が僕と一年間一緒にやってきたんですけど、僕と全く違うタイプです。アイデアを出したりPVを作ったり、いろんなことをやるのが好きな人間なので僕とまた違ったことをやってくれると思います。4年生として一番上に立ってア式を外に発信するってことに関してはしっかり伝えてきたので、そこの部分は大丈夫だと思います。

何でも言い合える3人

園田(中央)を中心に盛り上がる3人

――4年目のお付き合いということで改めて他己紹介をしてください。まずは山下選手の紹介をお二人からお願いします

海野 3年間同じ部屋だったのでほとんど全てを見ているんですけど、怠け者ですね。サッカーにしろいろいろなことにしろもっとやれば良かったんじゃないかと思います。最初の方は僕に連れられていろいろやっていたんですけど、途中から「もういいや」ってなって怠けるようになってしまいました。休むのが好きなんですよね。でもやる時はやりますし強い思いを持ってやれているので、それをもっと出してほしいなとは思っています。

園田 やましは温度が合うというか一緒にいて居心地がいいです。実際にゆるいなと思われてしまうのは仕方ないですけど。

海野 居心地良かったら成長しないんだよな(笑)。

園田 そういう意見もあるんですけど(笑)。実際やましが主務だから一緒に学連をやってこられたというのはあります。人間性に惹かれています。あとやましの関西弁は結構好きです。「せやねん」とか。

――山下選手はみんなから愛されているのですか

園田 愛されてるよね?後輩からも。やましからグイグイ行くことは無いです。

海野 可も無く不可も無くという感じです。嫌いになるところも無いですね。

園田 やましは『ぬるま湯男』です。

――山下選手から何か反論はありますか

山下 いや、大丈夫です。その通りです(笑)。

一同 (笑)。

――では次に園田選手の他己紹介をお願いします

海野 すごくお調子者だなという印象ですね。

園田 え、終わり?(笑)

一同 (笑)。

海野 あとは、何だろうな…。

園田 全然出てこないじゃん(笑)。

山下 社学でずっと一緒でしょ。

海野 ちょっと先やって。

山下 え、俺?(笑)。ソノは話しやすいです。あとは…、度忘れしちゃった(笑)。

園田 全然挙がってこないけど大丈夫?(笑)

山下 あ、そうだ。おっとりした印象があってちゃんと考えているのかなと思っていたんですけど、実はいろいろ考えていて熱いというのを感じることがことしは結構多かったです。学年ミーティングの時とか「おっ」って思いました。

――なぜその学年ミーティングで、そう思われたのですか

山下 アミノバイタル(アミノバイタルカップ2014)で負けた後にミーティングをして、その時にどんな発言をしたかはちゃんと覚えていないですけど、みんなの前で強い口調で意見を言ったりしている姿を見て感じました。

――では海野選手から見て園田選手はいかがですか

海野 プライベートでこいつ(園田)いれば楽というか盛り上げてくれるので、盛り上げ役としては良いです。人当たりもすごく良いですね。

園田 シャイなんだけどね。

海野 学年上がるごとにサッカー面でやることが明確になっていって自信を持つようになってからは、ものすごく生き生きとしています。低学年のころは少し委縮していて駄目でしたね。あとは人から言われるのに弱くて、すぐにぶれてしまうんです。

園田 ブレブレですね。すぐ真に受けてしまうので。

海野 あとは泣き虫ですね。何で泣いてるんだよと思います。

園田 感受性が豊か過ぎるんです。

――では海野選手の紹介をお願いします

園田 『ツンデレ野郎』。近寄りがたい雰囲気が出ているくせに実は欲しがるんですよ。

山下 構って欲しがりだよね。

海野 三男坊で末っ子だから。

園田 「俺しっかりしてるぜ」みたいな感じなんだけど、ちょっと違うんだよね。あとは1年生のころのまだみんな自分の素を出せていない時に、海野が1週間に1度くらい本当に機嫌が悪くなる時があったんですよ。それでみんなで練習試合のアウェーに行く時に同じ車両に乗って話しながら行くんですけど、海野だけ1人で違う車両に乗って1人で行くっていう。みんな「どうしたの?」ってザワザワなっていて。いまはもうそういういうことは無いんですけど、たとえそういうことがあっても誰も何も気にしないです。

――なぜ同じ車両に乗らなかったのですか

園田 おらついてたんじゃないんですか?

山下 構ってほしかったんだ(笑)。

海野 いや、5、6人で電車に乗ってワーワーしゃべっているのがうるさいし、みんな荷物も持っているので邪魔になるなと思って。一人でのこのこ歩きたいなっていうのもありました。

園田 歩くのとても速くて、しかも仏頂面なんですよ。何か言いたいことあるなら言ってくれればいいのにっていう。

海野 別にそんなに気分悪くないのに気を使ってくるので余計入りづらくなるんですよ。

山下 俺は海野と同部屋だったので「海野大丈夫?」って結構聞かれることがあって困りました(笑)。

園田 いま良いところ挙がった?

海野 分かんない(笑)。

園田 海野は負けず嫌いで意外と思いやりがあります。

山下 誕生日には全員にケーキを買ってきてくれました。

海野 でも俺が誕生日の時はあまりもらってないからね(笑)。

園田 意外と情に厚いところが良いところです。

――では初めて会った時の印象は覚えていますか

園田 海野はあまり得意じゃないなって思いました(笑)。

海野 みんな俺の第一印象そう言うんですよ(笑)。

園田 そうなんですよ。でも共通の友人がいて良いやつだとは知っていたので一歩は踏み出しやすかったです。学部も授業も一緒だったので踏み込まざるをえなかったというのもあるんですけど、意外と欲しがりなので悪くないなと思いました。関係は良好です(笑)。

――海野選手はどうして第一印象が良くないのでしょうか

海野 いまはあまりないんですけど、その頃は人見知りの部分があったからかなと思います。

園田 やけに姿勢が良いから近付きづらいんですよ。

海野 あとはマイペースなので、初対面の人には「ちょっとこいつ」って思われるのかもしれないですね。

――では山下選手の第一印象を教えてください

園田 やましは本当に背格好が似ているから親近感しか湧かなかったですね。『西の園田、東の山下』みたいな(笑)。

一同 (笑)。

山下 俺は海野と同部屋だったけど全然覚えてないな。

海野 俺は、やましのことのこのこ付いてくるなって思っていました。俺はずっと(高校の時も)寮生だったので寮生活には慣れていたんですけど、やましは初めてだったので食堂とかには上級生がたくさんいてそこに行く時にのこのこ付いてきて。飯も風呂も全部付いてくるなって思っていました。俺はソノの第一印象何も覚えてないな(笑)。学部一緒で共通の友人がいたので入りやすかったですけど。

――山下選手は園田選手の印象を覚えていますか

山下 正直なところ、全く覚えてないです(笑)。

園田 本当もう陰キャラでしたね。

山下 園田は本当に覚えてない(笑)。

園田 やばくないそれ?(笑)

山下 いや俺、関西から出てきて周りがみんな敵に見えて(笑)。

海野 それ分かる。西から来たやつは敵対心あったよね。山下、小川(DF小川弘志、教4=広島なぎさ)、洋史(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU―18)あたりは3人でずっと一緒にいたから。

山下 3人で自転車買いに行ったもん(笑)。

海野 寮でも3人だったからちょっと距離あるなって思っていました。

山下 そうやな、最初の頃は。

――先ほど寮のお話も出ましたが、海野選手と山下選手は3年間同部屋でいかがでしたか

海野 僕が主導権を握っていたので楽しかったですね(笑)。

園田 俺、海野とやましの部屋に泊まりに行って間で寝ましたよ。

海野 俺らの部屋にはあまり寮外生は来ないんですけど。

園田 やっぱり寮外生は海野には近寄りがたい(笑)。

山下 入ってこれないもんな。園田は入ってこられるけど。

園田 次の日の朝が早いと始発無いから泊めてって言ってね。

――いまはどなたと同部屋なのですか

山下 いまは主務部屋になって、それは一人部屋なので一人です。

――海野選手の同部屋の方はどなたですか

海野 僕はいまシンノ(DF田中進之介、スポ4=湘南ベルマーレユース)と一緒です。シンノなので何も変わりなく楽しくやっています。

園田 シンノもシンノで何か別のことやっててあいつも結構変わってるよね。趣味極めてる。

――その趣味とは何なのですか

園田 洋楽ですね。

海野 そうですね。変わったことは音楽が流れるようになったことくらいです。

――園田選手は、いまは寮生活ですか

園田 僕はずっと実家です。ずっと早稲田に住んでいて途中から西武柳沢に引っ越しました。

海野 たまに寮生が、日曜日はご飯が出ないので園田の家にお邪魔して餃子パーティーとかたこ焼きパーティーをしています。

園田 フル参加してるよね?

海野 俺は餃子は皆勤賞です(笑)。お母さんがとても良い人です。

園田 (海野は)うちの親の話し相手です(笑)。

――園田さんの家でのパーティーには他にはどなたが行くのですか

園田 堂本、中谷(MF中谷幸葉、スポ4=千葉・八千代)あたりです。

海野 一人暮らしとか寮生の人が多いですね。

園田 近藤洋史はまだ来たことない。ずっとやろうやろうって言ってるんですけど。なのでそろそろ原点回帰してタコパをしたいですね。山下と堂本がひっくり返しまくるっていう。

海野 俺、餃子が良いな。

園田 餃子は包むところから始めるんだよね。

山下 それやったな(笑)。

園田 面倒くさかったけど楽しかったよね。

――4年生みなさんでどこか外に遊びに行ったりはしますか

海野 みんなでは行かないですね。メンバーは決まってます。

――例えばどなたと遊びますか

園田 この前温泉に行ったのは永井(DF永井あとむ、スポ4=FC東京U―18)、清水、洋史で、小さい車でぎゅうぎゅうになりながら行ってきました。

海野 上形(FW上形洋介、スポ4=東京・早実)、清水、貴司(MF近藤貴司、教4=三菱養和SCユース)らへんは仲良いよね。

園田 帰り道が結構近いからね。住んでる所が近い人で仲良くなる傾向があります。

海野 あとそれに八角(DF八角大智、社3=千葉・流通経大柏)に加わります。

園田 学年飲みはすごい盛り上がりますよ。楽しいです。あとは最近、『鳥金会』をしてます。東伏見に鳥金っていう店があるんですけど、寮生と近くに住んでいる人たちで日曜の夜に緩く飲もうって。でもまだ2回しか開催されてないです(笑)。夏過ぎくらいからこれ毎週やっていこうよって言ってたんですけど。

――そういう飲み会を企画するのは主にどなたですか

山下 基本ソノじゃない?

園田 そうだね。やろうって言って。

海野 だからこいつがいると楽なんですよ。

――3人にまつわる面白エピソードはありますか

山下 あったっけな…。

海野 つまんな俺ら(笑)。

園田 もとが真面目だからぶっとんだことできないんです。

海野 保守的だからね。

山下 それはあるわ。傍観者側なんだよね。

園田 あ、思い出しました!(リーグ戦第22節の)早慶戦で僕が点決めたじゃないですか。その時にスタンドの海野に向かって飛び込んだんですよ。

海野 その時の勢いがめっちゃ強くて、唇切れたんですよ(笑)。でもすごい喜んでるのにオフサイドで、「まじかよ」ってなりました。

園田 あと俺の手があとむの鼻に突き刺さってあとむが鼻血を出しました(笑)。いや、笑えないんだけど面白エピソードです。

「ワセダに関わる人たちと喜びを分かち合えるように」(山下)

選手として、主務としてインカレへの意気込みを語る山下

――インカレへ向けての話に移りたいと思います。いまチームはどのような練習をされていますか

園田 いまはもう一度競争しようというのが監督の中にあって、新しいことをやるのではなくてワセダのサッカーをどれだけ突き詰めていけるかがカギになってくると思います。練習を見てみてもいつも通りの練習をより激しくやったり、あとは紅白戦が増えてきていて競争する環境ができているのかなと思います。

――強度の高い練習をしているということですか

園田 そうですね。紅白戦をやりながら走ったり、紅白戦の結果で走ったりとかしています。そういう練習を(インカレ初戦の)1週間前の12月7日くらいまでオフシーズンという位置づけでみんなで競争してやるというかたちだと思います。

――みなさんは役職に就かれていますがインカレを盛り上げるために何かしていることはありますか

山下 インカレを盛り上げるというよりも優勝するために何ができるかというのはやってはいます。でも主務として何ができたかというのをここから突き詰めてやっていくことが優勝につながると思うので、僕自身はそういうところを考えています。

園田 僕は学連の立場として言うと、大学サッカーをいかに多くの人に知ってもらっていかに見に来てもらうかということが課題だと思います。大学の一番レベルが高いインカレの決勝の舞台で西が丘に8000人を目標にしているので、どうやったら来てもらえるか自分たちが努力をして案を出していくことが学連としての最後の役割だと思います。選手として言うとやましがさっき言ったように、いかに後輩に何かを残せるかというところで、やっぱり優勝することが一番大きな財産だと思うのでそれに向けてやるだけです。

――決勝の日には特別なイベントもあると伺いました

園田 そうですね。大学生でインカレをつくり上げようというのがことしのコンセプトなので、チラシ作りから始まって当日のイベントも全て大学生でやっていて、すごく注目できる環境だとは思います。

――海野選手はいかがでしょうか

海野 決勝に行けばOBの方や応援してくださっている方、ワセダの学生や関係者の方が来てくださると思うので、そこに向けてチームがどうやって前に進めるか、勝つために何ができるかを日々のプレーで示したいです。僕自身、後期に入ってから後輩に何かを残したいという思いを持ってやっている中で、何を残せたかは終わってみないとわからないですけど、泥くさくてもかっこ悪くても何かを残せればいいと思います。

――選手としてインカレに対する思いも教えてください

山下 選手として仲間の心を震わせられるようなプレーをすることが、選手兼主務であったり一人の人間として自分が目指すべき姿なのでそれに向かってしっかり取り組んでいきたいと思います。

園田 自分が最後までワセダらしさを体現し続けて、そういう選手がチームには必要になってくると思うのでこれから下の後輩たちが自分の姿を見てワセダらしさを後の世代まで引き継いでいってもらいたいです。だからこそ自分は試合に出ないといけないと思っているので、まずは試合に出られるように出たら足がつるまで泥くさくやりたいと思います。

海野 僕も試合に出たいですし、自分の力でチームを勝たせていろいろな人と喜びを分かち合いたいです。自分自身そこを目指してずっと4年間やってきましたし、自分がピッチに立って何かすることを最後の一瞬まで諦めずに貫き通していきたいです。

――インカレに向けて期待している選手はいますか

園田 僕は洋史に活躍してもらいたいです。キャプテンとしてここまでチームを支えてきて大変な思いもしているだろうし、洋史が点を取るのでもアシストするのでも何でもいいので活躍してほしいです。洋史はワセダの象徴ですし、活躍するためには周りの選手が何かをしないといけないわけで、洋史が活躍すればチームはうまくいくし勝てると思うので、そういう意味も込めて洋史に期待しています。

海野 僕はとにかく上形に点を取ってもらいたいです。トーナメントなので先制点を上形が決めてくれれば全員でその1点を守ることができるので。

山下 シンノに頑張ってほしいという思いはあります。やっぱりことし1年間チームの中で『0』にこだわるということをシンノは誓いとして立てていて、このトーナメントのなかで全部の試合を0に抑えれば優勝できるので、最後まで誓いを果たしてもらいたいです。

――やはり4年生に活躍してもらいたいですか

園田 そうですね。最後なので。

――では最後に意気込みをお願いします

山下 ことし何一つ自分たちが目標に掲げたものを取れていないので、最後は自分たちの力を全て出し切ってワセダに関わる人たちと喜びを分かち合えるように頑張っていきたいと思います。

園田 『WASEDA The 1st』のスローガンの下、やってきているのでインカレで優勝して、永続的にワセダが頂点に立ち続けられるような一歩を残していけたらと思うので、それに向けてチーム全体で頑張っていきたいです。

海野 おととし優勝してきょねんは1回戦負けで、(優勝を)奪還できるのは自分たちしかいないのでその責任を果たせるように優勝して後輩たちに連覇という権利を与えられるように頑張りたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 伊藤なつ実、増山祐史)

色紙にインカレへの思いを書いていただきました

◆海野洋介(うみの・ようすけ)※写真右

1993年(平5)2月27日生まれ。180センチ、70キロ。千葉・流通経済大柏高出身。社会科学部4年。入部初期は近寄りがたい雰囲気を醸し出していたという海野選手。取材中にも山下選手に説教を始めるなど厳しさは変わりませんが、時折見せる笑顔は素敵でした。インカレでは優勝して最高の笑顔を見せて、ぜひツンデレの『デレ』の部分を見せてください!

◆園田慎一郎(そのだ・しんいちろう)※写真中央

1992年(平4)5月19日生まれ。169センチ、68キロ。東京・早実高出身。社会科学部4年。色紙に書いていただいたた『仲間』には早スポとURTLAS WASEDAも入っているとおっしゃってくださった園田選手。『最高の瞬間』を共に迎えられることに期待が高まります!

◆山下翔平(やました・しょうへい)※写真左

1992年(平4)4月10日生まれ。171センチ、67キロ。兵庫・須磨学園高出身。前所属・ヴィッセル神戸ユース。商学部4年。主務になり一人部屋に移った山下選手。最初の頃は寝る時、横に誰もいないことに違和感を覚えたとのこと。ですがいまはもう一人で快適に過ごされているようです(笑)。