MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)の劇的なゴールで勝利した中大戦(○2-1)から一週間、今節は最下位の桐蔭横浜大と対戦した。前半は個人技で攻め込む相手に対してなかなかチャンスをつくりだせない。後半に入ってサイド攻撃やCKなどのセットプレーを中心に相手ゴールに迫るも、フィニッシュの精度を欠き得点には至らず。スコアレスドローに終わり、関東大学リーグ戦(リーグ戦)優勝に向け痛い引き分けとなってしまった。
開幕から4連敗と絶不調のシーズンを送る桐蔭横浜大は開始早々から攻勢に出る。サイドを中心に個人技などからシンプルに攻め込むと、12分にはカウンターから一気に前線に上がりクロスに合わせるなどチャンスをつくる。ワセダはロングボールを使って攻めるも、セカンドボールを拾えず苦しい展開に。MF堀田稜(商3=浦和レッズユース)の大胆な裏への抜け出しから時折相手ゴールに迫るも、フィニッシュの段階で精度を欠いてしまう。最大の見せ場は25分、堀田がドリブルから出したスルーパスにFW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)が反応。PA内でFW上形洋介(スポ4=東京・早実)に流しシュートしたが、これは惜しくも相手DFに阻まれてしまう。その後も互いに決定的なチャンスを迎えられず、0-0のまま前半を折り返した。
ハードワークで守備にも貢献した園田
「本当にきょうの試合が最終節と同じくらいの重みがあると確認した」(MF園田慎一郎、社4=東京・早実)との言葉通り、後半はより相手陣内で積極的にチャンスを生み出していく。58分、左サイドの突破からパスを受けた山内が狙い澄ましたシュートを打つもポストに阻まれる。78分には山内とのワンツーから抜け出したDF平澤俊輔(スポ2=JFAアカデミー福島)が上形へとパス。カットインしてシュートを打つもこれも枠に収めることができない。その後も5本のCKを得るなどチャンスをつかむも、相手GKの好セーブなどに合いネットを揺らすまでには至らず。運動量が落ちた終盤には相手の個人技などに再び手を焼き時間が経過していくと、ラストプレーのFKに合わせたDF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)のシュートは力なく枠の外へ。局面を打開できず悔しい勝ち点1となった。
無失点に大きく貢献した田中進(左)
「こういう相手に対して勝ち切れないのが自分たちの現状」(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)。この言葉が今節のワセダは象徴しているとも言えよう。終盤はセットプレーから相手を押し込んだが、肝心の得点には結びつけられなかった。特にMF陣のシュート数が0だったこと、ここ3試合で前半にゴールを奪えていない点は気掛かりだ。GWは明大、慶大、そして流通経大と厳しい連戦が続いていく。「勝ち点3を取っていかなくてはいけないというのがどれだけ大変なものになるか」(近藤洋)。悲願のリーグ戦優勝に向け、ワセダにとって大きな試練が訪れた。
(記事 増山祐史、写真 巌千咲、伊藤なつ実)
スターティングメンバ―
関東大学リーグ戦第5節 | ||||
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早大 | 0 | 0-0 0-0 |
0 | 桐蔭横浜大 |
【得点者】 |
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 1 | 松澤香輝 | スポ4 | 千葉・流通経大柏 |
DF | 22 | 新井純平 | スポ2 | 浦和レッズユース |
DF | 2 | 奥山政幸 | スポ3 | 名古屋グランパスU-18 |
DF | 3 | 田中進之介 | スポ4 | 湘南ベルマーレユース |
DF | 20 | 平澤俊輔 | スポ2 | JFAアカデミー福島 |
MF | 23 | 園田慎一郎 | 社4 | 東京・早実 |
MF | ◎6 | 近藤洋史 | スポ4 | 名古屋グランパスU-18 |
MF | 7 | 近藤貴司 | 教4 | 三菱養和SCユース |
MF | 14 | 堀田稜 | 商3 | 浦和レッズユース |
FW | 11 | 山内寛史 | 商2 | 東京・国学院久我山 |
FW | →85分 | 中山雄希 | スポ2 | 大宮アルディージャユース |
FW | 15 | 上形洋介 | スポ4 | 東京・早実 |
◎はゲームキャプテン 監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実) |
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表 | |||||||||
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順位 | 校名 | 勝点 | 試合数 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失差 |
1 | 専大 | 13 | 5 | 4 | 1 | 0 | 19 | 6 | 13 |
2 | 順大 | 11 | 5 | 3 | 2 | 0 | 9 | 2 | 7 |
3 | 早大 | 11 | 5 | 3 | 2 | 0 | 7 | 2 | 5 |
4 | 慶大 | 11 | 5 | 3 | 2 | 0 | 7 | 3 | 4 |
5 | 国士舘大 | 9 | 5 | 2 | 3 | 0 | 7 | 3 | 4 |
6 | 流通経大 | 9 | 5 | 3 | 0 | 2 | 7 | 9 | -2 |
7 | 明大 | 7 | 5 | 2 | 1 | 2 | 6 | 4 | 2 |
8 | 駒大 | 4 | 5 | 1 | 1 | 3 | 6 | 13 | -7 |
9 | 東京国際大 | 2 | 5 | 0 | 2 | 3 | 5 | 10 | -5 |
10 | 筑波大 | 2 | 5 | 0 | 2 | 3 | 1 | 7 | -6 |
11 | 中大 | 1 | 5 | 0 | 1 | 4 | 4 | 9 | -5 |
12 | 桐蔭横浜大 | 1 | 5 | 0 | 1 | 4 | 4 | 14 | -10 |
※第5節終了時点 ※下位2校は関東大学リーグ戦2部リーグに自動降格 |
コメント
MF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)
――痛い引き分けとなってしまいました
そうですね…。ゴールまでいけなかったというか、こういう相手に対して勝ち切れないのが自分たちの現状なのかなと思います。
――前半相手がシンプルに攻め込んできましたが、守備面に関して
そんなに点が取られる感じもしなかったですし、相手の攻撃自体もそんなに怖いものではなかったので、後ろの部分では問題無くできたと思います。
――攻撃面ではシュートまでが遠かったですが
ここ最近の課題でもあって、決定機というか、得点が奪えないのがいまの現状だと思います。それはFWだけじゃなくチーム全体として、点を取るために前に運んでいったりセカンド(ボール)を拾っていくところがまだまだ弱いからこそゴールにいけないんだと思います。
――セカンドボールに対する呼び掛けが試合中に何度かありましたが、セカンドボールに対しての対処は
きょうはグラウンドが良くない状況だったので、ロングボールが飛び交う試合になるのは予想できてました。そういった中でセカンドをいかに拾って自分たちのボールにできるかが勝負だと思ってたので、そこの部分はすごい意識してました。
――後半はクロスを中心にチャンスをつくり続けました
やっぱり攻撃面でも、外から見てた人も思ったと思うんですけど、まだまだ相手ゴールに脅威を与えられていないですし、中でやってても相手に対して決定的なチャンスをつくれてないなと感じてます。それがいまの現状じゃないかなと思ってます。
――その原因は崩しの部分か、それともフィニッシュの部分でしょうか
フィニッシュの精度もそうですけど崩しの部分というか、一人一人がゴールを奪うために何をするのか、というのが全体としてもっと強くしていかないと点は取れないのかなと思ってます。
――グラウンド状況が悪い中で、ボランチとしてどういったプレーを心掛けましたか
やはりセカンドを拾って前につなぎ、守備面でもセカンドを奪って相手に自由を与えず前に出ていけばチャンスも増えていくので、そういった部分を意識してやってきました。
――これからは明大、慶大と厳しい試合がGWに控える中での勝ち点1となりましたが、どう捉えてますか
やっぱり勝ち点3を取ってそこ(GW)に臨みたかったです。ただ痛い敗戦ではありますけど、これからの戦いが本当に厳しいものになると予想されるので、そういった中でも勝ち点3を取っていかなくてはいけないというのがどれだけ大変なものになるか、っていうのはイメージできてるんで、一人一人がもっと高めていかないとそういった強敵相手に勝ち点3を取り続けるのは難しいと思います。
――次節の明大戦に向けての意気込みをお願いします
明大はハードワークの部分などで強いですし、自分たちもしっかり準備してワセダの強みで勝って勝ち点3を取れるようにしたいです。
GK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)
――引き分けという結果で終えられましたが、今試合を振り返ってみていかがでしたか
優勝するためにも勝ち点3が必要なゲームだったので、勝てなくて非常に残念です。
――勝てなかった要因というのは何ですか
点が取れない、ただそれだけだと思います。サッカーは点を取るスポーツなので、やっぱり点を取らなければ勝てないというのはチームでも分かっていると思うのですが、実際にそれが取れないというのがいまの現状だと思います。
――前半から声をたくさん出されていましたが、うまくいかなかった部分は多かったのですか
相手も戦い方を変えてきてツートップで大きい選手を入れてきましたし、あまりつないでこなかったという、古河(古河サッカー場)というピッチのことを考えてのことだと思うのですが、自分たちもセカンドボールを拾うことだったり、そういった強みがなかなか出せなくて、最終的にもフィニッシュも実際に打てなかったので、チームとして最初から立ち上がりの強みを出すということは意識してできましたけど、まだまだパスの精度だったり、フィニッシュのところまでいたるというところは、まだまだできていないのかなと思います。
――ピッチの状況も悪い中、自分の思うようにプレーできましたか
ピッチのこともあったので、難しいことはしないようにと考えて、キープのところだったり、クロス出るところだったり、自分の仕事は整理して入ったつもりだったので、無失点で抑えることはできましたけど、チームとして勝てなかったので、何も満足はしていないです。
――今試合引き分けということで、首位の専大との差が広がりましたが、どのように感じていますか
本当に勝つしかないと思うし、専大がどのような相手にも勝っていくと思うので、自分たちが専大と当たるまでに、どれだけ勝ち点を積み上げられるかであったり首位に立てるかだと思うので、すべての試合に勝つという気持ちが必要だと思います。
――次戦までの1週間どのような気持ちで練習に臨まれますか
きょう0点だったという現状を一人一人が重く受け止めて、トレーニングのところから、フィニッシュにこだわってシュートを打ったり、守備の選手も1点もやらないという気持ちをもって、攻守両面で高めていかなければ、次の明大戦に勝つことはできないと思うので、練習のところから一つ一つ高められるようにやっていきたいと思います。
――次の明大戦、慶大戦の連戦に向けて意気込みをお願いします
自分たちの強みを90分間出し続けるというところを、明大でも慶大でもどの相手でもしっかりと出して、必ず勝てるようにやっていきたいと思います。
FW上形洋介(スポ4=東京・早実)
――ここまで勝ち点0の横浜桐蔭大との一戦でしたが、どのような意気込みで試合に臨みましたか
相手にこれまで勝ちがないという状況だったんですけど、自分たちはきょねん桐蔭横浜大に対して一回も負けていなかったですし、それを超えるという意味でもきょうは絶対に勝ちたいという思いがあったので、結果を出すことができなくてすごく残念です。
――サイドに流れてクロスを上げる場面が多々ありましたが
FWはゴール前に構えてクロスに合わせて点を取る役割だと思うんですけど、きょうは相手のDFラインにスペースがあったので、そこに流れて自分が起点になればと思っていました。でも、サイドに流れるFWよりもゴール前にどしっと構えるFWの方が相手にとって怖い存在だと思うので、そこをもっと意識してやっていきたいと思います。
――点が取れない時間帯、状況を打開するためにどんなことを意識しましたか
前半に自分のところで決定的なチャンスが2回ぐらいあったんですけど、それを決め切ることができなくて、焦りが生まれてしまった部分もありました。後半に入ってからも落ち着いて周りが見えていればもっとゴールを奪えるチャンスがあったと思うので、90分通して、どうすればもっとゴールに一番近い選択ができるのかということを意識することが大事だと改めて思いました。
――セットプレーで決めきれないシーンが目立ちましたが
あのチャンスをしっかりと決めていればもっと楽な試合になったと思います。今季、まだ一度もセットプレーから点を取ることができていないので、セットプレーの練習をするときにもっと意識を高めていきたいと思いますし、チーム全体としてもレベルを上げていきたいです。
――次節から明大、慶大と落とせない試合が続きますが、意気込みをお願いします
きょうは0得点に終わってしまって自分自身が一番責任を感じていますし、勝つことができなくて本当に悔しいので、次の試合まで1週間しかないですが自分にできるだけストレスをかけて、もうこれ以上点を取られたら終わりだという気持ちでやっていきたいと思います。
MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)
――最下位の桐蔭横浜大に対し引き分けました。試合を終えて率直な感想を
自分が攻撃のところでチャンスをつくったりゴールを奪えたりできれば勝てた試合だったので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
――前節終了後に気を付けたいと言っていた桐蔭横浜大でしたが、具体的に対策などは
相手はボールをつないではきますがそこまでうまくはないですし、その中で自分たちが入りからプレッシャーのところでボールを奪って圧倒できれば絶対に勝てると思っていたんですけど、守備のところでうまくできなかったのが引き分けてしまった原因です。
――守備がうまくいかなかったというのは
ひろし(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスUー18)だったりその(MF園田慎一郎、社4=東京・早実)だったりは頑張ってやってくれていましたし、FWも前線からしっかりプレスをかけてくれていたと思うんですけど、もっと自分のところで攻守のスイッチを切り替えられれば勝てたと思うので、本当に不甲斐ないゲームでした。
――試合を通してチャンスは少なからずあった中で、決め切れなかったのは最後の精度の部分が課題となるのでしょうか
自分であったり純平(DF新井、スポ2=浦和レッズユース)のところにボールが来れば絶対にチャンスをつくれる自信はあったんですけど、後半何回かあったチャンスを生かし切れなかったところと、左サイドで展開する中で左で攻撃が終わってしまうことが多くて、もっと右サイドにボールが来ればなという気持ちでした。
――その点についての改善策は
右と左のどちらで展開するかはFWが試合の中で判断していくことですが、ボランチなどを経由してだったり一発で右に出してくれればチャンスになると思います。自分や純平はその一回のチャンスをものにできるだけの準備をしていればいいというだけの話なので、あとはレベルアップしなくてはいけないと思います。
――1対1の場面で相手を抜けなかったり逆に奪われてしまう場面が試合を通して多く見られました
ドリブルしていてもグランド状況がとかはありましたけど、1対1になったときは技術的に抜かなければいかない相手のレベルでしたし、自分がチャンスをつくれたらという気持ちです。
――ピッチが悪いという状況で勝ち切れない試合が多くなってしまいますが、その点について
一人一人の能力や技術が相手より高ければ勝てると思うので、そういった意味で先日の順大戦(△0-0)であったりきょうの試合は相手のペースに合わせてしまったというか、入りのところから自分たちのペースにできたら勝てるのかなと思います。
――GWは明大や慶大など現在中位につけているチームとの連戦となります。チームとして、自身についてのそれぞれで修正したい点や意気込みをお願いします
チームとしてというよりは、自分がゴールやアシストをすれば勝てると思うので、もっと自分がうまくなったり強くなったりすればいいだけの話です。もっとレベルアップできるように明日からやっていきたいと思います。
MF園田慎一郎(社4=東京・早実)
――試合を終えての感想をお願いします
やはり勝たなければいけない相手だったので勝ち点を落としてしまったのが痛い試合だったと思います。
――桐蔭横浜大は昨季1勝もできなかった相手ですが、チームとしてはどのような意識で臨みましたか
きょねんはワセダらしさが出せていなかったから結果につながらなかったので、より試合開始の1秒目や1本目からワセダらしさを出してやっていくことが勝利につながっていくという話をしていました。そこに対しては意識して取り組んでいたと思うんですけど、結果的に引き分けで終わってしまって残念です。
――この試合でもワセダらしさを出せなかったのですか
いままでの試合を振り返ってもワセダらしさを90分出せたかというと全然そうではないですし、自分たちがやってきたことというのはいまの状況以上のものだと思うのでそれをどうやって引き出していくかが課題になってくると思います。
――チーム全体でプレー面での具体的な課題はありますか
守備の意識は非常に高いので失点をすることは少なくなってきているんですけど、やっぱり点を取らないと勝ちにはつながらないのでもっともっとFWだけでなくて後ろの選手も追い越して点を取る意識を増やしていかないといけないと思います。
――相手のディフェンスを崩せなかった要因は何ですか
相手も守備意識が高くて、相手の思っている以上のプレーをやり続けなければ隙は出てこないと思います。それプラスセットプレーで点を取れれば楽になってくると思います。
――相手は積極的に前に運んでくるプレースタイルでしたが、どのような対応を心掛けていましたか
スカウティングの段階では、後ろからしっかりビルドアップしていくという話でした。きょうのグラウンドの状況もあった中で、相手のFWには大きい選手が2人いてそこをポイントにして前に出てくるということだったのでそこはCBと柔軟に対応して、セカンドボールであったりファーストディフェンダーをしっかり決めたりということはやり続けようとしました。
――グラウンドの状態の悪さによって、プレーの質が高められなかったという点はありますか
普段と比べて良いボール状況というのがつくりづらかったなかで、そこからのアクションのつながりが少なかったと感じました。つながって前に出ていかないと厚みを持った攻撃はできないと思います。
――前半を終えてハーフタイム中に話し合ったことは何ですか
1試合1試合の重みは変わらないし、本当にきょうの試合が最終節と同じくらいの重みがあると確認して、ここからもう一度やっていこうという話し合いをしました。後半は何度かチャンスあったと思うんですけど、それを決められなかったのは痛かったです。
――園田選手自身、積極的に前に上がるシーンが多く見られましたが、攻撃参加の面に関してはいかがですか
攻撃の部分は少しずつ意識できてきて、できればシュートを打ちたかったんですけどきょうは打てなかったです。隙があればサイドに入った時に自分が裏に抜けて、相手のディフェンスを動かして自分が受けて攻撃につなげるのでも良いですし、自分がおとりになってというのも考えて少しずつプレーをしていって、チームがきつい時に自分がいかに走れるかというのも考えています。攻撃面ではそういうプレーを増やしていけたらと思います。
――守備面での課題はありますか
きょうはファーストディフェンダーをしっかり決めようというなかでもっと速く明確に1人目のディフェンスを決めてそこから相手を押し込んでいくというか、ディフェンスで圧を掛けて後ろに行かせないくらいにして、ディフェンスから前の攻撃につなげていかないと得点にはつながらないと思うので、もっと得点につながるディフェンスをしていけたら良いと思います。
――次節は明大との一戦となりますが、意気込みを聞かせてください
明大もしっかり戦ってくるので厳しい試合になるのはわかっています。そこに対してきょうの課題を修正して、全員で勝ちに向けていかにやっていけるかだと思いますし、次負けや引き分けだったら優勝が本当に遠のいてしまうので、優勝を決める試合だと思ってやっていきたいと思います。
DF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)
――ここまで勝ち星なしの相手に対して、どのような気持ちで試合に入りましたか
相手は勝ち点を取れていない状況で難しい心理状態だと予想できていた中で、自分たちが早い時間帯で勝負に出てスコアを動かすことができればいいと思って試合に入りました。
――前半は流れが停滞していた印象でしたが、後ろからチームを見ていてどうでしたか
きょうはグラウンドのコンディションが悪かったということと、相手がFMの選手を2枚変えてきていつもと違う攻撃をしてきた中で、対応としてはできていたと思うのですが、相手を完全に攻略することはできていなかったと思います。
――空中戦ではほとんど勝っている印象でしたが
空中戦は自分の強みですし、そこでは絶対に負けてはいけない、と自分の中でも相当のプレッシャーをかけてやっているので、見ている人にそう思ってもらえるのは嬉しいですし、これからも続けていきたいと思います。
――全体的に振り返って、守備の出来に関してはどうでしたか
まだまだ改善点があると思っています。ボールを跳ね返すことはできていても、それを拾われたときにポジションを取り直すことができず、隙がありました。相手が途中交代のフレッシュな選手を入れてきたときに、自分がうまく対応できていたかと言えばそうではなかったので、まだ改善の余地があると思います。
――点が取れない時間帯に、前に出る意識はありましたか
守備が安定しているからこそ点が取れると思うので、自分が前に出ることもそうですけど、まずは守備をしっかりと固めて、攻撃の選手が攻撃に専念できる環境をつくろうとうことを守備の4人とGKで確認しました。
――CKを得点につなげることができませんでしたが、振り返っていかがですか
1本は合わせることができたんですけど、GKのファインセーブにあってしまいました。セットプレーのチャンスが多い状況でスコアが動かないのは、チームで話し合って改善していかないといけないと思うので、向き合ってしっかりとやっていきたいと思います。
――明大、慶大と落とせない試合が続きますが、意気込みをお願いします
足りない部分がまだまだ多いので、勝利に向かって一つずつクリアしていきたいと思います。課題としては、ゴールをなかなか奪えていないので、大胆な攻撃ができるように全員が同じイメージを持ってやっていきたいと思います。この三連戦で、絶対に自分たちが首位になるという強い思いがなければ結果はついてこないと思うので、絶対に勝てるようにやっていきたいです。
DF奥山政幸(スポ3=名古屋グランパスU-18)
――試合内容を振り返っていかがですか
グラウンドがあまり良くなかったのでお互い激しく蹴り合ったりして落ち着かない状況が多く生まれるなかで、自分たちの力でシュートに持っていくシーンが非常に少なく逆に守備に追われる時間が長くなってしまいました。自分たちの持ち味を思うようには出せなかったと思います。
――やはりグラウンド状況が悪くいつも通りのプレーができませんでしたか
そうですね。ファーストタッチでボールが浮いてしまったり、イレギュラーなバウンドが起きてしまったり、予測不可能な状況が非常に起きやすかったので、もちろん技術を高めれば解決できる問題かもしれないんですけど、そういったところで自分たちの思うようなプレーができなかったと思います。
――チームとしては痛い引き分けになったと思いますが、いまのお気持ちはいかがですか
単純に悔しいしもったいなかったと思います。この相手に勝ち切れない自分たちのレベルの低さを痛感していますし、もっと練習しなければいけないと強く感じました。
――相手の攻撃に対してどうような印象を持ちましたか
スカウティングの段階ではボールをつないでくるチームだと聞いていたんですけど、相手もグラウンドの状態を加味したうえで、ロングボールを主体にして2トップに大きい選手を並べて割り切って入れてくるのかなと思いました。事実そのように放り込まれて後手に回る場面も多かったですし、相手も必死に戦ってきている状況で、なかなか苦しい時間が長かったと思います。
――その攻撃にはうまく対応できましたか
何回か自分としんのくん(DF田中進之介、スポ4=湘南ベルマーレユース)のところでうまく連携が取れていない部分があったと思うので全然完璧ではないですし、無失点にできたのは良かったですがまだまだ課題が多く残ったという印象です。
――攻撃に関しては前半からリズムをつかめていない印象でした
自分たちがロングボールを蹴った後の押し上げが遅くて、セカンドボールを拾えない状況が多く起きていましたし、うまく高い位置でボールを奪えなかったことが全てだと思います。
――無得点に終わったチームとしての今後の課題はどういった点でしょうか
シュート自体きょうは少なかったと思いますし、ゴール前まで良い形でボールを運べたシーンは非常に少なかったので、まずはそこの精度を高めていかなければいけないです。そのシーンを増やすためには、高い位置でボールを奪うことでよりゴールに速く迫れると思いますし、やはり個の力というかディティールの部分をこだわっていかなければいけないと思います。
――次節は明大戦、その次には慶大戦を控えていますが、そこに向けての意気込みをお願いします
(流通経大戦も含めて)3連戦と捉えているんですけど、これまでとはレベルまた1つ、2つ上がった相手だと思うので、しっかり3連勝できるだけの力をこれからの1週間で伸ばして確実に勝ち切れるように、そこで首位に立てるようにチーム全員で頑張りたいと思います。
MF堀田稜(商3=浦和レッズユース)
――今試合を振り返ってみていかがですか
チームとして勝ちきれなかったということはありますけど、1番率直に感じたのは自分の力のなさですね。試合が終わりに近づいていくにつれて、強度というものも落ちてましたし、相手にとって脅威になるような攻撃というのが、自分のところできていなかったので、きょうはスコアレスドローという結果に終わったことに関して、すごく責任を感じています。
――相手の桐蔭横浜大は現在最下位のチームですが、やりにくさなどはありましたか
やりにくさというのはなくて、自分たちとしては立ち上がりから攻守において、アグレッシブな姿勢を貫いて相手の心を折ろうというような、勢いで相手を呑み込もうという意気込みで臨んだのですが、チャンスを決め切れなかったりだとか、ゴール前に運んでも決定的なところにつなげられなかったという点で、そこを達成することはできていなくて、それでずるずる後半までもつれこんで、こういった結果になってしまったという感じです。
――ゴールまでつながらなかった要因は何ですか
疲労してきた時に、いかに前に厚みを加えられるかという、守備から守備からいくんですが、ボールを奪ったあとに、どれだけ前のランニングで数的優位をつくって、攻撃に厚みを加えられるかという点で、さっき言ったように終盤に近づくにつれて、そういった部分のエネルギーというのが足りなかったというのと、ピッチ状況が決していい状況ではなくて、そういう中での技術の質というか、キックであったりだとか、トラップであったりだとか、そういった部分が露呈した結果だと思います。
――前半セカンドボールを取れないシーンが多いように思ったのですが、いかがですか
自分たちとしては前に前にエネルギーを出して、相手が中途半端に跳ね返したボールというのを、2枚目で拾っていこうという意識は、共有していたのですがなかなかで、ファーストディフェンスという部分をみんなでどんどん決めていこうと共有していたのですが、ファーストディフェンスが出た後の予測だとか準備といった部分が少し足りなかったと思います。
――次戦までに取り組みたいことなどはありますか
特別なことを新たに始めるつもりはなくて、自分たちとしては、ボールを奪って速くゴールにつなげていく、という質を高めていくだけだと思います。そこをぶらしたら、うまいチームではないので勝てなくなってしまうと思うので、そこは曲げずに、自分たちの強みとなる部分を、90分間通して出せる体力づくりであるとか、そこの強度を高める部分であったりだとか、そういう質を高めていくだけだと思います。
――最後に、次戦に向けての意気込みでをお願いします
今節は自分の力のなさというか、不甲斐なさというのが残ってしまったので、このままずるずるとネガティブに捉えるのではなくて、自分の力のなさをしっかりと受け止めたうえで、1週間という時間があるので、そこで自分のいい準備をして能力を高めて、次は自分が勝利に導けるようなプレーや働きかけができるように、やっていきたいと思います。
DF平澤俊輔(スポ2=JFAアカデミー福島)
――惜しくもスコアレスドローとなってしまいました
チャンスがありながらも決め切れずにずるずると後半にいってしまい、その流れを変えられる人がいなかったのが引き分けになってしまった原因だと思います。
――守備面で相手の8番(MF山﨑将)や7番(MF山根視来)がポジションを変えながらサイドを攻めてきましたが、そこに対してのケアは
8番の選手は左利きで特徴がある選手だったのでその左足に注意しながら対応したのと、7番の選手も足元がうまかったので飛び込まないように気を付けました。スカウティングの情報とかもあったので、対応できるところは対応できたと思います。
――攻撃面ではMF堀田稜選手(商3=浦和レッズユース)との連動からチャンスをつくってましたが、お互いのプレーの関係の手応えはいかがですか
練習中からでもよく話し合って関係性は高まっていると思います。ただその中でも点を取らないといけないと思うし、精度も上げていかないといけないので、もっと練習が必要だと思います。
――後半はシュートを打つ場面もありましたが、攻撃への意識はいかがでしたか
自分の中で大胆に仕掛けるっていうのは意識しているところです。ただそれを点につなげないといけないですし、勝利を導ける選手にならないとこれからやっていけないんで、これからもっと高めていきたいと思います。
――勝利を導くためにはDFの選手としてどういったプレーが必要だと感じてますか
SBなのでもっともっと攻撃に厚みを加えるというか、相手が跳ね返したボールを奪って前に預けて出ていって、相手にとって守りにくいような選手になっていかないといけないと思います。
――一方守備面では5試合で2失点という成績ですが手応えは
しんのくん(DF田中進之介、スポ4=湘南ベルマーレユース)とまさくん(DF奥山政幸、スポ3=名古屋グランパスU-18)が後ろにいますし、とても信頼できるので自分はもっともっと前に出て行って、相手のボールを奪うというのを意識してました。そういったところはここ数試合うまくいっていると思います。
――GWに厳しい試合が待ってますが、意気込みをお願いします
相手も強豪でどちらも落とすと厳しくなると思いますけど、勝ちに執着してもっと高めて連戦に臨みたいと思います。
FW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)
――現在最下位の桐蔭横浜大に引き分けてしまいました。率直な感想をお願いします
優勝を目指していて勝ち点を積み上げなければいけないという中で、勝ち点2を落としてしまったので、痛い引き分けだなという風に感じています。
――桐蔭横浜大に対しスカウティングの中で具体的な対策はありましたか
相手はゆっくりつないでくるというのがスカウティングであったので、そこで落ち着かせないで前からどんどんプレッシャーを掛けていくというのを話していたんですけど、試合の中で相手もグランド状況を見て割り切って蹴っている場面もあったので、球際の争いもハーフタイムに確認しました。
――先日の江戸川陸上競技場やきょうの古河サッカー場など、ピッチの状態が悪い中で勝ち切れない試合が多いように感じます
自分もいつもより足元でボールの収まりが悪かったりということはありましたが、ピッチどうこうと言い訳はしたくないですし、相手もちゃんと収めている選手はいたので、ただ単に自分はそこの部分で負けてしまってたり技術や実力不足が表れているんだと思います。そこで自分たちの決定的な場面でシュートを決められないというのがつながっているんじゃないかなと思います。
――試合を通してチャンスはあったものの最後決め切れなかったところが無得点に終わってしまった結果につながるのでしょうか
そこに一番向き合わなくてはいけないのは自分であったりFWの選手だと思いますし、チームとして得点が少ないのはFWの責任だと思います。自分も3試合無得点なので、そこに関してはチームというよりは個人の問題で考えていきたいと思います。
――GWは明大と慶大といった現在中位のチームとの連戦になります。意気込みをお願いします
どんなに厳しい連戦になっても自分たちは勝たなくてはいけないですし、その中で勝つためには得点が絶対に必要です。きょうは決めることができませんでしたが、チームがどんな状況になっても自分の得点でチームが勝てるようにいい準備をして、やっていきたいです。