2位同士の直接対決は痛み分け

ア式蹴球男子

 関東大学リーグ戦(関東リーグ)開幕から2連勝と波に乗るワセダは、第3節で同じく負け無しの順大と対戦。ロングボールを多用する両者に、立ち上がりは均衡した状態が続く。ワセダはサイドからの突破を試みるも、最後の精度を欠いてしまう。0-0で折り返した後半、FW上形洋介(スポ4=東京・早実)を中心に生まれたチャンスも相手の厚い守備ブロックを前に得点に結びつけることはできず、優勝を目指すワセダにとって痛いドローとなった。

 ワセダの第3節、相手は昨季白星を一度も挙げられていない順大。互いに勝ち点6の同率2位ということで、直接対決を制し単独2位に浮上したいところであった。試合は立ち上がりから裏を狙ったロングボールの応酬となり、なかなか攻撃の糸口をつかむことができない。MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)がルーズボールを拾い一気に上がる場面が見られるが、「非常に守備意識が高い」(近藤貴)という相手を前に決定的なチャンスをつくることができない。しかし、ワセダは守備の集中を切らさず、昨季苦手としていたセットプレーの場面でもGK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)を中心に守り切る。互いに一歩も譲らぬまま、前半をスコアレスで折り返す。「安定感のある守備」(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)と主将自らが太鼓判を押すなど、堅い守備を続けた。

正確なパスを最終ラインから供給した奥山

 後半に入っても、一進一退の攻防を続ける中、近藤貴のダイアゴナルランなどで大胆に仕掛けるが好機をつくりだせない。訪れたワセダ最大のチャンスは73分。2トップの一角を担うFW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)の絶妙なパスに上形は思い切り左足を振り抜く。「自分のイメージ通りにはいけた」(上形)ものの、惜しくもボールはクロスバーを直撃。その後も山内や代わって入ったFW中山雄希(スポ2=大宮アルディージャユース)らにいくつか惜しい場面が見られるが、いずれも得点には至らず。最後まで相手の守備ブロックを崩すことができないまま、0-0のスコアレスドローで試合を終えた。

決定機を決めきれず悔しがる上形

 関東リーグでの優勝のみを見据えるワセダにとっては、痛い引き分けとなってしまった今節。現在1位の専大は今節でも勝ち点を伸ばしており、その差が広がってしまった。次節は毎年Jリーガーを輩出している名門・中大である。順大と同じく「しっかりした守備ブロックを作ってくる」(近藤貴)という相手は是非とも攻略したい。そのためにはさらなら個の力のレベルアップが不可欠だ。また、「中大戦で勝ち点3を取ることが一番大事だと思う」という近藤洋の言葉通り、次節に向けて中2日で切り替えることが選手には求められるだろう。

(記事 芦川葉子、写真 佐藤裕樹、松下優)

スターティングメンバ―

関東大学リーグ戦第3節
早大 0-0
0-0
順大
【得点者】
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 松澤香輝 スポ4 千葉・流通経大柏
DF 22 新井純平 スポ2 浦和レッズユース
DF 奥山政幸 スポ3 名古屋グランパスU-18
DF 田中進之介 スポ4 湘南ベルマーレユース
DF 20 平澤俊輔 スポ2 JFAアカデミー福島
MF 23 園田慎一郎 社4 東京・早実
MF ◎6 近藤洋史 スポ4 名古屋グランパスU-18
MF 近藤貴司 教4 三菱養和SCユース
MF 14 堀田稜 商3 浦和レッズユース
FW 11 山内寛史 商2 東京・国学院久我山
FW →86分 中山雄希 スポ2 大宮アルディージャユース
FW 15 上形洋介 スポ4 東京・早実
◎はゲームキャプテン
監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
専大 13 11
早大
順大
慶大
流通経大
国士舘大
明大
筑波大 -2
中大 -2
10 東京国際大 -4
11 駒大 11 -8
12 桐蔭横浜大 10 -7
※第3節終了時点
※下位2校は関東大学リーグ戦2部リーグに自動降格
コメント

MF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)

――惜しくもスコアレスドローに終わってしまいました

もう点が取れなかったというか、相手が想像以上に引いて守備ブロックを作ってきたとな第一印象で、その中で点が取れなかったのが悔しいです。

――中3日でしたが影響はありましたか

いや特には。自分はオフシーズンは連戦で戦ってたので、中3日は気にせず、余裕でいけるという感じですね。チームとしても中3日に対してはうまく対応できてたと思います。

――試合開始から互いになかなかチャンスがつくれませんでした

ロングボールが飛び交う試合だったと思うんですけど、どこか一瞬で自分たちが前向きなボール状況になれるというか、いいかたちでボールを受けたときにその一瞬を逃さずゴールに向かってやろう、というのは常に狙ってましたね。

――ただサイドチェンジなどで徐々に相手ゴールに迫っていきました

開始のところから相手がすごく引いてきてたのでうちがボールを長く持てるというのは予想できてたんですけど、その中で崩せなかったということですかね。

――ロングボールがあまり機能しなかった場面での攻撃に関してはいかがですか

そこは個人の判断であったり相手にとって嫌な選択であるとも思うので、その選択のときにロングボールが悪くもない場面もあるのであとは質を高めていけばいいと思いますし、そこのセカンドボールを拾って二次攻撃、三次攻撃につなげていくのが自分たちの強みでもあると思うので、ぶれずにやっていきたいと思います。

――守備に関しては相手に90分間でほとんどチャンスをつくらせませんでしたが、手応えはいかがですか

思った以上に相手が前に来なかったので守備の面では切らさず集中して守り切れてましたし、後ろからも切らさずやっていこうっていう声が聞こえてたので、すごく頼もしいというか、安定感のある守備だったと思います。

――普段から口にしている『個』の力という部分に関してはきょうの試合ではいかがでしたか

やっぱりああいう守備ブロックをつくってくる相手に対して崩していくには個の力が必要になってきますし、一人でドリブルでいけるとか、何人も引き付けてパスを出せるとか、一人剥がしてシュートを打てるとかそういったところが必要になってくるかなとは思いますね。

――次節が中2日で中大戦を迎えますが意気込みをお願いします

中2日は自分にとってはしっかり準備すればあんまり関係ないというか、しっかりしたサッカーができるので気にしてはないです。きょう勝ち点2を落としてしまって首位と差をつけられた痛いゲームだったんですけど、終わったことはしょうがないのでしっかりと次に切り替えて、中大戦で勝ち点3を取ることが一番大事だと思うのでしっかり準備していきたいと思います。

GK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

厳しい試合でしたけど、勝てたゲームだったのかなと思いますし、勝ち点2を失ったもったいないゲームだったなと思います。

――相手の守備もきつかったですが、印象はいかがでした

自分たちと同じく真面目にやってくるチームで、隙がないチームだと感じましたし、全員が高い集中力をもってやってきた、すごくいいチームだったと思います。

――昨年も勝てなかった相手ですが、苦手意識はありますか

ぼくはそんなに順大に対して苦手意識とかはなかったですけど、ことし入ってからの順大の映像を見るかぎり、非常に強いチームで、きょねんと比べて強くなっているなと感じていました。苦手意識はなかったですけど、強いチームだとは思っていました。

――中3日での試合となりましたが、調整の難しさはありましたか

(試合の)次の日からトレーニングが始まったので、少し難しいかなとは思いましたけど、実際にゴールデンウィークにはそういった中で戦っていかなければいけないし、そういったことのを考えると中2日、中3日での試合はあると思うので、自分は疲れてないですけど、フィールドの選手たちは何とかやってくれたなと思います。

――セットプレーも多くあったと思いますが、今季気を付けていることなどはありますか

昨年リスタートからの失点というのが多くあったので、そこの失点だけはしたくないですし、クロスに対して自分が出ることで、その失点の確率は下げられると思うので、クロスに対して出ることを毎試合毎試合意識して取り組んでいます。

――そのほかに今試合で意識したことはありますか

キックを強みとしている以上、攻撃の起点となることを毎試合心掛けているので、今日の試合でも何本かは通せましたけど、ただ全部が成功したわけではないですし、もっとキックの質を高めることでより得点の確率は高まると思うので、キックの質を高めていきたいなと思います。

――次の中大戦に向けて意気込みをお願いします

今節引き分けて次は勝つしかないと思いますし、専大が勝ち続けている以上自分たちも勝たなければいけないと思うので、次に何が何でも勝てるように、いい準備をしていきたいと思います。

FW上形洋介(スポ4=東京・早実)

――試合を終えた感想をお願いします

自分が決めることのできるチャンスが何度かあったんですけれども、それを決めきれずに結局0-0で終わってしまいました。責任を感じています。

――前節で昇格組との対戦を終え、きょうは順大との一戦でした

監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)も、きょうからの試合が本当の関東リーグ(関東大学リーグ戦)だというふうにおっしゃっていました。実際にやってみて、いままでの2試合よりも確実にレベルは上がっていました。そういった面で一人一人高いモチベーションで臨むことができたんですけど、結果がついてきませんでした。次の試合がすぐに控えているので、ここで下を向かないで切り替えていきたいと思います。

――なかなか攻撃につなげることができませんでした

相手もしっかりとしたブロックで守ってきて、隙がなくて。強引にでも相手のラインを押し下げるようなアクションを起こしたりしたんですけど、決定的な場面はつくれませんでした。もっと大胆にシュートを狙いにいけたら得点にもつながったのかなと思うので、そういうところを修正していきたいと思います。

――後半29分に惜しいシュートがありました。あの場面を振り返って

ひろ(FW山内寛史、商2=東京・国学院久我山)が良いところに落としてくれたので、あの瞬間からゴールを意識していました。堀田(MF堀田稜、商3=浦和レッズユース)も良い厚みを加えてくれて、ディフェンダーが堀田に気を取られた瞬間に左足を思い切り振り切ったんですけど、バーに当たってしまいました。自分のイメージ通りにはいけたんですけど何かがダメだったと思うので、今後しっかりとビデオなどを見直して原因を確認して、次に生かしていきたいと思います。

――リーグ戦ここまでで1得点に終わり、点を重ねていきたいところだと思いますが、次節への意気込みをお願いします

得点王を狙っている以上この数字はまだまだだと思います。自分の中でも3試合で2点くらいのペースでいきたいと思っていたので。次は3日後に試合があるので、ゴールのことだけを考えて、貪欲に、大胆に、やっていけたらなと思います。

MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)

――中3日という過密スジュールの中、前節から修正してきたことは

開幕してからの2節は、相手のレベルが高くないということもあり勝つのは当たり前だと思っていて、きょうが開幕戦だという意気込みでチーム全体でもう一度危機感を持ってトレーニングしてきました。でもやっぱり今節のように相手の質が上がると、攻撃の場面で相手の守備陣がブロックを作ってきた中で、攻撃のアイディアや、相手が縦を警戒してきて自分自身かわすことができなかったので、まだまだ実力を上げていかなければいけないなって思いました。

――前節、チームの雰囲気がゆるいと伺いました。今節に向けてはいかがでしたか

駒大戦後のJr.リーグだったりその後のトレーニングでも、やっぱりどこかで開幕2連勝できたっていうゆるさがあって、きのうも緊張感のある雰囲気の中でトレーニングを積むことができなかったので、きょうの試合に少なからず影響はあったのかなと思います。

――今節の相手は、昨季一度も白星を挙げられていない順大でしたが

スカウティングをした中でも、ことしの順大は前線からプレスをかけてDF陣もシンプルに手数をかけずにボールを送っていて、そのセカンドボールを拾ってやっているのかなと感じて、そういう意味でワセダと似たチームなのかなという印象がありました。実際に戦った中でもそういう戦い方をしてきて、自分たちの中では攻守の切り替えで圧倒すれば勝つことはできるかなと思っていましたが、守備から攻撃のところで厚みを加えられなかったからこそ、点が奪えなかったのかなと思います。

――前半は攻撃の糸口をつかめず、ワセダペースにできなかったという印象がありますが

上形(FW上形洋介、スポ4=東京・早実)であったり山内(FW山内寛史、商2=東京・国学院久我山)が特に前線から良いプレスをかけていて、そこで自分自身も速さを逃してしまってチャンスをつぶしてしまいました。もっと自分のところからチャンスをつくっていければ、ゴールの確率は上がっていたかなと思うので、自分がもっとやれてたら勝てたかなと思います。

――何回かドリブルで突破口を見つける場面がありました。シュートに持ち込むことができなかったのは

4バックは上がってこなかったですし、ボランチや両ウイングの選手も非常に守備意識が高かったように思います。自分がドリブルで上がろうとしても3人くらいプレッシャーをかけに来ていて、順大の守備意識というのはこれまでの2節とは比べものにならないくらいに高かったように思います。個の能力が高い選手たちがああいった組織的な動きをすると、崩すのは簡単ではないなという風に感じていました。

――ロングボールでのパスを多用していましたが、意識していた点でしたか

グラウンド状況があまり良くなかったので、割り切って立ち上がりから前へ前へボールを蹴っていってそのセカンドボールを、という風には意識していました。相手もロングボールを多用してきましたが、自分たちもロングボールを使い過ぎてしまったところはあると思います。左サイドにボールが集中していましたが、逆サイドにもっと展開してくれたら自分や純平(DF新井純平、スポ2=浦和レッズユース)のところでもっとチャンスをつくれたかなと思います。

――無得点で試合を終えられましたが、少ないチャンスをなかなかものにすることができなかったのがその要因でしょうか

ビックチャンスというのはあまりありませんでしたが、上形から自分のところにダイアゴナルで動いてあれが通っていればとか、自分のところに純平のクロスが通っていればとか、たらればの話にはなってしまいますが、そこの精度が高ければもしかしたらゴールにつながるシーンやチャンスになっていたかもしれないので、そこは自分の責任なのかなという風に思います。

――関東リーグを優勝するためには白星を積み上げていかなくてはいけない中で、次節の中大戦はどのような戦いになりますか

まだ中大のスカウティングをしていないので今季はどのような戦い方をしてくるのか分かりませんが、ことしは割と守備ブロックを作ってきていてワセダみたいな戦い方にしてくるという情報もあります。開幕3節を終えて中大はまだ本調子ではないのかなという印象もありますし、ここの前期で叩きのめしておかなければ相手を調子づかせてしまうし、自分たちは優勝争いをしていく中で専大は今節も勝っているので、自分たちには本当に勝つしかないと思います。中2日という日程の中ですけれども、やれることをやって良いコンディションで臨めるようにやっていきたいと思います。

MF園田慎一郎(社4=東京・早実)

――0ー0の引き分けに終わりましたが試合を振り返っていかがですか

きょうは前回までとは違ってもともと1部にいたチームと対戦だったので、みんなきょうまでの試合をしっかり気を引き締めてやってきたんですけど、守備が持ち味のチームでそれを崩すことができず、0-0で終わってしまったのは悔しいです。

――やはり1部と2部のチームの差は大きいですか

1部のチームはそれぞれが強みをしっかり持っていてそれを磨きあげているので、簡単には勝たせてくれないというのは洋史(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)や監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)が常々言っていて。それをきょう自分は肌で感じましたし、まだまだ自分たちが高めていかないと勝ちにはつなげられないと思いました。

――ディフェンスを崩せなかった要因はどういったところでしょうか

FWに入ったときに後ろの選手が追い越したりとか、FWの選択肢を広げられるようなプレーとか、全員でゴールに向かっていく姿勢がもっともっと必要だと感じました。

――中3日の平日開催ということで調整の面はいかがでしたか

平日開催ということでよりいままで以上に準備には気を使ってやっていたので疲れは感じずにやれたんですけど、また中2日で中大戦があるのでそこの準備の部分には気を使ってやっていきたいです。

――きょうはどのような目標を持って臨みましたか

自分自身ディフェンスから入って試合の流れにしっかり乗って、隙があれば自分も攻撃参加して点に絡むようにとは意識していたんですけど、もっと高める必要があると感じました。

――きょうはいつもより前線に上がることが多いように見えました

隙があれば前線に上がって点に絡むプレーをしたいなと思っていたんですけど、やっぱり前に上がったときのプレーの質がまだまだ伴なわないので練習をし続けないといけないと強く感じました。

――前節の試合後に「自分はもっとやれると感じた」とおっしゃていましたが、きょうは力を出し切れましたか

少しずつですけど自分の強みであるディフェンスの部分に関しては手応えを感じてきているので、自分の得意ではない攻撃の部分でもチームの流れを止めないようにであったり、点に絡むプレーをもっとしていければ自分自身ももっと乗ってくると思います。

――中大戦への意気込みをお願いします

中大はすごく選手が揃っていて強いチームなので、絶対に勝たなければいけない一戦だと思います。次の試合はホーム担当制と言ってワセダの学生が中心となって試合を運営するんです。チーム一丸となってその試合をつくりあげて勝つ機会であると思うので、そこに向けてみんなでしっかりやっていければと思います。

DF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)

――きょうの試合を振り返って

きょうの相手はやりづらかったなという印象です。自分たちが速さを出そうとしても適切な守備ブロックを敷いてきて、スペースを消してセカンドボールもしっかり弾かれたので、自分たちがやろうとしている波状攻撃ができませんでした。その中で自分たちは相手の陣地でプレーできてましたし、セカンドにもうまく反応できてたのできょう勝ち点3を取れなかったというのは悔しいです。

――中3日でしたが影響は

自分たちは毎日の練習を100パーセントの強度でやろうと決めてて毎日毎日やってたので、中3日ということに関しては影響はなかったと思います。

――試合開始から攻めのかたちがつくり切れませんでしたが要因は

相手が適切な守備ブロックを作ってきたのが、なかなか攻撃ができなかった要因だと思います。自分たちの個だったり、ゴールを奪うんだというような攻撃ができなかったから相手の守備ブロックもなかなか変化しませんでしたし、そういったところで自分たちの攻撃にはまだまだ課題があるのかなと思います。

――守備では相手の9番(山嵜駿)とマッチアップする場面が多かったですが、手応えは

9番の選手に当ててからの攻撃ってのを守備の4人で共有してたんですけど、9番が前を向いてプレーする場面がほとんどなかったというのが守備では良かったと思ってます。実際にシュート数でも相手にそんなに打たれてませんでしたし、そういった相手が守備に人数を割いてる中で自分たちが前向きに攻撃をできたかと言えばのんなことはなくて、もっと前向きに迫れればチャンスをつくりだせたと思います。9番の選手にやりたいことやらせなかったんですけど、まだまだ自分たちの目指すクオリティーではなかったと思います。

――勝ち点1という結果に関してはいかがですか

きょう全員勝ち点1を取ったというよりも、勝ち点2を失ったという思いを持ってます。勝てる相手でしたし自分たちの実力を出せたら勝てたのに、引き分けになってしまったので勝ち点2を失ったというイメージです。

――次節は中2日で中大との対戦です、意気込みをお願いします

きょう専大が勝って(○5-2桐蔭横浜大)また差が開いてしまったんですけど、自分たちは常にチャレンジャー勝ち続けていくしか優勝には届かないので、一戦一戦を22分の1試合と考えてこの二日間やっていきたいと思います。

DF奥山政幸(スポ3=名古屋グランパスUー18)

――きょうの試合を振り返って

単純に勝ちきれなかったのが、もったいなかったなというのが正直なところです。2連勝同士の対決ということで、きょう勝てば勢いに乗れますし、負ければそこまでの力だったということで、意識も高く臨めたのですが、1点が遠かったですし、シュートの本数自体も少なかったので、まだまだ力不足なのかなと感じています。

――勝ちきれなかった要因として、挙げるとすれば

これまでの2試合もシュート自体が少なくて、きょうの試合も相手のレベルが上がったということもあって、かなりシュートシーンが少なかったです。これから先レベルの高い相手と戦っていく中でシュートシーンももっと少なくなっていくと思いますし、その少ないチャンスをいかにものにするかということが重要で、そのためには確実なチャンスを作るだけの攻撃をしていかなければならないと思います。

――中3日で迎えたきょうの試合でしたがその点に関しては

合宿などで毎日タフな練習をしていましたし、鹿児島遠征でも毎日練習していたので、そういったことから特にきついなということはありませんでした。

――日程に関してはきょうの試合に大きな影響はなかった

そうですね。自分たちは、毎日厳しい練習を積んでいて、どんな状況でも走れる自信はあるので、そういった点では心配はなかったです。

――きょうの相手に対しての対策は

前の2試合は昇格したチームとの戦いということで、きょねん1年間戦ってきた相手のレベルからは少し落ちた印象があったので、きょうの試合からが本当のリーグ戦の開幕ということで、一蹴して臨みました。順大の試合のビデオを見たりして、前線にうまい選手も多く全員で体を張った守備もできていて、非常に良いチームという印象があったので、自分たちとしては試合開始直後のところで圧倒して、そこから勢いに乗っていこうと言っていました。入りは悪くはなかったと思いますが、相手もなかなか組織的なチームだったので、そこでうまく攻撃ができなかったかなと思います。

――ゴールまでが遠かった前半でしたが、前半の攻撃を振り返って

自分がボールを持ってもなかなかパスコースがなかったですし、相手の前線からの守備も非常に真面目にやってくるチームだったので、ビルドアップする面でもプレッシャーを感じていました。自分たちも単純なロングボールを放り込む攻撃が多くなって、そこで勝てれば、チャンスにはなっていましたが、ゴール前まで行けたシーンが少なかったと思うので、攻撃が切り替わった瞬間に速さを出せる攻撃をしていかなければと思いました。

――後半の残り15分ほどのところでは、攻撃に良いリズムも生まれてきていたかのように思われましたが

そうですね。自分たちはどこよりも走れる自信はあるので、前半飛ばし目で行っても、後半相手の体力が落ちてきた時に自分たちの方が走れていたので、運動量で上回ることはできたと思います。その自信があったので、前線の選手も自分がボールを持ったら引き出すアクションをしてくれてそこからうまくチャンスにつなげられたと思うのですが、なかなかシュートを打たせてもらえなかったので、あとは最後の精度やアイディアをもっと増やしていかなければならないと思います。

――前半を終え、ハーフタイムに後半に向けてチームで話し合われたことは

攻撃の面に関しては、グラウンド状況が少し悪いというのもありましたし、相手のプレッシャーがある程度早かったというのがあったので、シンプルに裏に落としていくのを続けようということと、それに伴って前半は中盤が押し込まれてセカンドボールを高い位置で拾えない状況が続いていたので、そこをしっかり拾って攻撃につなげていこうという話はしていました。

――ご自身のプレーを振り返って、ディフェンスでの連携などはいかがでしたか

相手もロングボールをシンプルに当ててくる攻撃でしたが、自分がチャレンジした時に他の3枚の選手に加えて、ボランチの選手やキーパーのまつくん(GK松澤香輝副将、スポ4=千葉・流通経大柏)などカバーの意識というのを高く持っていてくれたと思います。自分がカバーする側になっても、どこにボールが落ちるかを予測して、うまく対応できたというふうに感じています。

――きょうの試合を経て次の試合に向けての意気込みをお願いします

きょう試合が終わった時には、下を向いている選手が多いなと感じましたが、ロッカールームに戻って「次だぞ」という言葉が出てきて、自分も次勝たなければいけないと非常に強く思っているので、きょうの引き分けは忘れると言ってはいけませんがしっかり切り替えて、中2日なので土曜日に最高のコンディションで試合を迎えられるように、準備していきたいと思います。

MF堀田稜(商3=浦和レッズユース)

――今回の試合を振り返っていかがですか。

自分たちとしては、順大はゴール付近での細かいパスや個人の技術などで攻めてくることを想定していたのですが、シンプルに大きくボールを蹴ってくるようなプレーだったので予想外でした。順大も攻守の切り替えの速さを売りにしているチームだと思うので、その大きなパスをスイッチにしないように、自分たちも切り替えの速さでセカンドボールを拾いに行くことを意識して臨んだなかで、大きなボールの蹴り合いみたいになってしまったのですが、わたしたちとしては押し込んだ時間や、決定的なシーンにつなげられなかったことはきょうのスコアがドローに終わってしまった原因かな、と思います。

――途中、個人プレーで左サイドにチャンスをつくっていましたが

自分としては、広いスペースがあるときには果敢にアグレッシブに相手の裏を取りに行ってクロスやフィニッシュでチャンスをつくる、というプレーが自分の持ち味だと思っているので、そのような隙があればそういうプレーを狙っていこうと意識していたのですが、結果的にフィニッシュやチャンスにつながらなかったので、そこで終わっているようではまだまだだな、と思います。

――そのような展開になってしまった要因は何だと思いますか

単純に、キックの質や判断の質であるとか。展開によっては1枚自分で仕掛けて交わすこともできたと思います。

――同点という結果に関して

僕も含めて「勝てた試合だった」というのが率直な感想をもってる人が多いと思いますし、押し込んだなかで相手の綺麗なしっかりとしたブロックを自分たちの攻撃で崩し切れなかったことが、課題として露骨にあらわれたのかなと思います。

――きょうは中3日での試合でしたが

自分としては、前節の疲労が残っているという感じはなかったのですが、6時からのナイターゲームというのは、普段あまりなかったので試合までの時間の使い方、というのを自分のなかでよい準備ができるように意識はしました。疲労は感じませんでした。

――次節の中大戦にむけての意気込みをお願いします。

また中2日でタフなゲームになると思いますが、この試合ででた課題を残り2日で克服できるような取り組みをして、またポジティブな姿勢で臨めるように全員で一丸となってやっていきたいです。

DF新井純平(スポ2=浦和レッズユース)

――中3日での試合ということで運動量の面で苦しい部分はありましたか

疲労とか、そういった面は自分的にはそこまで感じていなくて。この試合に入るにあたっては自分自身万全の状態では入ることができたと思うのですけれど、相手のやり方であったり、相手の質であったり、そういった面で運動量を持ち味としている中ではきょうの試合では自分自身を出せなかったかなというのはあります。

――前半序盤は両サイドバックのクロスから起点を作っていこうという動きが感じられました。試合への入りはいかがでしたか

チームとして試合の入りのところは引き締めていこうと意識している中で、俊輔(DF平澤、スポ2=JFAアカデミー福島)と自分のサイドからの攻撃が多めになってきた中、クロスも何回か上げるシーンがあったので。でも、そこでやはり質というものが伴わずに自分のクロスから得点につなげることができなかったというのがきょうの試合では一番の後悔というか、反省というか。そういったところが自分自身全然駄目だったのではと思っています。

――前半は相手のブロックを崩せないという時間が続きました、どういったことを意識してプレーしていましたか

相手のディフェンス陣は1年生の頃から出ているというのは知っていましたし、そういった面でたくさんのことを経験しているディフェンス陣で。やはり守備の堅さというところは本当に素晴らしかったなというのは感じていて。その中で貴司くん(MF近藤、教4=三菱養和SCユース)が前にいる中で近い関係だったり距離感だったりを試合中に声とかを掛け合ったりもしていて。サイドからパスや関係で崩していこうという話はしていたのですけれど、なかなか対応や警戒をされていて。そこまで崩し切れなかったなというのはきょうの試合では感じています。

――MF近藤貴司選手との縦の関係性には慣れてきましたか

貴司くんはやはりスピードもあるので自分自身助かっている部分はあるので、その中で貴司くんのスピードも生かしつつ、自分も持ち味であるオーバーラップというところを使って。きょうだったら貴司くんがスピードに乗ったドリブルをする中で自分も一緒に付いていって、オーバーラップしてしまっていて。それでボールを貰えず、たまに相手に取られて危ないシーンなどもあったので。まだまだ自分の状況判断というところを貴司くんも見つつ、相手の状況も見つつ、それで自分の持ち味を生かしていけたらなというのはあります。

――新井選手の球際での強さやディフェンス面での動きというのは安定していたように感じました

サイドバックというのは、基本はディフェンスラインなので。基本的なベースというのは最初守備から入らないといけないというのを自分は本当に意識していて。持ち味で前にいくというのも一つあるのですけど、それが逆に相手にとって優位になってしまうというのもいままでの経験からあったことなので。そこに関しては守備から始めて、球際などの部分も自分自身で意識してやっていたので。守備に関しては意識していたので、やられていないといったらあれですけれど、自分的にはよかったのではないかなというのはあります。

――ロングフィードや縦パスを使いながらも、なかなかブロックを崩せなかった前半でしたが、後半は少し横でのボール回しも増えてチャンスもつくれていた印象がありました

前半は相手のブロックというのを感じていて。相手のディフェンスラインをどうにかして動かしていかないとやはり崩せないなというのをやっている中で一番強く感じたところなので。後半に関してはロングフィードを入れたり、自分が長い距離ランニングをして、相手を少しでも動かしてそこに貴司くんだったり洋史くん(MF近藤主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)ですとかそういった選手が空いたスペースをうまく使ってくれればというところを考えていました。自分にボールが来なくてもいいと思っていたのでとにかく相手を動かして崩していければいいなと思っていたのですけれど。後半も3、4回クロスを上げるシーンがあったのですけれどやっぱりそこで合わせられなかったというのが本当に悔しかったです。

――チームとしての考え方を変えたということでしょうか

考え方を変えたというか、やり方は特に変えるつもりはなかったのですけれど、相手も結構蹴ってそれに合わせて走ってくるという相手だったので。ワセダの強みでもありますけれど自分たちが裏に蹴ってセカンドボールを拾って前への速さを出していく、ゴールへの強さを出していくというところは自分たちが勝らないと勝てないなというのは感じていたので。そこに関してはやり方を変えたというわけではないですね。

――新井選手のクロスからの好機というのも何本かあったように感じました。クロスに関してはいかがでしたか

きょうの相手は縦に切ってきたというイメージが多くて。自分は相手を見ながら縦にスピードを出してそこからクロスを上げるというのも一つ得意なかたちとしている部分ではあるので。きょうに関しては相手が縦に切り込んできたときに詰まって、自分の足元に置いてある状況でクロスを上げることがちょっと多かったので。そういったところや上げる質のところでも味方が結構ニアに走りこんでくれているにもかかわらずちょっとマイナス気味に上げてしまったということが多くて。それで相手に返されてしまうことが多かったと思うので。もっと怖い位置にボールを上げるというか、ディフェンスとキーパーの間に速いボールを上げられるように、次からはそういったところをもっと精度を高めてやっていければいいなと思っています。

――後半終盤はチャンスをつくれていた部分の一方で、空中戦では苦しんでいたように見えました

最後の方も相手がほとんどの時間でロングボールを蹴ってきた中で、自分も最後の方は足が動かなくなったというか、相手の空中戦に対して対応しきれないで、転んでギリギリ処理できたシーンなどもあったので。そういった面に関しては90分間戦えるということをワセダとして意識はしているのですけれども、そこで最後に決められたとしても点をやられてしまっても1点は1点だし、負けは負けなので。そこに関してもっともっと自分自身で90分間しっかりと守り切るというところ、プレーしきるというところをもっともっとやっていかないと。最後疲れていたというのは言い訳にならないと思いますし、そういった隙を突かれてしまったら本当にもったいないと思うので。そこは意識してやっていきたいと思います。

――チームとして、1点を取られずに守り切ったというよりは1点を奪えなかったという思いの方が強いでしょうか

そうですね。終わった後は本当に悔しさしかなかったですし。勝ち点1とかではなくて自分たちは本当に勝つことしか考えてないので。きょうに関しては勝ち点2を落としてしまったことに対して悔しさしか感じていないです。

――今節で見つかった課題などはありますか

ピッチ状況も結構ぼこぼこで。そういった中でも、しっかり自分の間合いにボールを置くことですとか止めて蹴るというところをもっともっとしっかりやっていかないと、均衡した試合では勝利というかたちには結びつかないのかなというのはあります。均衡した試合で勝負を決定づけるのはクロス1本の質ですとかそういったところで勝負は変わってくると思うので。もっともっと質にこだわっていかないといけないのではないのかなというのは感じました。

――次節は中2日ということで体力的にも苦しい部分もあると思います。次節に向けて意気込みを聞かせてください

きょうの試合からすべて切り替えて。中2日でできることをすべてやって、中大戦で何が何でも勝ち点3取れるようにやっていきたいと思います。

FW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)

――順大との対戦でしたがいかがでしたか

第1節と第2節に比べたら、身体的にきつかったですし、相手も強かったと思います。

――試合開始直後に絶好期を迎えましたが

打てばよかったです。最初だったので思い切り足を振ったらGKがこぼすとかもあったと思います。あれは消極的な選択をしてしまったと思います。

――腰を痛めるしぐさが見受けられました

競り合いで相手とぶつかってしまい直後は痛かったですが、支障は無かったです。

――その後は前を向いてプレーをするのが難しかったと思いますがいかがでしたか

チームもそんなに細かくつなぐプレーをはっきり言ってしないので、自分としては相手の裏で引き出せれば良いかなと思っていました。自分の特徴である前を向いてからのドリブルというのはあまりできなかったので、そこは次への課題です。

――中3日で、しかもナイターでの試合ということで普段と準備の仕方も違ったのではないでしょうか

疲れは大丈夫でした。朝はゆっくりできたので、少しグラウンドで体を動かして、お昼ご飯をみんなでしっかり食べてから会場に来ました。

――きょうは前節までの相手とフィジカルの差を感じたということですが、今後さらに強い相手と戦う上で課題は何ですか

前からのプレスの中でも抑えて起点になったり、相手の裏をかいてターンをしたりしないと自分の特徴が生きません。きょうはあまりシュートが打てていなくて、シュートを打たないと点が取れません。まだまだ自分の力不足だと思うので、そこを見つめ直してやっていきたいです。

――次節は中2日で中大との対戦です

きついのは相手も一緒だと思います。きょうは勝ち点2を落としたということで、それを重く受け止めて、優勝に向けて勝っていくしかないので、次は絶対に落とせません。良い準備をして勝ちたいです。