リーグ戦全勝優勝で王座へ

庭球女子

 関東大学リーグ(リーグ戦)最終日は宿敵・慶大と対戦。伝統の一戦を繰り広げた。ダブルス1はフルセットまで及んだ末に敗れたが、ダブルス2で快勝。流れをつかみ、続くシングルスは5-0で終える。リーグ戦全勝優勝で全日本大学対抗王座決定試合(王座)への切符を手にした。

互角の戦いを見せた間中(左)・吉冨組

 4年生で唯一の出場となった間中早紀副将(スポ4=東京・早実)と、実力に定評がある吉冨愛子(スポ3=愛知・椙山女学園)で臨んだダブルス1。早慶対抗試合で敗北を喫した西本恵・池田玲組とのリベンジマッチとなった。序盤、好調な立ち上がりで第2ゲームをブレーク。そのまま勢いに乗り5-2まで慶大を追い詰めた。しかし相手もこれまで数々のタイトルを獲得してきた実力を発揮。第8ゲームではサーバーの間中にボールを集め、前に出ることを許さない。2度のブレークを許し、勝負はタイブレークへ突入した。早いゲーム展開が持ち味の西本・池田組のボレーに苦しめられ一時3-6まで追い込まれたが、間中の鋭いスマッシュで流れを断ち切り6ポイント連取。第1セットを奪取した。しかし「勝ちを意識して自分のプレーができなかった」(吉冨)と、攻めきれないまま第2セットを落とす。3-5で迎えた最終セット第9ゲームでラブゲームキープするなど反撃を見せたが、4-6で黒星をつけた。一方、ここまで全勝を挙げてきた梶谷桜舞(スポ3=東京・富士見丘)・林恵里奈(スポ2=福井・仁愛女)組は危なげなく4-6、3-6で勝利を手にした。

勝利が決定し、手を高く掲げる細沼

 シングルス5の林、シングルス4の辻恵子(教2=東京・早実)がストレートで連勝し、ワセダの勝利を決めたいシングルス3。期待の新鋭・細沼千紗(スポ1=東京・富士見丘)が出場した。第1セットから一歩も引かないシーソーゲームを繰り広げる。4-4で迎えた第9ゲーム、浅くなったショットを打ち込まれ、ついにブレークを許す。2ゲームを連取され、第1セットを落とした。第2セットではラリーの応酬が続き、一進一退の攻防を展開。しかしタイブレークではドロップショットなどコートを広くに使った細沼が相手を翻弄(ほんろう)。積極的な攻めで常にリードし、第2セットをものにした。続く最終セットでも細沼の猛攻は止まらない。「体力では勝っていた」(細沼)と運動量で圧倒し6-1。ワセダの勝利を決定づけた。このほか、宮地真知香(社3=福岡・折尾愛真)、吉冨も勝利。シングルスは全勝で終えた。

リーグ戦全試合でシングルス1に出場した吉冨

 リーグ戦では常にリードしていたが、「もう一度基礎からやり直したい」(高田千奈美主将、スポ4=静岡・浜松西)と慢心することはない。常に高みを目指すワセダ。王座9連覇に死角はない。

(記事 三佐川唯、写真 吉原もとこ)

結果

▽女子1部

○早大6-1慶大

ダブルス1

●間中早紀・吉冨愛子(7-6(6)、4-6、4-6)西本恵・池田玲
ダブルス2
○梶谷桜舞・林恵里奈(6-4、6-3)藤岡莉子・村瀬早香
シングルス1
○吉冨愛子(7-6(4)、6-1)西本恵
シングルス2
○宮地真知香(6-2、4-6、6-2)小林夏実
シングルス3
○細沼千紗(4-6、7-6(5)、6-2)坂元君佳
シングルス4
○辻恵子(6-0、6-0)安形玲耶
シングルス5
○林恵里奈(6-2、6-4)江代純菜

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コメント

高田千奈美主将(スポ4=静岡・浜松西)

――優勝おめでとうございます!いまの気持ちを聞かせてください

10日間終わって、ほっとしています。

――10日間という長い期間でしたが、関東大学リーグ(リーグ戦)の振り返りをお願いします

最初の3戦を7-0で勝てたことがすごく良かったです。それが残り2戦に自信を持って挑むことにつながりました。

――選手たちの戦いぶりを見ていかがでしたか

確かに負けてしまった試合もありましたが、本当に素晴らしい試合ばかりでした。特にきょうは辻(恵子、教2=東京・早実)がきのうの悔しさを生かして6-0、6-0と本当にすごい試合をしてくれました。選手はもちろんサポートのみんな、監督、コーチの方々も一緒になって、全員がチームのために戦えた大会だったのではないかなと思います。

――きょうは早慶戦でしたが、チームの状況はどのようなものでしたか

早慶戦というのはリーグ戦の中でも少しだけ違う雰囲気を持っていて、独特の緊張感がありました。しかしそれをみんなで乗り越えて戦うことができたので、すごく良かったなと思います。

――今大会ではサポートの部員もいろいろな場面で活躍していたと思います

いつも朝早くから準備してくれました。ベンチコーチは上級生なのですが、審判とかボーラーとかは下級生がやっています。特にボーラーは選手に直接ボールを渡しに行く、選手に一番近い存在です。そこで頑張ってくれたのは選手の力にもなったと思いますし、その土台ができていたことが良いチームをつくることができた要因だと思います。下級生には本当に感謝しています。

――チームのみんなに掛けた言葉はありますか

本当に10日間お疲れさまでしたということと、チームのために頑張ってくれてありがとうということです。また、あと1カ月半後に自分たちの本当の目標としている王座(全日本大学対抗王座決定試合)の連覇を懸けた試合があるので、そこに向けてもう一回一丸となって頑張ろうということですね。

――いよいよ王座を迎えます。意気込みをお願いします

リーグ戦で山梨学院大に5-2、慶大に6-1と強豪のチームにこのような結果で勝てたことは自信になったと思います。山梨学院大はきのう負けたことを本当に悔しがっていると思いますし、穴のないチームなのでさらにパワーアップしてくるのではと思っています。また関西にも強い大学があります。そういった大学に対してもしっかりとぶつかっていけるように、もう一度基礎からやり直していきたいです。今回出た反省点などもしっかりと直して、王座に臨みたいなと思っています。

間中早紀副将(スポ4=東京・早実)

――優勝おめでとうございます!リーグ戦全勝優勝を達成したいまの気持ちは

率直にとてもうれしいです。自分が出場した試合は負けてしまい、チームに貢献することができませんでした。それはすごく残念なのですが、いままでやってきたことをしっかり発揮してつかんだ勝利なのでとてもうれしく思います。

――副将という立場から今回のリーグ戦を振り返っていかがでしたか

チームとしては、昨年と比べて勝敗率などの全ての面で上回ることができたのではないかと思います。最初の3戦は7-0で相手に1試合も取られることなく抑えることができたのは進歩だと思います。また春の早慶戦(早慶対抗試合)は4-3でぎりぎり勝ちましたが今回は6-1でしっかり押さえることができました。副将としてというよりはチームの一員として、とても良い結果になったと思います。

――慶大の西本恵・池田玲組とは過去に何度も対戦されています。今回はどのような気持ちで試合に臨みましたか

きのうの山梨学院大との対戦で私たちダブルス1は負けてしまって、とても悔しく思いました。その分、いままで負けてきた西本・池田組には絶対に勝ちたいという思いが強かったです。

――きょうのダブルスを振り返って

きょうの試合はファーストセットで5-2まで相手を追い詰めて、そこから5-5、5-6と追い上げられてしまいました。タイブレークは取りましたが、団体戦ということを考えると5-2の時点で(セットを)取り切ってチームに勢いをつけなければならなかったと思っています。セカンドセットは特に何を変えたというわけではなかったのですが、相手の方が先にストレートアタックなどの強気なプレーをしてきました。4-4になったときにこちらが少し引いてしまったかなと思います。ファイナルセットは出だしが一番重要だったのですが、引き離されてしまいました。2-2で私のサービスゲームで、チャンスがありつつも取り切れなかったというのが今回の試合のカギでした。

――ゲーム差が開かない展開が続きました

ゲームを取られたときは必ず1ゲーム追い付いてやるぞという気持ちでプレーし、取り返すことができました。逆に自分たちがリードしたときはどうしても引いてしまった部分があり、相手に強気なプレーをされて並ばれて、というかたちでした。気持ち的にはあまり変えていないつもりでしたが、ゲーム差を意識しすぎていたのかなと思います。

――最後は互いに拮抗(きっこう)している中で、先にミスをしてしまったという印象でしたが

そうですね。もともと西本・池田組は昨年のインカレ(全日本学生選手権)でも優勝しているペアなので、競った場面での強気なプレーや粘りには揺るぎないものがあります。拮抗(きっこう)した場面で自分たちの方がミスをしたり緊張して振れなくなったりというのが目立っていたと思います。

――ベンチコーチやサポートの方々の応援にも熱が入っていました

ファーストセットを取れたのは全てベンチコーチや応援のおかげだと思っていますし、ファイナルセットも応援に支えられました。少し弱気になったときに応援の拍手を聞くと元気が出ます。

――1カ月後には王座が控えています

リーグ戦というのは1試合1試合がとても重要なものだと思うのですが、王座ではシングルスの本数が減るということで、ダブルスの重さがさらに増してきます。これから王座に向けて、しっかりダブルスの1本を取れるよう取り組んでいきたいと思います。

梶谷桜舞(スポ3=東京・富士見丘)

――目標としていたリーグ戦優勝を達成しましたが、リーグ戦全体を振り返っていかがでしたか

素直にうれしいですね。特に今大会は悪天候で連戦が2回あり、中1日空いているいつものリーグ戦に比べたら選手もサポートの方もコンディションは良くはなかったと思います。総力戦でチーム一丸となって勝てたリーグ戦だったかなと思います。

――きょうは最終日で慶大との対戦でしたが、どのような気持ちで臨みましたか

慶大は後がない状況で、早大に勝たないと王座には出られないということは分かっていました。出だしのダブルスは絶対に2-0をつける気持ちできたと思います。ついこの間のインカレでも当たっているペアとの試合で、序盤はお互いに硬い部分がありました。でも私たちはインカレで優勝して自信もついてきている中で、やることをやれば勝てる自信がありました。でもやはり早慶戦というのはそう簡単には勝たせてくれなくて、ストレートで勝てたのですが、自分たちが普段しないようなミスを連発することもありました。早慶戦というのは独特の雰囲気で、自分たちも試合の中ですごく意識する部分がありました。早慶戦は負けられないし、その中で1勝を取れたことは良かったと思います。

――藤岡莉子・村瀬早香組とは何回も対戦し、ここ2試合では勝っていますが、それを意識してプレッシャーに感じたり、硬くなったりということはありましたか

きょうよりもインカレの準決勝の方が、硬さがありました。しかしインカレ優勝が自分たちにとってとても大きくて、すごく自信が持てています。絶対に負けられないという不安よりも、絶対に勝つという自信の方が、今回のリーグ戦では強くありました。相手も、特に藤岡さんがラストイヤーで今回もし負けてしまえば引退試合ということになるので、すごく粘り強くてやりづらかったです。しかし気持ちの部分では林(恵里奈、スポ2=福井・仁愛女)と強く持って戦うことができました。

――印象に残っているところなど、きょうのダブルスの試合全体を振り返っていかがですか

インカレのときに村瀬さんのサーブから始まって0-40までいったのですが、そこで私たちが強気でいくことができず、ジュースが何回も続いて結局落としてしまいました。今回また同じようにファーストゲームが村瀬さんのサーブで0-40までいきました。そのときに林と「インカレを思い出してここは強気でいこう」とで気持ちを合わせることができて、ラブゲームでブレークできました。これはやはりインカレのときの経験を生かせたことで、出だしは良いスタートが切れたと思います。サービスゲームは林のサーブが良く、私もファーストを意識してやっていて、積極的に動くことができて良かったです。しかしリターンゲームでどうしても引いてしまうことがあったので、インカレのときと同様の課題ですね。でも、セカンドセット4-2の村瀬さんのサーブですごく長いジュースが続いたのですが、やはりあれを取り切れたことがストレートで勝てた要因かなというのもあります。あそこを落としていたら勝負は分からなかったですし、5-2で林のサービスゲームを落としてしまったことも課題です。しかし4-2でブレークできたことはすごく大きかったです。

――ボレーのコースが良く、調子が良いように感じられましたが

いままであまり自信がなかったのですが、夏関(関東学生選手権)で吉冨(愛子、スポ3=愛知・椙山女学園)と組んだときからボレーでポイントを終わらせることができるようになっています。自分自身夏関とインカレで自信がついたこともあって、特にいま取り組んでいることがしっかり成果として表れているのかなと思います。

――ベンチコーチや応援の存在はどのように感じていましたか

今回は拍手のみの応援でした。この間あった早慶戦(早慶対抗試合)は声出しですごく盛り上がったのでそれに比べると盛り上がりに欠ける部分もあるのですが、その分コートに立ったときはしっかり元気を出していこうと思っていました。ポイントを取ったときは一緒にガッツポーズをしてくれたり拍手をしてくれたりして、ポイントを取られたときでも私たちが落ちないようにずっと拍手をして盛り上げてくれました。ベンチコーチは唯一声を出せる存在で、谷口(遥、スポ3=宮崎商)が1ポイントごとに声を出してくれていて、今回は隼さん(渡辺コーチ、平19スポ卒=静岡・庵原)に盛り上げていただきました。ベンチコーチと応援の方がいてくれたおかげで自分たちもずっと強い気持ちで自信を持ってプレーすることができました。団体戦は応援やベンチコーチがいる中での試合で、団体戦はすごく良いなと思いました。応援とベンチコーチの存在は大きかったです。

――王座から試合形式が変わり、ダブルスの重要性が増してくるかと思うのですが、それについてはどのように考えていますか

少なくとも3本取れば勝ちなので、ダブルス2本を取ればそこでもう王手で、ダブルス2本をいかにつけられるかがすごく重要になってくると思います。きょうもきのうもダブルスが1-1になってしまったので、この1カ月間チーム全体でダブルスの強化というか、どのペアでいっても2-0をつけられるところまで持っていきたいなというのはあります。自分は夏関からボレーの調子も上がってきているので、インカレで優勝した経験なども踏まえてみんなに伝えられることがあれば伝えていきたいですし、チームとしてダブルスで2-0をつけられるようにしていきたいと思います。

――改めて王座に向けて意気込みをお願いします

リーグ戦が終わってから王座まであと1カ月半あるんだなというのはいつも思っているのですが、ここ2年経験して本当にあっという間に1カ月半経ってしまうんですよね。山梨学院大や関西の大学も本当に強くて、特に山梨学院大は今回、早大に負けて悔しい思いをしていて、その悔しさをはね返すために王座でまたやってくると思います。そういうことも踏まえてしっかり全員でやり切って、最後の大会となる4年生への感謝の気持ちも含め、一日一日を大切にして頑張っていきたいなと思います。

宮地真知香(社3=福岡・折尾愛真)

――優勝おめでとうございます!目標であった全勝優勝を達成されました

ありがとうございます。今回リーグ戦で優勝するという目標を達成できたのは、下級生や周りの選手の頑張りがあらわれた結果だと思います。

――きょうの試合は小林夏実選手が相手でしたが、対戦経験はありましたか

小林選手とは高校のときに何度か対戦していていました。大学に入っても1回対戦し、そのときも勝っていたと思います。

――では、試合前に対策なども練っていましたか

そうですね。細かい部分は相手を分析してくださった方の情報などいろいろあります。ただ、やはり自分の気持ちを強く持つことが一番重要だと思っているので、その部分を特に意識しました。

――きょうのシングルスを振り返って

ファーストセットは自分のテニスがしっかりできて、良いかたちで取ることができました。セカンドセットからは相手も慣れて調子が出てきたのですが、それに対して自分は同じ調子でプレーしてしまい、相手に流れがいって落としてしまいました。ファイナルセットは自分の気持ちをしっかり持って打ち切ることができました。セカンドセットで相手に流れが向かったときに、もう少し落ち着いてテンポを変えて挑むべきだったかなと思います。

――ファイナルセットは競ったポイントが多くみられました

そうですね。しかしチームの勝利はほかの選手が決めてくれていて、隣のコートでは(チームの)勝利が決まっていても応援の方が一生懸命応援してくれていました。ファイナルセットの最初は苦しい場面でしたが、試合に出場した以上は絶対に勝たなければならないという気持ちで頑張りました。

――今回のリーグ戦では出場された試合は全勝でした。リーグ戦全体を振り返っていかがでしたか

自分はシングルスしか出場していなくて、それにシングルス3という中間の立場なので、絶対に一本取らなければならないという自覚はありました。そういった面では全勝というのは当たり前なのですが、しっかり勝って自分の役割を果たせてよかったです。

――王座に向け、意気込みをお願いします

後はもう一度練習をしっかりこなして、万全の状態で試合をするだけです。チーム一丸となって、気を引き締めて頑張りたいと思います。

吉冨愛子(スポ3=愛知・椙山女学園)

――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちをお願いします

山梨学院大戦と慶大戦と2戦連続できていたので正直不安はありましたが、チームみんなで頑張って勝てて良かったなと思っています。

――リーグ戦全体を振り返っての感想をお願いします

やはり山梨学院大戦、慶大戦のダブルスで勝てなかったというのが心残りです。ダブルス1で間中さん(早紀、スポ4=東京・早実)と私とで出て負けてしまいました。ダブルスで2-0にできるかできないかというのはとても大きいことだと思います。昨季に引き続き1-1になってしまうことが多く、今回も2-0をつけられなかったということで、王座に向けてもっと気を引き締めてダブルスで2-0にできるようにしなくてはならないなと思いました。

――きょうは宿敵・慶大との対戦となりました。最終戦、全勝優勝を懸けた試合でしたが、試合前の意気込みは

春の早慶戦では4-3だったので、それよりは良いスコアで勝ちたいと思っていました。

――ダブルスの試合を振り返って

相手もとても緊張していた状況だったのでファーストセットは取れましたが、セカンドセットで少しリードしたところで勝ちを意識したときに自分のいつも通りのプレーができなかったり、勝負から逃げてしまうようなプレーをしてしまったりしました。反省すべき点が多い試合になってしまったなと思います。

――ダブルスで負けてしまった後にシングルスの試合を控えていましたが、気持ちの切り替えはどのようにしましたか

ダブルスの試合中に自分の弱さが出て少し逃げ出したくなってしまいました。しかしシングルスではどんな状況に置かれても不安そうな顔をせず、勝負から逃げるようなプレーだけはしないと心に決めて臨みました。

――シングルスの相手・西本恵選手とはこれまでも多くの大会で対戦してきました

最近では春関(関東学生トーナメント)、早慶戦、インカレそしてきょうのリーグ戦で当たりました。団体戦では一度も勝ったことがない相手だったので、団体戦で勝てたことがとてもうれしいです。

――序盤リードを奪われていましたが徐々に立て直した印象を受けました。何か意識していたことは

ファーストセットは自分も硬くなっていて、いつものようにキレのあるショットを打てませんでした。とにかく拾ってやろうと思って、ボールをたくさん拾うことを意識していたら相手のミスが少しずつ出てきました。

――今回のリーグ戦で全試合シングルス1として出場し、全勝で終えています

結果的には全部勝っていますが、ファイナルセットに入ってしまう試合が3試合ありました。リーグ戦は連戦になるので、単複で出ることとか体力のこととかを考えて、やはりもっとストレートで勝てるように、技術だけでなくメンタルなども鍛え直していきたいです。

――最後に王座への意気込みをお願いします

はい。絶対優勝して9連覇できるように頑張ります。

辻恵子(教2=東京・早実)

――リーグ戦全勝優勝おめでとうございます!いまの率直なお気持ちは

きょうは慶大相手にダブルス1-1、シングルス5-0で勝てました。春の早慶戦のときは4-3とぎりぎりでの戦いだったので、きょう6-1で勝てたのはすごく大きなことだと思います。全体を通しても、無駄に落とすことなく競った試合もあまりなかったので、(リーグ戦は)王座に向けての通過点でもありますし、良いスタートが切れたと思います。

――シングルスの試合を振り返って

きのうの山梨学院大戦では、4-6、0-6で負けてしまって、チームにもすごく迷惑をかけてしまいましたし、その後の選手にもプレッシャーを与えてしまいました。団体戦ですし、きょうは自分のミスは少なく戦おうと思ってやりました。

――対戦した同学年の安形玲耶選手とはこれまで対戦経験はありましたか

高校の時は何回かあったんですけれど、大学に入ってからは初めてです。

――きょうの試合で意識したことは

緩急をつけることですね。ここのコートは後ろがすごく狭いので、スピンロブなどロブを使って相手のミスを誘いました。あとは絶対に諦めないことを意識してやりました。

――リーグ戦全体を終えてチームの状態は

きょうのシングルス1で初めて西本(恵、慶大)に勝てたこともありますし、初戦から3戦全て7-0で勝つことができました。それは王座に向けての大きな収穫なのかなと思います。

――ご自身の収穫や課題は何かありましたか

前半の3戦は、絶対に勝たなくてはいけない相手でした。山梨学院大戦で、ハイスコアで負けてしまったのは団体戦として良くないですし、課題も多く見つかる試合だったので、王座に向けて頑張っていきたいです。

――では王座への意気込みをお願いします

王座は昨年一度経験して、(早大以外には)関東からは慶大だったのですが、ことしは山梨学院大です。山梨学院大も関西の大学も強いんですけれど、いまの流れをこのまま勝ちにつなげたいなと思います。

林恵里奈(スポ2=福井・仁愛女)

――リーグ戦優勝おめでとうございます。振り返っていかがでしたか

1戦目から3戦目までを7-0でしっかり勝ち切って良いスタートが切れたのは良かったところで、山梨学院大戦と慶大戦で連戦だったのですが、それぞれ5-2、6-1としっかり差をつけて勝つことができたので、良かったかなと思います。

――きょうは最終日で慶大との試合でしたが、どのような気持ちで臨みましたか

春の早慶戦では4-3でぎりぎりで勝ちました。リーグ戦として慶大は山梨学院大に負けてもう後がない状態だったので、絶対に向かってくるのは分かっていました。それに対して受け身にならずにはね返すくらいの気持ちで試合に挑みました。

――ダブルスは藤岡・村瀬組との対戦でしたが

そこのペアとはインカレでもやっていて、相手も絶対負けないという気持ちで臨んできていたと思います。インカレのときは個人戦ということもあり結構思い切ったプレーができましたが、今回は団体戦独特の緊張感があって、それに対し思い切ってできた部分もあったのですが、気持ち的に引いてしまった部分や相手に先に攻められてしまった部分がありました。その中でも勇気を出して攻めにいけたことで勝てたのかなと思います。

――ここ最近の対戦では勝っていますが、それを意識して逆に硬くなることはありませんでしたか

個人的には、1回負けた相手に対してもチャレンジャーのつもりで挑戦者として思いっきりできる方なので、それとは反対に勝ち越している中で勝たないと、というプレッシャーもありました。しかしそれは前々から分かっていたことです。勝ちを意識することは大切だと思うのですが、勝ちたいという気持ちでプレーが硬くならないようにというのは意識していたことなので、勝ちにこだわらないというと変ですが、あまり勝敗を意識しないようにはしていました。

――シングルスの試合を全体的に振り返っていかがでしたか

江代さん(純菜)は1年生ですごくガッツのある選手でした。どちらかというと自分もそういうプレーに近いので、気合では絶対に負けないように、相手にポイントを取られたりリードされたりしても関係なく声を出して、しっかり元気よくプレーするということを一番意識していていました。きょうはベンチコーチに隼さんに入っていただいて、毎ポイントで気持ちを上げてくださって、前向きにプレーができていたかなと思います。

――いまの話にもありましたが、ベンチコーチや応援の存在はどのように感じていましたか

相手に良い流れがいったときこそ、ベンチコーチや応援の方を見て、勇気づけてもらってプレーに入るという具合に試合をしていました。団体戦の応援の力はすごいなとリーグ戦全体を通してあらためて感じました。

――次の王座は試合形式が変わってダブルスの重要性がより増してくると思いますが、それについてはどのように考えていますか

昨年も王座に出場させていただいて、絶対に勝って良い状態でシングルスに臨むというふうにやっていました。それに関しては本数が少ないからとは考えないようにはしているのですが、やはり各地域の上位が王座に出場していてどこの大学も強い選手が出てくると思うので、それに対してインカレでダブルス優勝したのと今回のリーグ戦では全勝で王座に臨んでいることを自信に持って、王座でもしっかり自分たちのプレーで試合していきたいと思います。

――王座に向けて、あらためて目標、意気込みをお願いします

優勝を目標にして1年間練習してきたのですが、先を見ずに目の前の試合を戦っていこうと思います。関東からは山梨学院大も出場し、悔しい気持ちで練習してまた早大にリベンジして臨んでくると思います。こちらも負けないように、王座でも今回以上に良いプレーができるよう、1カ月半練習していきたいと思います。

細沼千紗(スポ1=東京・富士見丘)

――優勝おめでとうございます。リーグ戦全体を振り返っての感想をお願いします

一戦一戦、全部勝てたのは大きな収穫だと思います。1年目で緊張もあったのですが、その中で勝てたのは大きな自信になりました。

――リーグ戦最終戦は慶大との対戦となりましたが、どのような気持ちで臨みましたか

春は4-3でぎりぎりの勝利だったので、今回は差をつけて勝ちたいと思っていました。自分の試合は本当に負けられないと思っていました。

――ベンチコーチが声を掛ける場面が多くみられましたが、力になりましたか

はい。「自信持って!」という言葉が結構あったのですが、私が緊張していた場面で声を掛けていただくことがあり、力になりました。

――ファーストセットとセカンドセットはシーソーゲームの展開で苦しい場面が続きましたが、そのときの気持ちは

ファーストセットとセカンドセットは緊張して自分のテニスができず、相手の方が思い切り打てていてまずいなと思っていました。相手より一本でも多く返そうと思いながらやっていて、それでセカンドセットをぎりぎりで取れたのかなと思います。

――ファイナルセットではラリーで競り勝つ場面が印象的でした。何か意識していたことは

ファイナルセットは結構自分のテニスができていて、相手も疲れているなと思ったので、しっかりと振ることを意識しました。相手よりも先にミスすることがないように自分に言い聞かせていました。

――勝因は何だと考えていますか

やはり、体力面では余裕がありました。相手がすごく疲れているのを見て、体力的にはリードしていたと思います。技術では負けていたとしても体力では勝っていて、そこに自信があったので、それが勝因かなと思います。

――最後に王座に向けての意気込みをお願いします

あと1カ月半あります。山梨学院大もすごく調整してくると思うので、早大も負けていられないなと。『この一球』の精神で頑張りたいと思います。