10連覇へ!専大にストレートで勝利

庭球男子

 関東大学リーグ(リーグ戦)第2戦は専大と対戦。リーグ戦の独特な空気にのまれ、簡単にはいかない試合もあったものの、結果としては7-0で全勝。着実に2勝目を積み重ね、10連覇へまた一歩近づいた。

ポイントを奪い声を上げる長谷川・吉冨(左)組

 はじめに行われたダブルス1に出場したのは、長谷川茉美主将(スポ4=熊本・ルーテル学院)・吉冨愛子(スポ2=愛知・椙山女学園)組。序盤は4ゲームを連取したが、その後は「一本のミスで気持ちが引けてしまったりだとか、あんまり気にすることのないポイントを気にしてしまったり」(長谷川)と語るように、リズムが崩れて逆に相手にボレーやスマッシュのチャンスを与えてしまう。なんとか踏ん張りタイブレークに持ち込むが、相手を止められずにこのセットを失った。しかし第2セットからは吉冨がストロークでつなぎ長谷川がボレーを決める、というかたちで流れに乗り、相手を一気に突き放す。最後はゲームカウント6-1、6-0で勝利を収める。ダブルス2もストレート勝ちで圧倒的な強さを見せつけた。

 シングルスでは2人の1年生が接戦を繰り広げた。シングルス3に登場した林恵里奈(スポ1=福井・仁愛女)は、ダブルスで勝利した勢いそのままにいきたいところ。「気持ちを引かずに思いっきり1年生らしくプレーしていこう」と気合は十分。第1セットを6-4で先取したものの、第2セットは相手の先攻の機会を許してしまい、1-6であっさりと取り返されてしまう。しかし気持ちを切り替え臨むことで、激しいラリーの応酬の末、6-4で粘り勝った。そして1年生ながらシングルス1を任されたのは馬場早莉(スポ1=鹿児島・池田)だ。相手の力のあるショットに押される場面もあったものの、ロブで対応しながら反撃のチャンスを確実にものにした馬場が、ファイナルセットのタイブレークにまでもつれ込む長期戦を辛勝。また残りのシングルスはすべてストレート勝ちで、初出場の辻恵子(教1=東京・早実)も安定したプレーを披露した。

気迫で勝利を手にした林

 専大に勝利し、2勝目を飾った早大。その勝利に大きく貢献したのが下級生、特に1年生たちだ。そしてその頼もしい1年生を支えているのが、ともに戦う長谷川などをはじめとする上級生と、応援する部員たちだろう。次の亜大戦など、この先は強豪相手の試合が続く。この先もよりチーム一体となって全員で勝利をつかみにいくことが、10連覇へつながっていくだろう。

(記事 細川香衣、写真 植田涼介)

★男子部、王者の意地を見せつけ快勝

男子は日大と対戦した。ダブルスには、リーグ戦初出場となるルーキーの小堀良太(スポ1・東京=大成)が登場。積極的なプレーでポイントを重ね、春の早慶対抗試合(早慶戦)以来久しぶりにペアを組んだ大城光(スポ3・埼玉=秀明英光)とのコンビネーションも抜群で危なげなく勝ちきった。田川翔太(教4・神奈川=湘南工大付)と遠藤豪主将(スポ4・三重=四日市工)は「守りに入ってしまった」(遠藤豪主将)というセカンドセットを落としてファイナルセットにもつれ込むも、しっかりと気持ちを切り換え勝利。インカレ優勝ペアの底力を見せつけた。シングルスには6人の選手が出場し、全員がストレートで白星を飾る。結局シングルス6試合、ダブルス3試合のすべてを制し相手を圧倒。次戦は強力な選手の揃う明大との戦いとなるが、遠藤豪主将は「勝ちにこだわっていけたら」と語る。リーグ戦9連覇に向けて、常勝ワセダは歩み続ける。

ダブルス3として出場した大城・小堀(左)組

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結果

▽男子

○早大9-0日大

D1○田川・遠藤豪主将組6-4、2-6、6-2神谷涼太・丹野翔太組

D2○古田陸人(スポ3=愛知・名古屋)・今井慎太郎(スポ2=神奈川・湘南工大付)組6-4、6-1堀切啓貴・細田凱組

D3○大城・小堀組6-1、6-3堀上大地・及川生来組

S1○田川7-5、6-0丹野

S2○遠藤豪主将6-1、6-3神谷

S3○岡村一成(スポ3=岡山操山)6-1、6-2上原玄輝

S4○大城6-0、6-0細沼範彰

S5○古田6-1、6-0永井太陽

S6○栗林聡真(スポ2=大阪・清風)6-0、6-1高野凌

▽女子

○早大7-0専大

D1○長谷川主将・吉冨組6-7(4)、6-0、6-1金子真理子・清水千夏組

D2○梶谷桜舞(スポ2=東京・富士見丘)・林組6-2、6-2下川花・入江真子組

S1○馬場4-6、6-1、7-6(4)下川

S2○吉冨6-3、6-2入江

S3○林6-4、4-6、6-1金子

S4○宮地真知香(社2=愛知・折尾愛真)6-4、6-0中東涼子

S5○辻6-1、6-2坂本明香

コメント

遠藤豪主将(スポ4=三重・四日市工)

――チームの結果を振り返って

ダブルスは、ダブルス1の僕と田川がセカンドセットを落としてしまってファイナルセットに入るというかたちになってしまったんですけど、それでもほかの2ペアがしっかり最後まで締めきってストレートで勝ってくれて。僕たちも勝たないといけないということもあって、最後はしっかりとファイナルセットを取りきれたことは良かったです。シングルスは、相手のオーダーが予想したオーダーと違ったんですけど、しっかり全員で集中して勝ちきることができました。

――亜大戦から日が空きましたが、チームとしての調整は

技術面に関しては3日しかなかったので「これを直して」というようなことはなかったんですけど、気持ちの面で。僕たちに対して相手の大学が向かってきて、僕たちはそれを受け止めないといけないので、相手ががつがつと来たときにこちらが引かないようにというように、練習のときにもみんなには伝えていました。きょう僕たちのダブルスでも、相手を離していたにも関わらず引いてしまったので、そこはまだまだ足りない部分でもあると思います。明大戦まで1日空くので、そこでもう1回気持ちを入れなおしていければ良いかなと思っています。

――ダブルス3で小堀選手が起用されましたが、起用した意図は

春の早慶戦のときに大城と小堀が組んでいたことがありまして。1戦目の中島啓(スポ4=佐賀・龍谷)と大城のペアもそうですけど、1戦1戦どういうペアだったとしてもワセダとして勝ちに貢献してくれるような選手を選んでいます。それに対して小堀と大城は、1戦目から急にペアが変わってしまったんですけど、勝ちきってくれたので良かったです。

――自身の試合を振り返って

ダブルスはファーストセットの出だしで僕がボレーのチャンスボールをミスしたり、セカンドセットで相手に攻められて二人で守りに入ってしまったりという部分が反省点としてあります。それでもファーストセットは立て直すことができて、ファイナルセットも気持ちをしっかり切り換えて勝ちきることができたので良かったと思います。シングルスに関しては、去年のリーグでも同じ相手に当たっていて、どういう相手かというのもわかっていたので、ファーストセットも6―1で取れて。セカンドセットは4―1でリードしていたんですけど、そこで自分が攻め急いでしまったということもあって2ゲームを落としてしまって。自分の中でリードしてからが課題ということもあったので、もっと努力しないといけないかなと思います。

――明大戦に向けての意気込みを

明大はすごく強い選手が揃っていて、特にダブルスは今までは3―0で来ていましたけど、(明大が相手でも)そのようにいけるという保障もないですし、シングルスでもやりにくい相手がたくさんいて。その中でワセダがどういうかたちであれ勝てるように、選手一人一人が頑張って、勝ちにこだわっていけたらと思います。

栗林聡真(スポ2=大阪・清風)

――第1戦に続いての出場となりましたがいかがでしたか

亜大戦であまりいい試合ができなくて、調子はそんなに万全という状態じゃなかったんですけどとにかく1戦目で少し自分が良くないプレーをしたときに下を向いてしまったりしていたので、とりあえず元気出して声出してポイント間もしっかり自分で元気を出すということを一番意識して、きょうはそれがうまくいったなという感じです。

――試合を振り返ってみて、快勝だったように思われますが

でもどっちかというと攻められて相手のミスとかで点を取ることが多かったと思うので、まだちょっと球が甘くなることが多かったです。

――夏場はどのような練習を重点的に行ったのですか

インカレ(全日本学生選手権)から帰ってきてからマッチ練ばっかりして、その中で試合感覚をつかむために多く試合をしました。

――次戦の明大戦にむけて一言お願いします

もし出るとしたら、とりあえず元気出して応援に応えられるように頑張りたいと思います。

小堀良太(スポ1・東京=大成)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

1年生で試合に出させてもらったっていうのはとても嬉しいです。その反面リーグに出るのが初めてで結構緊張したんですけど、しっかり声出して自分のプレーができたので満足しています。

――初めてのリーグ戦ということでしたが

一応早慶戦の時も出させてもらったんですけど、やっぱり早慶戦とは違う雰囲気って言うのがリーグ戦にはあって。ビデオとか見てイメージはしていたんですけど、実際に自分が試合に出ると肌で感じるものが違うので緊張しました。だけどそれをきっちり押しのけて自分のプレーができたので、よかったです。

――大城選手とダブルスを組むのは春の早慶戦以来はじめてでしたが、コンビネーションに変化はありましたか

早慶戦の時はフォーメーションを重視してアイフォーメーションをやってたんですけど、それをやめて普通のフォーメーションに変えました。しっかり二人の役割分担ができるようになったので、早慶戦の時よりも遥かに成長できたと思います。雰囲気もよかったです。早慶戦のときは僕はまだ入部してからすぐだったので部活じたいにもあまり馴染んでいなかったんですけど…もう半年くらい経ったので、先輩とのコンビネーションも変わってきたのは確かです。

――差をつけての勝利となりましたが、最大の要因は何だと思いますか

リターンの精度が高く足下に沈めることができ、序盤ですぐブレークができたこと、なおかつ僕たちのサービスゲームがキープできたこと。それがすごい良かったなと思います。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

僕は1年生なので、もし出させて頂けるのならば…声を出して、やることをやるだけなので。精一杯頑張っていきたいと思います。

長谷川茉美主将(スポ4=熊本・ルーテル学院)

――全体としてきょうはいかがでしたか

監督(土橋登志久、平元教卒=福岡・柳川)は良い試合だったとおっしゃっていたんですが、取るべきところで取れない場面もありました。今後強豪相手の試合が続くので、そこを落とさないようにしていきたいです。

――前戦からオーダー変更もありました

監督がチームの選手の状態だとか相手との相性を考えて前回と違うオーダーにしたと思います。シングルスにおいては層が厚くなっているのは確かで、去年の桑田さん(寛子、平25社卒=現島津製作所)みたいなトッププレーヤーはいないんですけど、充実したプレーヤーはたくさんいます。その中で団体戦で力を発揮してくれる選手やプレッシャーに負けてしまう選手がいると思うので、気持ちの強い選手だとかをいろいろ練習を見ながら選んでいる部分もあるんじゃないかなと。皆で勝っていくというオーダーになっていると思います。

――自身のダブルスの試合を振り返って

最初リードしておきながらタイブレークで落としてしまいました。自分たちのプレーを全うし続ければ良かったんですけど一本のミスで気持ちが引けてしまったりだとか、あんまり気にすることのないポイントを気にしてしまったりとか相手は何もしていないのにこっちがポイントを落としてしまうこともありました。セカンドからはポジション取りとか考えて良いかたちでいけたんですけど、もっと早く、考えてプレーできていたら良かったかなと思います。

――最後に亜大戦への意気込みをお願いします

亜大はやっぱり上3本がすごく固いチームなんですけど、2戦を終えて亜大は2敗し、もう王座には行けないという状況にはなっています。ただ、プレッシャーがなくなってワセダに勝とうという気持ちはすごくあると思うので、そこを受け身にならず挑戦者の気持ちで戦っていきたいです。

辻恵子(教1=東京・早実)

――きょうでリーグ戦初出場となりました。どういった気持ちでしたか

早慶戦もリーグ戦の初戦も応援だったので、きょうが初めての試合だったんですけど、思ったよりも緊張して、最初は硬い部分があって、応援の方にすごい助けられた場面も多かったですね。

――スコアは6-1、6-2と圧勝でしたが、振り返っていかがですか

試合の中でもリーグ戦という独特の雰囲気の中に少しのまれた部分があって。結果的に6-1、6-2というスコアで勝てたのはすごくよかったんですけど、やっぱりもう少し攻めれる部分とか守らなきゃいけない部分とかも、もっと冷静にプレーするべきだったかなと思います。

――インカレから間隔が短い中でのリーグ戦となっていますが、調子はいかがですか

インカレで出た反省をきょうまでに克服できたかなと思います。

――次戦の亜大戦への意気込みをお願いします

亜大戦は出ることになったらシングルス4か5だと思うんですけど、きょう1試合して雰囲気とか応援の方の力とかがよくわかりました。1年生なので思いっきりプレーしたいと思います。

馬場早莉(スポ1=鹿児島・池田)

――リーグ戦2日目を迎えましたが、きょうはどのような気持ちで試合に臨みましたか

1年生なので初めてのリーグ戦なのですが、シングルス1で出させていただいていて。初戦の筑波大戦で7-0でいきたかったんですけどファイナルセットで負けてしまったので、きょうは絶対7-0でつけたいという気持ちが強かったです。勝ててうれしいです。

――試合内容を振り返ってみていかがですか

ファーストセットの出だしが良くて3-0までいけたんですけど、相手も専大のナンバーワンということでそこからプレーが良くなって取られてしまいました。でもセカンドセットでコーチが入って、そのアドバイスとかで気持ちが楽になって、良い流れで取れて。その良い流れのままファイナルセットにいきたかったんですけど、やっぱり相手もしっかり気持ちを入れてきてすごく攻めてきて。受け身になってしまったんですが、最後は諦めずに、気持ちだけで勝ったかなと思います。きょうは監督からも「勝ちにこだわれ」と言われていたので。

――ファイナルセットで0-3までいってしまいましたが、その時はどのように気持ちを切り替えましたか

0-3というとすごく離れた気がするんですけど、そのうち2ゲームは相手のサービスゲームだったので。それで相手もとてもサーブの良い選手で。1ブレークされただけだったので、まだまだいけるなと思っていました。

――相手のプレーに関して苦しんだところはどんなところですか

彼女はフォアハンドが攻撃的で打ってくる選手で。逆にバックハンドは重要な場面で守ってくるときにミスが少なくて、スライスで弾道も低くて。なのでフォアのハードヒットよりもバックハンドのスライスの方が苦しかったです。

――逆に、自身のプレーで良かった点は何ですか

内容的にはあまり自分から攻撃ということはできなかったので、終始攻められて私が守備という感じでした。普段の練習からサイドに振られても諦めないとかそういうことを練習しているので、そこが試合の大事な場面で出たのは良かったんじゃないかなと思います。

――第1戦、第2戦とシングルス1で出ていますが、緊張はされますか

そうですね。試合はいつも緊張します。

――部員のみんなから応援されることに関してはどのように感じていますか

リーグ戦が始める前からサポートの方たちも朝早くから夜遅くまでチームでやってきているので、その人たちの分まで頑張らなきゃいけないなっていう思いがあって。私はそれをプレッシャーには感じないので、もっともっと力にして試合の中で出せたら良いなと思っています。

――最後に、次の亜大戦に向けて一言お願いします

私が試合に出させていただけることになっても、サポートになっても、ワセダはチームみんなで戦っているという気持ちがすごく強くて、そこが強みだと思うので、最後まで全力で、諦めずにやろうと思います。

林恵里奈(スポ1=福井・仁愛女)

――きょうの2試合、どのような気持ちで臨みましたか

自分は1年生で、対戦する相手はほとんど先輩だと思うので、気持ちを引かずに思いっきり1年生らしくプレーしていこうと思いました。

――シングルスはフルセットで辛勝しました、振り返ってみて

元気よくできず、自分で盛り上げられなくて、みなさんが応援してくださった応援の力で勝てたかなと思います。特にセカンドセットは0-5になってしまって、気持ちが落ち込んでしまって、自分のプレーができずにファイナルセットに持ち込んでしまいました。でもファイナルセットはできる限りのことを精一杯できたかなと思います。

――激しいラリーの応酬には、どのような考えで対応していましたか

ファーストセットは相手もゆっくりしたペースでロブラリーとかが多かったんですけれど、セカンドセットからはすごく速いテンポで相手が先に攻めてきて、それになかなか対応できずに0-5という形になってしまいました。自分の気持ちが受け身になっていた部分があったので、それが原因でセカンドセットを取られたんだと思います。ファイナルセットは結構自分から攻めていくという風に考えていて、攻め急ぎもあったんですけれど、攻められるところで確実に攻められていたかと思います。

――初めての公式戦の団体戦でしたが、初戦から振り返ってみていかがですか

初戦は本当に緊張していて、特にダブルスは高校のときもシングルスの団体戦しか出たことがありませんでした。なのでダブルスの団体戦は初めてで、最初はどういった風に戦ったらいいか正直わからず、リーグ戦に臨んでいました。最初の筑波大戦がすごく緊張したんですけれど、先輩がすごく引っ張ってくれたので、先輩や応援してくださった方に助けられました。

――この先の試合への意気込みをお願いします

気持ちを引かずに、1年生らしく思いっきりプレーしていこうと思います。