53年ぶりに迎えた1部での東日本学生リーグ戦(リーグ戦)。夏のトレーニング期間を経て心も体も一回り大きくなった早大相撲部は、およそ2か月ぶりとなる団体戦に挑んだ。試合は9人制で勝利数により得点が加算されていく方式で行われる。結果は7位と1点差で惜しくも8位となり2部1位の明大との入れ替え戦へ進むことになったが、早大は攻めの相撲を貫き大きな歓声の中、見事1部残留を決めた。
団体戦初戦の相手は前回の優勝校・日大。固さが見えた早大は立て続けに黒星を喫し0-7で副将戦へ進む。ここで堀越豊輝(スポ3=東京・足立新田)がはたき込んで待望の1勝目を挙げた。2回戦の中大戦では緊張もほぐれ、先鋒・前川晋作主将(社4=東京・早実)の白星を皮切りに激戦を繰り広げる。しかし、結果は4-5と一歩及ばず。「まだまだ甘い」と前川主将も唇をかんだ。3,4回戦と勝ち越せないまま迎えた専大戦は、両チーム一歩も譲らないシーソーゲームとなり勝負は大将戦へと委ねられた。緊張の面持ちで土俵に上がったのは1年生の橋本侑京(スポ1=東京・足立新田)。「やるしかない」(橋本)と覚悟を決め臨んだ大一番は、立ち合いから下に入ってきた相手をものともせず豪快に押し出し勝利を勝ち取った。5-4で初勝利を得た早大であったが後が続かず、勝利数1得点16で8位に終わった。
チームに勢いを付けた橋本
1部リーグ最下位となった早大は明大との入れ替え戦へ臨んだ。入れ替え戦は9人制5点先取で行われる。「とにかく攻めなきゃだめだ」と室伏渉監督(平16人卒=東京・明大中野)は選手たちに伝え、その言葉通り立ち合いから気合の入った取り組みを見せる。先鋒・前川主将は相手が投げに転じ体が浮いたところを見逃さず外掛けで倒した。二、三陣で連敗してしまうが、その悪い流れを断ち切ったのは四陣・橋本。引いた相手にぴったりと張り付きそのまま寄り倒す。勢いづいた早大は3連勝で一気に差を離し、4-2と王手をかけた。しかし、勝負はそこまで甘くはない。明大も意地を見せ連勝し、4-4と同点となる。勝負の行方は大将戦へ。4年生の小山に運命は託された。1回目は危うく負けかけたが取り直し。2回目の取り組みで立ち合いから鋭く出て右を差すと「もう投げるだけでした」(小山)と下手投げで勝利を決めた。
小山の勝利で1部残留を決めた
早大の実力が上がっているのは火を見るよりも明らかだ。来年100周年を迎える伝統の部活はまだ見ぬ力を秘めている。それがこの大会の結果に表れた。「修正できる部分は修正してインカレではベストを尽くしたい」と室伏監督は話す。ついに最後の戦いになる全国学生選手権に向け、尽きない向上心をのぞかせた。
1部残留を喜び合う早大陣
(記事 高橋団、写真 渡邉歩、高橋団)
結果
1部リーグ戦
1回戦 対日大 1勝8敗
先鋒 前川参段●(下手投げ) ○清家参段
二陣 佐藤初段●(はたき込み)○比嘉参段
三陣 小山参段●(突き落とし)○大庭参段
四陣 本田参段●(送り出し) ○古川参段
中堅 若林参段●(押し出し) ○木崎参段
六陣 市川参段●(上手投げ) ○古川参段
七陣 谷本参段●(突き落とし)○中島参段
副将 堀越参段○(はたき込み)●斉藤四段
大将 橋本弐段●(はたき込み)○片村参段
2回戦 対中大 4勝5敗
先鋒 前川参段○(寄り切り) ●山本参段
二陣 佐藤初段●(押し倒し) ○加藤参段
三陣 小山参段●(突き倒し) ○近平参段
四陣 本田参段○(切り返し) ●田中参段
中堅 若林参段●(はたき込み)○矢後参段
六陣 市川参段●(はたき込み)○的場参段
七陣 谷本参段○(寄り切り) ●濱田参段
副将 堀越参段●(寄り倒し) ○植松参段
大将 橋本弐段○(寄り切り) ●加藤参段
3回戦 対拓大 3勝6敗
先鋒 前川参段○(寄り倒し) ●圓井参段
二陣 佐藤初段●(寄り切り) ○萩原弐段
三陣 小山参段●(下手投げ) ○坂本参段
四陣 本田参段●(押し出し) ○勝呂弐段
中堅 若林参段●(押し出し) ○黒川参段
六陣 市川参段●(引き落とし)○川本参段
七陣 谷本参段○(突き出し) ●寺沢参段
副将 堀越参段○(引き落とし)●松原弐段
大将 橋本弐段●(押し出し) ○山市参段
4回戦 対日体大 0勝9敗
先鋒 前川参段●(寄り倒し) ○秋本弐段
二陣 佐藤初段●(はたき込み)○深野弐段
三陣 小山参段●(押し倒し) ○三輪参段
四陣 本田参段●(はたき込み)○南参段
中堅 若林参段●(突き落とし)○佐藤参段
六陣 市川参段●(押し倒し) ○西澤参段
七陣 谷本参段●(下手投げ) ○松永参段
副将 堀越参段●(押し出し) ○西弐段
大将 橋本弐段●(突き倒し) ○村松参段
5回戦 対専大 5勝4敗
先鋒 前川参段●(はたき込み)○村山弐段
二陣 佐藤初段○(押し出し) ●岩間
三陣 小山参段●(押し出し) ○横田参段
四陣 本田参段○(押し出し) ●大木弐段
中堅 若林参段●(はたき込み)○戸田弐段
六陣 市川参段○(押し倒し) ●森田参段
七陣 谷本参段●(はたき込み)○中嶋参段
副将 堀越参段○(突き落とし)●谷元弐段
大将 橋本弐段●(押し出し) ●福山参段
6回戦 対東農大 3勝6敗
先鋒 前川参段●(送り出し) ○千葉弐段
二陣 佐藤初段●(寄り切り) ○サナー参段
三陣 小山参段●(突き落とし)○石川
四陣 本田参段○(押し出し) ●鈴木参段
中堅 若林参段●(押し出し) ○齋藤参段
六陣 市川参段●(上手投げ) ○花下参段
七陣 谷本参段○(上手投げ) ●鳥山参段
副将 堀越参段●(寄り切り) ○富栄弐段
大将 橋本弐段○(押し倒し) ●北村参段
7回戦 対東洋大 0勝9敗
先鋒 前川参段●(渡し込み) ○宮下参段
二陣 佐藤初段●(押し出し) ○磯辺初段
三陣 小山参段●(はたき込み)○宇佐見弐段
四陣 本田参段●(はたき込み)○白石参段
中堅 若林参段●(突き落とし)○久保弐段
六陣 市川参段●(突き落とし)○平野参段
七陣 谷本参段●(上手投げ) ○寺沢参段
副将 堀越参段●(押し出し) ○西野参段
大将 橋本弐段●(押し出し) ○中嶋弐段
※最終成績=(8位)早大
入れ替え戦 対明大 5勝4敗
先鋒 前川参段○(外掛け) ●森田参段
二陣 佐藤初段●(押し出し) ○東弐段
三陣 堀越参段●(押し出し) ○藤原初段
四陣 橋本弐段○(寄り倒し) ●名和参段
中堅 本田参段○(すくい投げ)●北川参段
六陣 谷本参段○(突き落とし)●田原弐段
七陣 若林参段●(寄り倒し) ○前田参段
副将 市川参段●(突き落とし)○川村弐段
大将 小山参段○(下手投げ) ●根岸参段
※1部残留
コメント
室伏渉監督(平16人卒=東京・明大中野)
――53年ぶりの1部リーグにはどのような意気込みで挑みましたか
この大会は一日の大会なのでいつもの稽古のつもりで、という位置付けが大きいです。ただ今回は1部ということで、普段はやれない相手と7番取れるので夏にやってきた自分たちの力がどこまで通じるのか試すというのもあります。他のチームは8月にも大会がありますが、うちのチームは団体で出るのはこのクラスが初めてなので、本人たちは自分たちの力がどこまで通用するのか、というのがどこかにあったと思います。それが1回目やって徐々にエンジンがかかってきて中大にも4ー5の良い勝負をしました。差はないのでちょっとしたところだと思います。
――1部での取り組みを振り返って、2部とはどのような差がありましたか
(差は)全然ありますよね。相手はうまいし速いし勝負強いし、特に日大、日体大などの上位のチームとはまだ差があります。このチームは正直勝ち切れていないところもあるので、この差があとどれだけ縮められるかだと思います。ただきょうも入れ替え戦にはなりましたけど強くなったなと感じるところもありました。
――1部での手応えは感じましたか
確かにあります。ですから、インカレに向けて自分たちの目標にしているAクラスのベスト8に残ってそこの上位を目指そうとしているので、まだまだ足りない部分もありますがよくなってきたかな、と思います。
――入れ替え戦では大将戦までもつれ込みながらもしっかりと勝利しました。勝ちへのこだわりは出せたと思いますか
そうですね。ただ、うちもケガ人が多くて正直ベストなメンバーではないです。それでもなんとかみんなで勝とうとまとまったかな、というのはあります。
――入れ替え戦の前に全員で集まっていましたが、何を話していましたか
あの時は、落ちてもまたはい上がればいいだろと、そのぐらいの気持ちで取らないと、守ろうとするなと言いました。攻めないと絶対に勝てないので、守ったら縮こまってしまうじゃないですか。とにかく攻めなきゃだめだ、という話はしました。
――攻めた結果が表れましたね
もちろん負けた選手もいましたが、自分たちの力が全部出たんじゃないかと思いますね。でも、一番一番しっかりやっていかなければならないです。まだまだ甘い部分というのも本人たちが一番感じていると思うので、そこをどうやって修正していくかです。やっぱり追われる立場になるとどうしても、縮こまってしまうのでそれがなくならないと駄目ですね。迎え撃って蹴散らすぐらいの気持ちで行け、というのは言っています。
――全国学生選手権(インカレ)に向けて意気込みをお願いします
メンバー発表も10月の中旬にしなければならないので、そこまでに修正できる部分は修正してインカレではベストを尽くしたいと思います。
前川晋作主将(社4=東京・早実)
――1部でのリーグ戦に向けてどのような意気込みで挑みましたか
先週、全国体重別では悔しい負けでした。今回の相手も同じ階級の相手ということで、先週の負けた分の悔しさを晴らすために全勝してやろうという気持ちで臨みました。
――先鋒として意識していたことはありますか
無差別級の1部の人たちは大学トップレベルで強いんですけど、同じ階級なら自分も戦えると思っていました。そこで取って勢いを付けようとしていました。
――1部の試合を振り返って2部との差は感じましたか
レベルが高いのはもちろんなんですけど、大事な時の勝負強さが特に強いですね。
――課題である勝ちにこだわることはできましたか
中大で4-5で負けた試合があったので、そういうところでもう1点取っておけばというのはありました。負けた相撲も土俵際の惜しい相撲だったのでまだまだ甘いなと思います。最後の明大戦だけはみんなぎりぎりなところでも勝って1部残留につながったのは、勝負強さが出たのかなと思いました。
――入れ替え戦前の心境はいかがでしたか
強いチームに勝ってこれで(入れ替え戦を)逃れたかな、というのがみんなどこかにあったと思うんですけど、そこで最終的にああいう結果になってしまいました。なんとか切り替えなければならないという気持ちでした。
――入れ替え戦前にチームに呼びかけたことはありますか
守りの気持ちは捨てて攻めていこうと、監督も言っていたんですけど呼びかけました。
――4年生ということで最後のリーグ戦になりましたが、いま一度感想などはありますか
最後のリーグ戦で4年目にして初めての1部での戦いになったんですけど、4年生としてもっとチームの勝利に貢献したかったというのが正直なところです。結果残留はしましたが、最低がそこでもっと上を目指して行けたので、そこは自分が先鋒として、主将としてうまく流れに乗せてあげられなかったのは反省しています。
――インカレに向けて意気込みをお願いします
もう本当にこれで個人としても相撲人生は最後で、チームとしてもみんなで戦ってきた集大成をしっかり発揮できるように全力でチーム一丸となって取り組んでいきたいと思います。
小山雄太(スポ4=神奈川・向の岡工業)
――1部での試合を振り返っていかがでしたか
全然ダメでしたね。
――そんな中でも入れ替え戦では残留をかけた試合で勝利した姿が印象的でした。取り直しになった時の気持ちと勝利を収めた時の気持ちを教えてください
1回目は当たって横にやっていって、最後もう少しで1回で勝って終わることができたはずなので、その点は反省しています。2回目は右に入ったのであとはもう投げるだけでした。
――もう勝てるなという感じだったということですか
そうですね。
――その時のプレッシャーはとても大きかったのではないかと思いますが、いかがでしたか
きょねんも4対4で回ってきたので、そこまでではないですね。思いっきりやろうと思ってやっただけです。
――インカレへの意気込みを教えてください
まず5人に入って、悔いがないように頑張っていきたいと思います。
市川拓弥(社3=長野・更級農)
――惜しい取り組みが多かったと思いますが、振り返っていかがでしたか
腰のケガがあって思うようにチームには貢献できなくて悔しかったんですけど、下位争いをしていた専大との取り組みは勝ててそれが一番良かったかなと思います。
――白熱していた入れ替え戦についてはいかがでしたか
入れ替え戦も勝たなくてはいけないところだったので、負けた瞬間やばいなと思いました。あとはとにかく練習していくしかないと思いますね。
――1部での試合というところで感じるところはありましたか
そうですね。まあ1部とは練習でもやったことはあったのでそこらへんは慣れていたんですが、やっぱり力の差は感じました。そこらへんは気持ちを切り替えてやってましたね。
――インカレに向けてはどうですか
自分の相撲がなかなか取れなくて、特に足がついていけていなくて後ろに下がってしまうことが多かったので、下半身の強化をまずはしっかりやって今度はしっかとチームに貢献できるようにしたいです。
――目標はありますか
まずはレギュラーに復帰して、しっかり流れをつくっていけるようにしたいです。ベスト8以上は目標にしていきたいですね。
谷本将也(スポ3=鳥取城北)
――きょうは1部リーグでの戦いでしたがどのような気持ちで臨みましたか
(出番が)後の方だったので大事なところ、チームが勝つか負けるかという時にしっかり1点取れるようにということと、個人的には最低でも勝ち越せれば良いと思って臨みました。
――入れ替え戦を含め4勝を挙げています。この結果についてはいかがですか
個人的にはまずは最初に当たった日大の選手に勝ちたくて。そこで勝ちたかったなというのと、専大との戦いがすごく大事な場面だったのでそこで勝ちきれなかったのが反省点ですね。
――では内容が良かった取り組みはありましたか
勝った相撲は比較的自分で動け、自分の流れで相撲が取れました。自分は正直試合であまり結果を出せていなかったので、そこはプラスになったと思います。
――入れ替え戦が決まった後、どのように気持ちを切り替えましたか
まず入れ替え戦になってしまったことはすごく残念で、正直やりたくなかった面はありました。ですが、それを思っても結果は結果で変わらないので、とりあえず一番最後なので集中していこうというのをみんなで確認しました。監督もそういう風に思っていて、もう忘れるというか、次の一番に集中しようという気持ちでした。
――入れ替え戦では谷本選手の勝利が4勝目でした。取り組みを振り返っていかがですか
相手のことは小学校の時から知っていて、(実力は)五分五分くらいでした。相手の相撲を知っているので気楽に取れたというのはあるんですけど、内容的には正直なところ全然駄目な相撲でした。勝てたというのがせめてもの救いという感じです。
――インカレに向け10月はどのような練習をしていきますか
自分の形を作るというのが一番大切だと思うので、どんな相手でも自分の形というのを出せるようにしたいです。試合でしっかり自分の相撲が取れるように詰めていき、インカレまでにパワーアップしたいです。インカレでは1部のベスト8に予選を勝ち上がって残りたいので、そのためにやならくてはならないことが自分もチームもあります。そこをしっかり詰めていって、目標としている1部の予選を通過できるようにしっかりやっていきたいと思います。
堀越豊輝(スポ3=東京・足立新田)
――積極的に攻めている姿が印象的でしたが、1部での試合はいかがでしたか
合宿で体重も5キロぐらい増えて、以前は少し押され気味だったんですけれど、前に出る力が少しはついたかなと思います。そういった面で積極的に攻めたので、はたきとかあとの技が効いたんじゃないかなと思いました。
――きょうの試合はどんな目標で臨まれたのでしょうか
自分の中で勝ち越し、4勝3敗という勝ち越しだったんですが、きょうは勝てなかったですね。
――監督からはどんな声がけをされていましたか
監督はいつも自分には「好きなようにやれ」、「好きなことやってこい」と言ってくれますね。
――入れ替え戦は振り返ってみていかがですか
課題点が多かったです。相手が前傾姿勢で、そうなってくると自分の突きの力が弱くて、突き返すことができなくて、ずっと前傾のまま耐えられてスタミナがなくなった頃に入られてよけられてしまうことがあります。もう1回当たりに行くか、差しに行くか、違ったこともやっていかなくてはいけないなと思います。
――チームの力で1部に残留が決まりましたが、率直なお気持ちは
自分は負けてしまったんですけれど、他の人が勝ってくれて、本当にチームの力だと思いました。本当に良かったです。負けていたので助かりました。
――インカレへの意気込みを教えてください
きょう見つけた課題を克服して、インカレでは良い成績を残せるように頑張っていきたいです。
本田煕誉志(社3=大分・楊志館)
――試合を終えた率直な感想を教えてください
一安心という感じです。1部入賞を目指していたんですけど、きょうの流れ的に1部2部入れ替え戦に出ないといけないことになってしまって。僕たちは最下位として、向こうは2部優勝としていってる分、でうしてもモチベーションの差というものがあって、1部の最下位はやりにくいと思うんですけど。ハラハラドキドキな展開でした。勝てて良かったです。
――入れ替え戦を振り返ってみていかがでしたか
僕の相手はそこまで問題がなかったんで大丈夫でしたが、1年生が橋本(侑京、スポ1=東京・足立新田)にしても佐藤(太一、社1=大分・楊志館)もけがをしながらいい相撲を取っていましたし、去年よりもさらにチームワークが良くなったかなという感じがしました。
――1部で戦ってみた手応えはいかがですか
結果的に最下位ではあったものの、拓大とは1点差だし、9ー0で負けたのは東洋と日体大くらいでそこはどうしても力の差があるのかなという感じはしましたけど、それ以外はこの夏で力が全体的についてきたかな、と。みんな飯を食って太って稽古して、全体的に力がついてきたような気がしましたね。
――本田選手ご自身の出来はいかがでしたか
そんな悪くはなかったんですけど、個人的に悔いに残っているのは拓大戦で。相手が1年生で立ち合いからいい感じの展開だったんですけど、引こうとしたら自分体勢を崩しちゃって、結果的に何もできずに終わって。そこはこれから体の使い方だったり、ちゃんと稽古していかないとな、と感じました。あれはすごくもったいない負けで、そこは惜しかったなと思います。他は内容的にも悪くないし、ちゃんと勝っているので全体的にはインカレに向けて後半戦の出だしはいいかなという感じはしました。
――四陣での出場の中、どのようなことを意識して試合に臨んだのですか
1部との試合では4番目で無差別の初っぱななんです。だから、前3つの体重別がどうであれ、無差別の一番最初としていつもの団体戦でいう先鋒みたいな感じで、チームに流れができるような相撲を取ろうということを意識しました。勝ちにこだわってはいたものの、勝敗はあまり気にせずにチームに勢いをつけられるような相撲を取れればいいなと思っていて。そういった意味では初戦の日大はうまくいかなかったけど、中大戦や専大戦ではすごくいい相撲を取れたかな、と。内容がすごく良かったなと思います。
――インカレに向けた収穫は得られましたか
金沢大会や東日本では力の差を見せつけられた試合が多かったんですけど、ここにきてすごく強い大学にもポイントを取ったりして、差が埋ってきたかなと。大差はないかなという感じはしたので、そういった意味ではインカレでも全然戦えるなという感じがしました。
――インカレまでに力をつけたいことはありますか
僕は引かれたらすぐ落ちてたり、足がまだ出きれていない部分があって。自分の勢いに任せて行ってしまうので、しっかり足を出すことを意識していきたいです。
――インカレへの意気込みをお願いします
インカレは2部優勝して波に乗って、1部の試合に出て入賞したいです。
若林魁(スポ2=岐阜農林)
――惜しい取り組みも多かったと思いますが、振り返っていかがでしたか
そうですね、力不足を実感しましたね。その原因としてケガがあって、稽古場でも力が発揮できてなかったことにあると思いましたね。
――入れ替え戦についてはどうでしたか
1部リーグには上がってきたばっかりだったので、ここで負けたら意味がないと思って頑張りました。
――入れ替え戦の立ち合いでかなり気合いが入っているように感じたのですが、そこは意識したのでしょうか
やっぱり、先ほども言ったようにせっかく1部にきたのでチームとしても負けられなかったですし、ケガをしていても気持ちでは負けたくなかったのでそこは意識しましたね。
――1部での取り組みで感じたことはありましたか
足が前に出ないと感じていたのですが、でも気持ちは負けないつもりでやってました。
――次の試合はインカレになりますが、意気込みをお願いします
そうですね、まずはケガを治してメンバーに入れるように頑張っていきたいです。
佐藤太一(社1=大分・楊志館)
――きょうはどのような気持ちで試合に臨みましたか
先週ケガをしてしまったので、できるだけ大事なところ、勝負の決まるところで取れればなと思っていました。
――専大戦では二陣で白星を挙げ、チームの流れを作りました
勝負所だと思っていたので頑張って取りました。流れは作れたと思います。
――けがの痛みは影響しましたか
そろそろ痛み止めが切れるので、たぶん帰りは痛くなると思います。
――入れ替え戦でのチームの雰囲気はどのようなものでしたか
ワセダは特にチーム力が強く、盛り上がるところは盛り上がるのがワセダらしさだと思います。そういうところが勝因だと思います。
――1部リーグの学校と対戦して得られた課題はありますか
通用するところには通用するので、勝負強さや取り切るところに惜しいところがあったので、そういうところをしっかり詰め直していきたいと思います。
――インカレまでの1ヵ月間、どのように練習していきますか
ケガを治しつつ、上半身などできるところを鍛えていきたいと思います。
橋本侑京(スポ1=東京・足立新田)
――リーグ戦を終えた率直な感想を教えてください
自分の相撲が最初は取れていなかったんですけど、後半あたりから自分の相撲を取ることができました。大学で強い選手や高校時代から有名な選手相手に、結構いい勝負で勝ったりすることができたし、1部残留も決めることもできたので良かったかなと思います。
――1部で戦ってみていかがでしたか
最初の方は結構のまれていたり、緊張している感じがあったんですけど、専大戦で4ー4の中、大将戦で勝ったことで、自分の相撲を思いっきりやれれば勝てるという自信がついて。そこから自分の相撲が取れていたら、1部の有力選手に勝つこともできたし、一方的に負けるということはないなと思いました。
――専大との大将戦ではすごく緊張しているように見えました
最初、大将と指名されたときはすごくビックリしたんですけど、9人制だから大将までもつれ込むことはあまりないと言われていて。来るかなという感じはしていたんですけど、来ちゃったので、やるしかないなと思い、思いっきりやろうと思って臨みました。
――入れ替え戦のことを振り返ってみていかがですか
入れ替え戦は自分は4番目に入れられたんですけど、監督から「前勝負だ」と言われていて。どんなことがあろうとも思いっきりやろうと思い、勝つことだけを考えていました。
――橋本選手はチームに勢いをつけていたように感じました。ご自身的にはいかがですか
まあまあいい動きはできたと思います。
――インカレにつながる収穫は得られましたか
自分の相撲が取れると押しとかは絶対負けないなという自信がつきました。インカレでやる相手もほとんど変わらないので、自信を持ってインカレに臨めるかなと思いました。
――インカレへの意気込みを聞かせてください
まだレギュラーじゃないのでまずレギュラーを目指して。レギュラーをつかんで、まずは1部の決勝トーナメントでベスト8以上に残って、それ以上を目指していきたいです。