1カ月後に控えている全国学生選手権(インカレ)。この1年間は昨年の悔しさをバネに、厳しい稽古をこなし試合でも結果を残してきた。同じ部屋で生活をしている小山雄太(スポ3=神奈川・向の丘工)と谷本将也(スポ2=鳥取城北)に寮生活やインカレへの思いをお聞きした。
※この取材は9月27日に行われたものです。
相撲部での生活
私生活を話す小山
――1日の稽古時間はどのくらいですか
小山 だいたい2時間くらいです。集中して短時間でやっています。
谷本 休日は2時間半ほど練習しています。
――夏合宿ではどのような練習をしましたか
谷本 坂道でダッシュしたり、階段ダッシュしたり、まわしをつけずにトレーニングして、基本的に下半身の瞬発力とかスピードをつける練習をしました。
――オフの日は何をしていますか
小山 買い物とかですね。サッカーの試合を見に行きます。
谷本 あんまり外には出ないですね。ご飯を食べにいくぐらいですね。あとカラオケに行きますね。
――勉強と部活との両立はいかがですか
谷本 そうですね。やっぱり2時間という短い時間なので基本的に授業はしっかりとって、だいたいいつも七時ぐらいから稽古するので、みんなが授業終わるまで、あわせて待ってそこから練習というかんじなので、授業はしっかりとってますし、短い時間で集中して稽古することで勉強時間をとれるようにしてずっとやっています。
――食事はどうしていますか
小山 基本寮のご飯です。土日はみんなでつくるようにしています。
――学校があるときはどうしていますか
谷本 朝と夜は寮で食べて、昼は学食やこのあたりで食べたりしています。
――食事面で気を付けていることはありますか
小山 野菜など、バランスよくとるようにしています。
谷本 しっかり量をとることです。体を大きくしないといけないので、肉とかたんぱく質をとるようにしています。
「駆け引きが面白い」(谷本)
相撲について笑顔で語る谷本
――相撲を始めたきっかけはなんですか
小山 年長からサッカーをやっていて、小学校4年生のときに兄が相撲をやるって言って。中学まで両方やっていました。
谷本 小学校のときサッカーをやっていたんですけど、5年生のときにわんぱく相撲っていう試合があって、鳥取県の大会で優勝して、全国大会に出場して両国国技館で相撲をとったんですよ。そこで、全国を身近に感じたというか、相撲だったら日本で勝負できるかなと思って。日本一になりたいという夢があったので。あと、一対一って純粋じゃないですか。負けたら自分が悪いし、勝ったら自分がいい、みたいなかんじで。一対一というものに魅力を感じて、相撲をやろうかなと思い、中学校から本格的に相撲を始めました。
――ではサッカーの経験が相撲にいかされていると思うときはありますか
谷本 サッカーは相手との駆け引きがあるじゃないですか。そういう面では相撲も押したり引いたりとか相手との駆け引きが大事なので、活きているかなと思います。
――相撲を辞めたいと思ったことはありますか
小山 自分は高校時代は練習とかきつかったので、ああもう無理みたいなかんじで。
谷本 僕はないですね。自分で選んだ道なので、相撲をやりたいと思って自分で決めたので。辞めたいっていうのはないですね。
――逆に相撲を続けていて良かったと思うことはありますか
小山 優勝とかできたときですね。そういうところは良かったです。
谷本 試合で勝った時ですね。勝てなかった相手に勝てたりすると、努力して結果がついてくると嬉しいですね。逆に勝てないと、今までダメだったかなと思うときもあるんですけど。この前も優勝したんですけど、高校のときも、頑張って優勝できた経験があるので、勝てたときは嬉しいですよね。
――相撲のどんなところが好きですか
小山 小が大を倒したときですね。自分は全体的には小さいほうなので大きい相手に勝ったら嬉しいですね。
谷本 相手との駆け引きですね。自分は力で持っていってるんじゃなく、相手の力を利用して相手を引いて崩していったり、逆に相手が見て待ってるときに押して行ったりする駆け引きがすごく面白いです。
――相撲部の雰囲気はどうですか
谷本・小山 少人数なので、しっかりやるときはやるんですけど、学年ごとに壁がないというか、いい意味で先輩たちが優しいのでみんなでまとまっているというのが一番大きいですね。
――大学と高校でなにか違うところはありますか
谷本 自分らの高校は厳しいところだったので、高校の時は指導者の方にどっちかっていうとやれっていわれてやるような稽古だったんですけど、大学では自分たちで考えて、稽古の内容とかもそうですけど、自主性を重んじて自分たちで課題を見つけて取り組んでいくみたいなところが違うと思います。
――相撲部の歴史の長さを実感することはありますか
谷本 写真とかですかね。
小山 大隈重信と撮った写真が飾られてます。
谷本 あとOBとかですかね。OB会が毎年あるんですけど、最初のほうの年代の方が結構来られます。
――スポーツフェスタではどのようなことをしましたか
谷本 小さい子を対象として相撲の体験教室とちゃんこを食べてもらいました。
――そこでの雰囲気はどうでしたか
谷本 道場にはいることもあんまりないじゃないですか。土俵をみたりしてあーすごいなみたいな感じが。相撲の雰囲気というか感じを体験してもらって、相撲っていうのはあんまりテレビで見るぐらいしか触れ合う機会がないんですけど実際にそういう雰囲気を味わえてもらえてよかったと思います。
1部昇格を目指して
――インカレに向けて特に力を入れて取り組んでいることはありますか
小山 自分は身長もないし体重もないので筋トレとか多めに自主練でやってますね。
谷本 絶対にとらないといけない場面がでてくると思うので、1ヵ月ちょっとしかないので試合だと思ってひとつひとつ集中してやるっていうのを意識していて、ここ一番で勝たないと意味ないので、そういう勝つことにこだわって稽古をしています。
――インカレへのプレッシャーや緊張はありますか
谷本 いい準備をしていいパフォーマンスができればそれなりにいけると思うのでプレッシャーとかは感じてないですね。しっかりやるだけってかんじです。
小山 自分もあんまりないです。まだ1ヵ月くらいあるので。
――インカレに向けて、意気込みと目標をお願いします。
小山 自分はまず5人に入って、そこでチームとして優勝して昇格することが目標です。
谷本 自分の力を出し切ることが大前提というか、自分はけっこう試合の当日になると緊張するので、稽古をしっかりして準備をして自分の力を出せばそれなりに結果はついてくると思うので、それが一番の目標です。具体的な目標としてはやっぱり団体で一部昇格っていうのが自分らの目標で、リーグ戦ではそれができたんですけど、インカレがやっぱり一番大きい試合なので、そこで1部に昇格できるようにっていうのを入学してからずっと言ってきたんですけど、去年のインカレではできなかったので、1部昇格というのを目標に、あと1ヵ月しっかりやっていきたいと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 大石藍)
◆谷本将也(たにもと・まさや)
1995年(平7)8月21日生まれ。182センチ、132キロ。鳥取城北高出身。スポーツ科学部2年。いつも明るく、場を盛り上げてくださる谷本選手。ダジャレのセンスも光っています!
◆小山雄太(こやま・ゆうた)
1994(平6)年6月9日生まれ。168センチ、110キロ。神奈川・向の丘工業高出身。スポーツ科学部3年。相撲だけでなくサッカーも大好きだそう。誰からも慕われる優しさが魅力的です。