新型コロナウイルスが猛威を振るい、思うように活動ができない状況が続いている。昨年11月に行われた全日本学生大会と同様、東京都大会も基準点を超えた演武者に優秀賞が与えられる形で行われた。そんな苦しいながらも努力を続けた一年間をかみしめるように、「2020年の集大成という気持ちで挑みました。」と井上将主将(基理3=埼玉・城北)は今大会を振り返った。
修練の成果を発揮し、隙のない演武をみせる小林
今大会でも多くの演武者が受賞する結果となった。単独演武の部では、級拳士女子の部での小林果鈴(文2=Harrison)に加え、有段女子の部では籾美吹(社2=大阪産業大附)が優秀賞を受賞。組演武の部では、有段・級女子の部で上重美桜(商3=新潟・長岡)・氏平鷹子(政経2=千葉・船橋)、小西清香(法3=茨城・東洋大付牛久)・小圷紗愛(法1=茨城・水戸一)、首藤けい(スポ3=神奈川・横浜共立学園)・関音葉(文構1=東京・西)が安定の実力を発揮し、優秀賞を受賞した。また、早大の活躍はこれだけにとどまらず、有段男子の部では井上主将・宇田樹(教1=東京・早実)、芝田健自(商3=東京・城北)・藤井陸(社1=東京・早実)が受賞、有段男女の部では岩田悠一朗(人4=埼玉・川越東)・遠藤直(文構1=東京・早実)が受賞し、鍛錬の成果を発揮した。しかしながら井上主将は、「練習期間も短く全体的に仕上げられなかった印象があります。」と語り、日本一に向けてまだまだ高みを目指す志を見せた。
有段女子の部で受賞した籾
新体制の少林寺拳法部で挑む初戦となった今大会。「来年度の学生大会に向けては良い予行演習になりました。また下級生、特に大学初め勢の成長が見られたのでそこは収穫だと思います。」と井上主将は語った。種目柄、大学から始める競技者が多いこともあり、学年の垣根を超えた指導を重視している早大。苦しい状況の中でも修練や後輩指導に懸命に取り組み続けた一年が、少林寺拳法部の力となったことは間違いない。昨年、コロナウイルスによって阻まれた全日本優勝を掴み取るべく、早大少林寺拳法部は「名実共に日本一」を目指し再スタートした。
(記事 高鳥希実、写真 部員提供)
結果
▽演武
【級拳士女子の部】
小林【優秀賞】
【有段女子の部】
籾【優秀賞】
【有段・級女子の部】
上重・氏平、小西・小圷、首藤・関【優秀賞】
【有段男子の部】
井上・宇田、芝田・藤井【優秀賞】
【有段男女の部】
岩田・遠藤【優秀賞】
コメント
井上将主将(基理3=埼玉・城北)
――今大会にはどんな気持ちで望まれましたか
2020年の集大成という気持ちで挑みました。
――今大会を振り返っていかがですか
本来はすでにオフの時期に入っているのにも関わらず、部員全員士気を下げずに練習に取り組めていたと思います。
――部全体での出来はいかがでしたか
12月初めに早慶戦があった為、体が万全の状態で練習を始められた部員が少なかったです。練習期間も短く全体的に仕上げられなかった印象があります。
――ご自身の達成度としてはどのくらいですか
情けないですが5、6割です。後輩指導に一番重きを置いたとはいえ、演武としては決して良いものではありませんでした。
――今大会が新体制になって初の大会だと思いますが、いかがでしたか
来年度の学生大会に向けては良い予行演習になりました。また下級生特に大学初め勢の成長が見られたのでそこは収穫だと思います。
――今後に対する意気込みをお願いします
今、我が部は色々な面で危機的状況にあると考えています。しかしそこで諦める事なく、もう一度「名実共に日本一」という我々の目標にこだわって日々の修練に取り組んでいきたいと思います。