日体大に逆転負けで4位転落 中1日の疲労隠せず終盤に2失点

ア式蹴球女子
第36回関東大学女子リーグ 後期第5節
早大 1-0
0-2
日体大
【得点】
(早大)42分:笠原綺乃
(日体大)80分:北沢明未、83分:朝倉加奈子

 6日、ア式蹴球部女子(ア女)は関東大学女子リーグ(関カレ)後期5節の日体大戦に挑んだ。手応えをつかみつつあった皇后杯関東予選から中1日での試合。その流れをうまくゲームに反映させたア女は前半に好機を多く作ると42分、CKの折り返しをMF笠原綺乃(スポ3=横須賀シーガルズJOY)が押し込み先制した。後半に入っても中盤での球際で優位に立っていたが、プレーに疲労感が見え始める。すると80分に。さらに直後の83分に逆転弾を許し敗戦。シュート本数も前半の5対1と打って変わり後半は0対9と、違いは明らかだった。一方、関カレではこれで3戦勝ちなしとなり、順位も4位に落とした。

 

試合終了直後、頭を抱える廣澤。ハーフタイムの前と後でゲーム展開は様変わりした

 

 相手は前期では内容、結果共に圧倒した日体大。しかし、普段なでしこリーグ1部を戦う選手の多くが出場しなかった前回対戦と違って、今節はほぼフルメンバーで東伏見に乗り込んできた。ア女は相手がどうであろうとスタンスは変わらない。積極的な守備と敵陣でのボール保持で試合を優位に進めた。16分、FW髙橋雛(社4=兵庫・日ノ本学園)が相手の2CBに対して積極的にプレスをかけ、高い位置でボールを奪取。前がかりになっていた相手の背後に走ったFW廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)にパスが渡り、勢いを持ってシュートを放つ。ゴール左隅を狙ったシュートは相手のナイスセーブに阻まれたが、理想的な形で好機を迎えた。34分にはDF井上萌(スポ4=東京・十文字)のファーへのCKにDF堀内璃子(スポ3=宮城・常盤木学園)が頭で合わせポストを直撃。ここまでゴールには至らずも、守備からの攻撃とセットプレーというア女の形から相手のゴールに襲い掛かり、充実した内容になっていた。すると42分、カウンターから得たCKでMFブラフ・シャーン(スポ4=スフィーダ世田谷FCユース)の折り返しに笠原が頭で合わせネットを揺らした。

 

先制に喜ぶ笠原。ア女はまたしても井上(写真左)のCKを起点に先制した

 両者の攻防が激しくなった後半、日体大が徐々に反撃を試みる。裏を散られる場面も多く、シュートを許す展開も多かった。ここはGK近澤澪菜副将(スポ4=JFAアカデミー福島)のセーブを中心に何とか防ぐ。特に29分、マイナスクロスにゴール前で合わせられたが瞬発力を見せゴールを割らせなかった。しかしこの守護神の牙城を破られたのが80分。ペナルティエリア内で打たれたシュートはバーを直撃し一時は助かるも、その跳ね返りを押し込まれた。このゴールでさらに勢いに乗った相手はその後立て続けにシュートを放つ。すると84分にCKのこぼれ球をゴールに突き刺され、ついに逆転を許した。

 

 

 失意の逆転負けに東伏見は静まり返った。2日前に得た収穫と課題を日体大にぶつけ、勝利につなげることは叶わなかった。しかし、前半はア女ペースであったことは間違いない。中1日での試合など、普通はあり得ないことだ。それも2戦共に90分出場したのは8人。そんな苦しい状況の中、離脱者が相次いだこともあり交代できたのは2人しかいないのが現状だ。強敵相手に出せるものを出し切ったといえる。次節、絶対に勝たなくてはならない皇后杯予選準々決勝までは中3日ある。これも短い時間ではあるが、十二分に休んで、自信を持ってこの一戦を戦ってほしい。

(記事、写真 前田篤宏)

 

 

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK ◎1 近澤澪菜 スポ4 JFAアカデミー福島
DF 夏目歩実 スポ3 宮城・聖和学園
DF 堀内璃子 スポ3 宮城・常盤木学園
DF 井上萌 スポ4 東京・十文字
DF 15 田頭花菜 スポ2 東京・十文字
→76分 28 小林舞美 スポ1 ちふれASエルフェン埼玉マリ
MF ブラフ・シャーン スポ4 スフィーダ世田谷FCユース
MF 14 笠原綺乃 スポ3 横須賀シーガルズJOY
FW 廣澤真穂 スポ4 ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
FW 10 髙橋雛 社4 兵庫・日ノ本学園
→58分 17 木南花菜 スポ2 ちふれASエルフェン埼玉マリ
FW 11 吉野真央 スポ4 宮城・聖和学園
FW 27 生田七彩 スポ1 岡山・作陽
◎=ゲームキャプテン

 

スターティングフォーメーション