第25回関東女子リーグ戦 | ||||
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早大 | 2 | 1-1 1-1 |
2 | 神大 |
【得点】 (早大)19’、57’高橋雛 (神大)45+2’小野奈菜、68’平田ひなの |
アウェーに乗り込んで行われた関東女子リーグ戦(関東リーグ)第4節、神大戦。ここまで出色の出来を見せているルーキーFW廣澤真穂(スポ1=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)はU19女子日本代表に招集されメンバー外。他にも多くの主力を欠いて臨んだ。この日スタメンに名を連ねたFW高橋雛(社1=兵庫・日ノ本学園)が2得点を挙げ試合を優位に進めるも、前半終了間際と68分に失点を喫し、2—2のドロー決着。今季初の連勝とはならなかった。
序盤から球際での争いが激しい強度の高い試合が展開された。その中でもア式蹴球部女子(ア女)は徐々に自分たちのペースへと引き込んでいく。5分、スルーパスに抜け出したFW荻原優花(スポ3=宮城・常盤木学園)がこの日のファーストシュートを放つが枠外へ。12分にはMF松本茉奈加(スポ3=東京・十文字)と荻原の連携で左サイドを突破。DFとうまく入れ替わりGKまでかわしたものの、シュートを打つ際に身体が流れミートできず。いずれも得点とはならなかったが試合の入りに成功し、徐々に攻勢を強めていく。19分、GK鈴木佐和子(スポ3=浦和レッズレディースユース)のロングボールにDFブラフシャーン(スポ1=スフィーダ世田谷FCユース)が抜け出すと、左サイドを突破し中央の高橋へ。冷静に相手を抜き去って左足を振り抜き、待望の先制点を挙げた。勢いに乗ったア女は3分後、右サイドの連携から最後にMF村上真帆(スポ3=東京・十文字)がミドルレンジからゴールを狙うなど、果敢に追加点を狙っていく。前節から半数のメンバー変更を強いられたDF陣も高い集中力を保ち、この日キャプテンマークを巻きセンターバックに入ったMF中條結衣副将(スポ4=JFAアカデミー福島)を中心に神大の攻撃を跳ね返し続けた。しかし45+2分、競り合いでファウルを取られPKを献上してしまう。シュート自体はゴールポストに嫌われたがこぼれ球を詰められ、試合を振り出しに戻されて前半を終えた。
2ゴールの活躍を見せたルーキー・高橋
同点に追いつかれてもリズムを失うことなく、後半開始から再び主導権を握る。前半にも見られた左サイドの連携や、セットプレーから神大ゴールを脅かしていく。すると57分、松本が左サイドを深くえぐってグラウンダークロスを上げると、ボックスで待ち受けていたのは先制点を挙げた高橋。「(足に)当てて決めるだけだった」(高橋)。落ち着いてゴールに流し込み、再びリードを奪った。そのまま突き放したいア女だったが68分、自陣でボールを失うとオフサイドギリギリのところをかいくぐられて失点。再び同点に追いつかれた。その後ア女は交代策で前線の枚数を増やし、何度もサイドから攻撃を仕掛けたが3点目を奪うまでには至らず。勝ち点1を分け合う結果となった。
キャプテンマークを巻き奮闘した中條
「(難しい状況の中)良く頑張ってくれた」と、川上嘉郎監督(昭51商卒=神奈川・横浜緑ケ丘)は選手たちに労いの言葉をかけた。この日は様々な要素が重なり多くの主力が欠場したが、代わりに出場した選手が見事に躍動。難敵・神大を相手に優位に試合を進め、地力の高さを見せつけた。勝ち点3を得ることはかなわなかったが、課題とされていたビルドアップやラインコントロールは確実に改善。加えて激しいポジション争いの兆候も見られるなど、収穫は決して少なくない。「良い部分とまだまだな部分があったので、引き続き取り組みたい」と指揮官。確かな手応えと伸び代を手に、絶対女王はまた一つ階段を登ろうとしている。
(記事、写真 森迫雄介)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
スターティングイレブン
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早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 1 | 鈴木 佐和子 | スポ3 | 浦和レッズレディースユース |
DF | 36 | ブラフ シャーン | スポ1 | スフィーダ世田谷FCユース |
DF | ◎7 | 中條 結衣 | スポ4 | JFAアカデミー福島 |
DF | 27 | 黒柳 美裕 | スポ2 | 宮城・聖和学園 |
DF | 37 | 吉野 真央 | スポ1 | 宮城・聖和学園 |
MF | 5 | 源関 清花 | スポ4 | ちふれASエルフェン埼玉 |
→70分 | 17 | 阪本 美周 | スポ3 | 大阪・大商学園 |
MF | 10 | 村上 真帆 | スポ3 | 東京・十文字 |
MF | 19 | 桝田 花蓮 | スポ2 | ちふれASエルフェン埼玉マリ |
MF | 11 | 松本 茉奈加 | スポ3 | 東京・十文字 |
FW | 32 | 高橋 雛 | 社1 | 兵庫・日ノ本学園 |
FW | 18 | 荻原 優花 | スポ3 | 宮城・常盤木学園 |
→87分 | 14 | 田中 実夏 | スポ4 | セレッソ大阪堺レディース |
リザーブ:GK16川端涼朱(スポ3)、DF15森田海(スポ4)DF31井上萌(スポ1)、MF高瀬はな(スポ4)、MF秋山由奈(スポ4) | ||||
◎=ゲームキャプテン 監督:川上嘉郎(昭51商卒=神奈川・横浜緑ケ丘) |
コメント
川上嘉郎監督(昭51商卒=神奈川・横浜緑ケ丘)
――きょうはスタメンを大幅に入れ替えて臨みましたが
教育実習やU19女子日本代表、あとはけが人がいたので、その上でのメンバー構成となりました。きょう組める中ではベストメンバーです。
――メンバー選考の時点で難しさがあったかと思いますが、それを踏まえてこの試合振り返って
今季が始まってある程度試合数もこなしましたが、きょうはこれまでスタメンで出た選手の半分もいないわけですから、その(難しい状況の)中でも非常によく頑張ってくれたと思います。守備にはまだ課題はありますが、攻守ともにアグレッシブなサッカーで、しっかり戦う気持ちを持ってやってくれたと思います。結果は引き分けでしたが、チームとしては成長していると思います。
――ビルドアップやラインコントロールが課題と伺いましたが、日に日に改善できている手応えはありますか
良くなっていますがまだまだ課題はありますね。きょうも改善されていましたけれど、ビルドアップも良い部分とまだまだな部分があったので、引き続き取り組むことですね。
――スタメンに抜てきされた高橋選手は2得点を決め、期待に応えました
あの子は得点を取れる子ですね。決定力があって身体もしっかりしているので、非常に頼りがいがあるというか、期待できる選手だと思います。
――チーム内のポジション争いも激化しそうですね
そうですね、本来は代表の子たちが帰ってきた時には入る席がないくらいになっていなくてはならないとは思うのですけど。でも、今頑張らないと席を奪われるという気持ちはみんな持っているので、また成長してくれたら良いなと思います。
――今後について思い描いていることがあれば
優勝というところを見ればきょうは勝ち点2を失った格好ですけれど、残り試合も多いですし自力優勝も当然残っています。これから成長していく過程でいい時も悪い時もあると思いますが、関東リーグを通じてみんなで成長していって、力をつけて他の大会にも臨みたいですね。
FW高橋雛(スポ1=兵庫・日ノ本学園)
――今日はスタメン出場でしたが、監督に要求されていたことは
思い切ってプレーしろと言われました。得点したい気持ちもあったので、得点できてよかったです。
――2得点を挙げました、それぞれ振り返っていかがですか
1点目は時間帯も時間帯で、自力でゴールを奪いたくて仕掛けたのが結果に結びついて良かったです。2点目は松さん(松本)が仕掛けた後いいパスをくれたので、当てて決めるだけでした。
――2点目に代表されるように、松本選手との好連携が目立ちました
練習からお互いが声を掛け合って(息を)合わせることはできていたので、試合でもできたんだと思います。
――2トップの連携について
同じく練習でもペアを組むことが多くて。最初は連携も全然できませんでしたが、試合の中で声を掛け合いながら変化していくことができました。
――最終的に引き分けに終わった結果をどう捉えていますか
得点と失点を繰り返した接戦でしたが、守り切れば勝てたはずなので悔しいです。
――高橋選手自身はアピールに成功したと言えますが、今後への意気込みを
得点しないと勝利できないので、自分が点を取って勝利に導く気持ちでこれからも臨みたいです。