最後の対談はもちろんこの方々。MF松原有沙主将(スポ4=大阪・大商学園)、DF奥川千沙副将(スポ4=静岡・藤枝順心)、MF中村みづき副将(スポ4=浦和レッズレディース)の3人に登場していただいた。主将・副将としてチームを引っ張り続けた3人の集大成となるインカレ。大学サッカー最後の大会に懸ける思いや、知られざる一面にも迫った。
※この取材は12月3日に行われたものです。
「負けるのがすごくこわかった」(松原)
キャプテンとしてチームを引っ張った松原
――2つのリーグ戦について、結果はどう受け止めていますか
奥川 関カレ(関東女子大学リーグ戦)はハードなスケジュールではあったんですけど、勝たないといけない試合、勝てる試合で勝てなかったかなって思います。そういうところのツメの甘さが響いて準優勝になってしまったのかなと思います。大学生相手に勝ち切ることを意識してやっていかないといけないなと感じました。
中村 両リーグともに勝たないといけないところで勝てなかったという試合が何個かあって、関東リーグ(関東女子リーグ戦)もここまで優勝を決められなかったと思うし、関カレも他のところを勝っておけば最終戦の前に優勝を狙える感じでできていたのかなと思います。それが課題だったと思います。
松原 ほぼ一緒なんですけど(笑)。
奥川 変えろ変えろ(笑)。
松原 関東リーグはいつも最終節の前に優勝が決まってるという感じがほとんどで、最後までわからないというのは初めてだったんですけど、8連覇しているというのは難しいことだと思うし、すごいことなので途切れさせたくないなって思っています。リーグ戦を振り返ってみると、2人も言ってたように勝ち切れない試合が何個かあって。監督やコーチからは大学生には負けちゃいけないというようにはずっと言われているんですけど、それがことしはあまりできなかったなって思います。
――システムをリーグ戦の途中に変更していましたが
中村 守備がはまらないのと、攻撃の時に動き方が全然わからなかった。考えに囚われちゃってて。ジェフ戦の前半はもう全然ダメでした。
松原 そうそう、でも後半は自由にやってみようってなって少し良くなったよね。
中村 馴染むまで時間はかかったよね。
奥川 後ろは後ろでどこに出したらいいんだって、前はどう動いたらいいんだってなってたよね。
中村 元に戻そうよってなった(笑)。
松原 かなり急だったしね、変わったのも。
――今はもう定着していますよね
松原 今はね、しっくりきてるよね(笑)。
中村 慣れるんだね、人って(笑)。
松原 気づいたら普通にやってた(笑)。
――ことしのア女はこういうチームだというのは
奥川 CBからのロングパスもあり、ナカミと朱里のホットラインもあり、サイドの足の速さを生かした攻撃とか。それらをどう組み合わせるかって感じで。こんなに話していいのかな(笑)。
中村 もうバレてるよ(笑)。
松原 相手にもよるけどね。
中村 ゲーム展開としては失点してもそんなに焦らない。いい意味で。
松原 最後の15分くらいで急に焦り出すけどね(笑)。
中村 でもそこまでにどうにかできる試合が多かったと思う。でも良くないのかな、焦った方がいいのかな(笑)。
奥川 反省してる(笑)。
――大量得点の試合と1失点での敗北、両極端な試合が多かったように思います
中村 1点目が入ればね。前半のうちとかに決められれば乗っていってるんだけど。
奥川 相手が崩れてくれるとね。1点目が遠いというのはありますね。その間に、えってところで失点してしまったり…。後ろからは声しか掛けられないので。
中村 SBになった今は違うよ?(笑)。
松原 シュート練とか見てても思ったけど、全然いけるよ、シュート。
奥川 まあね。期待しておけって(笑)。
――この1年で変わったことはありますか
奥川 選手層が厚くなった。
松原 ユニバで抜けて帰ってきたらすごいみんな成長してました。すごい上から目線になっちゃうけど(笑)。
奥川 戦いがあるもんね。(中村を見て)急に黙るじゃん(笑)。
中村 考えてたんだよ(笑)。サイドとかは選手のタイプが違うからバリエーションが出るかなと思います。
――主将、副将として迎えるシーズンはかなり違いましたか
奥川 私は副将っぽいことはしてないので。日々の生活が必死すぎて。
松原 主務の仕事がね。
奥川 4年生ですけどあまりかわっていないです。後輩から学ぶことも多いですし。
中村 私もあまり変わらないです。4年生という立場にこだわらずにやっちゃってるかなって思います。
奥川 キャプテンは違うでしょ。
松原 今はまとまりとかも見えてきて、雰囲気とかは気にするくらいですけど、最初はずっと悩んでいました。どうやってチームをまとめたらいいのかなって。最高学年によってチームの雰囲気も変わると思うし、自分たちはそんなにまとめるってタイプではないですし、きょねんのメンバーと変わらないっていうのもありましたし。変わらないからこそ負けるのがすごく怖くて。負けちゃいけないってプレッシャーが強すぎて悩んでましたね。でも今になっては忘れてしまいました(笑)。自分的にはユニバに行って、その時はナカミがキャプテンだったから一旦そこから離れてみて1カ月過ごしたら、なんか吹っ切れたというか。なんでこんな背負ってたんだろって。
中村 全然私が背負ってない人みたいじゃん(笑)。背負ってたから私だって(笑)。
一同 (笑)。
松原 背負ってたと思うようよ(笑)。代表のだし私なんかよりも全然。そうじゃなくて、一旦キャプテンという立場から離れてみたらってこと。帰ってきたら全体的にレベルも上がってるし、変にまとめようとしすぎないでいいんだなと思って。そこからはサッカーにも集中できる面が増えたなって思います。だからありがとうね(笑)。
中村 全然全然(笑)。
奥川 ほんとに優しすぎて。みんなの意見をいいようにしようとして、やりたいことが真逆な2人の意見を合わせようとまでするんです、そういうときすごい悩んでて。こっちでいいじゃんっていうと、こっちがかわいそうやん…って(笑)。
中村 でもここは両極端ですよ(笑)。(奥川は)すぐこっちでいいじゃん、ってやる。
松原 それも羨ましいけどね。
奥川 で、中村がまあまあって真ん中で(笑)。
松原 いいバランスなんです。
「後輩はかわいいです」(奥川)
――少しここからは話題を変えます。お互いのプレーの印象はいかがですか。まずは奥川選手についてお願いします
中村 ええーっと…(笑)。
奥川 言葉つまるな(笑)。つまるんじゃないよ(笑)。
一同 (笑)。
奥川 すらすら言いなさい(笑)。
中村 身体能力が高いので、自分にはない部分をすごく持っている。
松原 速いし強いしアジリティもすごい。1対1になると怖い。対人がすごく強くて。
中村 足が速いのでカバーもできるし。
――相手にしたくないタイプですか?
松原・中村 うん、嫌だね(笑)。
松原 しかもDFの時に後ろから追いかけてくるときにわざとバタバタ足音を立ててくる(笑)。
奥川 わざとじゃない、必死なの(笑)。
松原 こっちは、来た!ってなる(笑)。
奥川 足音がただ単にでかいだけだよ(笑)。
松原 抜かれても追いつくし。
中村 あぁそうだよね。1回抜かれてもまた始まるよね。
松原 バタバタバタって来てまた相手を止めて1対1を始める。そういう状況を作るって難しいと思うから、1回抜かれても追い付くって。
中村 うまいんだよね。
奥川 抜かれるのは良くないけど(笑)。
中村 あと盛り上げてくれるのが本当にありがたい。
松原 そうそう試合の時とか。声が大きくてめっちゃ通るから。ナカミ(中村)はたまに言ってる。
中村 声が通らないだけだから(笑)。言ってもみんなに届いてない(笑)。
松原 練習のメニューを言う時も何度も聞き返される。何タッチですか?って(笑)。本当にチームが沈んだ時とかすごい1番に盛り上げてくれるし本当にありがたい。
奥川 ありがとうございます(笑)。
走り方について突っ込まれる奥川
松原 ナカミは本当にもう上手い。
奥川 なんかね、一言上手いに尽きる(笑)。そこに色々な意味がある。
中村 うれしいわ(笑)。
奥川 昨日も基礎練あったじゃん?ペアだったんだけどさ、一緒にやるの恥ずかしかったもん(笑)。
中村 それは嘘、言い過ぎ(笑)。
奥川 こっちができないのにササっとできるからさ。でも努力してるからね。それをみんなも知ってるからついていくよね。助けられる、急にすごいシュートとか打ち出して。
松原 皇后杯予選の日テレ・メニーナ戦(○1ー0)もそうだしINACの得点もなかみ関わってるし。
奥川 でもなんか自分が1番びっくりしてるから(笑)。
中村 狙ってシュート打った言ってるからやめてよ(笑)。今のカットで(笑)。
奥川 何かうまいのに納得できる。
松原 体の使い方もすごくうまい。体感めっちゃあるからちょっと当たっただけで崩れないし、足元の技術もあるから本当にボールを奪われない。
奥川 ナカミたまにほめてくれるじゃん、さっきのパス良かった、とか。あれ舞い上がる、ナカミに褒められたー!よっしゃって。
中村 え、全然ほめる(笑)。
松原 めっちゃ嬉しいの分かる(笑)。ナカミに褒められた!って(笑)。すごい自分が単純なんだろうね(笑)。
奥川 でもそれはナカミが上手いからね。
松原 プレーですごい引っ張っていってくれるからありがたい。
中村 次いこう、もう恥ずかしいから(笑)。ありさはね…(笑)。
奥川 ありさはね、驚くキック力。
松原 それ毎年言われる(笑)。
奥川 私も言ったかも(笑)。だってなに?!っみたいな(笑)。
中村 ワンステップで飛ぶからね。
奥川 1年の時かな?いっぱい練習したからって言ってた。毎日ボール蹴っててって。
松原 たしかにひたすら壁打ちしてたって話したかも。
奥川 それであぁ、やっぱり努力は報われるんだなぁって(笑)。努力してこなかったから私には何もないんだなぁと思ってって(笑)。
松原 でも最近ロング蹴ってないからな。
奥川 え、蹴ってるじゃん。
中村 うん、蹴ってるよ。
松原 なんか皇后杯のときめっちゃ蹴ってたけど最近は結構つないでるから。
中村 あんなに蹴らなくていいよ(笑)。
奥川 あれは例外(笑)。
中村 皇后杯は例外すぎる(笑)。
松原 いまつなぐ感じだから。
奥川 でもなんかさ、サイドハーフの足元にドーンってのもあるじゃん。なんか見てくれてるの嬉しい落ちたところとか、だから強みだよね。私がCBだったら届かない、良いところに行かない、ってのがあるけどありさだったら届く、良いところに行く、だから(笑)。
中村 自虐しすぎでしょ(笑)。
奥川 だってそうなんだもん(笑)だからみんな裏に行きたいんだろうなってときはさつき(DF三浦紗津紀、スポ3=浦和レッズレディースユース)に回す(笑)さつきも蹴れるし(笑)。
中村 でも対人も強い。しっかり当たれるし。
奥川 体の入れ方うまくない?
中村 うまい、分かる、スッて。
奥川 なんかもともとの力もあると思うんだけど、それ以上にスッって入れる。
中村 センスがある感じだよね。
松原 え、うれしい!
中村 サッカーセンスって感じ。で、ちーは運動神経のセンスって感じ。
奥川 で、ナカミは努力のセンスだね。
松原 そういえばヘディング上手くなったよね(笑)。
中村 え?(笑)。
奥川 上手くなった?(笑)う、うん?(笑)元がダメダメだったからそれに比べればね(笑)。私それよりは上のレベルにいるからね(笑)。
松原 でもなんか普通にクロスからのヘディングですごい変なところに行っちゃうときあるじゃん?そういうのでめっちゃ和む(笑)。
中村 みんなめっちゃ笑ってくれるよね(笑)。
奥川 たぶん前に競ろうとしてるんだろうなってときに後ろにくることめっちゃある。
中村 朱里(FW河野朱里、スポ3=静岡・藤枝順心)とかめっちゃ笑ってくる、さすがだねって(笑)。
松原 本当にそれでなんか雰囲気が和むよね(笑)。
中村 狙ってるんだよね(笑)。
松原 狙ってできるもんじゃないから(笑)。
奥川 ね、狙ってるんだ?(笑)ふーん(笑)
。
中村 やろうとしたらできるから(笑)。
奥川 ふ、ふーん。期待(笑)。
中村 ヘディングシュートかぁ…(笑)。
松原 楽しみにしてるから、ちーいっぱいクロスあげてね(笑)。
――チームでの存在と役割
奥川 大きく言ったら、ア女をペペ(松原)が監視してて…
松原 私監視してるの?!(笑)
奥川 うん(笑)それで声出し担当が私で技術担当がナカミ、みたいな。
中村 すごい納得したそれ。
奥川 で、ペペがちょっとこうしてーって言うと私が声出して伝える(笑)。
松原 それぞれの良さが違くてそれをちゃんと出せてるよね。自分は声出すとかプレーで示すって感じじゃなくてまとめる担当だから。
奥川 ペペは基本どっちもできるから、私がちょっと声大きいだけで、ナカミがちょっと上手いって感じ。それなだけ。オールマイティーだから。
中村 オールマイティーだよね。
松原 うれしい(笑)。
奥川 私だったらブワーって声出しても周り全部は見れてないからそれをペペが見て、「ここにも言って」って私に言って、あ-!って気付く(笑)。
中村 バランスが本当にいい。
奥川 あ、大丈夫?私べらべら話してるけど。
松原 大丈夫だよ(笑)欠けていい人はいないってことだね。
――役職に就いた経緯は
松原 キャプテンは自分が立候補した。それで、自分が誰に副キャプテンやってほしいかを言ってナカミと千沙を選んでこうなったよね。
奥川 結構サラっと決まったよね。
中村 サラっといったね。
松原 他の役職もそうだよね、自分からこれやりたいって。それでうまく決まった感じだよね。
中村 じゃあそうしようって。
奥川 中井(MF中井仁美、スポ4=兵庫・日ノ本学園)だけさ(笑)。
松原 仁美だけうち何やるん?ってなったよね(笑)。
――映像総括ですよね、試合のビデオを撮ったりする役職ですか?
奥川 そうです、あとはスカウティング誰が行くとか全部管理する人。
中村 いつの間にか決まってたよね。
松原 なんか全員でミーティングする前にちょこちょこどうしようかって話が出たりしてて、最終的に全員で集まってすぐ決まったよね。
奥川 割りと早く決まったよね、人数も少ないっていうのもあるし。
――副キャプテンに選ばれたときはすぐにやります!って感じだったんですか?
中村 副キャプテンだし。
奥川 やることもあんまりないし、支えるぐらい?(笑)。
松原 支えて(笑)。
中村 支えます、支えます(笑)それだけだからね。
――最上級生になって意識の変化などはありましたか?
中村 自分なかったかも…本当にないと思う、駄目だね(笑)あった?
奥川 変化か。でも何だろう、色々見えるようにはなったと思う。後輩しかいないし。チームを引っ張っていく、っていうか道を作る人がいなくなったからなんかそれを、まぁ私もペペについていてるだけなんですけど、それを付属して下の代を見ているとこれやった方がいいんじゃない?とか、これやっておいてくれてありがとうとか言えるようになったのは変化だと思います。
中村 ないかな(笑)。
松原 自分はそこそこあったけど元々学年長だったからかな?
奥川 あ、そっか。学年長だったからね。でも学年長のやることってバスの点呼ぐらいじゃない?(笑)。
一同 (笑)。
奥川 他に仕事あったっけ?
松原 なんか気持ち的に。
奥川 まぁ確かにそうか。でも高校の時もキャプテンやってたんでしょ?
松原 やってたけど高校と大学って全然違うなって思った。高校生は単純っていうか、先生がいて、先生に従うっていうか言われた通りにやるしかないから何もせずに皆がついてきてくれたけど大学生で特にワセダだとみんなそこそこ試合に出ていたりする人が入ってきて、その中で大学に来ると試合に出れなくなった人が多いから、その人たちのモチベーションを保つのが最初はすごく難しかった。なんで自分は試合に出れないのって思っている人が何人かいて、だから全員がついてくるって感じじゃなかった。まぁ、考え方も大人にもなってるから難しかったけど。
奥川 周りを見れるっていうか、見るようになったかな。
――後輩たちが先輩のことを『偉大』と言っていましたが、皆さんから見た後輩たちの姿はいかがですか?
一同 偉大?(笑)
奥川 私絶対にその偉大な先輩の中入っていない(笑)。
松原 頼りにしてる。
中村 上手いし。
松原 私生活も含めて上下関係があまりないから、プレーのことも思ったことをすぐに言ってくれるからすごくありがたい。4年生のやりたいサッカーだけじゃなくて、チーム全体でやりたいサッカーができていると思う。
奥川 後輩たちのことでしょ?何だろうね、可愛い子たち!って感じ(笑)。
松原 ばばぁだよそれ(笑)。
奥川 だって可愛いんだもん(笑)。
中村 それはちょっとよく分からないや(笑)。
松原 盛り上げてくれるのも下の学年が多いよね。自分たちにないものを後輩たちが補ってくれている感じかな。
中村 キャラがあるからね、彼女たちは。
松原 卒業しても応援しようって思える子たち。
奥川 おおぁ!(笑)ここの部分は太字で(笑)。
中村 嬉しがるよ、きっと(笑)。
松原 ナカミからの言葉も後輩たち待ってるよ(笑)。
中村 上手くて、キャラがあって…。
奥川 それ後輩の紹介じゃん(笑)。
中村 自分は一応同期だから3年生とは結構仲良い。部荷物とかも一緒にやってきた仲だから先に卒業してごめんねって感じ(笑)。本当にサッカーセンスに溢れている子たちが多くて一緒にプレーしていて楽しいし、それがあと1カ月ちょっとで終わっちゃうのが残念。
松原 寂しいし悲しいよね。
奥川 そっか、ナカミ3年生と同期か!
中村 同期じゃないから(笑)。
松原 なんか1年生の時からいた感じする。
奥川 え、それはない(笑)。
松原 きっぱり言うね(笑)。
中村 1、2年生は努力している子が多いよね。
奥川 皆努力してるよね。
松原 うん、自主練とかもすごいしてるし。
中村 だからここからもっとうまくなるんだろうなって思う。誰から目線で話しているんだろう(笑)自分も一緒に成長していきたいって思える存在です。
「一緒にがんばってきた仲間のために走ろうって思ってます」 (中村)
プレーについて全員から絶賛の嵐となった中村
――では最後にインカレについてお聞きしていきます。組み合わせが発表されましたが
中村 やったことない相手ばかりだから結構怖い。しかもたぶん引いてくるし。ただでさえ初戦って大変なのに。
松原 しかも私たちはシードだから相手は1つ勝ってきてるわけだしね。大舞台になると緊張するのかな。
中村 ありさはね(笑)。
松原 自分たちが1年生の時負けたっていうのがあるから怖いよね。
奥川 私はやっとリーグ戦から解放されるというのがうれしくて。勝敗がつくまでやるトーナメントの方がいいです。すっきりするので。
松原 組み合わせみて、いよいよ始まるんだなって思う。
奥川 ポスターとかね。
松原 皇后杯の時とか1週間に何回も試合していたのに、もう最低1試合、最高4試合だよ
中村 最低1試合ってやばいね。
松原 そうならないようにしようね。4試合やろうね(笑)。
――キーマンは誰だと思いますか
奥川 ナカミじゃない?ナカミの調子によって結構チーム変わるよ?
松原 うん、ナカミにボールがしっかり入ってるといい流れになると思う。
中村 ボール来ない時あるからね。
奥川 わかる、後ろまで落ちてくる時あるからね。あ、ナカミにボール収まってないんだってわかる。
松原 でも流れを作ってるのは絶対にナカミ。またあんなシュート見たいなぁ。
中村 もう入んないよ。今度はちーが入れるかもよ(笑)。
奥川 任せといて(笑)。一回だけでもさアシストとかでいいから公式記録に名前載りたいんだよね。ペケをつけたい(笑)。
――では最後に一言ずつ意気込みをお願いします
奥川 最後っていうのをあまり自覚してないんだと思います(笑)。4年生の中にはサッカーをやめる人もいるとは思うんですけど。でも最後だからがんばるっていうのは違うかなと思って。普段からがんばらないといけないと思うし。特別な思いも少しはありますけど、続ける人たちにとってはステップの1つだし、後輩たちの中でもステップの1つだと思うし。なのでそんなに気負わずといいますか、重く捉えてガチガチになっても良くないと思いますし。ある意味リラックスして、大学生相手には絶対負けないんだっていうのを見せてやれたら十分かなって思っています。それで後輩も出れるチャンスがあればどんどん狙っていって欲しいなって思います。
中村 自分は部活っていうのが初めてだったので。クラブチームと部活って団結とかの部分で少し違くて。高校3年間が終わった時も節目ではあったんですけど、それ以上にこの大学4年間の終わりっていうのは自分の中でかなり大きいです。ちさも言っていたように通過点の1つでしかないかもしれないんですけど、自分はかなりこの大会は大きいものだなと感じています。自分はア女に入ってからの3年間、サッカーに対して真摯に向き合うようになって、目標を持って取り組んできたので。その集大成となる大会なので、絶対的な覚悟を持って臨まないといけないと思っています。一緒にがんばってきた後輩とか4年生ともできるのも最後だと思うと、本当にやるしかないなと。自分は結構自分のためにサッカーしてきた部分が多いんですけど、学生の最後の大会くらいは一緒にがんばってきた仲間のために走ろうって思ってます。絶対優勝します。
松原 最後のインカレということで…。あ、どうしよう。
奥川 こういうとこだよ(笑)。
一同 (笑)。
松原 連覇しているのでそれなりのプレッシャーはあるんですけど、きょねんとかおととしとかのチームとは違うので。絶対に優勝するっていうの目標にこの1年間がんばってやってきたものをぶつける場がインカレだと思っています。終わるって実感がまだないんですけど、本当に最後なので1つひとつこの仲間とできる試合を楽しみながら優勝を目指してやっていきたいと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 大山遼佳、篠原希沙)
目指すは頂点、ただ1つです!
◆松原有沙(まつばらありさ)(※写真右)
身長167センチ。大阪・大商学園高出身。スポーツ科学部4年。お2人も言っていたようにインタビューの受け答えからも優しさがにじみ出ていた松原選手。主将としてのこの1年間、悩んだことも多かったそうです。しかしプレーで、態度でチームを引っ張り続けてきました。すべての思いをインカレにぶつけます!
◆奥川千沙(おくがわちさ)(※写真中央)
身長160センチ。静岡・藤枝順心高出身。スポーツ科学部4年。1年生の頃からレギュラーとして活躍してきた奥川選手がア女として出る試合も残りわずかとなりました。体を張った守備とお2人も絶賛の大きな声でチーム全員を奮い立たせ、チームを勝利へと導いてくれるはずです!
◆中村みづき(なかむらみづき)(※写真左)
身長167センチ。前所属・浦和レッズレディース。スポーツ科学部4年。ア女を操る司令塔・中村選手。誰もが認める高いテクニックは日々の努力の賜物(たまもの)でした。仲間のために、チームのためにエースが自らのプレーで勝利をたぐり寄せます!