勝ち切ったア女、関カレ2連勝!

ア式蹴球女子

 先週開幕した関東大学女子リーグ戦(関カレ)。初戦で快勝したア式蹴球部女子(ア女)は今節も勝って波に乗りたいところだった。ところが前節で課題だった立ち上がりには成功したものの、フィニッシュまで行くことができずに前半はまさかの無得点。しかし、切り替えて臨んだ後半早々にMF平國瑞希(スポ4=宮城・常盤木学園)の得点で先制すると試合終了間際にも追加点を挙げて2-0で勝利。関カレ2つ目の白星をつかんだ。

 開始直後から積極的な攻撃を見せるア女。6分、MF熊谷汐華(スポ3=東京・十文字)がエンドライン際で競り勝ちCKを獲得すると、そのこぼれ球をMF松原有沙主将(スポ4=大阪・大商学園)がミドルシュート。その後も相手の高めのディフェンスラインの裏を突くパスを通すが、なかなかゴールネットを揺らすことはできなかった。そして「相手のDFが結構人数をかけてきているのにそこで崩そうとしてしまった」(松原)。粘り強い大東文化大の守備を前にア女らしいピッチを大きく使ったサッカーを展開できず、ゴールまであと一歩のところで足踏みの状態が続いた。終了間際、3本続いたCKのチャンスでも得点は生まれずにここでホイッスル。得点は後半へとお預けとなった。

好機を何度も演出した熊谷汐

 DF冨田実侑(スポ1=岡山・作陽)をSBに下げ、交代したDF奥川千沙副将(スポ4=静岡・藤枝順心)に変わってDF渡部那月(社3=日ノ本学園)がCBに入った後半早々、いきなりのビックチャンスが訪れる。MF村上真帆(スポ1=東京・十文字)からパスを受けた松原が放った強烈なミドルシュートがクロスバーを直撃。惜しくもゴールとはならなかった。そして試合が動いたのはそのわずか5分後だった。11分、左サイドを抜け出したFW河野朱里(スポ3=静岡・藤枝順心)からのクロスに平國が冷静に合わせてゴール。ついに先制に成功した。終盤は連続で相手のカウンターにあうなどの危ない場面もあったが、DF三浦紗津紀(スポ3=浦和レッズレディースユース)や渡部を中心とした最終ラインが体を張って対応し、ゴールを割らせなかった。そして迎えたアディショナルタイム、「美波(MF大井、社3=大阪・大商学園)がいい位置でFKをもらってくれた」と振り返る松原がFKを直接ネットに突き刺して2点目。このまま試合は終了し、開幕戦に続き2連勝となった。

相手の意表を突いたFKで追加点を奪った松原主将

 人数をかけて守る相手に対して攻めあぐねた時間もあったものの、チャンスをしっかりとものにし、最後まで集中を切らさずに戦ったア女がこのゲームを制した。「攻められた中でも勝ち切ることが出来たのは良かった」(松原)。関東女子リーグ戦ではこのような試合で引き分けることが多かったため、今節の勝利はチームにとって自信になったのではないだろうか。次節はヤマ場のひとつである帝京平成大戦。これまでの2戦と同様に無失点での勝利を続けていくことができるか。注目の一戦から目が離せない。

(記事・写真 篠原希沙)

スターティングメンバー

関東大学女子リーグ戦 第2節
早大 0-0
2-0
大東文化大
【早大 得点者】56平國/90+1松原
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 木付優衣 スポ3 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
DF 15 中田有紀 スポ2 兵庫・日ノ本学園
DF 三浦紗津紀 スポ3 浦和レッズレディースユース
DF 奥川千沙 スポ4 静岡・藤枝順心
MF →46分 平國瑞希 スポ4 宮城・常盤木学園
DF 渡部那月 社3 兵庫・日ノ本学園
DF 29 冨田 実侑 スポ1 岡山・作陽
MF ◎5 松原有紗 スポ4 大阪・大商学園
MF 27 村上真帆 スポ1 東京・十文字
MF 11 熊谷汐華 スポ3 東京・十文字
MF →46分 大井美波 社3 大阪・大商学園
MF 10 中村みづき スポ4 浦和レッズレディース
FW 河野朱里 スポ3 静岡・藤枝順心
◎はゲームキャプテン
監督:福島廣樹(昭45教卒=東京・独協)
コメント

MF松原有紗主将(スポ4=大阪・大商学園)

――試合全体を振り返って

前半、攻めていたんですけどなかなか点が取れなかったので後半はもっとシュートを狙っていこうというのと、前半は細かいパスでつなごうとしてしまっていて、そこで引っかかってしまうところが多かったので、もっとサイドとか使っていこうという感じで後半には臨みました。後半はいい時間帯に先制点が取れて、その後は少し攻められてしまったんですけど、DF中心に全員でしっかりと守って勝ち切れたというのは良かったと思います。真ん中の方で足元足元というプレーが多かったので、そこはもう少し状況を見て判断すれば良かったかなと思いました。

――前半、なかなか崩せない時間帯が続きました

相手のDFが結構人数をかけてきているのにそこで崩そうとしてしまって、崩せずに最後の部分で決めきれないという感じで。そこはやはりサイドを広げたり、相手を引き出すようなプレーができたらもっと得点につながったのかなと思います。

――先制点の場面について

サイドからのいい崩しでした。朱里もいいセンターリングをあげてくれたし、サイドハーフがしっかり中に入っていたというのが良かったと思います。いつもFWが外に流れた時になかの人数が足りていないことが多いので、いいかたちだったと思います。

――2点目はご自身の得点となりました

もともと狙おうとは思っていたんですけど、審判が判断を迷っていたようだったので、蹴ったら入って良かったです(笑)。

――いい時間帯での得点となりましたね

そうですね。攻められてしまっている中で美波(MF大井、社3=大阪・大商学園)がいい位置でFKをもらってくれて決めることができましたし、瑞希(MF平國、スポ4=宮城・常盤木学園)の得点も少し気持ち的に余裕を持てるようにしてくれたと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

いま無失点を続けてこれているのでそれは引き続きやっていきたいですし、リーグ戦は得点数も大切なので、たくさん点も取って勝ち切りたいなと思います。