今回のメンバーは所属していたクラブチームや出身校、ユニバーシアード選出など、何かと共通点の多い仲良しなDF奥川千沙(スポ3=静岡・藤枝順心)、MF中村みづき(スポ3=浦和レッズレディース)、FW平國瑞希(スポ3=宮城・常盤木学園)、FW河野朱里(スポ2=静岡・藤枝順心)の4選手です。ア式蹴球部女子(ア女)にとって2連覇が懸かる全日本大学女子選手権(インカレ)に向けての意気込みや、普段の私生活についてなど、多岐に渡るお話を伺うことができました!
※この取材は12月17日に行われたものです。
ことしのチームはみんなで作っている感じが強い(奥川)
U-20代表としてパプアニューギニアに渡った河野
――まず、河野選手と奥川選手は出身高校が同じということですが
河野 部活でも寮でも一緒だったので、そんなにどこか遊びに行くとかは無かったんですけど、敬語とかも大して使ってなかったです。今も全然使ってないくらいの距離感で、それでも接しやすい感じなので、ありがたいです。
奥川 高校の頃からエースで、チームとして必要な存在でした。大学に入ってもそれは変わらず、すごいなと思って尊敬してます。
――平國選手と河野選手は以前からお知り合いだと思いますが
平國 小2、小3くらいからですね。朱里は何も変わってない(笑)。昔から良い意味で生意気で。ダブルボランチしてたもんね。
河野 結構適当で、ドリブルしていって守備いないみたいな(笑)。面白かったです。
――中村選手、平國選手、奥川選手はことしのチームを引っ張っている立場にあると思います。去年と比べて、チームの見え方は変わりましたか
中村 自分がチームを引っ張るというよりは、去年よりもただ勝ちたいという思いが強くなったので、引っ張らなきゃなっていうのは感じるんですけど、3年生になって立場がどうとかは自分の中では特に感じてないですね。
平國 去年1年間はケガでほぼ試合に出てないので、なんか2年生みたいな・・・(笑)。
一同 (笑)
平國 だから、去年は悔しい思いをした分、ことしはサッカーを楽しもうという思いだけでやってます。
奥川 あまり立場とかは気にしてプレーはしてないんですけど。3年生が試合に出てる人数だったりとか・・・あれ、2年生のほうが多い? まさか?(笑)。
中村 いや、同じくらい(笑)。
奥川 ことしのチームはみんなでつくっているっていう感じが強いんですけど、声とか指示は3年生が中心にやっていると思うし、最終的には4年生についていっているっていう感じがあるんですけど、そういうところでは引っ張っているのかもしれません。プレーとしてはそんなに変わらずに、でもちょっとしたところでは成長を見せられているのかなって思います。
――河野選手はことしはU-20日本代表に選ばれるなど、ア女以外でも大きな経験を積んだ1年だったと思います
河野 代表に呼ばれるのは今回が初めてで、それまではあまり高いレベルの選抜に選ばれることはありませんでした。今回U-20代表に選ばれて、同じ年代の選手のレベルの高さを感じましたし、今回パプア・ニューギニアで行われたワールドカップに参加して、日本の中の選手だけじゃなくて、世界の同年代の選手のプレーを見て、自分と同じ年代にもすごい選手がいるのだな、と。まだまだ自分のレベルはそこに及んでないし、もっと上を目指さなきゃいけないなと思わされました。
――約1ヶ月間のパプア・ニューギニアでの生活はいかがでしたか
河野 最初はオーストラリアで直前合宿をして、そのあとパプアに入ったんですけど、オーストラリアは治安も良くて、散歩とかもできたんですけど、パプアはちょっと犯罪が多い国で、ちょっと外に出ることができなくて、オフをうまく使うというのが難しくて、ずっと同じメンバーで1ヶ月間いるというのも、自分的にはちょっとつまらないというか、変わり映えのない生活っていう感じだったんですけど、そんな中で自分は試合に出れなかったりして、メンタル面とかをもっと鍛えなきゃいけないなと思いました。
――中村選手と平國選手は先日までユニバーシアードのキャンプに招集されていましたが
中村 候補合宿では、短い期間で、長いゲーム形式の練習も無かったりして・・・
平國 ゲーム形式無かった?
中村 あんま無くない?
平國 ミニゲームとか・・・
奥川 そこで揉める?(笑)
一同 (笑)
中村 30分ハーフとかもやってない。
平國 あ、そうだ。20分ハーフだ。
中村 で、アピールする場とかもあまり無かったんです。だけど、そういう中でも他の選手がうまいなと感じたり、みんな大学の選手だと思うんですけど、去年はア女がインカレを獲って、いちばんだということだったんですけど、他にも各大学にうまい人がいるというのを改めて感じましたし、同年代の大学の選手と同じ場所でサッカーをして、改めて自分はもっと頑張っていかないといけないなという危機感を持ったりだとか、インカレで優勝したいという気持ちがまた出てきたかなと思います。
平國 候補合宿でしたけど、自分は大学に入ってからはじめてうまい選手たちがいる選抜でプレーしました。自分の長所であるプレーをアピールポイントとして出すのは短い時間では結構難しくて、そういう中でもしっかり自分のプレーをすることが大切だなということを改めて感じて、同じ年代の選手たちに負けないように、またインカレなどでもアピールできると思うので、そういう意味でも頑張らなきゃなと思わせてくれる候補合宿でした。
――ことしのチームは2、3年生が中心となっていますが、去年のチームとの雰囲気の違いなどはありますか
中村 みんな結構去年よりも意識高めじゃない?
一同 あー(笑)。
中村 年々自主練が増えるっていう。筋トレが流行りみたいな感じです。トレーニングルームとかグラウンドで筋トレや自主練をする人が増えて、練習以外でも自分を高めている人が多いなと感じてます。
奥川 あとは去年と違って、インカレ前でもメンバーが変わったり、ポジションが変わったりすることが多くて、チームの軸となる選手が何人もいるっていうのがことしのイメージです。去年は特にひかりさん(高木ひかり、平28スポ卒=現ノジマステラ神奈川相模原)が主となってチームをピッチの中で引っ張って動かしていた中で、ことしはひとり秀でている選手がいるわけではなくて、何人かが軸となってやっているという感じなので、ひとりに任せるのではなく、みんなでゲームをつくっているというイメージがあります。
――今季の各大会を振り返っていただきたいのですが
中村 皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)本戦は、自分はアンクラス戦(1回戦、福岡・Jアンクラス戦、〇5-0)でスタメンから外れてしまって。ただ、後半からチャンスはいただけたので、ここはいいアピールの場だと自分の中で切り替えてそこでしっかり結果を残せたというのが、前期はほとんど得点がなかったので、そこから見たらある程度成長できたのかなと思えた試合でした。そこから次のノジマ戦だったんですが、ノジマに勝ったらなでしこの1部とできるというチャンスだったので、みんなモチベーション高く臨みました。試合展開も最後まで粘って惜しかったんですけど、あそこで勝てなかったというのがきょねんと違うことしのチームの弱さだったり、そういうのを感じて、その悔しさというのは大きなものだったと思うので、それを糧にそこからも頑張れたのかなと思います。
河野 自分はFWなので、点を取らなきゃいけないんですけど、関カレ(関東大学女子リーグ戦)の初戦の帝京平成大戦のときは、自分が点を取れなかったですし、相手は2部から上がってきたチームで、きょねん1部で優勝したチームとして圧倒的な力を見せなければならなかったんですけど、それができずに1-0と苦しんで勝った試合というのがいちばん印象に残っています。あそこが初戦で、スタートだったので、勢いをつけなければいけなかったんですけど、それができずにそのままあまり良くない流れで関カレはずっと進んでいって、ムサタン(第7節・武蔵丘短大戦、△3-3)とかでもつまずいて、日体大と勝ち点で負けていた時期とかもあったので、今年の関カレはすごくやりきれないというか、そういう気持ちがあります。最後の日体大戦は自分はいれなかったので、パプアで見てたんですけど、0-3という形で負けてしまって、インカレに向けての自信というのも、優勝したチームと準優勝したチームでは違ってくると思うので。結果については自分はいなかったのでなんとも言えないですけど、インカレには自分も出ることができるので、みんなで全チームを圧倒するようなサッカーをして、やっぱりワセダは強いということを示す大会にしたいと思います。
平國 関東リーグ(関東女子リーグ戦)は、初戦がケイオーとの試合(○1-0)で、結構雨風がすごくて、自分もその日は復帰戦だったので、すっごい緊張してたんですけど、監督も90分間出してくれて、その中で自分がきょねんずっとリハビリをやってきたことは間違ったことじゃなかったなと思わせてくれた試合で、ここから頑張ろうと思えました。関東リーグは失点も少なくて、全員で戦えた試合が多くて、早い段階で優勝を決めることができたんですけど、最終節にレッズとやって、思うようにいかなくて、そのときは成長している自分たちがいると勝手に思っていて、朱里もいなくて、得点を取れる選手が1人いないだけでこんなに厳しい試合になるのかと思い知らされたし、朱里に頼っている部分も多かったのかなと思って、自分もサイドで攻撃に関わる選手なので、自分が点を取るという強い気持ちを持って試合に望むということが大切だなというのを最終節でさらに感じました。
奥川 皇后杯予選(関東女子選手権兼皇后杯全日本女子選手権関東予選)は、自分があまりうまく行っていなかった時期というか、安心感のある守備ができている時期ではなかったので、サポートしてもらったというか、回りがたくさん支えてくれたなと思う時期です。5位だったということで、トータル的に見ていい結果を残したわけではないというのは事実なんですけど、モチベーションはしっかり高めて臨めたと思うし、結構厳しい試合だったりとか、雨風があった試合がたくさんあったんですけど、そんな中でみんなで戦って、PK戦とかも勝って、残せた結果だと思っています。
――シーズンを通して印象に残っている試合はありますか
奥川 関東リーグの最後のレッズ戦(最終節、浦和レッズレディースユース戦、△1-1)は印象に残っていて、その試合だけちょっと後だったというのもあるんですけど、関東リーグでは自分たちは圧倒して勝ってきていて、失点数も多くなくてということで、あと1試合しっかりとした試合をしていかなきゃいけなかった中で、うまくいかなかったというのが結果で、なんでなのかなとか、試合中もどう改善したらいいのかとかいろいろ考えたんですが、できなかったことが多かったのですごく印象に残っています。
平國 関カレの最終節の日体大戦(●0-3)で・・・
中村 あっ。やばいやばい(笑)。
平國 被った?いい?
中村 いいよいいよ(笑)。
平國 勝てば優勝で、引き分け以下なら準優勝ということだったんですけど、自分たちもモチベーションは高かったはずなんですけど、相手の方が優位に攻撃も守備も進めていて、相手が蹴って足が速いトップの選手がキープして上がりを待ってみたいな感じで、やるべきことをしっかりやっていた中で、自分たちはそれに圧されてどんどんラインが低くなって、戦い方がうまくできなかったというのが印象的です。失点も裏を取られて相手の長所であるスピードとかを完全に生かされてしまったので、そういう時に自分たちの戦いに持っていくために、もっと試合中にするべきことがあったんじゃないかという風に思います。4年生でヤマさん(GK山田紅葉主将、スポ4=東京・十文字)が出ていたんですけど、4年生はひとりだけだったので、自分たち3年生がもっと声をかけて、ピッチにいる選手全員を盛り上げることができていたら結果も変わっていたと思うので、もっと自覚を持っていればという後悔があります。インカレではもっと自覚を持ってプレーしたいと思いました。
中村 左に同じで(笑)。
河野 皇后杯予選のオルカとの試合(準々決勝、オルカ鴨川FC戦、●1-1 PK7-8)なんですけど、さっきの帝京平成との試合も印象に残っているんですけど、それと同じ理由で、雨と風がすごい中で自分が点を取れなかったですし、そういう天気やピッチ状況の中で自分の技術の無さを感じましたし、そういう対応力がないということで、自分の実力が足りなくて、相手を全然崩せなくて、ただ相手には経験値のある選手が多くて、タッチだったり体の使い方だったりがうまい選手がいっぱいいて、最初対戦相手がオルカだって聞いた時に、勝てるんじゃないかなという感じで挑んだ試合だったんですけど、結局はPK負けして、そんなに高校時代や大学時代に目立っていた選手がいないチームに負けるというのは、すごく悔しかったですし、自分たちの経験値と実力がまだまだ足りないと思い知らされた試合だったとすごく印象に残っています。
――みなさんお互いのプレーの印象はありますか
河野 これ先言いたい(笑)。千沙さん(奥川)はすごい凡ミスをするんですよ。ヤバいシーンで(笑)。
奥川 言うね(笑)。それが最初?(笑)。
河野 でも、たまにその凡ミスを帳消しにするすごいプレーをしたり、相手のキーとなる選手をサツ(DF三浦紗津紀、スポ2=浦和レッズレディースユース)と一緒に早い段階で潰すことができる強さと速さがあるというイメージで、みずきちゃん(平國)はとりあえず縦。監督に言われているので仕方ない部分もあるんですけど、縦に行くという意味でも、シオ(MF熊谷汐華、スポ2=東京・十文字)の縦とみずきちゃんの縦は全然違って、シオはスピードで行けるのでそれを生かしていると思うんですけど、みずきちゃんはタッチが細かくて、技術で抜いてるというイメージ。で、みっちゃん(中村)は、すごく試行錯誤しながらプレーをしているという感じで、ワンプレーワンプレー考えながらやっているんだろうなというイメージで、きょねんのひかりさんまではいかないけれど、すごく展開力のある選手だなというイメージがあります。
――河野選手については
中村 河野さんは、試合中ガラが悪くなる(笑)。
一同 (笑)
中村 口がすごく悪くて。「いってーな」、「オイ!」みたいな。
河野 相手でしょ?
中村 うん。なんか不機嫌なのかなって思う。でも終わったらそんなことないから、不機嫌なわけでもないみたいな。試合中人格が変わるって言っとけばいいかな(笑)。
――自覚はありますか
河野 ありますあります(笑)。試合中にオンとオフは切り替えるようにはしてます。良く言えば。
――プレーの面では
中村 朱里はきょねんもそうだったんですけど、大事なところで決めてくれる安心感があります。自分は朱里と距離感が近くて、結構朱里の動きを見るようにしていて、朱里と連携して動くということはすごく意識していて、やりやすいし、一緒にサッカーをしていて楽しいって思える瞬間が多いです。
――奥川選手については
奥川 上げとけ(笑)。
中村 千沙は自作自演もありますけど、足の速さとか、身体能力がすごく高いので、裏に出されてヨーイドンとかになっても、あ、勝ったな、みたいな。大丈夫だな、みたいなのは早い段階から感じられる選手で、あとは声を出してくれるので、チームの流れが悪いときとか、うまくいっていないときとか、自分は萎えちゃう時が多々あるんですけど、そういう時でも鼓舞してくれたり、最後までいけると思わせてくれます。
平國 公式戦ではPK蹴らないんですけど、練習でPKがあると、かならず決める(笑)。たぶんいちばんうまいんですよ。必ずキーパーの逆を取るっていう。きのうとかもすごくうまくて、本番蹴ったほうがいいよね。
中村 絶対蹴ったほうが良い。
奥川 やめろ(笑)。
平國 怖いもん。千沙が見てきたら。
中村 怖い。
奥川 そこ?(笑)
――蹴らないんですか
奥川 監督に選ばれないからです。選ばれないときの安心感半端ないよね。あ、6番目でいいのね、みたいな(笑)。
一同 (笑)
「ことしはサッカーを楽しもうという思いだけでやってます」(平國)
今季、ケガから念願の復帰を果たした平國
――ピッチ外の雰囲気はどうですか
平國 上下関係がなくて、和気藹々とした感じです。なかみ(中村)はうるさいっていつも怒ってる(笑)。
中村 そう。朝からうるさいんですよ。せめて9時ってこのくらいの(低めの)テンションじゃないですか。これを超えてくるんですよ。部室で(笑)。
――中村選手が落ち着いているということではないんですか
奥川 中村みづきはなかなか独特な道を走っているから。時々キレポイントがわかんなかったりとか(笑)。
中村 キレてはない!キレてはない(笑)。
平國 絶対キレてるよあれは(笑)。
奥川 でもすごい不機嫌な顔をするんですよ。
平國 すぐわかるよね。
奥川 試合中もそうだけど。
平國 歩き方でわかる。
中村 試合中がそうなだけでしょ逆に(笑)。
奥川 まあでも確かにうるさいかも(笑)。
中村 そうそう。うるさい。
平國 うるさいです。
一同 (笑)
――オフの過ごし方はいかがですか。一緒に買い物とか行かれるんですか
中村 オフが月曜日で。平日だから授業とかある人もいますし。まるまるオフってことがあまりない。
平國 そうだよね。
中村 でも月曜日全休にしてる人多いよね。
――皆さんの個人的に仲のいい選手を教えて下さい
河野 みっちゃんはいないです。
中村 なんでよ(笑)。
河野 ア女とご飯行かないから(笑)。行っても早く帰りたがりそう。イメージ的に。どう?
中村 合ってる(笑)。
一同 ヤバいヤバいヤバい(笑)。
奥川 亀裂が入るよ。ヤバいよこれ(笑)。
中村 平國はなんか色んな人と。雑種だよね。
河野 でも3年生より2年生とのほうが仲良い(笑)。
平國 おーい(笑)。
中村 確かに。
奥川 きょねんの1年間のブランクがあるからね(笑)。いま2年生だからね。
一同 (笑)
平國 いやいやいや。2年生とは仲良くしてあげてる・・・
河野 仲良くしてもらってる、でしょ?(笑)
奥川 朱里もいないじゃん。
中村 そうだよ、朱里もウチ寄りだよ多分。
河野 そうかもしれない・・・
中村 だってプライベートあんまり遊んでなくない?
河野 遊ばないじゃんね。
中村 うん。
一同 (笑)
中村 まあこんだけ会ってたらもう・・・
河野 もういいよね。週6で会ってるもん。ちょっとしつこいよね。
中村 千沙もウチ寄りじゃない?
平國 ちょっと待って(笑)。みんななんか・・・
中村 ウチ寄りっていうか、平國がもう2年生なだけっていう。
平國 ちょっと待って(笑)。
中村 平國は2年生です。
一同 (笑)
――みなさん趣味などはありますか
河野 イライラしたらお金を使うっていう。
奥川 あー。してるね。
河野 なんかでっかいのを買いたくなっちゃう。
中村 急にスピーカー買ったもんね。
河野 スピーカーはBOSEのちょっと高いやつとか買いたくなったり。カメラ買いたくなったり、ipad買いたくなったり。
平國 なんかすごい大物じゃない?
――定期的に来るんですか?
河野 そうですね(笑)。
奥川 ちなみになんのイライラですか?
河野 いろいろだよ(笑)。いろいろイライラがあって。けど今回ipadを買ったのは、イライラじゃなくて、疲れたよく頑張ったみたいな。パプアの1ヶ月間よく頑張りました、ipadみたいな。
平國 なるほどね。
河野 高いもの買うのが好きです。大好きです。
奥川 あんまり無いかな・・・
平國 ウチらはせいぜい大福くらいじゃない?
一同 (笑)
河野 ケチなんですよ(笑)。
平國 怒るよほんと(笑)。
河野 みずきちゃんめっちゃケチで。ほんとにケチなんです。
一同 (笑)
平國 待って待って。
河野 これ高かったのーって言ってて。で、いくらだったのか誰かが聞いたんです。そしたら120円。
一同 (笑)
平國 おしるこにしてはってこと。
河野 120円がすごい高いらしくって。
奥川 200円台乗ってくるともうすごい(笑)。
河野 この前、柳澤の家で鍋とか食べたんですけど、その時みずきちゃんがウーロン茶とか買ってきてくれたんですけど、ケチなんで。みんなでこれ割り勘するって。いや十何円じゃんって(笑)。
一同 (笑)
平國 いやいらないいらない(笑)。
河野 それはなんか意地張っていらないとか言ってましたけど、たぶん本当はマジで欲しかったんじゃないかなと。ひとり13円みたいな(笑)。ケチですケチ。みずきちゃんはケチ。ここ絶対書いてください(笑)。ケチって(笑)。
一同 (笑)
――すごくお金に関しては几帳面なんですね
河野 あーそうですそうです。
平國 そうそうそう(笑)。
奥川 良く言えばそういうことです(笑)。
――逆にお金をかけるのはどこですか
平國 それは親にプレゼントとかしたり・・・
一同 おい(笑)。
中村 なんか良い人ぶってる。
平國 ほんとなんですこれは。そういうこともちょっと書いといてほしいですね(笑)。ケチの理由みたいな(笑)。使う時は使うって感じです。
――みなさんは趣味などにはお金はかけないんですか
奥川 趣味は読書。お金かかんないよ。図書館で借りるから(笑)。
奥川 えー、だってもう2回目は読まない。あ、マンガは買っちゃう。
奥川 趣味って言われると難しいね。
中村 あ、食べる。食べに行くのが好きかも。食べるのみんな好きじゃない?ア女の人は。
――平國選手は趣味はありますか
平國 趣味は・・・あ、かぼちゃを煮付けることです(笑)。
奥川 あー、お金かからない(笑)。
中村 かぼちゃだけで済む(笑)。
奥川 これしかできないんですよ。
中村 かぼちゃ煮付けるって言うと料理できるみたいになるんですけど、かぼちゃしか煮付けられないんですよ。
奥川 ほんとこれしかできない。
平國 きょうも煮付けたよ~って。
中村 でも食べたこと無いんですよ。
平國 じゃあ今度食べさせてあげるね。ほんとおいしいから。
中村 って言ってるんですけどね。
奥川 じゃあちょっと他のやつも煮付けてきてよ。
平國 何を煮付ければいいかわからないんだもん。
奥川 ほら(笑)。できないんですよ。
平國 言ってくれればできるよ。
――自炊されてるってことですか
奥川 違います。かぼちゃだけ煮付けてるんです。
一同 (笑)
奥川 かぼちゃを煮付けることが趣味なんです。
一同 (笑)
河野 お金かからないんで(笑)。
平國 すぐそっち持ってくじゃん(笑)。かぼちゃ高いからね。
河野 いくらいくら?
平國 にひゃく・・・
一同 (笑)
中村 もう朱里の前で高いとか言えないよ。
「自分が得点王になってチームを勝たせます!」(河野)
プライベートの話で盛り上がる4人
――インカレに向け、今のチームの雰囲気はいかがですか
中村 雰囲気・・・どう?
奥川 インカレに向けてって感じじゃない。
中村 まああと1週間だしね。
奥川 練習試合とかもあるし。でもすごいインカレって感じでもないのかな。悪くはないよね。
一同 うん。
奥川 インカレに向けて足りないこととか課題も多く残ってるから、どうしよう、みたいな(笑)。
――まだインカレが近づいてきたという実感が強く出てきているわけではないのですか
奥川 そんなに・・・。
中村 けどそろそろ実感してるんじゃない。
奥川 実感はあるよね。インカレが近づいてきてるっていう実感はあるし、あと何回試合ができるかってのはあるし。どうですか河野さん?
河野 うーん・・・残り何日っていうカウントダウンを今してるんですけど、きょねんはもっとドキドキしてたなっていうイメージで。なんかあっという間にあと8日になってしまったので・・・。けどあんまり緊張しすぎてもっていう感じなので。まあ今は緩すぎるかなって思うんですけど。一応この4人が軸となっていると思うので、自分らがもうちょっとあと1週間で締めていかなきゃいけないなって思います。
――トーナメント表を見た感想はどうですか
河野 なんとなく順当に上がりそうだなとは思います(笑)。
平國 日体とか神大とかは向こうだよね。
中村 苦しむかもしれないけど・・・。
河野 日体とか神大がこっちにいないっていうのは良いんですけど、逆にやったことがない相手が多いので。
中村 微妙なところだよね。確かに。
河野 そういうところでは微妙なところだと思いますけど。力量的には・・・。
中村 早稲田のほうが絶対上だけど、なんか緩めたらヤバいなみたいな、そういうレベルの相手が多いと思います。緊張感を持ってやっていかなきゃなとは思います。
――ことしは連覇を目指す大会になります。インカレに対する思いをお願いします
河野 きょねん優勝しちゃったので、期待値とかは高いと思うんですけど、きょねんのチームは卒業生がたくさん出ていたし、ことしとは全く違うチームなので。きょねん優勝した時にいた選手は多いので、自信は持つべきだとは思いますけど、変なプレッシャーとかを無駄に感じないようにしたいと思います。けど、やっぱりきょねんのチャンピオンとして行くところまでは行かなきゃいけないとは思うので。自分は今回、代表で結果を残せなかった分、高倉監督(高倉麻子U-20サッカー日本女子代表監督)と約束というか、結構自分から言ったんですけど、インカレで得点王になるっていうのを約束したので、個人的には果たさなければいけないところなので、個人としても頑張りたいですし、点を取るっていうのはみんながいなければできないことなので、コンビネーションをあわせて、優勝したいと思います。
中村 朱里も言ったんですけど、昨年度のインカレで優勝したということで、ことしも優勝以上しか無いという責任とか、周りからの期待もあります。関カレで日体大に負けて2位になってしまって、それはすごく残念なことなんですけど、ある意味日体大や他のチームに対してチャレンジャーという立場を取ることができると思うので、都合の良い解釈ではないんですけど、昨年度王者というプライドをもちながらも、チャレンジャー精神というものを忘れずに戦っていければ、それぞれが緊張せずに力を出せると思うし、ア女らしいサッカーというものを各々がやっていけるのではないかなと思います。個人としては、ア女に来てからあまり得点が取れていないので、ことしのインカレでは得点やアシストという数字に残る部分にもっとこだわって、結果を残していきたいと思います。
平國 きょねん、私は優勝した瞬間をスタンドから見ていて、もちろん嬉しい気持ちはあったんですけど、悔しい気持ちのほうが大きかったので、ことしはその気持ちを爆発させて、チームにもっと貢献できるような選手になれたらいいと思います。
奥川 自分もやっぱりきょねん出ていないのでいろいろ思ったし、ことしもすごくいろいろあった年だったんですけど、インカレはやっぱり全員の集大成だと思うし、ことし何がどれだけできたのかが出てくる試合になると思うので、自分はディフェンダーなので、守備としては失点しなければ負けないし、その間に攻撃の人が得点してくれることを信じて、全員ミスしますし、いろいろありますけど、それをみんなで支え合ってア女として戦っていけたら良いと思います。
――ことしのア女のここを見てほしいというところはありますか
中村 なんだろう。みんなでやってるところとか。
平國 誰かひとりとかじゃなくてね。
中村 そうそう。さっき朱里が言ったと思うんですけど、誰かひとりがすごいチームを引っ張るというより、みんなでチームというか試合を作っていく。試合に出ている人もそうだし、ベンチにいる人とか、サポートしてくれている人とかも含めてみんなで価値に向けて進んでいけるチームです。
――個人的に注目選手してほしい選手とかはいらっしゃいますか
中村 私は河野選手で。得点期待してるんで。
奥川 自分も河野選手で。
平國 自分も。
一同 (笑)
奥川 得点王になるらしいんで、そうおっしゃっているんで。
平國 頑張れ!
中村 頑張ってください。
奥川 頑張ってください。
河野 自分はヤマさんで。ことし木付(GK木付優衣、スポ2=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)が入ってきて、出たり出なかったりみたいなのが多いんですけど、自分は今回の代表合宿のワールドカップで、初めてって言っていいほどあんなに試合に出られなかったということで、ベンチにいる選手の気持ちっていうのが分かりましたし、そんな中でもキャプテンとして、ピッチの中にいる選手も、外にいる選手も、観客の人もわかるような指示を出してくれているというのは、自分のことじゃなくて本当にチームのことを考えてやってくれているっていうことを、試合に出ていても思わされますし。そういうことをやっぱりキャプテンとして今までやってきてくれて、インカレでもたぶん引っ張ってくれると思うので。
――改めて、インカレに向けて一言お願いします
河野 インカレは、自分が得点王になって、チームを勝たせます!
中村 自分も得点を取るんですけど、朱里を得点王にできるように頑張ります。
河野 アシスト王ね。
中村 じゃあアシスト王で(笑)。
平國 自分も良いクロスを上げて、朱里を得点王に・・・(笑)
一同 (笑)
河野 ほんとによくない(笑)。そればっかり(笑)。
平國 クロスを上げて得点に絡めるように、でも自分も得点したいんで、とにかく悔いのないように、一生懸命頑張りたいと思います。
奥川 しっかり安定した守備をして、攻撃陣に安心を与えつつ、ビルドアップでミスをしないように、みんなの縁の下の力持ちでいきたいと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 新庄佳恵、守屋郁宏)
終始笑顔の絶えない対談となりました!
◆奥川千沙(おくがわ・ちさ)(※写真右)
1995年(平7)8月24日生まれ。160センチ。静岡・藤枝順心高出身。スポーツ科学部3年。練習でPKがあると、必ず決めるという奥川選手。足の速さと高い身体能力を兼ね備える、ア女に欠かすことのできないディフェンダーです。素早いツッコミとノリの高さで、今回の対談を大いに盛り上げてくださいました!また、図書館で本を借りて読書をすることが趣味なんだそうです。
◆中村みづき(なかむら・みづき)(※写真中央左)
1995年(平7)8月15日生まれ。167センチ。前所属・浦和レッズレディース。スポーツ科学部3年。奥川選手によると、独特な道を走っているという中村選手。ピッチの中でも外でもクールな中村選手は、ことしのインカレでは得点やアシストといった数字に残る部分にもっとこだわっていきたいと意気込んでくださいました!
◆平國瑞希(ひらくに・みずき)(※写真左)
1995年(平7)8月16日生まれ。157センチ。宮城・常盤木学園出身。スポーツ科学部3年。昨年はケガで試合に出れない時期が続いた平國選手。ことしから念願の復帰を果たしてほぼ全試合を先発で出場し、巧みなドリブルと繊細なタッチで数々の敵を圧倒させてきました。また、お金に関してはかなりケチであると他選手から暴露され、趣味はかぼちゃを煮付けることという意外な一面も教えてくださいました!
◆河野朱里(かわの・じゅり)(※写真中央右)
1996年(平8)12月16日生まれ。160センチ。静岡・藤枝順心高出身。スポーツ科学部2年。パプアニューギニアで、高倉麻子監督(Uー20サッカー日本女子代表監督)とインカレで得点王になるという約束をしたそうです。また、趣味は高いお買い物をすることで、帰国後はご褒美としてipadを購入したそうです。昨年のインカレ決勝では、決勝点を挙げア女を日本一に輝かせた河野選手にことしも目が離せません!