今回登場していただくのは、MF熊谷汐華(スポ2=東京・十文字)、MF柳澤紗希(スポ2=浦和レッズレディースユース)、DF三浦紗津紀(スポ2=浦和レッズレディースユース)の2年生トリオ。若くしてチームの主力を担う有望株たちは、二連覇の懸かる大舞台を前に一体何を思うのか。その胸中に迫る。
※この取材は12月18日に行われたものです。
「自分たちの中にやらなきゃっていう自覚が生まれた」(柳澤)
ケガから復帰を果たした柳澤
――まずは、今季の振り返りからお願いします。優勝を果たした(関東女子リーグ戦)関東リーグを振り返っていかがでしょうか
柳澤 負けなしだったよね。全体の失点は何点だっけ。
熊谷 3点だったっけな。
柳澤 手応えは得られていたと思っていたと思っていたよね。
三浦 調子良いねって思っちゃったよね(笑)。
熊谷 そうだね(笑)。
柳澤 思っちゃった(笑)。
三浦 調子に乗っちゃった(笑)。
柳澤 最初の方はなかなか点が入らなくて、最少失点で勝ち点だけ取っていたみたいな感じだったんですけど。いきなりすごかったよね。一試合で6点とか取って。
――そのあたりで慢心してしまったということでしょうか
熊谷 した(笑)。
三浦 うん(笑)。
柳澤 ぶっちゃけしました(笑)。
――そうした慢心は、どの試合に影響したのでしょうか
柳澤 関カレ(関東大学女子リーグ戦)です。
――関カレで首位を争った強豪の日体大に対してもそうした感情が出てしまったのでしょうか
柳澤 どんなメンツで来るかは分からなかったしね。
熊谷 強いっていうのは分かっていたんですけど、そこまでの相手とやったことがなかったからちょっと対応しきれなかったというか。
三浦 こんなに強いんだ、って。
――関東女子選手権兼皇后杯全日本選手権関東予選(皇后杯予選)に関して、何か印象に残っていることはありますか
柳澤 ケガしてた(笑)。
三浦 オルカ(オルカ鴨川FC)に負けたのか。
柳澤 すごかったからね、天候が。
熊谷 横なぶりの雨でね。まあ、雨のせいにしちゃいけないんですけどね。
柳澤 うん。でもまあ、あれだね。ちゃんとした天気でもう一回やりたいね。
――皇后杯予選は5位という結果でしたが、皇后杯全日本女子選手権(皇后杯本選)出場権が得られて良かったと感じたのか、それとも去年の優勝という結果と比べて悔しさが残ると感じたのか、どちらでしょうか
熊谷 優勝するのが当たり前だと思ってしまっていたから、5位は…っていう印象があります。
――皇后杯本選に関して、何か印象に残ったことはありますか
三浦 ノジマ(ノジマステラ神奈川相模原)に勝ちたかった。
熊谷 そうだね。
三浦 勝てるのかなって思ったよね。
柳澤 あと5分あれば、時間があればってね。
――なでしこリーグ2部覇者と対等に渡り合えたということは、手応えにつながるのではないでしょうか
熊谷 前半と後半でうちらのプレーが違ったかなって。
三浦 本気になれば戦えるなっていうのは感じたかな。
柳澤 スイッチが入ればね(笑)。
熊谷 スイッチが入るのが遅かったね(笑)。
三浦 危機感というか、劣勢に立ったっていうのもあるし、負けたら終わりだったので、行くしかないっていうのをチームで共有していたので、戦えていたなっていうのは思います。
――以上の四大会の結果を、チームとしてどのように捉えていますか
柳澤 滑り出しが良かった分、ちょっと後半に苦しい展開が続いたかなっていう感じです。
熊谷 あの勢いのままずっといけたらよかったんだけど。
柳澤 なかなか難しいですね。
――個人としてのパフォーマンスはいかがでしたか
熊谷 夏休み前にケガをして、夏休みの間全然サッカーをできなかったので、そのときにチームを外から見るではないですけど、そういう視点を持てたことは、自分からチームに発信することに関してプラスにはなったかなと思います。思ったことをプレーとかに出していくことが、今シーズンは初めの方はできなくて。最近はどんどんできるようになってきたんですけど、それを最初からしていたらよかったかなと思います。
――ケガを経験したことは、今までにありましたか
熊谷 いや、あまりですね。
柳澤 あのとき珍しく長期離脱だったね。
熊谷 1か月くらいサッカーをやらなかったのは初めてだったので、得るものが多かったです。
――柳澤選手はいかがでしょうか
柳澤 自分もことしはケガをしないっていうことを目標にしていたのですが、変なケガが多くて(笑)。夏休みには指を骨折していたし。指はサッカーをやるにはあんまり関係なかったんですけど。そのあとに腰の分離症をやって、少しのリハビリもできない期間が1か月くらいあって、個人的には厳しいシーズンでした。ただ、一番年下じゃなくて、2年生という後輩のいる立場なので、いいお手本になれるようにチームのことを考えた行動が去年よりはできたかなって思います。腰のケガによって、メンタル面もそうなんですけど、自分の体に対して向き合えたかなって。なのでインカレまでに調子を上げていきたいと思います。
――ケガを経験していくうちに、ケガに対する対策も確立していったのでしょうか
柳澤 腰だったので、日常生活も厳しかったので、ちょっとプールに通って(笑)。ケアとかにも時間を掛けました。意識的には変われたかなって思います。
――三浦選手はいかがでしょうか
三浦 私はほとんど試合に出させてもらいました。去年は4年生に支えられた中で、自分は挑戦をたくさんできていた年だったんですけど、チームの中で自分たちがやっていかないといけないという状況なので、去年とはまた違うプレーになっているかなって思います。去年はひかりさん(高木ひかり、平28スポ卒)がいたので、ひかりさんに当てれば何かしてくれるっていう感覚だったんですけど、今は自分がロングフィードやパスで攻撃を組み立てていったりしていかないといけないっていうのがあります。
――現在、チームの主力を2、3年生が担っている状況ですが、チームの雰囲気も変わってくるのでしょうか
熊谷 自分たちの中にやらなきゃっていう自覚が生まれたっていうか。去年は頼りっぱなしだった印象があったけど、ことしは自分たちからやっていかなきゃっていう気持ちが強くなったような気がします。
柳澤 そうだね。何も分からなかったから、去年は。
――そうした状況がピッチの内外での成長につながっているのでしょうか
三浦 外では自由だけどね。
柳澤 まじで自由(笑)。
熊谷 (笑)
――FW河野朱里選手(スポ2=静岡・順心藤枝)がU20代表から帰ってきて、チームの雰囲気が締まったとうかがいましたが
柳澤 朱里に頼っている部分もあったので。1か月離れたけど、朱里も向こうで頑張っているだろうし、もちろん朱里に負けないように個人としても成長した姿を朱里にも見せつけたいなと思いました。
「(二人とも)クラブチームの出身だから怖いのかなって」(熊谷)
今季ほとんどの試合を先発で出場した三浦
――チーム全体として仲が良さそうなア女ですが、学年での仲の良さはいかがでしょうか
柳澤 仲は良いです。
三浦 良いんじゃない。
熊谷 うん。
柳澤 学年も仲良いけど、他学年との関わりもア女はすごいなって。
熊谷 独特だよね。
――上下関係はないのでしょうか
柳澤 うん、ない。
熊谷 いいのかね(笑)。
柳澤 上の人にはどう思われているのか分からない(笑)。
三浦 怖い怖い(笑)。
――下の代からも積極的に上の代にコミュニケーションを取るのでしょうか
柳澤 いきますね。
熊谷 うちらっていうか、さきが(笑)。
柳澤 まあ、私はいきますね(笑)。
――そのあたりは人によるのでしょうか
柳澤 そうですね。でも、下から来られた方が楽じゃない?
熊谷 まあ、そうだね。
――上も下もいる立場だと思いますが、どちらと接する方が得意ですか
三浦 絶対上。下は全然(笑)。
柳澤 ア女はみんなコミュ障だから(笑)。
三浦 下が来てくれないと、自分からはいかない。
柳澤 最近世話見れるようになった感じ(笑)。
熊谷 おそ(笑)。
――上の方が得意というのは、高校時代からですか
熊谷 私は十文字高校で、上下関係ががちがちのところなので、その名残もあってなかなか自分からいけないんです。
柳澤 かなりこれでも緩くなったんですけど、まだ縛り付けられている感じがあるかなって思います(笑)。
――出身校によってそのあたりは変わってくるのでしょうか
柳澤 変わるよね。
――ユースの出身だとどうでしょうか
柳澤 あんまりないよね。
三浦 ない。(ア女と)同じ感じかな。
柳澤 多少は高校の方があったかなって感じ。ア女は自由だよね。
――ア女はよく全体でイベントを催しているとうかがいますが、最近は何かやりましたか
柳澤 きょうクリスマスパーティーやりました(笑)。
――具体的には何をするのでしょうか
三浦 プレゼント交換。
柳澤 ビンゴとか、みんなでケーキ作ったりとか。
――プレゼントは何をもらったのですか
熊谷 私は、スマホに付けるリングみたいな。分かりますか。指を通して落とさないようにするやつをもらいました。
柳澤 自分は、写真立てと、ストローで作ったメガネみたいなやつ。
一同 (笑)
柳澤 めっちゃ長いストローで作ったメガネ。メガネかけながらストローで飲む、みたいな(笑)。
熊谷 絶対きょうしか使えないじゃん(笑)。
柳澤 肺活量というか、吸う力が(笑)。
三浦 私は無印の食べものとか入っていました。
――逆に何をプレゼントとして準備したのでしょうか
熊谷 私は無難にスリッパです。
柳澤 自分はパックを。20枚1000円みたいなやつを買って、とりあえず20枚入れときました(笑)。
三浦 私は自分がしたかったから米粉パックを買いました。
――自分に当たらなくて残念でしたね
三浦 全然当たらないですね(笑)。
一同 (笑)。
――せっかくの機会なので、互いに気になることがあれば今聞いてみてください
熊谷 やせた?
柳澤 え、ありがとう。
三浦 やせたよね。
柳澤 これ、ちゃんと聞いててくださいね(笑)。腰をやってから、体を改造しようと思って。伏見にあるプールに通い始めたんですよ。プールはすごいのでみなさんにおすすめしたいです。
熊谷 フィジカルのあった日とか、練習のあとプール行ったりするんですよ。
柳澤 でも、本当にケガしませんよ、プールは。
三浦 必要ない、必要ない(笑)。
熊谷 高齢の方と一緒に泳いだりしてね(笑)。お友達?(笑)
柳澤 おばあちゃんのお友達とかもできるので。
――周囲の高齢者の方と交流するのですか
柳澤 交流します(笑)。
一同 (笑)。
柳澤 女子サッカーしてる人って、年配の人に好かれやすくて。
熊谷 それはあるかも。
柳澤 めちゃめちゃ良くしてもらってます。プールではいい出会いがあります(笑)。
一同 (笑)
――プールでのメニューは決めているのでしょうか
柳澤 泳ぎます。自分のノルマを決めて、最低ここまで泳ごうっていう感じで。
――1日何時間くらいやっているのでしょうか
柳澤 夜遅かったりするので、5往復×3くらいやろうみたいな感じで。独自のメニューをこなしてます。
――夜が遅いというと、練習のあとだと思うのですが。体力的なきつさは感じないのでしょうか
柳澤 自分との戦いみたいな(笑)。
三浦 ストイック(笑)。
柳澤 ストイックなんですよ(笑)。
熊谷 特茶飲んでるし。
柳澤 そうなんですよ、特茶飲んでる。青汁も飲んでます(笑)。(やせた)って言ってくれる人もいるんですけど、
三浦 自分から言ってる。
熊谷 それもあるんですけど(笑)、まだ辛口の人はア女にいっぱいいます。見返してやりたいですね。
――熊谷選手に聞きたいことはありますか
柳澤 何個バイトしてるの?
熊谷 今は、3個。
三浦 バイター。
柳澤 やばくない?
熊谷 カレー屋さんと、(三浦と)一緒に始めたB&Dっていうスポーツ屋さん。あと、サッカースクールやってて。カレー屋さんが入れないので…
柳澤 やめちゃうの?
熊谷 やめちゃうかもしれない。けど、やめないかもしれない。なので、オフの日はバイトにすべてを捧げている感じです。オフの月曜と、ウェイトの水曜と、あとは土曜の週3くらいでやっています。
柳澤 バイターだよ、それ。
三浦 バイタ―。
熊谷 午前と午後で違うバイトしてるみたいな。
――サッカースクールのバイトとは、ユニークですね
熊谷 楽しいです。時給がめっちゃ良くて。だから続けているみたいな(笑)。
柳澤 どうせ金だろ(笑)。
熊谷 本当に自給が良くて。これもア女の2年の阿部由希子(スポ2=宮城・聖和学園)って子と一緒にやっています。子供はあまり好きじゃなかったんですけど。
柳澤 言うな言うな(笑)。
熊谷 末っ子なので、年下の面倒の見方が分からないから、子供との接し方が分からなくて。あまり得意ではなかったんですけど、接してみたら意外と可愛くて、結構楽しいです。
――子供というと、どれくらいの年齢の子ですか
熊谷 幼稚園から小6までです。広いっちゃ広いです。
――小6くらいになると生意気な子もいるかと思いますが
熊谷 いますね。ちょっといらっとしますけど(笑)、そこはもう大人の対応をするようにしています。
――去年はバイトをして稼いだお金を服に使っていると言っていましたが、ことしは何に使っているのですか
熊谷 ことしは、2月にハワイに行きます。
三浦 イェイ!
柳澤 (三浦は一緒に)行くんですけど。(私は)行かないんですけど。
熊谷 さつきと私を入れてあと4人で行くんですけど、そのために今稼いでます。必死ですね。
――三浦選手に聞きたいことはありますか
柳澤 どうせ、バイト辞めるんでしょ?
三浦 辞めないから!(笑)
一同 (笑)
三浦 やる!頑張る!
柳澤 辞めるよ、絶対(笑)。
三浦 私結構バイト辞めるキャラなので。2、3か月で辞めます。
熊谷 そんなにもつ?
柳澤 盛ってるよ(笑)。
三浦 嘘でしょ(笑)。
柳澤 3か月もやってないでしょ。1、2か月で辞めていく。
三浦 覚えられるまでに辞めたりします。1回(仕事を)覚えたんですけど、無理だって思って辞めました。
――職歴をうかがってもよろしいですか
三浦 吉野家やって、スポーツジムやって、今はB&Dをやってます。
――B&Dは大丈夫そうですか
柳澤 一緒なら。
三浦 大丈夫かな。
柳澤 大体シフトに入るときも二人で合わせて入っているので。
三浦 逆に、うちが辞めたら気まずいでしょ?
柳澤 気まずい。辞めるときは一緒でしょ。
――バイトを変えるのは面倒ではないですか
三浦 めんどくさいですね。写真も撮らないといけないし。でも、向かないなと思って辞めます。吉野家って忙しいんですよ。歩くなって言われるんですよ(笑)。でも、走るなって。走るな歩くなって(笑)。早歩きです(笑)。
熊谷 しんど(笑)。
三浦 っていうか、(柳澤は)バイトどうしたの?
柳澤 もう辞めました(笑)。居酒屋。朝バイト始めます。スーパーの品出しみたいなの。めっちゃ自給良いらしくて、それも結構おばちゃんが多いみたいなので。
熊谷 得意なおばちゃんね(笑)。
柳澤 老けそう(笑)。
――ご高齢の方とはどのようなお話をしますか
柳澤 一方的に向こうが話してきてくれるので。笑って、よいしょみたいな(笑)。そんな感じで話していれば自然と時間が過ぎているので。捕まって厄介なおばちゃんもいるんですよ。でもまあ、基本良い人なので。
熊谷 仲良くなって損はないもんね。
――お互いの第一印象をうかがってもよろしいですか
熊谷 覚えてる?
三浦 陰キャだなって思った。ずっと静かにしていくんだろうなって思ってた。
柳澤 人見知りなんだろうなとは思った。
熊谷 それは間違ってないね。喋ってくれないと、自分からはいけなくて。
柳澤 ア女に入る前、誰か知ってた?
熊谷 知らない知らない。
柳澤 でも、ゆっこと一緒にいたイメージ。
熊谷 共通の知り合いの人がいたから、それで知ってたけど。ゆっことは直接の関わりはないけど、ゆっこも知ってる人いないって言っていたから、私も知ってる人いないんだって言って、ぼっち同士が集まったみたいな(笑)。
――今の印象はいかがですか
柳澤 十文字っぽいところもあるくせに、意外と適当なところもあるみたいな。
三浦 うちらの学年、基本的にみんな適当だよね。
――柳澤選手の第一印象はいかがでしたか
三浦 6年間ユースでやってきたんですけど。
柳澤 全然覚えていない(笑)。
三浦 覚えてないよね(笑)。
柳澤 中1のときだよ(笑)。覚えているわけないわ(笑)。
熊谷 二人とも一緒になっちゃうんだけど、レッズだから、上手いんだろうなって。怖かった。私が高校だったので、クラブチームの出身だから怖いのかなって。
柳澤 でも、逆も言えるよ。高校サッカー組も怖いよね。日ノ本とか。ユースってテレビでやらないんですよ。高校サッカーは特集されていたので。朱里とか、テレビ越しで観ていた人がいる、みたいな(笑)。
三浦 朱里は怖かった。
――今の印象はいかがでしょうか
柳澤 (三浦は)変わったと思う、私は。
三浦 何が変わったの(笑)。
柳澤 いい具合に適当になった。
三浦 間違いない(笑)。もういいやって思えるようになった。
熊谷 しっかりしてたもんね。
三浦 しっかりしているわけでもない。なんだろうな。いろんなことに、いろんな感情を持ち過ぎていたので。いちいち感情を持っちゃってた(笑)。いらいらもしたし、落ち込んだりもしたし。
柳澤 ヤンキーです、ヤンキー(笑)。
三浦 そういう意味じゃないじゃん(笑)。今は、いいやって。
――何か変わるきっかけはありましたか
柳澤 なくない?変わったかなとは思うけど。うちらのおかげ?(笑)
三浦 ありがとうございます!(笑)
「(インカレ)4連覇を目指す権利を持っている」(三浦)
インカレでは自分にしかできないプレーをしたいと意気込む熊谷
――ここからはインカレについてお話をうかがっていきたいと思います。現在、インカレへ向けてチームの状態はいかがでしょうか
熊谷 良くはなってきてるよね。
柳澤 一時期よりかはね。
熊谷 メンタルトレーナーの方に講義を3回していただいて。それで、試合中も練習中もコミュニケーションが増えて、関わりが増えたよね。プレーの面でもそれ以外でも、話す機会が増えました。
三浦 確かに。
――インカレで4年生の方は引退となりますが
柳澤 4年生の思いっていう、ア女独自の特集が一人一人読んでいると、じーんと来ちゃうというか。普段言葉にしていない分、ああいうところで文にしているのを読んで、やっぱり4年生は4年生だなって。考え方とかちゃんとしているし、自分はまだまだ子供だなって。
――インカレでも主力を担うことになると思いますが、自分に求められるプレーは何だと思いますか
熊谷 私は突破をすることがすべてなので、左サイドを支配して、ドリブルもするし、シュートも撃つし、パスも出すし、守備もして走りまくるっていうことが求められていると思います。去年よりも守備への意識も自分の中で高まっています。良い守備をできているときほど、攻撃も良い方向に持っていけることが多いので、それをインカレでもやっていきたいです。
柳澤 あんまりしお(熊谷)みたいにスピードもなくて、派手なプレーはできないんですけど、自分の個性を生かして、チームに何かしらの良い影響を与えられるようにしたいです。
三浦 トーナメントなので、最悪PKに持っていけたら負けないと思うので。しっかり耐えるところは耐えて、攻撃に行き詰っていたら、セットプレーで得点してチームを救うというのが目標です。
――インカレで鍵となる選手、あるい個人的に活躍を期待している選手はいますか
熊谷 私はMF平國瑞希ちゃん(スポ3=宮城・常盤木学園)がキーマンだと思います。逆サイドのサイドハーフで、ポジションが同じなんですけど、プレースタイルは自分とは違くて、キレキレのドリブルをして、点も取れるし、アシストもできます。ボールを持つと何かをやってくれるような気がするので、そういう点に関して期待しています。
柳澤 やっぱり、朱里かな。代表を経験してから、姿勢とかも変わったし。責任感がすごく強くなったなって感じます。得点だけじゃなくて、周りを生かすプレーが最近増えてきたので、得点は期待したいですけど、良い影響を与えてくれるんじゃないかなと。世界を見てきたので、やってくれると私は思います。
三浦 みっちゃん(中村みづき、スポ3=浦和レッズレディース)ですかね。いつも頼りにしているんですけど、相手からすると怖い得点や、最後の仕事ができる大会になって欲しいです。苦しいときに点を取ってくれるっていうのを期待してます。
――最後にインカレへ向けての意気込みをお願いします
熊谷 去年やはり優勝しているということで、連覇が懸かっていて、プレッシャーは大きいですけど、その中でも絶対に負けたくないという気持ちは強いです。自分にしかできないプレーを出していくっていうのをやっていきたいし、何より、楽しむことを忘れずにやっていきたいです。緊張やミスにびびって何もできないとかではなくて、楽しむっていう姿勢でやれたら自然と結果もついてくる気がするので。良さを出しつつ、結果を出すという感じでやっていきたいです。
柳澤 去年との立場からは変わってきました。自分が試合を決めてやるっていうくらいの気持ちをもって、連覇っていうプレッシャーもあると思うんですけど、去年は去年、ことしはことしなので。メンバーも変わってるし、もちろん相手も変わっているので。2016のア女として、最後にみんなで笑って終わるために自分の力を精一杯出せればいいかなと思います。
三浦 私たち2年生は、去年優勝して、4連覇を目指す権利を持っていると思います。そこが今一番意識したいことです。とりあえず、まずは連覇しないといけなので、内容も結果もこだわって、良い大会にしたいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 佐藤諒)
若くしてチームを支える2年生トリオにインカレでも注目です!
◆熊谷汐華(※写真左)
1996年(平8)5月24日生まれ。身長160センチ。東京・十文字高出身。スポーツ科学部2年。ハードな練習をこなしながら、週3でアルバイトに勤しむというタフさを持つ熊谷選手。柳澤選手と三浦選手にもバイタ―と評されていました。そのタフさで、インカレでも左サイドを駆け回ります!
◆三浦紗津紀(※写真右)
1996年(平8)6月16日生まれ。身長162センチ。浦和レッズレディースユース出身。スポーツ科学部2年。とても勝気な三浦選手。「私たち2年生はインカレ4連覇を目指す権利を持っている」と力強く語ってくれました。ぜひ、4連覇の足掛かりとなる2連覇を達成していただきたいですね!
◆柳澤紗希(※写真中央)
1996年(平8)5月5生まれ。身長156センチ。浦和レッズレディースユース出身。スポーツ科学部2年。ケガのリハビリのために通ったプールで、高齢の方とお友達になったという柳澤選手。持ち前の朗らかさで、年齢差もなんのその。ピッチでもそのコミュニケーション能力を生かして、チームに良い影響をもたらします!