皇后杯全日本女子選手権関東予選(関東予選)2回戦。皇后杯本戦の切符を獲得するまであと2勝に迫ったワセダであったが、前半は多くのチャンスをつくるも決め切れずスコアレスで折り返す。後半は一転、相手ペースとなり防戦一方に。流れを変えられずセットプレーとカウンターから2失点を喫し、0-2で敗退。皇后杯本戦出場を逃すという、まさかの結果となった。
前日に強豪・横浜FCシーガルズを撃破し(○3-1)波に乗るワセダ。台風の影響から冷たく降りしきる雨の中、関東予選2回戦は関東学園大との対戦となった。今季の関東女子リーグ戦での対戦戦績は1勝1分(△0-0、○4-3)、決して楽な戦いとはならないことが予想された。開始10分、先にファーストシュートを繰り出したのはワセダ。課題となっていた立ち上がりから「アグレッシブにプレーできていた」(DF堀川玲奈、スポ4=ジュブリーレ鹿児島)と話すように、徐々に相手陣地で攻撃する時間を増やしていく。雨で滑りやすいピッチではあったが、DF大島瑞稀(社3=宮城・常盤木学園)を中心に積極的な飛び出しから裏へ抜け出し、多くのチャンスをつくる。しかし最後の精度に欠けなかなかゴールに迫ることができない。先制点が欲しいところであったが、決定的な場面を迎えられないまま0-0で前半を折り返す。
前半、得意とする機動力から多くのチャンスをつくる大島瑞
すると後半は一転、試合の主導権は関東学園大に。激しさを増した降雨から足元でボールを収められず、ワセダが得意とするポゼッションサッカーを展開できない。自陣に押し込まれる時間が続き、危険な状況から抜け出せないまま57分、直接FKからの浮き球をクリアし切れず押し込まれ失点。ここから奮起し「取り返そうと前掛かりに」(MF権野貴子、スポ4=宮城・常盤木学園)なるワセダ。しかし前線でパスをつなぐことができず、次々とボールが奪われてしまう。『負けたら終わり』のトーナメントという焦りから普段のプレーができない。そんな中、この日最大のチャンスが訪れたのは77分。FW一原梓(スポ4=宮城・常磐木学園)が振り抜いた渾身のシュートはバーを直撃、惜しくもゴールとならず。なかなか追いつくことができず迎えた後半ロスタイム、悪夢が訪れる。スローインから受けた相手MFが左サイドを駆けあがり、前掛かりになっていたワセダはカウンターに対応できず突破を許す。「まさかあそこであれが入るとは」(DF堀川玲奈、スポ4=ジュブリーレ鹿児島)。コーナーフラッグ付近、角度のないところから放たれたシュートはゴール左上に突き刺さり、万事休す。試合終了のホイッスルとともにワセダの2回戦敗退が決定した。
試合を終え、涙をこらえ切れないワセダ
皇后杯出場を逃すというまさかの結果に涙を流した選手たち。肩を落とし、口々に語った「悔しい」の一言に、まだ現実を受け入れられない様子が伺えた。しかし、下を向いてばかりはいられない。『皇后杯優勝』という目標を失ってしまったいま、残された挽回のチャンスはただ一つ、『全日本大学選手権優勝』のみ。前を向いてまた一から積み上げていき、最後には笑って終われるように。ワセダの思いはただ一つ、「全てを懸け」(小野田)臨む――。
(記事 芦川葉子、写真 中澤奈々)
スターティングメンバ―
皇后杯関東予選2回戦 | ||||
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早大 | 0 | 0-0 0-2 |
2 | 関東学園大 |
【得点者】(早) (関)57石川、81豊嶋 |
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 前所属 | 学部学年 |
GK | 1 | 三田一紗代 | 京都精華女子 | 社4 |
DF | 3 | 大島茉莉花 | 鹿児島・神村学園 | スポ4 |
DF | ◎4 | 小野田莉子 | 宮城・常盤木学園 | スポ4 |
MF | 6 | 松川智 | 大阪桐蔭 | スポ3 |
MF | 7 | 高木ひかり | 静岡・常葉学園橘 | スポ3 |
MF | 8 | 権野貴子 | 宮城・常盤木学園 | スポ4 |
FW | →75分 | 一原梓 | 宮城・常盤木学園 | スポ4 |
MF | 10 | 正野可菜子 | 兵庫・日ノ本学園 | 社3 |
MF | →62分 | 山本摩也 | スフィーダ世田谷 | スポ3 |
FW | 11 | 川原奈央 | 兵庫・日ノ本学園 | スポ2 |
FW | →62分 | 平國瑞希 | 宮城・常盤木学園 | スポ1 |
DF | 12 | 大島瑞稀 | 宮城・常盤木学園 | 社3 |
DF | 17 | 堀川玲奈 | ジュブリーレ鹿児島 | スポ4 |
DF | 23 | 奥川千沙 | 静岡・藤枝順心 | スポ1 |
◎はゲームキャプテン 監督は福島廣樹(昭45教卒) |
コメント
DF小野田莉子主将(スポ4=宮城・常盤木学園)
――試合を終えて率直な感想をお願いします
『皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)優勝』ということを目標に掲げてきたんですけど、まず皇后杯に挑戦できないということが本当に悔しいです。
――関東学園大には今季苦戦している印象ですが
もうことし2回対戦しているので力があるチームだというのは分かっていたし特徴も分かっていたんですけど、結果として0-2で負けてしまいました。
――前半は立ち上がりから多くのチャンスをつくれていましたが
注意していた立ち上がりは良い入り方ができて、でも時間によっては押されていた時間もありました。自分たちの流れにもっていけた時間帯もありますが、なかなかシュートは打つものの決定的なシーンはつくれなかったかなと思います。
――ワセダの流れにできていた前半に先制点を奪えなかったのが後に響いてしまったというところでしょうか
トーナメントなのでできれば早い時間に決めるという試合運びがしたかったんですけど、相手も頑張ってきていたので厳しい試合になりました。その結果後半のところでなかなか自分たちのペースにできなかったかなと思います。
――ハーフタイムには後半得点を奪うための具体的な指示はありましたか
雨だからいつも通りのつなぐということはあまりできないと思って、シンプルな展開の中で相手よりボールに対する執着心というか、球際の強さを見せて、最後は泥臭くでもいいから点数を取ろうというのを話していました。
――しかし、後半は入りの部分から相手のペースになってしまいました
雨が強い中で、いつも通りボールを回すというサッカーはできなかったと思うんですけど、そういう中でハイボールの競り合いやそれに対する反応というのが相手の方が速くて、ボールを奪ってもなかなか収められずにまた相手のボールになってしまうという時間が多くて、思うように前に運べませんでした。
――セットプレーからの失点でした
セットプレーの対応というよりは、その時間帯が本当に危ないなって感じていました。耐えなきゃいけない時間帯というのは分かっていたんですけど、その中で失点してしまったので、本当にもったいないというか…。どうにかして自分たちのペースに、相手の勢いを跳ね返せたら良かったなと思います。
――失点後は気持ちを出して前に向かう姿勢やプレーが多く見られましたが、なかなか前に運ぶことができませんでした
FWや中盤の選手にボールが当たった時に相手がしっかりプレスにきていて、そこでためをつくれずに奪われてまた攻撃されるということが多くなってしまいました。こういうピッチ状態の中でも、相手に負けないでしっかりためをつくることであったり、後半最後の方にチャンスも何本か連続でつくれていたので決め切る力であったり、というのを今後つけていきたいと思います。
――裏を狙ってDF陣からロングボールを供給する場面もありましたが、なかなか前線の選手との連携が取りづらかったのでしょうか
もっと逆サイドまで飛ばせれば良かったんですけど、思うようにボールを飛ばせませんでした。ボールが水を吸って重くなってしまっていたのもありますし、そういう中でももっと狙いをもって、この人めがけてというのを見つけられたら前の人ももっと受けやすいのかなと思います。
――追い付こうと前掛かりになっていた中で、2失点目はまさかのというかたちでした
相手に勢いに乗らせてしまったなという感じです。
――今季を振り返ると、先制点を奪われたりビハインドの状況からでも逆転する試合が多くありました。きょうなかなか追いつくことができなかった原因は
最初失点してからまだ20分あったので絶対に返せると思っていたし、勝てると信じていたんですけど、トーナメントの焦りであったりこういうピッチ状況という中でなかなか思い通りにボールを運べなくて…という感じです。
――終盤はチームに焦りが見られたのでしょうか
最後の方はロングボールで単純な展開からゴールに迫ろうという中でチャンスをつくれたのは良かったんですけど、あともう一つ最後相手より強くゴールにいけたら良かったです。
――皇后杯本戦への出場は途絶えてしまいましたが、これからまだ大会が残っている中で今後に向けての目標をお願いします
大きい目標は『皇后杯とインカレ(全日本大学選手権)の優勝』としてやっていた中で、もうそのうち一つがなくなってしまいました。本当にインカレ優勝しかないので、そこにどれだけ懸けてやれるかというか、もう全てを懸けてやっていきたいなと思います。
GK三田一紗代副将(社4=京都精華女子)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
悔しいという一言でしかないです。
――前半は安定した守備で無失点でしたが、後半は立ち上がりから関東学園大のリズムになってしまいました
後半の立ち上がりからしっかりやろうということだったのですが、相手はしっかりパワーをもって戦ってくるチームだったので、そこが私たちが負けていたところで、結果にも影響したところだと思います。
――前半はスコアレスドローで折り返しましたが、ハーフタイムで話し合ったことはありますか
とりあえず気持ちで負けないという点は一番大きかったです。時間はあるからしっかりと戦おうということも言っていました。
――セットプレーからの1失点目を振り返って
カベをつくる時点でベンチからそんなに人数はいらないという指示をもらって減らしたのですが、そこでしっかり自分の意思を持ってやらなければいけないなということは一つありました。それと、ボールに対するパワーが相手の方が強かったなというのが印象です。
――2失点目は角度のないところからシュートを決められてしまいました
その選手は足が速いと分かっていたのですが、ケアができなくて簡単にそこに通されてシュートを打たれてしまいました。攻め込むのはいいのですが、そこのケアの部分がしっかりとできていなかったので、自分もシュートに対してもっとチャレンジをしていかなければならないなと感じました。
――雨という天候はプレーに影響しましたか
もともとこのピッチはやりにくいピッチではあったのですが、雨が降ってさらにやりにくくなったということで対応できてなかった部分があるなと思います。
――この試合により皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)の出場権がなくなってしまいました
私たちは『皇后杯、インカレ(全日本大学女子選手権)優勝』ということを目標に掲げていたのですが、その舞台に立つこともできなくなったという点でとても悔しいとしか言いようがないですし、4年生としてチームを引っ張っていけなかった自分たちの力のなさが表れた試合だったかなと思います。
――今後に向けての改善点はありますか
まだ関カレ(関東大学女子リーグ戦)も2節ありますし、インカレも続いてあるので、絶対にそこでは落とさないようにチームでしっかり高めていきたいです。目標を達成できるように、チーム一丸となって戦っていきたいと思います。
MF権野貴子(スポ4=宮城・常盤木学園)
――試合を終えて、いまのお気持ちをお願いします
目標にしていた『皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)優勝』ということを達成できなくなってしまったので、一番は悔しいです。
――相手の関東学園大は今季苦戦している相手でしたが、3戦目となるきょう対戦してみての印象は
(関東女子リーグ戦第12節、○4-3では)失点して追いついてという戦いで、立ち上がりからしっかり自分たちのプレーをして先制点を取って良いかたちでもっていこうという風に臨んだんですけど、なかなかこういう天気では思うようなプレーができなくて、苦しい戦いでした。
――前半は多くのチャンスをつくっていきました
立ち上がりは良いかたちで入れたんですけど、そういう良いときに得点を取れなくて、シュートも打てるところで打てなかった場面があったので、今後はもっと貪欲(どんよく)にシュートを打っていきたいなと思います。
――やはりそういう良い時間帯で先制点を奪えなかったのが、後半の失速につながってしまったのでしょうか
本当に良いときに点を取れないと、自分たちも焦ってしまって、相手の勢いもあって受け身になっていきました。前掛かりになっている良い時間に点が取れないとこういう試合になってしまうのかなと思います。
――後半はなかなか攻撃に転じることができず、守備に回る時間が多くなってしまいました
相手の勢いを跳ね返すことができなくて、裏返そうということは言っていたんですけど、逆にそれが縦に速すぎてボールを収めることができなくて。そういったときに前に跳ね返すのも大事なんですけど、FWとして前でボールを収めて後ろの上がりを待つというプレーをしなくてはいけなかったです。
――雨でさらにピッチの状況も悪くなっていた中で、足元で収められずラインを上げることができなかったのでしょうか
スリッピーですし、足元もボコボコしている部分があったので、ミスはできないという気持ちはあったんですけど、そういう状況でなかなか中盤とかもいつも東伏見でやっているような、思うようなプレーはできていなかったかなと思います。
――後半はチャンス自体をなかなかつくれずに、失点してしまいました
1失点してからは取り返そうという気持ちをもってみんなで前掛かりになっていってたんですけど、2失点目は本当に一瞬のカウンターでした。前掛かりになることも大事ですけど、もっとリスクマネジメントという部分も考えなければいけないかなと思います。
――今後の目標をお願いします
(皇后杯の他に)もう一つ目標にしてる『インカレ(全日本大学選手権)優勝』を達成するために、残りの関カレ(関東大学女子リーグ戦)など勝ちにこだわっていきたいです。
DF大島茉莉花(スポ4=鹿児島・神村学園)
――きょうの試合を振り返って
最終的に点が取れずに勝てなくて、皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)出場できなかったことが悔しいです。来ていなかった選手たちもいるので申し訳ない気持ちです。
――悪天候の中での試合でしたが、試合に出た影響は
ワセダのつなぐサッカーというのができませんでした。その中でもチャンスはあったと思うのでそこを取れなかったことは悔しいです。
――前半はチャンスがあっても得点が決まらないという印象でしたが
相手のGKの身長が低いというのもありましたし、こういう状態の悪いピッチだったのでチャンスの中でもっとシュートを打つべきだったのかなと思います。
――以前から課題となっている後半の立ち上がりについて
ずっと課題にも立ち上がりの部分が上がっていて意識はしていたのですが、ワセダのプレーができないピッチというのもあったので、もっと大きくやっていかなきゃならないと思いました。
――セットプレーでの失点について
最初の頃はセットプレーでの失点が多かったのですが、改善できてきていた部分でした。しかし、2回連続でFKを与えてしまったことは敗因にもつながっているのかなと思います。
――守備全体を振り返って
全体的にもっと開始から相手やボールにいけてなかったのかなと思います。
――皇后杯の出場を逃してしまったことについて
もう皇后杯に出場する事ができないことになってしまい、残すはインカレ(全日本大学選手権)だけなので、そこで目標である優勝を達成できるようにやり直して行きたいと思います。
FW一原梓(スポ4=宮城・常磐木学園)
――きょうの試合を振り返って
勝てたはずの試合を落としてしまったということで、誰のせいでもなく自分たちのせいなので、もうこのようなことがないようにしたいなというのがいまの心情です。
――前半ベンチから見ていて思ったことは
決められなかったという部分もありますが、相手のコートまでいくけどゴール前までいけないというシーンが多くあったと思うので、そこが課題だと思います。
――出場の際の指示はありましたか
特になかったのですが、自分としては決めるということだけを考えて入りました。
――後半の立ち上がりの悪さが目立った試合のように見えましたが
焦りがあったと思います。そのせいでちょっと前へ前へというプレーになってしまったと思うので、つなぐところはつなぐというメリハリをつけていけば、もう少し試合の運びとかも違ったのではないかと思います。
――後半のラストの大きなチャンスを逃してしまいましたが
そこで決めるか決めないかの世界なので、数分しか出られなかった中での1番の反省点かなと思います。
――全体的に関東学園大ペースに持ち込まれている印象を受けましたがその要因は
最初に先制されてしまったことが大きい要因だと思います。
――皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)の出場権を逃してしまったことについて
変えられない事実で、あとはインカレ(全日本大学女子選手権)だけなのでそこで優勝して最後は笑って終わりたいです。
主務・DF堀川玲奈(スポ4=ジュブリーレ鹿児島)
――試合を終えて感想をお願いします
まだ受け入れられないというか…。この1試合に懸ける思いというのが重かったんだなというのを改めて感じました。
――関東学園大は今季3戦目の対戦でした。どのような準備をしてきましたか
何回も戦っている相手で、これまでそんなに簡単に勝てる相手ではなかったのでしっかりと準備をしてきたと思うんですけど、最後の気持ちという部分で自分たちが準備できていなかったのかなと思います。
――1回戦同様、立ち上がりという面では良い入り方ができたのではないでしょうか
攻撃に関してはアグレッシブにプレーができていたと思うんですけど、守備に関してやっぱりちょっと引き気味になってしまったところから相手に自由にさせて何回かチャンスをつくらせてしまった部分もあったと思います。そこが改善点かなと思います。
――後半は立ち上がりから相手のペースになってしまいました
関東学園大もそんなに弱い相手ではないので、必ず押し込まれる時間はできると想定していました。しっかり対応して安定したディフェンスはできていたと思います。
――1失点目はセットプレーからというかたちでした
あの場面に関してというのもそうですが、集中力が欠けていた時間が続いていたので、もっと周りに声を掛けていけば防げたかなと思います。前半を0-0で折り返して、後半集中し続けた方が勝つとコーチからも言われていたので、そこが勝負を分けたと思います。その部分で劣ってしまったのかなと思います。
――後半集中できなかった原因は
雨でなかなか自分たちのプレーができていなかったかなとは思いますが相手も同じ環境なので、それにいかに対応するかというところで差が出てしまったのかなと思います。
――攻撃につなげるという面では最終ラインからロングボールを供給する場面も多くありました
チャンスがなかったわけではないと思うし、ゴール前までいけなかったという部分です。もっと攻撃に時間をかけられるような守備というところがDFには求められていたのかなと思います。もうちょっと守備を固めてから攻撃に参加できたらなと思いました。
――試合終了間際にはカウンターからの失点を喫しました
まさかあそこであれが入るとは…というか、思っていなかったですし、攻撃陣が前掛かりになっている分もっとDF一人一人が力を発揮するべきでした。あそこで振り切られてしまったというのは、あそこを改善できたら今後につながるかなと思います。
――今季これまでは劣勢を逆転する試合が多くありましたが、きょうなかなか試合をひっくり返すことができなかった原因はありますか
気持ちの強さというのが、関東学園大とワセダを比べた際に劣ってしまったと思います。個人としてもチームとしても受け身になってしまった部分があったと思うので、それが今回の敗戦の原因だったなと思います。
――これから全日本大学選手権(インカレ)などまだ大会が残っている中で、今後に向けて一言お願いします
自分たちの目標としている『皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)優勝』という道が、本戦にいけずに断たれてしまったというのは本当に悔しいし、4年生として主務として一人の選手として責任が大きいと思います。もう一度自分たちのサッカーに対する姿勢や主務としての姿勢を見直して、関東リーグ(関東女子リーグ戦)、関カレ(関東大学女子リーグ戦)、インカレ優勝に向けて一からつくり直していきたいと思います。
DF大島瑞稀(社3=宮城・常盤木学園)
――きょうの0-2という結果を振り返っていかがですか
ピッチが悪い中で自分たちのパスを回して崩すというサッカーは難しかったので、大きいプレーをしてどちらが集中を切らさずにやれるかというところが勝負になったと思います。
――関東学園大との試合に臨む前に何か対策などはしていましたか
FWに当ててきて、そのこぼれ球を狙ってくるというのは分かっていたので、そこをしっかり締めようということは言っていたのですが、締め切れなかったなというのがあります。
――実際に試合をしてみて印象はいかがでしたか
結構やり慣れている相手ではあったのですが、相手がボールを蹴ってきてFWが競った後に拾うというところをもう少し自分たちが徹底してマークをできれば良かったなと思います。
――悪天候の中でのピッチ状況はいかがでしたか
ボールが止まったりしてしまうのかなと思ったのですが、思ったよりそんなことはありませんでした。しかしやっぱり一番最初のバウンドでボールが伸びるなというのはありました。
――前半は大島瑞選手中心に攻撃的なサッカーができていたと感じました
相手のサイドハーフが結構引いていたのですが、その裏が空いていてそこでボールを要求できていて良かったかなと思います。
――打って変わって後半はパスがつながらず攻められる展開でした
1点取られてから焦ってしまった部分もあって、大きいプレーの中でも中央にボールを蹴ってしまっていて、それを全部相手に弾き返されていたので、サイドのランスペースを使えたら良かったと思います。
――今回の敗戦により皇后杯(皇后杯全日本女子選手権)本戦への出場権を逃してしまいました
悔しいです。
――きょうの試合での反省点はありますか
気持ち的に集中が切れたわけではなかったのですが、相手の方が集中できていたのかなと感じました。それと、1点取られてから攻め急いでしまった点が良くなかったと思います。