ア式蹴球部女子OG・臼井理恵(平24スポ卒=浦和レッドダイヤモンズレディース)選手がアジア競技大会(アジア大会)に向けた日本代表に初選出を果たした。黄金世代と称されたワセダの左サイドに君臨。体を張った守備で相手の攻撃を防ぐと、左右両足から放つ正確なキックで数多く好機につなげる。170cmの恵まれた身長、脅威の身体能力で激しく上下動を繰り返し、攻撃的なSBとして活躍。4年時のユニバシアード日本代表の経験がきっかけとなり「日本代表を意識するようになった」――。
早大卒業後は一般就職し、仕事と両立するかたちでサッカーを続けることを選択した。今季からは浦和レッドダイヤモンズレディースに所属。ワセダで共に戦った高畑志帆元主将(平24教卒=現浦和レッドダイヤモンズレディース)、大滝麻未(平24スポ卒=現浦和レッドダイヤモンズレディース)らとプレーしている。「大学4年間があったからこそ今の自分がある」。今回の日本代表選出には大学時代が大きく影響していることは間違いない。ことし5月には高畑が一足先に代表選出を果たし、AFC女子アジアカップにおいて先発出場、大会初優勝に貢献した。今回行われるアジア大会には連覇への期待がかかるが、「自分の特徴を生かしたプレーで勝利に貢献したい」と来るアジア大会への意気込みを語った。
エンジのユニフォームをまとい左サイドを制圧する早大時代の臼井
9月13日に山形で行われた新チームでの国際親善試合対ガーナ戦では先発出場し、鮮烈な代表デビューを飾った。味方へは正確なパスを供給、俊敏な動きで相手ボールをカットするなど、相手FWに全く仕事をさせずアフリカの強豪を無失点に抑えた。また、同じ左サイドの川澄奈穂美(INAC神戸レオネッサ所属)がボールを持つとゴール前までオーバーラップするなど、試合の随所で攻撃への積極さもアピール。途中交代するまでの69分間集中を切らさず、初の大舞台とは思えない落ち着きを見せた。
9月15日、こんやから始まるアジア大会、先発出場は濃厚である。攻守両面にわたり躍動する臼井に注目だ。
(記事 芦川葉子、写真 松田拓也氏)
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コメント
臼井理恵(平24スポ卒=現浦和レッドダイヤモンズレディース)
――日本代表に初選出をされた感想はいかがですか
驚きましたが、素直にうれしいですしとても光栄に思います。同時に緊張感もかなり持っています。
――日本代表を意識し始めたタイミングはいつですか
大学の時にユニバシアードの代表を経験してから、代表という場所を少しずつ意識するようになりました。
――代表の中で発揮していきたいご自身の強みは何でしょうか
自分の強みは速さと強さだと考えています。サイドバックとして縦へのスピードと、キックや身体の強さを発揮していきたいと考えています。
――ワセダでの4年間の中で得たこと、今に生きていると感じることは
ア式蹴球部女子で経験したうれしさや楽しさ、また悔しさがプレーヤーとしての向上心につながっていると思います。サイドバックでプレーし始めたのも大学からですし、濃い大学4年間があったからこそいまの自分があると思います。
――5月に行われたアジアカップではワセダでの同期である高畑元主将(平24教卒=浦和レッドダイヤモンズレディース)が一足先に選出されました。刺激を受けた部分はありますか
とても刺激になりました。チームでのパフォーマンスが代表につながっていくということを再認識できましたし、大滝選手(大滝麻未、平24スポ卒=浦和レッドダイヤモンズレディース)が選出された時もそうだったのですが、共に戦ってきた仲間が代表でプレーしている姿を見ることは一番刺激になります。
――アジア選手権に向けての目標は何でしょうか
チームとしてはもちろん連覇が目標になります。個人としては、自分の特徴を活かしたプレーをして勝利に貢献することです。自分にできることを精一杯プレーで表現したいと思います。