全日本チャンピオンを決める天皇杯全日本選手権(天皇杯)は、2日目を迎えた。早大からは3人が出場。この日決勝に臨んだのは、男子フリースタイル92キロ級の掛川零恩(社1=山口・豊浦)と片岡梨乃(社4=千葉・日体大柏)の2人で、片岡が優勝、掛川が2位だった。また、男子グレコローマンスタイル130キロ級の北脇香(スポ2=山梨・韮崎工)は3位決定戦に敗れ、5位となった。
掛川は、決勝までの3試合を全試合無失点のテクニカルスペリオリティ勝ちという破竹の勢いで勝ち上がる。決勝の相手は三浦哲史(拓大)。第1ピリオドは1-3と互角の勝負を繰り広げる。第2ピリオドで相手がアクティビティタイムに点数を取れなかったため掛川に1点が入ると、残り21秒でさらに2点を加えて逆転に成功する。このまま逃げ切りたいところだったが、終了間際に4点技を決められ、4-7で敗戦した。
決勝を戦う掛川
北脇は、3位決定戦で山口直人(山口県協会)と対戦。体格差のある相手に苦戦し、第1ピリオドを0-6で折り返す。第2ピリオドに相手を場外際で投げ出して1点を返したが、1-7で敗れメダルを逃した。
相手を投げる北脇
片岡の決勝の相手は、高校生の竹内美保子(神奈川・日大藤沢高)。試合開始から積極的に攻め、試合を優位に進める。第1ピリオドの終盤に、グラウンドの攻防からそのまま相手の両肩をマットに付けてフォール勝ちを収めた。
決勝でグラウンドの攻防をする片岡
「優勝することができてホッとしています」(片岡)。昨年の天皇杯決勝で涙をのんだ片岡が、天皇杯初優勝を果たした。また、1年生の掛川が惜しくも準優勝だったが、全日本の決勝の舞台で粘り強く戦い抜いた。3日目は女子50キロ級の伊藤海(社3=京都・網野)が出場を予定している。
表彰式に臨む片岡
表彰式に臨む掛川
(記事、写真 齋藤汰朗)
結果
男子フリースタイル
▽92キロ級
掛川 2位
男子グレコローマンスタイル
▽130キロ級
北脇 5位
女子
▽53キロ級
片岡 優勝
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コメント
片岡梨乃(社4=千葉・日体大柏)
――今の率直な感想を教えてください
決勝の相手が高校生の選手ということで今までにないプレッシャーもありましたが、優勝することができてホッとしています。
――今大会にはどのような思いで臨みましたか
明治杯で1つ上の階級で優勝することができたのですが、階級的に53キロ級の方が合っていたので、53キロ級でも優勝したいという思いで臨みました。でも、挑戦者の気持ちで、必ず優勝するという気持ちで今日までやってきたので優勝できて良かったです。
――五輪代表選手が決まっている階級ではありますが、日本一のタイトルを獲得した気持ちは
自分はいつも優勝されている藤波朱理(日体大)選手に足元にも及ばないですが、その階級でレベルは違いますが日本一を達成したことは自信になります。
――早大出身の須崎選手(須崎優衣、令3スポ卒=現キッツ)は刺激になっていますか
須崎選手は誰よりも真面目で一生懸命な選手で、自分なんか本当にまだまだだなと感じさせられるので刺激しかないです。
――この優勝をふまえて今後の目標を教えてください
この天皇杯で優勝することが今年の目標だったので落ち着いている気持ちもありますが、年末年始は休んでまた考えていきたいです。