天皇杯が開幕! 片岡、尾西が決勝進出も、日本一には届かず

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 12月22日、天皇杯全日本選手権(全日本選手権)が開幕した。この日、早大からは、男子フリースタイル74キロ級に深田雄智(スポ3=千葉・日体大柏)、同97キロ級に山崎祥平(商4=茨城・土浦日大)、男子グレコローマンスタイル55キロ級に尾西大河(スポ1=佐賀・鳥栖工)、同97キロ級に北脇香(スポ1=山梨・韮崎工)、女子55キロ級に片岡梨乃(社3=千葉・日体大柏)の5人が出場した。結果は、尾西と片岡が準優勝、北脇が準決勝敗退、山崎が準々決勝敗退、深田が1回戦敗退だった。

 1回戦で基山仁太郎(株式会社イカイ)と対戦した深田。序盤に立て続けに失点し、0-6となる。その後4点を返し、一時は2点差とするも、相手の攻めを防ぐことができず、4-15でテクニカルフォール負け。1回戦で姿を消すことになった。

 山崎は、1回戦で佐々木優太(育英大)と対戦。開始早々タックルからポイントを奪うと、その後もポイントを重ねてテクニカルフォール勝ち。2回戦では、全日本選抜選手権で優勝している石黒峻士(新日本プロレスリング株式会社)と対戦。強敵相手に全く引けを取らず、3-2とリードして第1ピリオドを終える。第2ピリオドに入り、2点を取られ逆転されると、そのまま3-4で惜敗した。なお、山崎は、大会2日目の敗者復活戦に出場予定だ。

 尾西は、1回戦で荒木瑞生(九州共立大)と対戦すると、終始主導権を握り、9-0でテクニカルフォール勝ち。続く準々決勝でも、投げ技を2度決めるなどし、二宮健斗(日本文理大)を9-0のテクニカルフォールで下す。続く準決勝では、全日本大学グレコローマン選手権の決勝で敗れている岡本景虎(専大)と対戦。積極的な攻めで得点を重ねる。そして、最後は相手を投げ、8-0でのテクニカルフォール勝ちを決め、尾西は雄叫びを上げた。決勝では、高校生の金澤孝羽(自由ヶ丘学園高)と対戦。お互いに得点の取り合いになったが、最後は7-8で敗れ、優勝にはあと一歩届かなかった。

決勝を戦う尾西

表彰式に臨む尾西

 北脇は、1回戦で奥田歩希(九州共立大)と対戦し、8-0でテクニカルフォール勝ち。2回戦では佐々木太一(横浜市立秋葉中学校)と対戦。この試合も8-0でテクニカルフォール勝ちし、準決勝進出を決める。準決勝では天野雅之(学校法人中央大学)と対戦したが、相手にペースを握られ、フォール負けを喫した。なお、北脇は、大会2日目の3・5位決定戦に出場予定だ。

 これまでは53キロ級に出場していたが、階級を1つ上げ、55キロ級に出場した片岡。1回戦で太田若那(東洋大)に11-0でテクニカルフォール勝ちすると、準々決勝では吉柴未彩輝(大東文化大)と対戦。第1ピリオドで1点を先取すると、第2ピリオドに4点を追加し、そのまま逃げ切り勝利。準決勝では五味音々(育英大)と対戦し、こう着した展開となったが、4-2で決勝進出を決める。決勝は第1シードの清岡もえ(育英大)との一戦に。試合開始早々に背後に回られて2点を先制される。その後も攻め続ける相手に対してさらなる得点は与えなかったものの、得点を奪うことができず、0-2で敗戦となった。

決勝で最後まで得点を狙った片岡

表彰式に臨む片岡

 1日目を終えた全日本選手権。早大全体としては、非常に悔しい結果となった。特に、尾西、片岡は、「日本一」が見えていただけに、悔しさは人一倍だろう。選手たちが、この経験を糧に、さらにレベルアップした姿を見せてくれることを期待してやまない。

(記事、写真 齋藤汰朗)

結果

男子フリースタイル

▽74キロ級
深田 1回戦敗退
▽97キロ級
山崎 準々決勝敗退

男子グレコローマンスタイル

▽55キロ級
尾西 準優勝
▽97キロ級
北脇 準決勝敗退

女子

▽55キロ級
片岡 準優勝

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コメント

※試合後インタビューより抜粋

尾西大河(スポ1=佐賀・鳥栖工)

――接戦となった決勝ですが、振り返っていかがですか

 申し訳ない気持ちでいっぱいです。

――申し訳ないというのは

 普段から指導してくれるコーチ、先輩方に、こんな結果になってしまって申し訳ないという気持ちです。

――今後の課題として見えてきたものはありますか

 決勝は全然勝てる内容だったので、最後スタンドで取り切ることができなかったというのが今後の課題だと思います。

――今後への目標を聞かせてください

 また一から6月までもう一回やるというのが一番だと思います。