山﨑、宇井が世界に挑む。メダルは逃すも、今後の糧に。

レクリング

 フィンランドで開催された世界ジュニア選手権(世界ジュニア)。早大からは4月のJOCジュニアオリンピックカップを共に圧倒的な強さで制し、出場権を勝ち取った山﨑弥十朗(スポ2=埼玉栄)、宇井大和(スポ2=和歌山・新宮)の2名が挑んだ。山﨑は5位入賞、宇井は20位に終わりメダルを持ち帰ることはできなかったが、さらなる成長に向け課題を見つけた大会となった。

 初日の男子フリースタイル(フリー)74キロ級に登場した山﨑。過去2大会とも初戦で同じアメリカ人選手に敗れており、一昨年19位、昨年9位と上位進出を逃していた。3度目にして最後の世界ジュニアに日本男子のエース格として臨んだ。「優勝するつもりで行った」という言葉通り、1~3回戦を順調に勝ち上がる。しかし、準決勝でことしのアジアジュニア選手権2位のウズベキスタン人選手に1-8で敗戦。「休憩が少ない連戦で体力が持ちませんでした」と、続く3位決定戦も格下のインド人選手を相手に5-8で惜敗し、メダルを逃した。

 最終日の男子グレコローマンスタイル66キロ級に登場した宇井は世界ジュニア初出場。「相手のペースで試合を進めてしまいました」と持ち味を発揮し切れず、初戦でトルコ人選手に3-10で敗れた。敗者復活戦に回れず1試合のみではあったが、海外選手の技術の高さを肌で感じる貴重な経験となった。

 山﨑、宇井共に悔しさの残る結果となったが、この悔しさは今月末の全日本学生選手権(インカレ)にぶつけてくるだろう。メダルこそ逃したが山﨑は世界と渡り合う力を十分に備えていることを証明する大会となった。インカレでは、昨年優勝したフリー74キロ級より階級を1つ上げてフリー86キロ級で出場するため慎重な調整が必要となるが、「勝てないことは無い」と自信をのぞかせる。昨年はベスト8に終わった宇井も「自分のするべき事をすれば勝てる」と意気込んだ。大舞台を経験して一回り大きくなった早大期待の2年生コンビがインカレを沸かせる。

(記事 皆川真仁)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

男子フリースタイル

▽74キロ級 山﨑 26選手中5位

男子グレコローマンスタイル

▽66キロ級 宇井 27選手中20位

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コメント

山﨑弥十朗(スポ2=埼玉栄)

――メダルには届きませんでしたが大会を振り返って

世界ジュニア(世界ジュニア選手権)では、優勝するつもりで行きました。しかし技術、体力では負けていませんでしたが、休憩が少ない連戦で体力が持ちませんでした。日頃の練習量が足りないと感じました。なので、夏期間は体力向上のトレーニングに専念したいです。

――3位決定戦の敗因は

先ほども述べたように、体力が足りなくて力が発揮できませんでした。今回の3位決定戦の相手は、自分より格下だったので、余計に負けて腹が立ちました。なので体力向上と、いかにスタミナを温存した試合展開にするかが今後の課題になりそうです。

――インカレ(全日本学生選手権)への意気込みをお願いします

いつもより1つ上の階級ですが、勝てないことは無いと思います。圧倒的な勝利にこだわらず、確実な方法で勝ちたいです。そのために試合前の戦略、テクニック、体調管理を徹底してインカレに臨みます。

宇井大和(スポ2=和歌山・新宮)

――初戦敗退という結果でしたが試合を振り返って

簡単にポイントを取らせてしまい、相手のペースで試合を進めてしまいました。自分の得意なグランドの状況にもなったのですが、技を出すことができず、ポイントを取り切れませんでした。

――海外選手との戦いを通して見えた課題は

前に出る力や体力は劣ってはおらず、そんなに差はないと感じましたが、技術的な面では対戦した選手のほうが勝っており、もっと技を覚えないといけないと思いました。

――インカレ(全日本学生選手権)への意気込みをお願いします

去年は初めてのインカレでベスト8でしたが、今回はグレコ選手権(全日本大学グレコローマン選手権)を優勝してからのインカレなので簡単には負けられないです。自分のするべき事をすれば勝てると思うので、頑張って結果を残したいです。