早大にいるのは男子部員だけではない。男子部員と共にハードな練習を積む、香山芳美(スポ3=東京・安部学院)、須崎麻衣(スポ3=千葉・鎌ヶ谷)、小林奏音(スポ2=長野・佐久長聖)の3名がいる。楽しく会話も弾む中、今回が6回目の天皇杯全日本選手権(天皇杯)となる香山、初出場を決めた小林、来年の出場を狙う須崎にことし1年を振り返っていただいた。
※この取材は11月29日に行われたものです。
自分のレスリングを
推薦で出場権を獲得した小林
――今季の試合を振り返っていかがでしたか
小林 今季は1年生の時よりは自分のレスリングをできるようになったかなと思います。自分のスタイルが確立してこれている感じはするので、それを試合で出せるようになりました。今季の良かった点かなと思います。
香山 今季はジュニアの試合がなくなって初めての年ということで、試合数が一気に減ったのですが、4月からケガ続きでその分あまり試合に出れなかったので、あんまり今季は試合の印象が少ないです。どっちかというとケガをして、治して、ケガをしてという感じでしたね。あんまり試合的には良くなかったかなという年ですね。
須崎 私も3年生になって一気に試合数が減っちゃって、1年生2年生のときよりは自分のレスリングがちゃんとできるようになってきたんですけど、あんまり結果が出なくて残念な感じにはなっていたんですが、少しづつやりたいことが見えてきたので結果には出なかったですけど良かったのかなとは思います。
――香山選手、須崎選手はジュニアの試合がなくなって試合数が一気に減ったと思いますが、何か苦労される点だとかはありますか
香山 試合に関してはジュニアのときもシニアの試合に出ていたので変わりはないのですが、試合数が減るということで試合と試合の間の期間が長くなりますね。ジュニアのときみたいに月に1回試合があるという時はそれはそれで大変なんですけど、長いと長いでモチベーションを保つのが大変ですかね。
須崎 同じですね(笑)。私は全日本に出られないので、ことしは10月が最後の試合で次に出られるのが6月の試合になるので、すごい長い期間出られない、みたいな感じですね。
――香山選手はケガと戦う1年になったという印象を受けますが、現在のケガの調子などはいかがですか
香山 4月の頭に膝をケガして、でも明治杯全日本選抜選手権(明治杯)に向けてやっていたんですけど、治り切らずに出て中途半端な結果に終わり、やっと治り切ったかなと思ったところで全日本学生選手権(インカレ)でケガをして、肘がよくなって全日本社会人選手権などいくつかが出られなかったので、できれば社会人オープン選手権とかも出たかったと思っていました。この前の社会人オープンでケガはまだ完璧には治り切って無かったんですけど、天皇杯全日本選手権(天皇杯)前だし試合に出たいなと思っていたんですけど、試合はできるだろうということでエントリーしたんですけど相手がいなくて、試合ができなかったですね。ほぼほぼ治っている、と思います。まぁケガはつきものなので。
――天皇杯はぶっつけ本番のようなところもあるのですか
香山 そうですね。久しぶりすぎてドキドキしてます。
――今まで天皇杯にずっと出られてきていますが、どの大会よりもドキドキしてますか
香山 何回目だ。高1から出てるから6回目。
須崎 すごいね。
香山 うん、やばいね。
――今までの5回と比べてどう違いますか
香山 高校生の時はチャレンジャーなのであまり怖くなかったのですが、今まで年下に負けたことが2回だけあるんですけどそれがどちらとも全日本で、高校生とか大学生の部だと前後の学年の子としか試合をしないけど、全日本は高校1年生から社会人まで出るので下から追われるというのが、すごく怖いです。追うときは気楽で技を掛けれたらラッキーぐらいの感覚なんですけど、年下からどんどん強い子が出てきて追われる立場なので、それが今までと違いますかね。
――須崎選手はなかなか思うように勝てない試合が続いたと思いますが、その点についていかがですか
須崎 試合前は、絶対に勝つぞという感じなんですけど、インカレとかも投げとか取っていたり取られていたりという試合が多くてもったいない点数が多かったので、来年はそういうところをなくしていけばちょっと変わるのかなと思います。
――小林選手は飛躍の1年になったように思います。
小林 大きな大会だとインカレとかダメだったし結果が残せてない。全日本社会人選手権だと頑張った感ありますけど。5月に明治杯に出させてもらったんですけど、全然ダメで。今回も推薦というかたちで資格があるわけではないので、まだまだだなと思います。
――直前に天皇杯出場が決まりましたが、どんな気持ちでしたか
小林 明治杯のときもそんな感じで、あ、出れるの、みたいな(笑)。明治杯が全日本に出た初めての大会だったので、いまだにまだチャレンジャーという感じは抜けないので、気負ったりはしてないです。
――小林選手と言えば、国体に向けていつも以上の減量に取り組まれていたイメージがあります
小林 あぁ、そんなこともあった(笑)。だいぶ過去の話。リバウンドがすごいから忘れちゃった(笑)。それは頑張ったなと思います。
――レスリング選手にとって減量はやはりきついものですか
香山 時と場合による。
須崎 でも嫌だよね、めっちゃ。
小林 試合に出るにも1つカベを超えないといけない感が。嫌ですね。
――減量中に一番苦労されることは
香山 動くのがしんどい。
小林 食べられないのに動かなきゃいけない。
香山、小林 寝ていたい、だけど寝られない。
小林 おなかがすいて寝られない。
――計量が終わると、ずっと食べている感じですか
小林 そうですね。おなかいっぱいになるまで食べています。
――今現在女子部員は3人だけということで、お互いの試合結果は刺激になったりしますか
須崎 よっちゃん(香山)が1年生の時の天皇杯で3位になったときはとか、インカレで優勝したときとかはやべーと思って頑張んなきゃと思ったよ。
香山 私は去年とおととしまでは女子の先輩に和さん(金子、平28社卒=群馬・大泉)と亜里沙さん(田中、平27スポ卒=現・京都八幡高校教員)がいて、2人も強かったんですけど、その2人に負けたくなくてやってきたので、逆に今は引っ張っていかないといけない立場だねと思っています。
小林 私は女子だけの大会とかもけっこうあって、男子の試合を見て影響を受けないわけではないんですけど、女子は3人しかいないし少人数でうまくまとまって試合だけじゃなくて練習とかもそうだし、普段から影響を受けている部分は多くあります。
――練習はどういう感じで行われていますか
香山 練習は男子と一緒です。基本的には。女子だけで他の大学に出稽古とか行ったりすることはあるんですけど、基本的には男子と一緒にやります。
寮生活にて
面白いエピソードを披露してくれた須崎
――休日の過ごし方を教えてください
小林 いろんな暇そうな友達を見つけて、誰かしらと外でだいだい飲んでるかですけど、だいだい外に出て終電近くまで遊んでたり友達の家泊まったりしてます。
香山 アフターヌーンティー(笑)。 部屋の掃除はだいたいする。物を捨てるのが好きで、服とか一気に捨てます。起きる、授業に行く、掃除する、お酒を飲んで、寝ます。
須崎 私は起きるのが遅くて、だいたいお昼前に起きて、シャワー浴びて、とりあえず新宿に行きますね。田無から電車乗って西武新宿まで行って、ルミネ見たり、たまに映画観たりもしますね。それで最後は飲む(笑)。
――飲むのはレスリング部の方々とですか、それとも皆さんの友人ですか
須崎 高校が千葉なので、千葉の子達が来たり、中学校の子たちが来たり、とりあえず新宿に集まります。/p>
香山 私は他大のレスリング部の人と飲むことが多いです。高校の同期が8人いるんですけど、みんな別々のところに散らばっているので、集まります。あとは大学の友人とか、同じ入試の子達とか、なかなか集まれる機会がないので、時間があえば集まって飲みます。
小林 高校が長野なんですけど、進学校だったのでだいたいみんな大学に行くんです。地元の大学に進む人は少なくて、みんな関東に出てきてて、意外と近くに住んでるんです。なので高校の友達や、中学、小学校の友達とも会います。
――自分にとってのリラックス方法を教えてください
須崎 インスタで赤ちゃんの動画見てます、めちゃくちゃ癒されます。双子の赤ちゃんとかいいですね。見ず知らずの人の赤ちゃんの動画見てかわいいって思います。
小林 食べるのが好きなので、お菓子食べてる時が幸せですね。お菓子食べて、録画したテレビ見て、眠くなったら寝るっていう欲望に正直な生活しているときですかね。テレビ見るのも好きなので、結構録画してるんですけど、ぼーっとしながらテレビ見てる時はリラックスできてると思います。
香山 私はテレビ電話とかSkypeをいろんな人と沢山するんですけど、それをしながらお酒を飲んでる時ですかね。
――みなさん子供が好きなんですか?
須崎 ある程度の距離を保って、たまにかかわりを持つくらいが調度いいですが、かわいいので好きです。
香山 ちびレスに行って小さい子にレスリングを教えてます。めちゃくちゃ可愛いんですけど、生意気な子には手が出そうになるので、保育士とか向いてないです。
――最近あったおもしろいエピソードを教えてください
須崎 寮生活をしているんですけど、日曜日ってご飯が出ないんです。お昼に冷凍したご飯を温めようようとしたんです。レンジで10分チンしたら、まわりはふわふわなのに中はまだ固い状態だったので、さらに10分温めたんです。そしたらぱさぱさになってしまったので、ごはんに水分を与えるために水で濡らして、さらに電子レンジで10分チンしたんですね。そのあとキッチンに向かうと煙が充満していて、急いで換気扇をつけて、電子レンジを開けると真っ黒になった岩石みたいなものが残ってたんです。これは何だろうと思って母親に写真を送ったり、Yahoo知恵袋で検索してみたりしました(笑)。
小林 麻衣さんがご飯を焦がしたあとにキッチンに行ったんです。そしたらキッチン全体がめっちゃ焦げ臭くて、電子レンジ開けたらさらに焦げ臭かったです。ごはんチンして取り出したら、私は焦がしてないのに臭いがついちゃったんです。その次の日に麻衣さんが面白い話があるっていうので、ご飯を焦がした話を伺ったんです。私のごはんを臭くした麻衣さんをちょっと恨みました(笑)。あれは本当に危なかった、火事にならなくてよかった。
香山 そのおにぎり事件の翌日にキッチンでご飯を食べてたんです。廊下を挟んでキッチンの向かいに食糧庫があるんですけど、そのときふと目を向けたら、寮で全然見たこともないおじさんが裸エプロンで出てきたんです。寮の中に知らないおじさん、それも変質者出るってかなりセキュリティ上問題があるよね(笑)。
――レスリング部の中で特に仲がいい人を教えてください。一押しの部員とかいらしたらお願いします
須崎 推しまではいかないけどちょっと気になる部員で隼佑(齋藤、スポ2=群馬・館林)。飲みに行ってみたり、もっと絡んでみたりしたいですね。
香山 新一年生で太朗ちゃん(梅林太朗、帝京高)が推しメン!ちびっこの時から知ってて、お姉さんとは試合したこともあります。高校の時に練習相手になったくれたし、優しい、ゴリラっぽくてかわいい。バナナが好きで練習後にバナナと丸ごとバナナ食べてたのもいい。
小林 小田修一郎選手(スポ1=奈良・関大高)。練習してくれるので。でも私のことパシるんですよ!同じ授業を取ってるんですけど、前出席しないのでプリントもらっといてくださいって頼まれて。私は優しいからもらってあげたんです。その分お返しはちゃんとくれるって言ったので。おだしゅう見返り期待してます、推しメンだしね(笑)
――試合前に必ずすることはありますか
香山 減量中は何もしたくないので、減量終わってから部屋をきれいにして、遠征先のホテルに行きます。きれいな部屋に戻ってきたいので。
須崎 何もしないかな、いつも通り過ごしてます。試合直前は差し引き押しをやります。あと無性にお手洗いに行きたくなる。緊張してるからかな。他の2人はそんなことないんですけど、私は緊張しちゃうタイプなんです。
小林 私も特に変わったことはしないです。普段通り生活してますね。
――試合の日の髪形にこだわりはありますか
香山 高校の時は短かったんですけど、前髪は伸ばしてました。試合中に気分を落ち着かせるのに前髪をかき上げるっていう動作をしていたから。大学に入ってからは、ある程度長くなったら編み込んでます。前髪はいじってないです。
須崎 私は手先が器用ではないので、くるりんぱをたくさんします。試合になると、くるりんぱの数が増える、みたいな。
小林 私は何もしないです。試合になると髪形変わる人もいるので、私もやろうと思った時期もあったんですが、試合前に髪の毛いじってると疲れちゃうんでやってないです。
――早大に入学した理由を教えてください
小林 センター利用で入りました。でもどうして早大を志望したのかはよく覚えてないんですよ、いつのまにか第一志望になってたんです。大学でレスリングしようと思ってたので、とりあえずレスリング部がある大学には絞っていました。
香山 中学2年生の時に私の地元のちびレスに早稲田の選手が教えに来てくださってて、夏とかに練習に行くようになって田中幸太郎(平24社卒=現阪神酒販)さんと石田智嗣さん(平23卒=現警視庁)っていうOBのレスリング選手のスパーリングを見てここでレスリングしたら楽しいだろうなと思ったのがきっかけで早稲田に行きたいなと思っていました。私の高校は大学に進学するときにレスリングを辞めてはいけない高校だったんですけど、トップアスリート推薦で入学したら学費が一部奨学金という形で返ってくるので、あまりお金がかからないような話を聞きそれが魅力的だったんです。トップアスリート推薦がダメだったら、他の学費免除とかになる学校に行こうと思っていたので、ラッキーっていう感じでした。
須崎 私の父が早大のレスリング部のOBで、ちびレスの一番偉い人も早大のレスリング部のOBだったんです。早大生って早稲田愛がとても強いので、刷り込み的なかんじで、レスリングするなら早大でしたいなって思っていました。
――みなさんにとって太田拓弥コーチと山方隆之監督(平4人卒=福岡・築上西)ってどのような方ですか
小林 私は監督は結構仲良し。なんでもいえる感じです。お父さんみたいな感じで仲良しです。
香山 監督は仰ることとか温かくて、お父さん的存在です。コーチは、早稲田の顔。早稲田の緩くないゆるキャラ。
香山 コーチは早大の顔だね。
――女子力が高い部員を教えてください
香山 弥十朗(山﨑、スポ1=埼玉栄)も爪(にトップコート)塗ってるよね。でもあれは、力を入れやすくするためか。
小林 土赤さん(耕陽、スポ4=山形商)。練り香水塗ってた。
須崎 おだしゅうとかも女子力高くそうじゃない?また出てくるけど。化粧水とかめっちゃ塗ってそう。
小林 確かにあるかも。
香山 絶対に塗ってないと思う(笑)。
小林 でも弥十朗とか、パブロのチーズケーキ大好きじゃん。新作が出るとすぐ行くし。
香山 甘いもの好きだよね。
小林 1年生だけで原宿行って、パブロを買って。
香山 あのゴリゴリの集団で(笑)。
小林 パブロでチーズケーキを買ってインスタグラムに挙げる。
須崎 確かに女子っぽい。
香山 自撮り好きだよね。今の1年生みんなそうじゃない?みんなで撮ってるのあげるよね。
小林 SNSに頻繁に挙げる。
香山 スイーツを撮ってあげるあたりね。
「全員で表彰台へ」(香山)
女子部員を引っ張る香山
――須崎選手と香山選手は来年最上級生になられますが、いかがですか
香山 東日本学生秋季新人戦が終わってから一応新体制になるんですけど。
須崎 もう、こんな年なんだと。私はずっとみんなについていくというような立場だったので、それが一番最上級生になったからにはそういうわけにはいかないですよね。いずれは練習を仕切るときが来ると思うので、ちゃんと考えないといけないんだねと思います。
香山 高校の時もキャプテンをやっていたんですけど、そのときは女子しかいなくて、目標もみんな同じところを見てという感じだったので、すごく引っ張っていきやすかったです。大学に入って女子も少なくて、難しいと。リーグ戦とか女子が出ない試合も多くて、やっぱり男子の試合と比べると女子だけのクイーンズカップだったり社会人女子オープンというのは、たぶんそんなことはみんな思っていないとおもうんですけど、ちょっとないがしろになっている。男子のリーグ戦前などにがんがん暖房をいれてやっていても、減量とかを女子がやっていても女子だけの試合だとそんなこと一切してくれないので。3人で奮起して、いきたいなと思います。私の中の勝手な女子の目標で、全員で表彰台に上りたいんですよ。この間社会人オープンで初めて全員がメダルをもらったんですけど、ここ(香山と小林)が試合なしと参考試合だったので、それを消すと私が入学してから全員で同じ試合に出て、全員で表彰台に上がったことがなくて。全員がメダルを取っていても誰かしらでていないとかあったりするので。らいねん1年生が入るかどうかは分かりませんけど、女子全員で試合にちゃんと出て、表彰台に上がりたいなと思っているので、それを達成したいです。男子に負けないようにそれを目標に頑張りたいです。
小林 頑張ります。私はついていきます。
――お互いのレスリングにどのような印象を持っていますか
香山 奏音はがつがつ。
小林 差す、差す、差す、みたいな。そういうことに決めたからね。
香山 小学校のときのイメージのが強いんだけど。気持ちが強いみたいな。小学校の時の試合で、私が5年生の時に5・6年の部に出ていて、奏音が4年生で3・4年の部に出ていて、2人とも優勝した試合があって、そのときに初対面だったんですけど、試合を終わって、そしたら(小林が)家族で来て、「らいねんも試合に出ますか」と聞いてきて、「たぶん出ると思います」みたいなことを答えたら、「らいねん試合したいです」と言ってきて。私は次の年に出なかったから結局やらなかったんですけど。めっちゃ気持ち強い子、みたいな。本当にびっくりしました。
小林 2年たって初めて聞いた(笑)。
香山 すごい子いるなと(笑)。
――須崎選手のレスリングの印象は
香山 麻衣ちゃんはね、力が強い。
須崎 え、嘘。
小林 それは思う。
須崎 まじ?2人に言われるとは。
香山 あとは、柔らかい。
小林 柔らかいからねっちこい。
香山 あとね、軽いから速い。
須崎 そんなん全然思ってなくて、ハチャメチャだと思っていたから。でも柔らかいかも。洗脳されてきた(笑)。
――香山選手のレスリングの印象は
須崎 よっちゃんは力強いよね。
香山 そんなに強くないんだって。
須崎 コーチも言うよ。
小林 男子も言うよ。「芳美、力強い」と。
須崎 あとやっぱ、上手いよね。なんでも知ってる。全部いろいろ親切に技術とか教えてくれるんで、すごいなと思います。
小林 芳美さんも、麻衣さんも練習だけでなくいろいろと面倒を見てくれます。
――自分にとっての武器は何ですか
香山 私はパワー。
須崎 柔らかさ。
小林 体重じゃないですか。めっちゃ減量するから。他の人よりは減量しているから、他の人よりは重い気がする。
香山 女子にしては奏音は減量するもんね。
――ライバルに思っている選手はいますか
香山 高校の同期たちです。全員階級が違うんですけど、成績的に。なんとなくいろいろな大学に行って、いろいろな環境にいるからこそ、自分が早大に来て良かったと思いたいから。
須崎 妹(須崎優衣、JOCエリートアカデミー/安部学院高)ですね。ただ、負けているんですよね、すでに。でもライバルと思っているんで宣戦布告しておきます(笑)。
香山 妹超えね。
小林 私はライバルいないな。あ、おだしゅう。理由は同じ一般で入っているし、私と似ている感じなんで。頑張ってもらいたいという気持ちも込めて、ライバルです。
――須崎選手、来年の目標は
須崎 来年こそ全日本に1回ぐらいは出たいなというのがあるので、来年こそ天皇杯に出たいなと思っています。欲を言えば、1回戦で妹に当たりたいです。
――香山選手、小林選手、天皇杯への目標と意気込みをお願いします
香山 私はケガをたくさんして、レスリングのスタイルががらっと去年とは変わっているのでその今の形でどこまでいけるのか、というのと、あと大学を卒業してから続けるどうかというのをこの結果で決めますと言うのを周りに言っているので、そういった点では大事な試合になってくると思います。今のレスリングでどこまでできるかといった点と結果を求めつつ、久々なので楽しみたいです。
小林 私は運良く出られたので、経験値を上げるためにも1回ぐらいは勝ちたいなと思います。天皇杯は初めてなので、あの舞台でできるだけ長く戦えるように頑張ります。
――ありがとうございました!
(取材・編集 上野真望、杉野利恵、藤岡小雪)
思い思いに色紙に言葉を書いていただきました!
◆須崎麻衣(すさき・まい)(※写真左)
フリースタイル48キロ級。千葉・鎌ヶ谷高出身。スポーツ科学部3年。妹の須崎優衣選手の名前を何度か挙げられていた須崎選手。試合では須崎選手の試合中に妹さんが応援する場面を見ることもしばしば。来年は夢の姉妹対決に期待です!
◆香山芳美(かやま・よしみ)(※写真中央)
フリースタイル60キロ級。東京・安部学院高出身。スポーツ科学部3年。掃除好きという羨ましい趣味の持ち主。自身の経験、目標からちょっと答えるのが難しいことまで丁寧にお話してくださいました!ありがとうございます。
◆小林奏音(こばやし・かなね)(※写真右)
フリースタイル58キロ級。長野・佐久長聖高出身。スポーツ科学部2年。天皇杯では58キロ級の出場となりますが、国体では53キロ級に出場されていました。お菓子を食べているときが幸せ、とのことですが減量中ではきちんとコントロールされているところ、尊敬します!