多胡島、世界選手権で5位入賞!メダルにはあと一歩届かず

レクリング

 昨年の天皇杯全日本選手権(天皇杯)、ことしの明治杯全日本選抜で優勝したことを買われ、世界選手権への出場権を得た多胡島伸佳(スポ4=秋田・明桜)。何度か国際大会の経験を積んでいるが、世界選手権への出場は今回が初めてとなった。準決勝で敗北を喫し3位決定戦へと回ったが、メダルまであと一歩のところで及ばす5位となった。

3回戦でバックポイントを取る多胡島

 初戦となる2回戦、3回戦では得意のアンクルホールドが決まり、テクニカルフォールで勝ち進めた多胡島。この2戦で勢いづき、迎えた準決勝でも一時リードする展開が見られた。しかし相手に反撃を許し、逆転負けしてしまう。メダル獲得を懸けて挑んだ3位決定戦では、相手のタックルに苦しみ無念のテクニカルフォールで敗北を喫した。「自分でも想像以上に何もすることができなかった」と振り返る多胡島。国際大会を経験してこそ初めて分かることもあったようだ。

3位決定戦に挑む多胡島

 5位という結果について、多胡島は満足していない。しかし国際大会を多く経験してきて、様々な国の選手のプレーに柔軟に対応できるようになってきているという。「相手のラフプレーへの対応が変わり、自信を持って技を仕掛けられるようになった」と成長を感じる部分もあったそうだ。多胡島は早大卒業後も競技を続ける予定。「らいねんの世界選手権代表に選ばれた上でリベンジしたい」。日本のエースが世界を舞台にメダルを取る日はそう遠くない。

(記事 杉野利恵)

結果

男子フリースタイル70キロ級

多胡島 5位

コメント

多胡島伸佳(スポ4=秋田・明桜)

――世界選手権ではどのような目標を持って挑まれましたか

初めての世界選手権ということで自分自身の貴重な経験、成長の場にしたい気持ちがある一方、ナショナルチームとして選ばれた以上最低限メダル争いに絡まなければいけないと思って臨みました。

――5位という結果についてはいかがですか

結果自体は満足できるものではないですが、今後に向けては良い結果だと思います。

――試合について振り返っていきたいと思います。

2回戦と3回戦ではアンクルホールドが決まってテクニカルフォール勝ちで勝ち進められたようでしたが、いかがでしたか

いかに上手く初戦を入って、その勢いをその後の試合に活かせるかどうかがポイントだったのでその点は十分達成できていたと言えます。

――準決勝では一時リードする展開も見られたそうですがいかがでしたか

先ほど言った勢いにうまく乗れた結果だと思います。それでも勝ち切れないのは単に自分の地力がないからだと思います。

――メダルが懸かった3位決定戦を振り返っていかがでしたか

自分でも想像以上に何もする事ができませんでした。今までの競技生活を振り返ってもこのような経験がほとんどないので、そういう意味では今回自分の弱みをさらに知ることができて良かったと思っています。

――国際大会を多く経験されて、何か戦い方などは変わりましたか

まず相手のラフプレーへの対応が変わった気がします。その上で臆病になりながら仕掛けていた技が自信をもって発揮できるようになったと思います。

――天皇杯には出られますか

出ないです。

――今後の目標を教えてください

今回の大会がただ出場したという事実で終わらないように反省をしっかりして、らいねんの世界選手権の代表に選ばれたうえでリベンジしたいと思います。