シーズン開幕を告げるジュニアクイーンズカップ。早大から唯一の出場となった小林奏音(スポ2=長野・佐久長聖)は2回戦でシード選手相手に勝利を収める。決勝進出とはならなかったが、3位入賞を果たし表彰台に上った。
2回戦からの登場となった小林。第3シードの矢後愛佳(日大)との対戦となった。前半は自身のアクティビティタイムで得点できずに失点してしまい0-1での折り返しとなる。しかし後半に入ると、太田拓弥コーチのアドバイスに応えるように果敢に攻めていく。優勢になり守りに入る相手に積極的な攻撃を仕掛け、2度バックポイントを獲得。4-3で逆転勝ちを収めた。迎えた準決勝では、相手との力の差に圧倒されてしまう。何度も背後を取られ、後半開始27秒でテクニカルフォール負けを喫した。準決勝について「自分の動きが出せなくて悔しい」と振り返った。表彰台の頂点を目指すためにはスタイルの確立が必要十分条件だ。
強敵相手にバックポイントを獲得する小林
「練習でやっていることが試合で出せるようになってきている」と小林の成長を評価する山方隆之監督(人4卒=福岡・築上西)。シーズンに向けての下積みが結果に現われてきている。きょうの勝利を糧に、次戦のJOCジュニアオリンピックカップでも表彰台に上りたい。
(記事 杉野利恵、写真 寺脇知佳)
ひとつ上の階級で表彰台に
結果
▽59キロ級 小林 3位
コメント
山方隆之監督(平4人卒=福岡・築上西)
――きょうの小林奏音選手(スポ2=長野・佐久長聖)の試合を振り返っていかがですか
2回戦は自分のペースで良い試合展開になったかなと思います。練習でだいぶ力がついてきているなと思っていたので、どういう試合にしてくれるか楽しみにしていたのですが、2回戦は期待通りの試合をしてくれたかなと思います。
――4月に入り、練習に1年生が参加し始めていると思いますが、1年生についてはいかがですか
ことしは1年生が6人入部していて、みんな練習に参加しているのですが、みんな元気良くて、練習でも1番1年生が目立っているくらいです。その部分ではとても楽しみです。ただ1年生ばかりが目立っていてもだめなので、上級生がもっと引っ張っていけるように、盛り上げていけるようにやっていってもらえたらいいなと思います。
――シーズンが始まりましたが、どのような1年にしていきたいですか
きょう出場した小林は、やって来ていることは徐々に出せるようになってきています。準決勝でも負けはしたのですが、まだこれからやっていかなければいけないことも決まったので、良かったのかなと思います。あとはすぐにJOC(ジュニアオリンピックカップ)、リーグ戦(東日本大学リーグ戦)とあるので、新1年生が加わったうえにチームとしてのスタートを切ったばかりなので、1年生が元気いいなかで、どういう風に結果につなげていくのか、4年生を中心とした上級生の頑張りも必要だと思うので、まずチームとして早く形を作って、リーグ戦に臨みたいなと思います。あとはどういう試合になるか分かりませんが、勝って最終的にいい結果を残せればいいなとも思います。
小林奏音(スポ2=長野・佐久長聖)
――きょうの試合を振り返って
1試合目は日頃練習してきたことが出せて自分の動きができたので、ギリギリではあったんですけど勝つことができて、内容も良かったと思っています。2回戦目は、今回ひとつ上の59キロ級での出場ということで体格の差もあったし力の差もあったし、なにより自分の動きが出せなかったのが悔しかったですね。
――見つかった課題は
自分のスタイルはだんだんと確立してきてはいるんですけど、きょうみたいに1回戦目ではできたことが2回戦目だとできなかったりだとか、相手によって自分のスタイルが出せるときと出せないときがあるので完全には自分のスタイルを確立できていないので、またこれからひたすら反復していきたいと思います。
――春休み期間はどのような練習を
春休みはだいたい毎日、朝練と午後練の2部練でしたね。朝練では体力や筋力をつけて、午後練では技術を磨くといったかたちだったんですけど、大会が無い時期なのでこれからのシーズンに向けての下積みといったような期間でした。
――今後はどのような練習をしていく予定ですか
大会に出たら課題をしっかり確認して、それを連続して練習していきたいです。
――ことし1年はどういった年にしていきたいですか
きょねんは全然結果残せなくて悔しい思いばかりしたんですけど、ことしはきょねんワセダで1年間練習してきたことを生かしてワセダに貢献できるよう、また頑張っていきたいです。
――次戦への意気込みをお願いします
4月末のJOCジュニアオリンピックカップに(JOC)出場します。階級は今回よりひとつ下の56キロ級での出場なので、体格負けとかはしないと思うんですけど、とりあえずしっかり減量して今回の課題をつぶして、JOCでは格上の相手に対しても自分のスタイルを出して勝っていきたいです。