早大ボクシング部が早慶定期戦で3年ぶりの勝利を挙げた。その直後、その熱気につつまれたまま場所を同じくして早慶レスリング定期戦(早慶戦)も開催された。こちらもことしで65回目を迎えた伝統ある一戦。日頃練習しているマットもきょうはケイオーとの戦いの場に。両校の応援団も駆けつけ、大いに盛り上がりを見せた。結果は7-0でワセダの勝利。7試合すべてを無失点に抑え、圧倒的な強さを示した。
先陣を切ったのは57キロ級の藤川聖士(スポ3=埼玉栄)。第1ピリオド(P)残り1分ほどでフォールを決め、続く選手も開始数分で次々と試合を終わらせる。トリを飾った97キロ級の洞口幸雄主将(スポ4=岐阜・岐南工)は第2P開始30秒ほど、ラストを見事フォール勝ちで締めくくった。「(この1年チームを引っ張ってきた洞口主将ら)4年生にご苦労様、と言いたいですね。」と、太田拓弥コーチはねぎらいの言葉を述べた。
洞口キャプテン、お疲れ様でした!
チームの底上げを図ってきたこの1年を通じ、確実に築き上げた『優勝への下地』。さて、まもなく吉川航平次期主将(社3=秋田商)率いる新体制が始まりを告げる。目指すのはもちろん団体戦での『優勝』のみだ。
(記事 寺脇知佳、写真 杉野利恵)
結果
◯早大7-0慶大
最後はチーム全員で集合写真を撮った
コメント
太田拓弥コーチ
――きょうを振り返って
毎年、試合に向けた気迫であったり、相手には学ばされる部分が多いんですけど、きょうは相手の気迫のほうが足りなかったかな、と。うちのほうがしっかりと準備できていたので、ああいったかたちの試合になったんじゃないかな、と思いますね。
――印象に残った試合は
やっぱりキャプテン洞口の試合ですかね。この1年間、彼を中心にチームの底上げができましたし、そんな彼が最後ああいったかたちでフォールを決めてくれて、キャプテンとして本当によくやってくれたな、と。4年生ご苦労様、と言いたいですね。
――ことしを総括して
全日本選手権に出場するためには、インカレ(全日本学生選手権)3位以内、新人戦(東日本学生新人戦)優勝、というのが実績としてないといけないんですけど、きょねんのスタートこの時期で多胡島しか全日本の出場権を持っていなかったんですね。そういうこともあって、チーム全体がレベルアップしていこう、となりまして。強い者だけが、じゃなくて、まだまだ実力がないものでも出場権を得よう、と。まあ正直チーム立ち上げ当初は新人戦も優勝者いない、全日本出場権といっても多胡島ひとりのみ、というところで、正直こんなメンバーで戦えるのか、ということを思っていましたけれども、洞口キャプテンはじめチーム全体がしっかり意識を持ってこの1年間よくトレーニングした結果、全日本選手権に出場できる者も増えましたし、そういった意味で底上げというのは明らかにできていますね。これを引き継いで来年度どうレベルアップしていくのかというのが、新チームになったいま、まだまだ課題としてあるんですけれども、らいねんの団体戦で優勝できる下地はつくれたかな、とはこの1年間通じて思いますね。
藤川聖士(スポ3=埼玉栄)
――きょうを振り返って
勝たなきゃいけない試合だったので、内容も含めて良い試合をしよう、と臨んだんですけど、グラウンドで1回アンクルの形になって、本当はそのときに試合終わらせなきゃいけなかったんですけど、そこが手こずってしまいました。今度はそのあたりを練習していきたいと思います。
――相手はどんな選手でしたか
組み合ってきたのでやりづらかったです。
――ことしを全体を振り返って
ことしは正直結果が出ていないので、らいねんに向けてタックルの処理などをしていきたいです。
――来季の目標をお願いします
個人戦はインカレ(全日本学生選手権)が一番大きい大会なので、そこで3位以内に入って全日本に出れるように頑張っていきたいと思います。
青木 祐聡(スポ3=岐阜・岐南工)
――きょうを振り返って
圧勝できたので、全試合が良かったと思います。
――ことし全体を振り返って
自分は全体として成績を残すことができなかったですね。
――来季の目標をお願いします
来季は最上級生なので全国でメダルをとれるよう頑張っていきたいと思います。