昨年の天皇杯全日本選手権において、60キロ級で3位を収めた香山芳美(スポ2=東京・安部学院)。今回は1位と2位の選手がアジア選手権を棄権したため、繰り上がるかたちで日本代表に選ばれた。
香山にとってシニアで初めての試合となったこの大会はカタール・ドーハで行われた。つい先月のジュニアクイーンズカップでも59キロ級で堂々の優勝に輝いた香山。アジア選手権の第3日の5月8日、満を持して60キロ級で5者リーグ戦に挑んだ。
1回戦はモンゴルの選手に4-2で勝利。続く2回戦は、「前半から攻められなかったことが敗因」とコメントしたように、カザフスタンの選手に惜しくも負けを喫した。3回戦は、2月のクリッパン女子大会(スウェーデン)において2位という実績を誇る中国の選手から一点も奪えないまま0-6で敗北。しかし4回戦ではインドの選手との対戦でフォール勝ちを決めた。2時間という短時間で計4試合をこなしたうち、2敗したものの、勝ち点の合計で2位につける。見事銀メダルを手にした。
昨年11月のビル・ファーレル国際大会(米国)優勝などに続き、4度目の国際大会のメダルを獲得した香山。これからは60キロ級で世界でも戦えるように調整をしていく。2020年のオリンピックも視野に入れ、ことしもさらなるレベルアップをはかるだろう。香山の勢いは、もう誰にも止められない――。
(記事 寺脇知佳)
結果
▽60キロ級 香山 2位