初日の日体大戦で黒星を付けた早大。東日本学生リーグ戦(リーグ戦)2日目以降は、各グループ2位となった大学と戦っていく。きょうの対戦相手は東洋大と拓大。東洋大戦は7—0と完勝したものの、拓大に2—5で敗れた。2日間通算3勝2敗という成績で最終日の専大に挑む。
東洋大戦は保坂健主将(スポ4=埼玉栄)を86キロ級に据え臨んだ。5つのテクニカルフォール、1つのフォール勝ちを奪い完勝。拓大戦へ弾みを付けた。
正念場の拓大戦は保坂主将を本来の74キロ級に戻し、86キロ級にリーグ戦初出場となる洞口幸雄(スポ3=岐阜・岐南工)がメンバー入り。これで重量級の2選手がそろった。1人目、57キロ級の藤川聖士(スポ2=埼玉栄)は善戦したが、わずかに及ばず惜敗。続く61キロ級、65キロ級を落とし、早くも3勝を奪われてしまう。勝負所で出てきたのは、今大会好調の70キロ級、多胡島伸佳(スポ2=秋田・明桜)。1ピリオド(P)開始早々相手を持ち上げ豪快な投げ技を2回決め、チームを沸かせた。バックを許す場面もあったが、2Pにローリングを重ね勝利を呼び込む。連敗を止めた多胡島はガッツポーズを繰り出した。
ローリングを決める多胡島
74キロ級の保坂主将もタックルやバックがさえ勝利を収めると、後続の重力級に託された。洞口は2Pタックルを決められ、バックに回られる。必死に追い付こうとしたが、あと一歩及ばなかった。125キロ級の前川勝利(スポ4=茨城・霞ヶ浦)は先制点を奪ったが、2Pに2つのバックを取られ差を広げられる。試合終了間際、ローリングが決まれば逆転という場面で決められず敗れ、チームは2—5という結果に終わった。
バックに回られる前川
拓大戦で2つ目の黒星を付けられたが、試合内容はそこまで悪くない。ただ、勝ち切れない場面が多く見られた。故障者を抱え万全な状態ではないが、悔しい敗北だったはずだ。あすのリーグ戦最後の対戦は専大。同率の勝敗同士のぶつかり合いとなる。まずは序盤の軽量級から流れを引き寄せていきたい。そして少しでも多くの勝ち星をあげ、リーグ戦を終えてほしい。
(記事、写真 高畑幸)
結果
1回戦 ○早大7—0東洋大
2回戦 ●早大2—5拓大
コメント
山方隆之監督(平4人卒=福岡・築上西)
――大会2日間を振り返ってみてどうですか
きのうの日体大戦に完敗したことで、雰囲気的には良いとは言えない状況かもしれません。きょうは精一杯戦うしかないと気持ちを切り替えて選手たちはやってくれていれました。しかし故障者がいたり、試合の波に乗り切れなかったり、ちょっと結果にはつながっていない気はしています。
――きょうの2試合では拓大戦がカギとなりましたね
57キロ級の藤川(聖士、スポ2=埼玉栄)は負けはしましたが、流れ的には良い試合をしてくれたと思います。諦めずやってくれたので、やってくれるかなと思ったのですが次の黒澤(翔、スポ3=茨城・鹿島学園)が足を故障している部分もあって本来の動きができずに負けてしまい、全体に響いてしまったのかなと思います。
――拓大戦の86キロ級には洞口幸雄(スポ3=岐阜・岐南工)選手が出場されていましたが
リーグ戦の1週間前くらいに肩をケガしていました。きのう日体大戦で負けてきょうは全勝で勝つぞと声を掛けました。きょうはベストメンバーを組みたかったし、洞口としても出場したいと言ったので万全な状態ではありませんが、起用したかたちですね。ちょっと良い試合はしたのですが、もう一歩、二歩と点を取りにいく姿勢が見られませんでした。どうやって勝つのか、そのような姿勢が伝わってこなかったのが正直残念な試合でした。
――リーグ戦も残り1試合となりました。あすの対戦に向けて一言お願いします
私たち以上に選手たちは悔しい思いをしているはずです。その悔しさをあすの最終戦にぶつけてくれることを期待します。
保坂健主将(スポ4=埼玉栄)
――2日間終えて現在のチームはいかがですか
みんな試合の一ヶ月前まではすごく良い雰囲気だったのですが、主力の選手が2人ケガをしてしまいました。しかし人数の少ない中で一生懸命やってくれたのではないかと思います。
――現在のチームの雰囲気はいかがですか
初日で優勝できるかできないか決まってしまいます。きのう負けたことで優勝はなくなってしまったのでみんな落ち込んでいたのですが、きょうの拓大戦はすごく良い雰囲気でできたのではないかと思います。
――ではその拓大戦での個人の試合はいかがでしたか
最初は攻められませんでしたが、後半攻めにいけて点数が取れたので前半から後半のような攻めを出していけたら良かったです。
――あすの試合に向けて意気込みをお願いします
このチームで戦う最後の試合なので一生懸命やって勝てるようにしたいです。