スペシャルジャンプ、クロスカントリー競技が行われたこの日、早大勢が鹿角の地で躍動。全ての種目で入賞者を出し、男子は12点、女子は50点を獲得。これまでの結果と合わせ男子は6位、女子は首位の位置につけた。
★早大勢が表彰台を独占、久保田が2連覇(スペシャルジャンプ女子ノーマルヒル)
ジャンプの準備をする池田
スペシャルジャンプには久保田真知子(スポ2=長野・飯山)、宮崎彩音(スポ2=長野・飯山)、池田光希(スポ1=北海道下川商)の3人が出場。出場した3人で表彰台を独占。早大に大きなポイントを持ち帰った。昨年のインカレで優勝を成し遂げた久保田が、1本目、2本目ともにトップの得点を記録し見事優勝。目標に掲げていた「優勝」をしっかりと実現してみせた。しかし「(1本目も)2本目もあまり着地が納得いかない」と現状に満足はしていない。更なる高みを目指して、久保田は、そして早大のジャンプ・女子選手たちは歩みを止めずに大きく飛躍することだろう。
★2年の大堰が2位、星野は9位(クロスカントリー男子30キロクラシカル)
入賞を果たした3人(左から大堰、星野、滝沢)
このレースは5キロのコースを6周するかたちで行われる。早大からは6人が出場した。レースは序盤から 星野誉貴(スポ4=群馬・利根商)主将が積極的に前に出て、集団を引っ張るかたちとなった。今年が最後のインカレとなる星野がこのレースにかける思いは強い。力強い滑りでレースを進めた。星野のやや後方でレースの様子を伺っていたのは、大堰徳(スポ2=岩手・盛岡南)。国民体育大会から1週間も経っておらず、万全とは言えない状況であったが落ち着いてレースを進めた。レースプランは「後半上げて勝負」。その言葉通り、4周が終了した地点でトップに立った。5周目に2位に下がるも、その後は順位をキープ。2位でゴールした。一方で星野はレース後半から先頭からやや後退。しかしラストの意地を見せ、9位入賞でレースを終えた。安定した滑りを見せたのは滝沢育矢(スポ1=新潟・十日町)。序盤から大きなブレのないタイムでラップを刻み冷静にレースを進め、初のインカレで10位入賞を成し遂げた。3年の橋本礼徳(スポ3=長野・飯山)は、前半は先頭集団に位置づけ、勢いのある滑りを見せるも後半に失速。26位でのゴールとなった。山崎大翔(スポ2=富山・南砺平)は1周目で転倒するトラブルがあったものの、その後は落ち着いた走りを見せ、3、4周目はトップのラップタイムを記録。しかし転倒で出遅れた影響で、17位でのゴールとなったが、ゴール後にはチームメートの出迎えに笑顔も覗かせた。滝沢と同じくルーキーの小池駿介(スポ1=北海道・富良野)は1周目は9位につける好スタート。その後は粘りを見せるも順位を落とし、40位でゴール。ゴール後には苦しそうな表情を見せ、レースを終えた。クロスカントリー男子30キロクラシカルでは大堰、星野、滝沢の3人が入賞を果たし、チームに12点が加わった。
★本田が2位、ルーキーも躍動(クロスカントリー女子15キロクラシカル)
快走を見せる本田
クロスカントリー女子15キロクラシカルには佐々木美紗(スポ3=北海道・富良野)、本田千佳(スポ3=秋田・花輪)、鎌倉春音(スポ1=長野・白馬)、中島果歩(スポ1=長野・飯山)、山田智子(スポ1=秋田北鷹)の5人が出場した。レースをは本田と鎌倉が集団を引っ張るかたちでスタートした。3年の本田は1周目は4位、2周目は5位に下がるもラスト1周でトップのラップタイムを記録、2位で走り終えた。一方でルーキーの鎌倉は、3周全てでトップ3以内のラップタイムを記録する安定した走りを見せた。1周目では2位、2周目では首位につけるも、3周目の序盤で転倒。その影響で先頭に追いつくことができず、悔しさの残る3位でゴールした。鎌倉と同じくルーキーの中島も健闘。レースを通して冷静な走りを見せ、初のインカレ6位入賞をつかみ取った。同じくルーキーの山田。山田もルーキーらしからぬ落ち着いた走りを見せた。あと1歩で入賞だったが、惜しくも入賞とはならず。12位でゴールした。3年の佐々木は序盤から自分の位置を変えずにレースを展開。途中、苦しそうな表情を覗かせ、14位でゴールした。この競技でも3人が入賞を果たし、チームに22点を持ち帰った。
(記事・写真 堀内まさみ)
結果
▽スペシャルジャンプ女子(ノーマルヒル)
1位 久保田真知子(スポ2=長野・飯山)
2位 宮崎彩音(スポ2=長野・飯山)
3位 池田光希(スポ1 =北海道下川商)
▽クロスカントリー男子30キロクラシカル
2位 大堰徳(スポ2=岩手・盛岡南)
9位 星野誉貴(スポ4=群馬・利根商)主将
10位 滝沢育矢(スポ1=新潟・十日町)
17位 山崎大翔(スポ2=富山・南砺平)
26位 橋本礼徳(スポ3=長野・飯山)
40位 小池駿介(スポ1=北海道・富良野)
▽クロスカントリー女子15キロクラシカル
2位 本田千佳(スポ3=秋田・花輪)
3位 鎌倉春音(スポ1=長野・白馬)
6位 中島果歩(スポ1=長野・飯山)
12位 山田智子(スポ1=秋田北鷹)
14位 佐々木美紗(スポ3=北海道・富良野)
コメント
大堰徳(スポ2=岩手・盛岡南)
――今回目標にしていたタイムや順位はありましたか
そうですね、結構ここに来るまで国体(国民体育大会)とかもあって連戦続きだったので、上位入賞できればというかたちで臨みました。コンディションもそんなにいいわけではなくて、疲労も結構あったので、粘って最後に上位入賞に食い込めたらと思っていて。確実に入賞はしたいなと思ったので、そこだけは目標にしていました。
――どのような試合展開で臨もうと考えていましたか
ロングの試合が久しぶりで、1年ぶりくらいだったので、体力が持つかどうか不安な部分もありました。前半の方は落ち着いて状況を見ながら滑って行って、後半上げて勝負できたらなと思っていたので、その通りにできたかなと思います。
――レースを振り返っていかがでしたか
後半の勝負に持って行けたのはよかったんですけど、やっぱり最後の上りで1位の選手に離されて、そこでついていけなかったのが、レースで悔しかったところかなと思います。でもそこは実力の部分だったので、もう少し頑張れたらと思ったんですけど、明日もレースが続くのでそこで1秒でも削れるように、つなげられたらと思います。
――明日への意気込みをお願いします。
ここまであまりスケーティングの調子は良くないんですけど、今日調子がよくない中でもここまで来ているので、また上位入賞を目指して頑張ろうと思います。
久保田真知子(スポ2=長野・飯山)
――インカレ前の対談でもお聞きしましたが、改めて今大会の目標を教えてください
インカレの目標は優勝でした。
――飛ぶ前に意識していたことは
飛ぶ前は、まわりの結果も気になるんですけど、自分の練習してきた内容とか、気をつけるポイントをいくつか絞って、それをやれば優勝できるだろうと思っていたので、それを実行しようと思っていました。
――1本目のジャンプの振り返りをお願いします
1本目は、ジャンプの内容自体は風も入って全体的によかったんですけど、ちょっと着地がうまく決まらなくて、そこが少し惜しいかなというくらいで、大きなミスはあまりなかったと思います。
――2本目はいかがでしたか
距離は少し伸ばせたんですけど、2本目もあまり着地が納得いかない感じで、まだまだだなという気持ちがありました。
――インカレを振り返っての感想をお願いします
早稲田はスペシャルジャンプに3人で出て3人ともワン・ツー・スリーとって、早稲田大学の総合優勝には最大限貢献できたと思うので、あとはアルペン・クロカンの応援をして、みんなに頑張ってもらおうと思います。
鎌倉春音(スポ1=長野・白馬)
――今大会の具体的な目標を教えてください
目標は、世界大会とかも出ている中で自分は15キロとか20キロとか長い距離が好きだなと思っていたので、優勝は狙っていて、そういうレースをしていたんですけど…目標は優勝でした。
――どのようなレースプランを持って臨みましたか
自分は前に出て引っ張るのはあまり得意ではないので、後ろについて、かつ先頭集団には絶対いようと思って走っていました。
――今日のレースを振り返っていかがでしたか
今日のレースは、1、2周まではよくて3周目の後半にあげようと思っていたんですけど、3周目入って少ししたところでこけてしまって、そこからは追いつくので精一杯で、ラストスパートもなかなか粘り切れず、すごい悔しい思いが残ったレースとなってしまいました。
――明日への意気込みをお願いします
明日は背負うものとかもないので、チャレンジャー精神で思いっきり行こうと思います。