【連載】インカレ直前特集『誇』第4回 橋本礼徳×大堰徳

スキー

 全日本学生選手権(インカレ)直前対談を盛り上げたのは、クロスカントリー(クロカン)部門における大の‟仲良し兄弟”である橋本礼徳(スポ3=長野・飯山)と大堰徳(スポ2=岩手・盛岡南)だ。ムードメーカとして部を盛り上げる橋本、人懐っこい大堰、さらに偶然取材の場に居合わせた星野誉貴主将(スポ4=群馬・利根商)の掛け合いはもはやM1優勝レベル。しかし競技の話になれば目は真剣そのものだ。コミカルなやりとりとともに語られる、競技を始めたきっかけや自身の強み、そしてインカレにかけるそれぞれの思いをとくとご覧あれ。

※この取材は2022年10月15日に行われたものです。

趣味は「人の布団に入ること」?

テーマを「頂」と掲げる大堰(左)と、「ケンカは自分より強い子に売り!」と掲げる橋本

――まず簡単な自己紹介をお願いします

橋本 3年のランナー部門の橋本と申します。よろしくお願いします。

大堰 ランナー部門2年の大堰徳(ちから)と申します。よろしくお願いします。

――他己紹介もお願いします

橋本 大堰の紹介か…僕はこいつのことを徳と呼んでいるので、徳と言います。1個下の代は実力者が揃っているので、徳はそのうちの1人の選手ということで、徳は競技者としての力はあると思います。人としては、優しいところはあるんですけど、まだまだポンコツなところも多いので、いずれはチームを引っ張っていく存在になると思うので、頑張ってほしいなと思います。あと、よく俺のベッドに入ってきます!(笑)。俺が寝ててもベッドに入ってきます。そういう奴で、人が恋しいらしいので、興味ある人がいれば立候補してもらえたらと思います。

――先日もSNSでその様子を拝見しました

橋本 そうですね、あれが2日に1回くらいです。よく近くにいます。

大堰 今の話にもありましたけど、僕は結構礼徳さんとは仲良くしてもらっているので、礼徳さんは特徴的というか、いつも見ていて「こんな感じだな」と思うのは、とにかく明るいですね。明るくて、寮のムードメーカー、スキー部のムードメーカーで、礼徳さんがいないと寮が盛り上がらないというか、中心にいるメンバーの1人です。明るくて、前向きな言葉をよく発する強い人だなと思います。太陽みたいな人ですね。ずっと光を放っているみたいな(笑)。志が高いので、スキーの目標としてもそうですし、人生の目標としてもそうですけど、そういう面ではすごい尊敬する先輩です。

――ムードメーカーのエピソードは何かありますか

大堰 飲み会ではめちゃくちゃ盛り上げ役になっていて、自分で空気をつくっていてすごいなと思います。

――スキー以外にハマっていることなどはありますか

橋本 あんまり考えてなかったな…

星野 いいじゃん韓ドラで!

橋本 韓ドラ別にそんなハマってないですよ!僕は小さい頃からサッカーをやっていて、サッカーかスキーか迷っていたくらい小学生のときはサッカーが好きだったんですけど、僕が大好きだったサッカー漫画が今週か先週に終わったので、ちょっと寂しいですね。なのでサッカー漫画を読むことは好きです。「Be BLUES!」っていう漫画です。

大堰 僕は食べることが結構好きなので…

星野 いや人の布団に入ることだよ、お前は(笑)

大堰 それは違う(笑)

橋本 合宿でもあっち(星野)かこっちの布団入ってくるくらい、他大学の先輩のところにも行って、たぶんこいつのブームだと思います。

大堰 いやでも、その話は置いておいて…普通に食べることが好きなので、いろんなところに食べに行ったり。ラーメンも好きなので

星野 静岡とかね。

大堰 その話はいいから!(笑)

星野 さわやかハンバーグとかね!

大堰 そうっすね。(食べに行くのは)1人のときもあるし、友達とかも。さわやかは(橋本と)2人で。

――スキー以外の得意分野はありますか

橋本 球技系、体動かす系は基本的に得意ですね。こういったインタビューとかも得意です!

大堰 僕も割と球技はできる方なんですけど、他で言うと…

星野 ランニングだろ。

大堰 ランニングもそうですけど、全部スポーツなのはつまらなくて。掃除とかは結構得意ですね。

橋本 おいおいおい、株上げにきたこいつ!最悪や!(笑)

星野 料理は?

大堰 料理は無理!料理は無理!

星野 礼徳は料理でいいじゃん。寮で自炊してるじゃん。

橋本 自炊生活にハマっています!

――ズバリ得意料理は

星野 あるもの全部ぶちこんで、フライパンで炒めたもの!(笑)

橋本 男飯!

一同 (笑)

――最初に話していただいた他己紹介にもつながりますが、お互い初めて会った時の印象はどうでしたか

橋本 それはまずいなあ!(笑)今は結構おちゃらけている奴だと思っているんですけど、前までは、徳が高校生の時に僕が大学1年生で一緒についてきて大会に出たことがあって、その時は「めっちゃ真面目だな」と思っていましたね。だからせめて大学の雰囲気になじませてあげたいなと思ったので、僕がはめ外して、距離を近づけようと頑張りました。それくらい結構真面目で距離感ありましたね。

星野 今は化けの皮がはがれたね。

橋本 ベッドに入ってくることはもう言ったので。

星野 ああそうなの。いや、部屋に入ってくるとかにしない!?

大堰 そうっすよねー、もうちょっと言い方考えてほしいっす!(笑)

――本当に仲がいいんですね(笑)。大堰さんから見て橋本さんはどうでしたか

大堰 初めて会ったときは高校3年生で、第一印象はもう本当に明るすぎて、関わりにくそうだなと、逆に。距離感が近かったんですよね。最初から「おう!」っていう感じで来られるから、「はあ~…」みたいな。入学してからもそんな感じできて。すごいんですよ、ずっと抱きついてきたりして。その距離感で来られたので最初はめちゃくちゃ苦手で、ちょっときついかもと思いました。でも僕もその影響を受けたのかもしれないです。だんだん関わっているうちに、そうやってくれるのも礼徳さんの優しさなんだなとわかって。俺たちが寮生活をしっかりできるように環境を整えてくれたりなど、裏でも色々してくれていたらしいので、本当に優しい先輩です。

――最初にかけられた言葉など覚えていますか

大堰 覚えてないなあ…でも本当に「おう!」ってきたのが最初だった気がするんだけど。「元気?」みたいな(笑)

橋本 全然覚えてないな(笑)

――改まった自己紹介とかではなかった感じですか

大堰 それはたぶん僕の方からしました。

橋本 たぶん俺はしてないですね。

大堰 (虫が橋本の肩にとまり)あ、ごめん、つぶしちゃった。

橋本 全然いいよ。

――普段から敬語はあまり使わないのですか

橋本 いや本当は敬語じゃないとだめなんですけど、まあまあまあ(笑)。

大堰 舐め腐ってます(笑)

早大スキー部は「家族に近い」

ローラスキーの用具を手に笑顔の橋本と、隠れる大堰

――スキーの話に移ります。おふたりがスキーを始めたきっかけはなんだったか教えてください

橋本 僕はパパですね、お父さんがスキー選手です。スキー選手って言っていいのかな…。福井県なんですけど福井県は競技者が少ないので、やっていれば選手になれるという状況で。それでお父さんが国体(国民体育大会)選手として練習に行っているのに同行したときに、ここのOBの宇田(彬人、平30スポ卒)さんが全日本でも優勝するような強い選手だったんですけど、そういう人たちに会って「俺もやろう」「やったら意外といけるな」と。10歳くらいのときですね。小学校時代は本当にいろんなスポーツをやっていたので、そのうちの1つとしてスキーをやっていました。10歳ごろからガチでやり始めて、それまではお父さんが滑っている近くでお母さんと板はいてグルグルしていました。

大堰 僕が始めたのは小学校1年生のときですね。もともと僕は野球をやっていて、野球の体力づくりとして(スキーを)始めました。野球部の監督をやっていた人がスキーのコーチもやっていて、それで「体力づくりでやった方がいいんじゃない」と勧められてクロスカントリーを始めた感じです。それでようやくクロカンを本格的にやり始めたのが、僕は結構遅くて高校のときでした。それまで陸上とかもやっていましたね。

――早大に進学を決めたきっかけは何ですか

橋本 僕はその宇田さんの存在が大きかったかなと思います。僕が小学生のときに宇田さんが早稲田に行くということでまず憧れがあって。中学校のときのコーチが、それもまた早大のOBでソチ五輪まで出ていた人で。今コーチをやってくれている藤田(善也助監督、平19スポ卒=北海道・旭川大高校)さんの同期の成瀬(野生、平19スポ卒)さんという方ですね。高校時代も早大のOBが顧問だったので、ずっと早大に囲まれて早大に来た感じですね。

大堰 僕は、今の4年生の広瀬崚(スポ4=富山・雄山)さんとは高校時代に一緒に合宿とかする機会があって、崚さんに「早大に来ないか」と声をかけていただいて。ずっと目標にしてきた選手で嬉しかったので、僕もそこで練習して強くなりたいなと思いました。それがきっかけですね。

――早大スキー部の好きなところはありますか

橋本 すごい仲が良いところかなと思います。仲良いエピソードと言われたらあまりないんですけど、他の部活よりはずっと一緒にいて、たぶん1年間で300日以上は一緒に行動しているので、そうなるとやっぱり家族に近いですね。いいところも嫌なところも見えているので。家族って嫌だから離れるっていう存在ではないじゃないですか。それに近いので、はい、仲は良いですね。

大堰 僕も礼徳さんと同じような感じなんですけど、他にいいところはやっぱり競技者で強い人がいて、オリンピック選手とかも同じチーム内にいるので、そういうところで自分の競技力を高められるところとか、あとはそういう人の話を聞いて「ああ、そんな世界もあるんだな」と。他の選手の意見も聞いてその競技についていろんなことを知れることですね。同じスキー部だけど競技は全然違うので、会話していて楽しいとかは結構あるなと思います。

――昨シーズンを振り返って、コンデションや成績はいかがでしたか

橋本 昨シーズンは、やっと自分が目標としている場所が見えてくるところまでは来たのかなという。僕はそもそも高校時代からタイトルとかなしにここに入ってきて、学年でも2桁しか取れないくらいの力だったので、それが昨シーズンでは5番手くらいには上がってきて、学年トップを目標に今年はやっているので、そこが見える位置まではやっと来たかなという感じはあるんですけど、まだまだ昨年は納得できる成績とまではいかなかったですね。なので今年頑張っています。

大堰 昨年は全日本の強化指定選手、U20に選ばれたんですけど、世界ジュニア選手権を大きな目標として昨シーズンは練習に取り組んでいたんですけど、色々な支えもあって運よく世界ジュニアに出ることができました。でも出て終わってしまったなという感じですね。自分のレベルを知ることができたというのは大きかったですけど、それ以上に自分がその大会に出て世界との壁を感じて、しかも自分の実力を出し切れなかったというところがあってすごい悔しい思いをしたので、そういう面では今の練習にもかなり影響していると思います。次はあの舞台で活躍できるように、と思いながら日々練習しています。

――今年の夏はどのようなことに重点を置いて練習されていましたか

橋本 僕はユニバ(ユニバーシアード)にかかっていなかったので、今年の夏のローラーで勝つということには重点を置いてなくて、そのローラーのフォームとスキーの上のフォームって違うんですけど、どちらかと言えばスキーに活きるフォームを探しながらというところと、自分は体力、ランニングが課題なので、そこが少しずつ改善できればなというところでやってきました。体力というか、タフさがついてきたので、自分の身体の調子が悪い時でもある程度練習をこなせるようにはなっているので、成長は感じています。ローラーのフォームがよくなってきて、順位としても上がってきているので、ローラーで勝つことを目標にはしていなかったんですけど、ローラーでもしっかり成績を残せるようになってきたので、冬にも活かせるかなというふうには思っています。

大堰 今年はユニバーシアードの選考の年で、この前が選考の大会だったんですけど、僕は実力不足でユニバに行くことができなくて。今年1番目標にしていたのがユニバ出場だったので、そこを1つかなえられなかったのが悔しいところではあります。でも木島平の大会(木島平サマーノルディック)で入賞できたことが1番の成果だったかなと思います。ローラーはずっと苦手としてきて、高校時代もほぼやらずに昨年本格的に始めたという感じなんですけど、そこで入賞できたのは自分にとって成果を感じられましたね。あと体力面で見ても、昨年度よりも長い時間走り続けられるように、長距離のランニングの強化をはかって、ローラースキーの技術面でも昨年度よりも改善できる点が多くなってきたので、そこを冬につなげていけたらなと思っています。

「誉貴さんに引導を渡す」(橋本)、「優勝」(大堰)

カメラを向けると、様々なスタイルで応えてくれる2人

――それでは、現在の調子やコンデションはいかがですか

橋本 調子はいいっす。かなり調子はいいと思います。今は調子がいいので、僕らの1個上の代、崚さんや誉貴さんは本当に実力者なので、このまま冬に入って、あの2人は海外を経験して全日本を戦いに来るので、まずそこでその2人をぶっ潰すということが目標ですね。まだ全然戦える域にはいないので、彼らにはない部分で僕は調子を上げたいと思います。

大堰 調子がめちゃくちゃいいわけでも悪いわけでもなく、中間くらいですね。でも冬に向けて、あと2、3週間くらいで雪上練習に入るんですけど、そこに向けてはいい感じに練習を進められていると思うので、今ちょうどパート別強化期間なので、自分が今までできなかったローラースキーやランニングの部分に目を向けてできているので、コンディショニングをしっかり合わせて雪上に入れるかなと思うので、このまま維持していきたいと思います。

――ご自身の競技における強みは何だとお考えですか。橋本さんは先ほど、広瀬さんや星野さんを潰すと仰っていましたが…

橋本 まず勝たなきゃいけない部分としては、2人とも圧倒的に長い距離が速い選手でそこでは戦えないと思っているので、30キロ、50キロはいいかなと切り捨てています。その分、短い距離のスプリントが僕の強みではあるので、そういったところを活かして、インカレで言ったら10キロ、スケーティングがあるので、スピードを活かして勝つしかないと思います。短い距離とスピードを活かせるようなレース展開にして倒します。

大堰 僕の強みは、一番は走力ですね。僕は高校まで陸上をやっていて、走力については日本でもトップクラスだったというのは自分でもわかっているので、そういうところを活かしていけたら上位は今年も狙えるんじゃないかなと。あとは調子を合わせるのは得意なので、レースのピーキングとか、次はポイントレースで、5つのレースを平均してポイントが算出されてランキングが決まるので、安定させることも僕は得意なので、狙った大会でしっかりポイントを取って、目標とする大会に出るとか、あとはランニングで上位に行けるように頑張るとかが得意ですね。今年はその2つを武器にして、さらに上にいけるようにしたいと思います。

――ちなみに陸上では何の競技をやられていたのですか

大堰 中距離ですね。800メートル、1500メートルとか、あと3000メートル障害もやっていました。

橋本 東北新人にも出るくらい速いですよ。全中(全国中学校体育大会)にも行っていました。ガチでやっていれば競走部に入れるんじゃないかくらい。

――800メートルは1分台ですか

大堰 はい、1分台です、ぎりぎり。

――すごいですね!ありがとうございます。それでは次に、試合前のルーティーンなどあれば教えてください

星野 ビックマウス!

橋本 いや、最近は絶対ビックマウスしないから…いや俺ないっすね。

大堰 ヘッドフォンして音楽聴いてますね。こっちが話しかけても聞こえてないです。「礼徳さん!礼徳さん!」って(笑)

星野 業務連絡でさえ無視するんだから。本当にかち割ってやろうと思うくらい(笑)。

――どんな音楽を聴いているんですか

橋本 洋楽が中心ですね。あんまり邦楽は聴かないので。

――では試合が終わったあとのルーティンなどありますか。必ず行く店など…

橋本 それもないっすね。でもお母さんのご飯は好きです。なかなか食べられないので、はい。(一番好きな料理は)里芋の煮っころがし。

一同 (笑)

星野 里芋ダメなんだよな。

大堰 誉貴さんネバネバだめっすよね。

橋本 うちのはネバネバじゃないっす。

星野 いや里芋が嫌なんだよ。ぬるぬるしてるし。

橋本 大丈夫、ガチで大丈夫だから、うちのお母さんのは。いけるって!

――今度ぜひ食べさせてあげてください(笑)。大堰選手はルーティンなどありますか

大堰 ルーティンか。

橋本 速いペースで走ることじゃない?

星野 前の日に、キロ5(1キロ5分のペース)でね。4分半でね。

大堰 いやそれ違うって、4分半で走ってないでしょ!

橋本 僕らがレースをやるところって、この前木島平に来てもらってわかったと思うんですけど、結構山の中なので坂道とかが多いのに、それでもこいつはキロ5とかで走ってくるので。やっぱり速い。女の子と走りに行ってもそのペースらしいので。一緒に行こうって言って付いてこさせて、大会前に疲れさせるっていう。そういう時はやっぱり調子いいっす、こいつ。

大堰 ベラベラしゃべるな、そんな話(笑)。ルーティンじゃないしね、別に。

橋本 逆にそれ以外ある?

大堰 僕は結構緊張するタイプなので、緊張しないようにというのもおかしいんですけど、リラックスできるようなことを考えますね。例えばYouTube見たりとか、面白い動画を保存して見たりとか、あとはレース前、前日にはなるべく先輩とよく話したりしますね。会話の量を増やしています。

――インカレ会場の鹿角の印象はいかがですか

橋本 そんなにきついコースではないので、さっきも言ったんですけど崚さんや誉貴さんは体力があって、きつければきついほど速くなっていくので、その点僕のスピードが活きるかなとは思います。嫌いではないです。でもすごい苦手っていうコースが続けてくることがあまりなくて、コースによって違う走り方があると思うので、苦手なところはコースにはないですね。スピードコースなので、僕の土俵にも乗ってくることは可能なのかなと思います。

大堰 僕は、全中もインターハイ(全国高等学校総合体育大会)も鹿角で、インカレも鹿角なので、中学校からずっと…あと岩手出身なので、よく鹿角で大会もやっていて小学生のときから思い入れのある、ずっとそこでやってきた、いい経験もしたし悔しい経験もあるコースで、自分にとっては、相性がいいというわけではないんですけど…。

橋本 庭です。

大堰 そうですね、自分でもフィールドとかよく知っているところで、頭に入っているというか体が覚えているというか、そういう面では僕にとっては有利なコースなんじゃないかなと思います。

――最後に、インカレの意気込み、目標をお願いします!

橋本 星野・広瀬をぶっ倒す。崚さんは世界選手権に行くってなったらそっち行っちゃうんですけど、誉貴さんは今年で引退しますし、崚さんはもう1つ上のカテゴリーでやっていくと思うので、その2人には、特に誉貴さんには引導を渡して終わりたいですね。3年間一緒だったので、僕が引導を渡して。僕が1位で、誉貴さん2位が理想です。

大堰 俺にも勝つってこと?(笑)

橋本 30キロは譲ります。

星野 前年度チャンピオンなんだけどなあ。

橋本 (ボイスレコーダーに口を近づけて)10キロで勝ちます。

星野 前年度チャンピオンなんだけどなあ。

――ありがとうございます。では大堰さんお願いします。

大堰 去年は世界ジュニアと被ってインカレに出なかったので、今年は1つ、優勝しかないですね。今そこにインカレチャンピオンいますけど、昨年もほぼいい戦いができて、誉貴さんと平行線って感じだったので、今年はそれ以上に、誉貴さんを抑えて優勝したいです。もちろん世界選手権は僕も目標としているので、そこに出たい気持ちもありますけど、インカレ出場となったら優勝、それだけですね。

――ありがとうございました!

(取材・編集 堀内まさみ、槌田花)

対談後の写真撮影でキメ顔を見せる橋本(写真左)と大堰

◆橋本礼徳(はしもと・ゆきのり)

長野・飯山高出身。スポーツ科学部3年。笑いのセンスと負けん気の強さはナンバーワン。前年度チャンピオンでもある星野先輩を「(10キロで)潰します」と公言した橋本選手、下克上なるか!

◆大堰徳(おおぜき・ちから)

岩手・盛岡南高出身。スポーツ科学部2年。出会ったすべての人を虜にする笑顔の持ち主。人懐っこい性格と、スタミナを活かした全国トップレベルの走りのギャップにご注目ください!