インカレ開幕!男女共に好調なスタートを切る

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 大雪の中、第90回全日本学生選手権(インカレ)が青森県大鰐市で開幕した。ことしの目標はただ一つ、男女アベック総合優勝だ。大会初日となるきょう、クロスカントリー競技とアルペン競技が行われ、さっそく優勝者が現れた。クロスカントリー男子30キロフリーで田中聖土(スポ3=秋田・花輪)が優勝。一方、アルペンスーパー大回転では、男子は成績が振るわなかったものの、女子は小川彩也香(社3=北海道・札幌第一)が3位、牧野レナ(スポ2=新潟・八海)が6位に入賞。これからのレースに弾みをつける滑り出しとなった。

 毎年安定した強さを誇るクロスカントリー男子。全長5キロのコースを6周する苦しい戦いとなる30キロフリーでは、田中が優勝した。「自分のプラン通りに進められた」と振り返る通り、15秒前にスタートした児玉宗史(東海大)の後ろにつき、ペースを合わせてレースを展開。中盤から辛そうな表情を見せたものの、最後まで勢いを保ったまま、全体トップのタイムでゴールした。前半圧倒的な速さを見せた宇田彬人(スポ3=福井・勝山)は、5周目で失速。最後は粘り、3位に入賞した。

30キロフリーで優勝した田中

 悪天候の中行われたアルペン競技のスーパー大回転は、難しいコンディションでの試合となった。昨年同種目で4位だった小川は目標ぎりぎりの3位入賞を果たす。普段はあまり練習しない種目ということもあり、「悔しさ半分、最低限の仕事はしたかな」と振り返った。明後日に行われる得意種目の回転で優勝を狙う。また昨年はケガのため欠場となった牧野も久々の全国大会での入賞となる6位に入った。その後より一層雪が強くなった中で男子の部が行われたが、入賞者は誰も出ず。反省が残る試合となった。

及第点の3位入賞を果たした小川

 個人の結果がポイントとして大学の順位に反映されることが、インカレの大きな特徴だ。チームとして、一人一人の結果の積み重ねが重要となる。それぞれの部門で全員が入賞を目指し、実力以上の力を発揮しなければならない。ことしこそ男女アベック総合優勝を成し遂げるために――。初日の勢いと反省を糧に、あす以降もエンジの戦士たちの戦いは続いていく。

(記事、写真 松富リサ、杉野利恵)

W入賞を果たした女子アルペン競技の2人

結果

▽男子暫定順位

1位 東海大 23点

2位 早大  19点

3位 日本大 18.5点

4位 法政大 8.5点

▽クロスカントリー男子30キロフリー

優勝 田中 1時間20分26秒5

3位 宇田 1時間20分59秒

11位 山口敦史(スポ2=石川・鶴来)1時間25分49秒5

15位 佐藤太一(スポ4=秋田北鷹)1時間26分11秒2

27位 湯本啓太(スポ3=長野・中野立志館)1時間29分2秒4

▽アルペン男子スーパー大回転

21位 吉田圭汰(スポ2=北海道・北海学園札幌) 57秒7

24位 中平賢郷(スポ1=青森・東奥義塾) 57秒8

25位 成田伊織(スポ4=北海道・札幌第一) 57秒95

63位 押切凌(スポ1=北海道・札幌第一)  59秒93

DFN 廣島聖也(スポ4=北海道・双葉)

▽女子暫定順位

1位 日大 8.5点

2位 早大 6.5点

3位 東海大 4.5点

4位 日体大 4点

▽アルペン女子スーパー大回転

3位 小川 57秒06

6位 牧野 57秒32

14位 大森芽萌(教3=北海道・藻岩)57秒92

26位 西村紗英(社1=長野・白馬)59秒18

30位 新山凪沙(スポ3=北海道・双葉)59秒64

田中聖土(スポ3=秋田・花輪)

――優勝した今のお気持ちを教えてください

ほっとしています。

――優勝を狙っていたということですか

それもありますし、レースを通して自分のプラン通りに進んで、結果的に優勝できたのでほっとしています。

――はじまる前はどのようなレース展開を考えていましたか

スタートリストを見て、僕の一つ前のゼッケンの人が強くて走れる選手だったので、はやめに追いついて、引っ張ってもらうというか、ペースを維持して30キロ走りきるというのをプランしていたんですけど、その通りにいきました。

――途中きついと感じる場面はありましたか

ありました。三周目ですね。10キロ、15キロのレースが僕ら結構多いんですけど、身体がそれに慣れてしまっている部分があったりして、あと精神的にも3周目が一番きつかったです。

――きょうの勝因は

ワックスが良かったです。ワックスしてくださったコーチに感謝していますし、あとはプラン通りに進められたっていうのが要因の一つにあると思います。

――天候の影響はありましたか

降雪がひどくて、サングラスというかバイザーみたいなのを着けてきょう出たんですけど、ほんとに5周目、6週目とかはバイザーに雪が張りついちゃって前が見えなかったので、最後の1周の途中で、給水に入ってくれた先輩のところでそのバイザーを捨てて(笑)。途中からはもう帽子だけで、捨てていきました。

――次のレースに向けて意気込みをお願いします

結果狙うとダメなタイプというか、空回りするので、まずは明後日の10キロ競技で、10キロの中で自分の最高のパフォーマンスができるようにこれからまた準備していきたいと思います。

小川彩也香(社3=北海道・札幌第一)

――全日本学生選手権(インカレ)での目標を教えてください

アルペンは3種目あるのですが、3種目全部3位以内で、そのうち1つは優勝しようという目標が自分のなかではあって、きょうはぎりぎり達成できました。

――きょうの天候や雪の状態はどうだったのでしょうか

難しいけど昨日から同じようなコース状況で、予想通りの状況だったと思います。

――きょう試合を振り返っていかがでしたか

もう少し上の順位を狙いたかったという部分はあるのですが、きょうはいつもは練習しない種目なので、あまり練習していないなかでは、結果としては満足しています。

――昨年から1つ順位を上げられましたが、順位だけを見るとどう思われますか

去年と年代が替わって、出ているメンバーやまた他の大学の主力メンバーがケガをしていて、出ていないなかでのレースだったので、勝たなきゃいけない選手たちにも負けたりしたので、悔しさもあります。きょうは3番に入ればいいなという気持ちで臨んだレースだったので、悔しさ半分、最低限の仕事はしたかなという気持ちです。

――総合優勝を目指されている女子チームの雰囲気はいかがですか

アルペン部門から見たら、どこの大学よりも戦力のある選手がそろっていて、お互いに競い合える雰囲気になっています。誰が出てもおかしくないですし、アルペンが13人いるなかでインカレは5人しか出れなくて、その5人を選ぶのも大変で、誰が出てもおかしくない状況の5人なので、全員入賞目指してあと2日間頑張ります。

――次の種目への目標と意気込みをお願いします

次の種目は私の得意種目で、今調子も上がってきているので自分の滑りをして優勝できるように頑張ります。