インカレ中盤、男女で明暗が分かれる

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 全日本学生選手権(インカレ)も大会中盤に差し掛かった。男女共に総合優勝に向けてこれまで多くの選手の活躍が目立っていたが、この日は男女で明暗が分かれてしまった。アルペン男子回転では、出場選手6名が途中棄権となる厳しい結果に。暫定1位の東海大に大きく引き離されてしまった。一方、クロスカントリー女子10キロクラシカルでは、半藤成実(スポ4=長野・飯山)が圧倒的な強さを見せ、クラシカル種目でインカレ連覇を達成。他にも2名が入賞し、法大と入れ替わり暫定総合1位に躍り出た。

★まさかの6名全員が途中棄権に

スタート台から滑り出す廣島

 スーパー大回転、大回転と順調に得点を獲得してきた男子アルペン部門。最終競技となる回転には6名が臨んだ。これまでの2種目で作った流れに乗っていきたいところだったが、大きく苦戦してしまう。1本目、上位入賞が期待されていた安藤佑太朗(スポ4=北海道・北照)ら3名が途中棄権となった。2本目に残った廣島聖也(スポ3=北海道・双葉)らに入賞の希望が託されるも、難コースに苦戦。残る3名もフィニッシュを切れなかった。暫定1位の東海大が同種目で29点を獲得した一方、ワセダは0点と総合順位にも大きく影響が及ぶ手痛い結果となってしまった。

(記事、写真 井口裕太)

★半藤が期待に応え優勝!滝沢も表彰台に

優勝が決まった瞬間、喜びを爆発させる半藤

 クロスカントリー競技の女子10キロクラシカルに、早大からは4名の選手が出場した。レース序盤から先頭集団を牽引した半藤成実(スポ4=長野・飯山)が終盤に抜け出し、クラシカルでは2年連続優勝。半藤は「滝沢と一緒にずっと先頭を引っ張るレースプランを考えていました」という言葉通りの完璧なレース展開を見せ、最後は大きなガッツポーズでフィニッシュした。同じくレースを引っ張った滝沢こずえ(スポ2=長野・飯山)は3位となった。激しい2位争いを繰り広げていたが、フィニッシュ直前でコースを間違え痛恨のタイムロス。「やりきった感がない」と表彰台には上がれたものの悔しい結果に。その他に、有路杏子(スポ4=山形・新庄北)が9位に入賞し、女子総合5連覇に向け大きく前進した。

(記事 松富リサ、写真 井口裕太)

結果

▽男子暫定総合順位

1位 東海大 83.75点

2位 早大 44.75点

3位 日大 29点

4位 東洋大 28点

5位 近大 18.5点


▽アルペン男子回転

DNF 安藤佑太朗(スポ4=北海道・北照)、清野嵩悠(社4=山形中央)、松本達希(スポ2=北海道・札幌第一)、荒井章吾(スポ4=北海道・富良野)、廣島聖也(スポ3=北海道・双葉)、降旗一樹(スポ2=北海道・北照)


▽女子暫定総合順位

1位 早大 45点

2位 法大 35.5点

3位 日大 32点

4位 日体大 17点

5位 東海大 12.5点


▽クロスカントリー女子10キロクラシカル

優勝 半藤 30分16秒5

3位 滝沢 30分53秒5

9位 有路杏子(スポ4=山形・新庄北) 31分43秒1

18位 境美月(社1=富山・南砺平) 33分42秒9


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コメント



◇女子クロスカントリー競技

有路杏子(スポ4=山形・新庄北)

――目標と意気込みは

1年生のときに入賞して以来インカレでは入賞できていなかったので、きょうの目標としては1点でも取れるように入賞するということだったので達成できて良かったなと思います。

――9位という結果についてはいかがですか

もうちょっと上にいきたいという気持ちもなくはないのですが、すごく満足しています。

――インカレに向けてどのように仕上げられてきましたか

毎年どうしても連戦が重なり疲労がたまってしまってインカレではなかなか走れない年が続いていたので、ことしはなるべく疲れを取るように意識していました。

――どのようなレースプランを考えられていましたか

緊張してしまう方なのですが、きょうは頼もしい同期や後輩がいるのでチームとしてまとまっていけたらなと考えていました。少しでも前の方であわてず、周りをよく見ながら少しずつ前に行こうと考えていました。

――きょうのクロスカントリーチームの結果についてはどう思われますか

全員入賞が目標だったのですが、1人以外は全員入賞することができて1位も取れたし、表彰台に2人も上ることができて、3人が入賞できたというのはすごく大きな意味を持つと思うので、良かったと思います。

――現時点では女子は総合1位ですが、それについてはどう思われますか

まだクロカン女子チームとしてはあさってとリレーがまだ残っており、そこがすごく大事だと思うので、ここから1点でも多く獲得できるように気持ちを切り替えて頑張っていきたいと思います。

――残りの種目に向けて意気込みをお願いします。

今回は9位という順位だったのですが、入賞できるように、さらに得点が獲得できるように気を引き締めて、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います。


半藤成実(スポ4=長野・飯山)

――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちはいかがですか

素直にうれしいというのと、最後の4年目ということで、4年生としての役割を果たせたのかなと、とてもうれしいです。

――きょうの試合自体を振り返っていかがですか

滝沢と一緒にずっと先頭を引っ張るというレースプランを考えていました。いろんなレースプランを想定して、イメージトレーニングはしてきたんですけど、そのワンパターンと言いますか、こずえと一緒に引っ張っていくというプランができたので、それはワセダとしていい雰囲気を見てくれる人にも伝えられたと思うし、走っているメンバーとしても引っ張っていけたならよかったと思います。個人的には、その集団から最終的には抜けたんですけど、そこは別に自分で考えていたわけではなくて、周りの動きも鈍くなってきたり、私の板も滑ってきたりしたので、そういったその場の状況判断で逃げ切れたのかなと思います。

――クラシカル自体ですと、2年連続優勝ですがそのあたりはいかがですか

クラシカルが得意種目なので、どちらかというと、2種目ありますけど、クラシカルで得点を取るというのが私の役目だなと思っていたので、そこがちゃんとできて良かったです。

――ワセダからの3人入賞者が出ましたが、それに関してはどのように思いますか

実力的には、みんな入賞できる実力をもっていますし、ワセダで夏場からチーム全体で一緒になって切磋琢磨(せっさたくま)してやってきたので、この3人入賞したのは当たり前かなという感じで素直に嬉しいです。

――今後はフリーとリレーが残っていますが意気込みをお願いします

フリーのほうは種目的には苦手なんですけど、やっぱり最後ですし、自分のためにもそれが結果的にチームのためになるように得点を取りたいなと思います。リレーに関しても、今回はスタッフがいないのでちょっと不安な部分もありますが、そこを逆にチーム力でカバーして連覇したいなと思っています。

滝沢こずえ(スポ2=長野・飯山)

――インカレに向けてはどのように仕上げてきましたか

今シーズンはあまり調子が良くなかったんですけど、最近は上がってきていたのでその勢いでいけたらなという感じで、特に意識して何かしたわけではないですね。

――きょうに向けての意気込みは

きょうは得意な種目でもあったのでトップ狙えたらなとは思ってたんですけど、それなりに走っていろいろ反省点はあったかなという感じですね。優勝は狙ってました。

――きょうのレースを振り返って、その反省点を含め教えてください

もともとは1周目の後半くらいから結構ペース上げて抜けれたらなとは思ってたんですけど思ったよりも自分も体が動かなかったですし周りも着いてきてたんでそういう展開にはなれなかったことと、後半あまり粘れなかったということと、あと板の選択もちょっと悪かったかなというのもあって、そこも反省点ですし、あと最後のコースを間違えたというのはかなりの反省点ですね。

――ご自身のレースプラン通りにはいかれましたか

いや、いかなかったですね。自分自身もその通りに走れなかったし、周りもそうならなかったんで、もし自分がその通りに走れてても周りの展開で変わってたと思うし、読みもイメージもあまりプラン通りにはいかなかったですね。

――その結果2位というのはどのように受け止めてますか

残念といえば残念だし喜ばしい結果ではないですけど表彰台に上れたことはうれしいです。

――3位という結果についてはどのように捉えていますか

きょうのレースで勢いがついたと思うので、この勢いに上手く乗っかってあさってのリレーにつなげていけたらと思います。

――では最後にあすの以降の意気込みをお願いします

やはりきょうは悔いが残るというかやりきった感はないのでその分も思い切りぶつけて全力で走れたらなと思います。