女子総合4連覇が決定!男子は準優勝に

スキー

 男女アベック総合優勝という最大の目標に向け、何としてもポイントを奪取したい全日本学生選手権(インカレ)終盤戦。アルペン女子は技術系種目である回転に挑んだ。出場した全種目で入賞を果たすなど安定した成績を誇る太田好美(スポ3=北海道・網走桂陽)が6位、そして初のインカレに挑んだ新山凪沙(スポ1=北海道・双葉)が10位に滑り込み得点を獲得。これにより、最終日のリレーを待たずして女子の総合4連覇が確定し、歴史にその名を刻むこととなった。一方、スプリント1.2キロクラシカルに出場した男子は苦戦を強いられ、決勝に進んだ藤田佑平(スポ4=北海道・旭川大高)と佐藤友樹副将(スポ3=新潟・十日町)は12位と8位でレース終了。得点を思うように伸ばせず、総合優勝の可能性がついえる結果に。悲願の目標にはまたしてもあと一歩及ばなかった。しかし、早大スキー部の戦いはまだ終わっていない。まずはリレー競技でアベック優勝を果たし、インカレ最終戦を勝利で飾りたいところだ。

★女子回転2名入賞で優勝が確定

3種目で入賞しチームに大きく貢献した太田

 大会も終盤を迎えたこの日、アルペン競技の最後の種目・女子回転が行われた。1部には58人の選手が出場し、そのうち1本目終了時点で完走者は38人。早大も大回転で結果を残した傳田佳代(スポ1=長野・飯山)や小川彩也加(社1=北海道・札幌一)がコースの魔の手にかかり途中棄権となった。2本目への挑戦権を得た太田好美、根本風花(スポ2=長野・飯山)、新山の3人は上位に食い込むため、果敢にレースに挑む。「ワセダの為に入賞できるようにと思って頑張った」という新山は10位で入賞に滑り込み、新山は13位に。1本目5位だった太田は序盤快調な滑りを展開するもゴール直前で力を出し切れず、6位で今大会を終え、「入賞してうれしいという気持ちもあるが、もっと上に行けると思っていたので悔しい」と複雑な心境を語った。この競技を終えて女子の優勝が確定。4連覇に花を添えるため、最終日のリレーで頂点を目指す。

(記事、写真 松本理沙)

★わずかに及ばず悔しい幕切れに

最後のインカレは無念の結果となった

 クロスカントリー競技では男子1.2キロスプリントクラシカルが行われた。早大からは5人が予選を通過する。しかし期待の新人・宇田彬人(スポ1=福井・勝山)が転倒に巻き込まれ、準々決勝で敗退。準決勝には藤田と佐藤友が進出した。ポイント獲得のためにもA決勝を目指して挑んだレースだったが「レースプランも実力も含めて弱かった」と藤田が語るように、前半の勢いを後半に残すことができずA決勝への切符を逃してしまう。むかえたB決勝では序盤から混戦が続いた。コース外からの各大学への応援にも力が入り、白熱したレースが展開される。トップとほぼ横並びの状態でラストスパートをかけた佐藤友だったが、あと一歩及ばずB決勝2位で総合8位。藤田も納得の滑りを見せることができず総合12位に終わった。だが「可能性は感じられた」(佐藤友)という言葉の通り、準決勝進出が目前だった下級生も多い。次のインカレでは必ずや雪辱を果たしてくれるだろう。

(記事 吉田麻柚、写真 副島美沙子)

結果

▽女子暫定総合順位

1位 早大 81.25点

2位 東海大 67点

3位 日大 36.75点



▽クロスカントリー男子スプリント1.2キロクラシカル

8位 佐藤友

12位 藤田

14位 湯本啓太(スポ1=長野・中野立志舘)

15位 佐藤太一(スポ2=秋田北鷹)

21位 宇田

40位 田中聖土(スポ1=秋田・花輪)



▽男子暫定総合順位

1位 東海大 92.5点

2位 早大 78.25点

3位 日大 59.75位



▽アルペン女子回転

6位 太田 1分32秒8

10位 新山 1分34秒89

13位 根本 1分34秒97

DNF 小川、傳田

※タイムは2本合計


コメント



◇アルペン女子

太田好美(スポ3=北海道・網走桂陽)

――6位入賞という結果を振り返って

今月に入って国体(国民体育大会冬季大会)とインカレ(全日本学生選手権)の大回転ときょうの回転の3回連続で6位になっていて「また6位か…」という感じです。

――結果的には悔しいということですか

回転なのでゴールできてほっとして、入賞してうれしいという気持ちもありますが、もっと上に行けると思っていたので悔しいなという気持ちです。

――目指していた順位とは

表彰台に上りたかったですね。

――きょうのレースを振り返って

1本目はスタートからリズムをとるのが難しいセットになっていて、転ぶか転ばないかのギリギリの滑りで、5位につけました。2本目は体もすごい動いていて上の方は良かったのですが、最後の斜面で少し守ってギリギリになって、板もずれてしまったところもあったので、タイム的にはこのタイムかなという感じです。

――コースに関してはいかがですか

1本目は結構硬くて、2本目ももっとシャバシャバになるかなと思っていたのですが、彫れたところとかもなくて硬いコースで滑りやすかったです。

――今大会出場した3種目で全て入賞となりました

最低限の結果は出せたかなという感じです。もう少し上を目指していたのですが、実力的にはこれくらいの順位だったのかなと思います。

――上を目指すためにどのような部分が足りなかったと感じていますか

足りない部分は技術的にはいっぱいあるのですが、ここに調子のピークを持ってこれなかったというのはあると思います。シーズン前半もすごく結果が良いこともあったのですが、このインカレに合わせられなかったなというのはあります。

――チームの目標である男女アベック総合優勝に関してはいかがですか

女子はもう優勝が決まったので、きのうのクロスカントリーのスプリントでも同期の子(半藤成実、スポ3=長野・飯山)が優勝していて、それは自分も頑張ろうという刺激になりました。男子はきょうで東海大の優勝が決まってしまったのですが、またらいねんアベック優勝を目指してやっていければないいなと思っています。

――大会を終えて今後に向けての意気込みは

インカレは年に一度で他のレースと雰囲気も含めて全然違うので楽しめるというのもあるのですが、やっぱり勝負なのでらいねんは絶対男女アベック総合優勝をしたいです。自分自身もらいねんがラストなので、しっかり結果を残して表彰台に上りたいと思います。



◇クロスカントリー男子

藤田佑平(スポ4=北海道・旭川大高)

――今回最後のインカレでしたが、どのような意気込みで臨みましたか

スローガン通り『勝つ』ということだけを意識して僕は臨みました。

――今季の調子はいかがでしたか

あまり全体的にはよくなかったのですが短距離のスプリントは調子よかったので、もちろん(入賞を)狙っていましたし、12位になってしまったことがとても悔しいです。

――今回スプリントに絞っていたと監督にうかがったのですが

僕はもともと距離の長いものが速くないので、短距離だけに絞って疲れないようにバネをためていたのですが、12位だったのが悔しいです。

――準決勝、B決勝共に佐藤友樹副将(スポ3=新潟・十日町)と一緒のレースでしたが、何か意識していたことはありましたか

(レースに)行く前に「ちゃんと頑張ろう」ということも言いましたし、最後まで諦めず友樹(佐藤)と一緒に上(A決勝)まで行けたらよかったんですけど、結果的に二人共B決勝止まりで終わってしまったので…。今回は(東海大が)強かったですね。

――準決勝では前半から後半で順位を落とすようなかたちになってしまいましたが原因は

力不足です。

――レースプランなどはどのように考えていましたか

上りから平地まで1位か2位で返ってくるというのは予想通りの展開だったのですが、そこからが抜かれてしまったので、レースプランも実力も含めて弱かったのかなと思います。

――あすはリレーがありますが、意気込みをお願いします

どういうかたちであれ、最後までやり抜きたいと思います。

佐藤友樹副将(スポ3=新潟・十日町)

――本日はどのようなレース展開で挑まれましたか

上位6名のA決勝に残ることを目標に臨みました。

――今回のスプリントにはどのような意気込みで臨まれましたか

東海大に1点負けていたので1人でも多く点数を取ろうと思って臨みました。

――B決勝は混戦になっていたと思いますが、レースの展開としてはいかがでしたか

レースの途中で前に出て引っ張り過ぎて、最後にばててホームストレートで後ろの選手に差されたのかなと思います。そこはまだまだ未熟だったなと思います。

――今回の8位という結果はどのように捉えていますか

入賞できて点数も取れたのですが、東海大の選手が上位に入っているので、あってもなくてもいい点数ではあったのかなと思います。でも実際はできていないかもしれませんが、最低限のことはできたかなと思います。

――早大のクロスカントリー全体の成績を見ていかがですか

1人1人力を持っていてしっかり練習していけば伸びていくチームだなと思います。今回この2レースを見て思ったのは、やっぱり練習不足だということと実力が足りないなということです。でもきょうのスプリントのように可能性は感じられたので、そこをしっかりと改善するためにこれから練習していければいいかなと思います。

――あすのリレーの意気込みは

早大にとってことしのインカレの集大成になるので応援してくれる方々にも結果で応えられるように精一杯走りたいと思います。