シーズン前最後の試合となった六大学記録会。開幕に向け調整を続ける選手たちにとって、日頃の練習の成果を試すには絶好の機会である。今回その記録会で千葉健介(社3=岩手・水沢)はスナッチで自己新記録を更新、藤本雅大副将(スポ4=兵庫・明石北)は全ての試技を成功させるなどシーズンに向けて手応えを得る内容となった。
男子69キロ級に登場したのは大原魁斗(社2=山梨・日川)と千葉。大原はスナッチで1本、クリーンアンドジャークでは2本の成功という結果に。シーズンに向けて成功率を上げていきたいところだ。千葉はスナッチで3本とも取り、自己記録を1キロ上回る118キロをマーク。勢いをそのままにクリーンアンドジャークでも1本目に145キロ、2本目に150キロを上げる。3本目では自己新記録を目指し156キロに挑戦したが失敗に終わった。「今の状態をキープすることが目標」(千葉)。シーズン開幕が待ち遠しい結果となった。
スナッチで自己新記録をマークした千葉
女子63キロ級では細貝優希(スポ4=埼玉栄)がエントリー。スナッチでは2本目の47キロのみの成功だったが、クリーンアンドジャークでは3本すべてを上げ切った。男子77キロ級には生頼永人(スポ3=兵庫・明石北)が出場。12月に行われた全日本学生対抗戦以来の試合となった。スナッチでは2本目の115キロのみ成功に。「3本目を失敗したのはだめだった」と振り返った。一方、クリーンアンドジャークでは3本とも決めた上に165キロを取れたことに手応えを感じたようだ。男子85キロ級では藤本がスナッチ、クリーンアンドジャーク共に全て成功に収める。「ベスト重量より軽いものだったので取れて当たり前」と、結果に慢心はない。
全ての試技をきっちりと成功させた藤本
おのおのが試合感覚をつかみ直した今回の記録会。仕上がりには個人差があるものの、成功率の高さや自己記録更新など収穫も多く見つかった。調整や修正を経て、全日本学生選抜選手権を皮切りとしたシーズンに突入する。
(記事 杉野利恵、写真 田原遼)
コメント
藤本雅大(スポ4=兵庫・明石北)
――今回の記録会の位置付けと目標としていた記録を教えてください
位置付けとしてはあまり自分の調子が良くなかったのと、試合から遠ざかっていたので、試合の感覚をつかむということ。目標としていた記録はスナッチとクリーンアンドジャークの3本取りだったので達成できてよかったです。
――スナッチ、クリーンアンドジャーク共に全成功でしたが
今回はベスト重量よりも軽いものだったので取れて当たり前かなという感じです。
――今季副将として意識して取り組んでいきたいことはありますか
部を盛り上げていくことと、運営をきちっとやっていくことです。
千葉健介(社3=岩手・水沢)
――きょうの試合の位置付けと目標は
選抜が4月中にあるのでそれに備えて予行演習をするという形で挑みました。3本目で自己新記録を狙いました。
――試合を振り返っていかがですか
選抜大会に向けてアップの仕方など確認できましたし、調子も良かったので良かったですね。
――スナッチでは3本ともあげられていました
1キロ自己新で、思ったよりも調子が良かったです。これを試合まで維持できたらいいなと思います。
――クリーンアンドジャークでは3本目に156キロまで一気にあげられていましたが
1、2本目が次の試合であげたい重量だったので、3本目に自己新記録を狙いました。少し無謀な感じになってしまったので、次はそれを狙っていきたいと思います。
――シーズン前の大会となりますが、調子をみていかがですか
今のこの調子を落とさずにいければ、試合もいい結果を出せるのではないかなと思うので、今の状態をキープすることが目標ですね
――今シーズンの目標をお願いします。
試合で2番以内に入りたいです。
生頼永人(スポ3=兵庫・明石北)
――今回の記録会の位置付けは
試合自体が久しぶりだったので、試合の感覚を戻すことと、あとはこれからの大会に向けてのスタート重量を取るというところでした。
――調子はいかがでしたか
調子は結果だけ見れば悪かったかなと。でもジャークは3本とも取れて良かったですね。
――実際の試技を振り返って
試合が久々だったせいか、それともスナッチでアップ不足だったのか分からないのですが、スナッチの1本目を失敗してしまって。それはまだいいとしても3本目の失敗はだめだったかなと思います。
――収穫はありましたか
ジャークが165キロ取れたので、その重量でスタートできるようになるのかなとは思います。それぐらいですね。スナッチの方はもうちょっとしっかり調整をしていかなくてはならないと思いました。
――これからのシーズンの目標をお願いします
全部の試合で表彰台に登ろうと思います。