全日本学生選手権(インカレ)を終えて約1週間、関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)が再開。早大は関東地区50季連続優勝を誇る山梨学院大との決勝リーグ予選に挑んだ。GK高橋詩帆主将(スポ4=栃木・今市)の好セーブが連発し前半を2失点に抑えるが、控え選手が豊富な山梨学院学院大の攻撃は緩むことなく、後半には5失点し敗戦。早大の今季最終戦は、関東学生春季リーグでも戦った好敵手・東農大との3位決定戦に決まった。
山梨学院大は序盤からスピードとフィジカル、そしてテクニックで圧倒し早大に猛攻を仕掛ける。第1クオーター(Q)開始4分、山梨学院大が初のペナルティーコーナー(PC)を獲得。2連続PCとなったが、ここはGK高橋主将の鉄壁でゴールを破らせない。しかし9分、山梨学院大PCでこぼれ球を決められ先制を許した。第2Qの早大のセンターパス直後、MF的場朱音副将(教4=滋賀・伊吹)がインカレ聖泉大戦での同点弾を想起させるダッシュでサークル近くまで一気に運ぶが、相手ディフェンスはそれを的確に処理。GK高橋主将の好セーブは第2Qでも連発したが、7分に追加点を決められ0-2で前半を折り返した。
指示を出すGK高橋主将。好セーブを連発し会場を沸かせた
第3Q、早大にアクシデントが起こる。1点を追加され迎えた7分、山梨学院大PCで相手ストッパーがボールを後逸し、センターラインを越える。そのボールを追い掛けたFW堀山夏帆(教2=東京・早実)が転倒し、足を負傷。FW堀山は立ち上がれず、ベンチへ下がった。控え選手が不足する早大は実質10人で戦ったが、山梨学院大の攻撃の手は緩まることなく後半で5点を追加。0ー7で敗戦した。
負傷したFW堀山(上)と肩を貸す山梨学院大の選手(下)
秋季リーグ決勝戦への切符をつかむことはできなかった。しかし、それ以上にFW堀山の負傷は早大にとって大きな痛手だ。留学組3人が離脱し、インカレではFW陣の中心であるFW古屋萌杏(スポ3=埼玉・飯能)も欠場。早慶定期戦とリーグ戦最終戦を前にして、選手の人数はより厳しい状態となった。しかし、早慶定期戦は13連覇が懸かる。東農大とのリーグ戦最終戦でも、1部リーグ3位の座は死守したいところだ。引退を迎える最上級生にとって残すはあと2試合のみ。「絶対に負けられない戦い」とGK高橋主将は力強く意気込みを語った。
(記事、写真 細井万里男)
結果
TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
早大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
山梨学院大 | 1 | 1 | 3 | 2 | 7 |
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コメント
GK高橋詩帆主将(スポ4=栃木・今市)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
前半は粘り強く守れていたと思うのですが、後半は集中が切れてしまう場面もありました。10人でプレーする場面が出てきて、そこのずれが対応し切れなかったところがちょっと悔いの残るところです。
――後半は失点が多くなりましたが、きょうの試合で見つかったチームの課題はありますか
あれだけ攻められていた中にも何回かカウンターで仕掛けられる部分があったので、そこで前線でボールを拾った選手が自信を持ってもっと攻めに転じれなければいけないなと思いました。
――堀山選手がきょうけがをして、人数的にさらに厳しくなったと思いますが、その点はいかがですか
(人数的に減ることは)想定はしていたのですが、そこの練習に重点は置けなかったです。やっぱりどうしてもマークのずれとか、FWの選手がMFに落ちてきたりしていたので、ポジションが変わった時の対応の仕方ができなかった部分はあります。
――3位決定戦の相手は春リーグに続き東農大に決まりましたが、東農大の印象はいかがですか
東農大は一人一人がボール保持力があって、(インカレでは)東海学院大からも点数を取っているので、攻撃力がすごく高いチームだなという印象です。
――3位決定戦の前には早慶戦も控えています。早慶戦への意気込みをお願いします
絶対に負けられない戦いなので、課題である得点力というところををしっかり潰して、人数は少ないですが2週間で上げれられるところは上げて、悔いのないように戦いたいと思います。