圧勝するも、次への課題が見つかる

女子ホッケー

 前回の学習院大戦で圧倒的勝利を飾った早大。きょうも大量得点を目標にかかげ、立大との勝負に挑んだ。6-0で実力差を見せつけるも、相手の好守備に阻まれ予想以上に得点を伸ばすことができず。次戦から始まる順位決定予選に向け、課題が見つかる試合となった。

 「前半の5分で点数を決めることが目標」(FB八木澤江里主将、スポ4=栃木・今市)。序盤から果敢に攻め立てるも、相手のペースでなかなかパスを通すことができない。度々訪れたペナルティーコーナー(PC)のチャンスも相手GKの好セーブによりなかなか得点に結びつかず、もどかしい時間帯が続いた。次第にワセダのペースに持ち込み、主導権をつかんだと思われたその時、突然立大の魔の手が襲いかかる。しかしGK南有紗(スポ2=埼玉・飯能)の体を張った好セーブで失点をまぬがれた。ここで早大のスイッチが入ったのであろう。直後の31分、八木澤が強烈なシュートを打ち込む。続く34分にも、コーナーからつないだパスをFB藤本晴菜(スポ3=栃木・今市)がしっかり狙い加点。前半終了間際に2得点を獲得した。

2得点目を決めた藤本

 さらなる得点を稼ぎたい後半。12分に前半決められなかったPCで、仲間の好アシストを受けたFW瀧澤育未(スポ3=滋賀・伊吹)がゴールネット上部を揺らす。その後FW井上燦(スポ2=福岡・玄海)が14分、混戦を抜け出しボールをゴールに流し込んだ。さらにそのおよそ10分後、左サイドからの鋭いクロスに合わせネットを揺らし、連続得点を決める。31分にはMF小澤眞帆(教3=埼玉・飯能)がドリブルで中央を切り裂き、鋭いシュート。順調に得点を重ね、6-0で試合が終了した。

積極的に攻撃参加した井上

 結果だけ見ると圧勝ではあるが、選手たちは試合内容に満足していない。立ち上がりを改善し、PCからの決定率を上げることが必要とされる。次の相手は絶対的女王・山梨学院大。これまでのような、一筋縄ではいかない厳しい戦いが待っている。「相手を研究し、戦法を考えた上で自分たちのホッケーをしたい」(小澤)。いかに失点を防いで、少ないチャンスで得点を決めることが出来るか――。早大の本当の戦いが始まるのはここからだ。

(記事 中村ちひろ、写真 深瀬真由、杉田陵也)

春季関東学生リーグ
早大 2-0
4-0
立大
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コメント

安岡裕美子監督(平16卒)

――きょうの試合への意気込みは

きょうは大量得点を取ることを意識し、シュート数を増やすことを目標にやってきました。

――試合全体を振り返ってみていかがですか

前半は特にボールのトラップが上手くいかなくて、その辺でリズムがつかめなかったのが、シュート数を増やせなかった原因だと思います。

――前半主導権を握っていましたが、なかなか得点に結び付かなかった点について

向こうのキーパーの反応が良かったので、リバウンドの入る位置がなかなか予測出来なかったですね。

――PCでもなかなか得点に結び付かなかった点について

そこもキーパーの反応が良かったので、1本で決めきれる技術をもっとつけなければいけないと思いました。

――きょうの6―0というスコアについては

得点が本当に少なく、10点くらいは目標にしていたのでそこは反省点かなと思います。

――試合を通して課題などは見つかりましたか

最初にシュートを5分以内に打つように言っていたのですが、そこができていなかったのでウォーミングアップの時からしっかりトラップとかそういうところを慣れるようにしていけばいいかなと思います。

――次からの順位決定予選の意気込みをお願いします

順位決定予選では優勝のチームと当たるのでなかなか主導権を得られないかもしれないのですが、失点を防いで少ない攻撃でもカウンターを狙って得点をあげていきたいと思います。

FB八木澤江里主将(スポ4=栃木・今市)

――予選リーグ最終戦でしたがどのような意気込みで臨みましたか

とりあえず着実に勝って、次の順位決定戦につなげるプレーをしようという意気込みで臨みました。

――6-0という結果となりましたが試合を振り返っていかがですか

前半の5分で点数を決めるという目標だったので、そこは反省しなければいけない点だったと思いますが、6点という点数を取ることができたことは良かったと思います。しかしもっと上を目指せるようにこれからの練習を頑張っていきたいと思います。

――きょうは再三のチャンスをつくりながらも決めきれない印象がありました

そうですね。やはり順位決定戦などで強いチームになってくると、少ないチャンスの中で点数を決めなければいけなくなると思うので、そこを決めきることができるように頑張っていかなければいけないなと思います。

――その中で先制点を決められていましたが、1点目の振り返りをお願いします

前半30分くらいだったと思うのですが、ここで決めとかないといけないという思いがありました。なので、まずは主将の私から決めようという気持ちで頑張りました。

――前回の試合でPC(ペナルティーコーナー)の決定率のお話がありましたがきょうの試合はいかがでしたか

やはりPCでチャンスがめぐってくるので、練習の精度を上げてPCの確率を高くして、点数を取ることができるようにしていきたいと思います。

――次戦は順位決定予選となりますが、意気込みと目標をお願いします

みんな関東で上位を狙っていて、ワセダも上位を狙っているので、みんな気持ちは一緒だと思います。その中でもっと他のチームよりも気持ちを高く持って、モチベーションを上げていくかが問題となってくるので、これから順位決定戦に向けて一人一人個々の技術を上げて、チームワークを良くしていけたらなと思います。

MF小澤眞帆(教3=埼玉・飯能)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半は相手のペースでパスがなかなか通らず、課題の残る試合でした。

――後半立て直すために意識したことは

ハーフタイムにチームでロングパスが多いなどといった改善点を話し合ったことが良かったと思います。

――6点目のシュートについて

八木澤選手(江里主将、スポ4=栃木・今市)のアシストに助けられました。

――試合前から意識していたことは

立教はディフェンスを固めてくると考えていたので、相手がまだポジションにつけていない段階での早い攻撃を意識しました。

――次戦に向けて

相手を研究し、戦法を考えた上で自分たちのホッケーをしたいです。

GK南有紗(スポ2=埼玉・飯能)

――きょうの試合の意気込みは

久しぶりにチームに貢献した試合だったのでチームに馴染もうと思っていました。あとは、良い雰囲気を作っていけるように指示を出すというのを意識してやっていこうと思って臨みました。

――U-21での自身を振り返ってみていかがですか

自分の実力不足を感じて今のままではダメだと思いました。チームに戻ってもっと頑張りたいという気持ちになりました。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

全体的に雰囲気も始めは良くなくて、自分たちのペースをつくれないときに得点とかできて、徐々に盛り上げていけたのですごく良かったと思っています。反省点は、最初から自分たちのペースをつくれないとこれからは難しいと感じました。

――後ろから見ていて思ったことはありますか

ミスした時はその人自身も落ち込んでしまい、切り替える声とかもあまり出せていなかったので、もっとミス後の切り替えの声などもっと出して雰囲気を変えられたら良かったと思いました。

――どのような指示を出していましたか

全体をもっと使うようにという指示、それから攻撃中に球を持った人へのサポートが少なかったので、それを促す指示をだしていました。多く言っていたのは気持ちの切り替えという点です。

――前半の終わりに好セーブがありましたが、どのようにご自身で評価していますか

あれは自分自身、スライディングでとりに行ったのですが、もっと良いスライディングができたのかと思います。