無失点で勝利つかむも、課題残る

女子ホッケー

 春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)の順位決定戦を控え、1位通過で臨むために大量得点を奪う必要のあるワセダ。対戦相手に東海大を迎え、試合開始間もなく先制点を獲得することに成功。幸先の良いスタートを切るも、得点を伸ばすことが出来ず5-0で折り返す。後半もまた得点を先取し、そのまま流れに乗りたいワセダだが、目標としていた大量得点には届かず16-0で幕を閉じた。

 前半開始直後、果敢にゴールへ迫る。敵陣へ詰め寄り、強気なプレーをみせ、シュートを狙う。迫りくるディフェンスの隙を突き、ルーキー・FW瀧澤育未(スポ1=滋賀・伊吹)が先制点を獲得。「最低25点取ろうとしていた」(澤谷保典監督、明大OB)ワセダにとって、明るい兆しの見えるスタートだったが、うまく流れをつかむことが出来ない。中盤はパスが回らず、大きく得点を突き放せないまま、一進一退の展開を見せる。その後、シュートへ繋げるプレーを見せるも、加点することが出来ない。終盤には、4回のペナルティーコーナー(PC)のチャンスに恵まれるが、得点とはならず、5-0で前半を終えた。

試合前に集中力を高める選手たち

 気持ちを切り替え、東海大を大きく突き放したい後半。開始後1分と早々に、PCを得て、シュートを決める。主導権を掴み圧倒したいところで、攻撃的なプレーを仕掛けるも、相手ディフェンスが立ちはだかり、やはり大量得点にはつながらない。地道にゴールを目指していく展開となる。残り15分となるところから、MF高橋可奈(スポ3=栃木・今市)が連続4点を加えることに成功。その後は、キレのある美技も目立ち、16-0で勝利。理想通りの試合運びとはならなかったが、東海大に得点を許さず、試合を終えることが出来た。

攻守に活躍する荒川

 春季リーグ戦も折り返し地点に立ち、いよいよ次戦からは1~4位を決める試合へ突入する。今回の戦いに圧勝し、弾みをつけたかったところだが、課題の残る結果となった。この試合で見つかった問題点を改善していくことで、決勝への道が左右される。春季リーグ戦を制覇し、6月に行われる全日本学生王座決定戦へとつなげたいワセダ。さらなる成長に望みを託し、次の戦いへと歩む。

(記事 久良佳菜子、写真 佐藤裕樹)

結果

〇早大16-0東海大

【得点者】(早大) 前半3分、後半8分、15分・瀧澤 前半7分、27分、後半1分、18分、22分、23分、29分・高橋 前半10分・小澤 前半12分、後半4分・荒川 後半30分・藤本 後半32分・八木澤 後半35分・青山

コメント

澤谷保典監督(明大OB)
――きょうの試合を振り返って
きょうの試合は悔しいですね。
――点差についてはいかがですか
最低25点取ろうとしていたんですけど、10点くらい足りなかったなと。
――前半12分で4点取り、出だしは良かったですね
そうですね。出だしは良かったんですけど。もともと25点というのは結構高いハードルなので、ちょっとしんどいかなとは思っていましたけれども、やっぱり残念ですね。
――途中で点が止まってしまいましたね
もうちょっととれたと思うんですけど、その辺は改善していかなくてはと思います。
――これで2位通過の可能性が高くなりましたが
そうですね。次は多分向こうの1位通過の山梨学院大との試合になるので、しっかり準備をして、なんとか勝てるように頑張ろうと思います。

DF三柴明日香副将(文4=東京・鴎友学園)
――きょうの試合を振り返って率直な感想を
もう少し、あと10点多く取りたかったので、得点に及ばなかったのが残念です。
――試合の流れについてどのような印象を持ちましたか
前半に、なかなか点を決めきれなくて、5点決めた後にストップしてしまったので、もう少し集中してできたらよかったなと思うのと、流れをつかむ力がまだ弱いなという風に思っています。
――きょうの試合で心掛けていたこととは
25点を取るということを目標にやっていて、出来るだけラインを下げないようにということを目標にやっていました。
――前半からリードを守りましたが、作戦通りにいきましたか
パターンとかは決めていたのですが、それを出来たところもあり、やはり決めきれないところもあり、というところです。
――ペナルティーコーナーの多い試合でしたが、想定していたゴールでしたか
ペナルティーコーナーを取りたいというのはあるのですが、実際に時間がかかってしまうので20点以上の得点にはつながらないため、出来るだけフィールドゴールを決めたかったというのがあるのと、ペナルティーコーナーがとれたという分には確実に取らなければならないので、取った分、もう少し確実に決めないといけないなと思いました。
――次の試合に向けて、改善したいことや目標を
多分、次回は山梨学院大学とあたるので、かなり守りに入ってしまう可能性も高いのですが、自分たちのホッケーを出来るようにしっかりとパスを繋いで、自分たちらしくホッケーを出来たらいいなと思います。

FW青山睦実(スポ3=愛知・向陽)
――試合を振り返って
きょうは最初の方に5点取れて結構良い流れかなと思いましたが、5点取ったところで流れが止まってしまいました。ショートパスで繋ごうと話していたのに、長いパスを入れてしまい上手く繋がりませんでした。シュートが決まらなかったり、キーパーに当ててしまったりする時間が多かったのはもったいなかったです。
――1位通過には大量得点が必要でした
チームとしてはここ最近でいちばん点が取れた試合だったと思うのですが、目標には10点以上足りなかったので、良い試合とは言えないと思います。
――右サイドで躍動するなど活躍が目立ちましたが、個人のプレーに関して
決めきれないところがあって、FWとしては良くなかったと思います。
――最後の得点シーンは
あそこで決めないと、何のために入っているんだという感じだったので、死ぬ気で取りました。
――あと2試合となりましたが、次節以降に向けて
次の山梨学院大は強豪なので、ディフェンスの時間帯が多いと思うのですが、そういうチームこそチャレンジ精神を持ってやれば結構良い試合が出来ると思うので、まず点をしっかり取れるようにみんなでコンディションを調整していきたいと思います。

DF長谷川彩花(スポ3=富山・石動)
――きょうの試合を振り返って
前半序盤は結構いい流れでしたが、5点を取ったところで止まって、そのまま5-0で折り返すことになってしまいました。もっと点を取れるときに取っておけていたらなと思いました。
――5点で止まってしまった原因は
相手の強いヒットとかに対して、自分たちのレシーブミスだったりマークミスだったりが目立っていたので、そこでもっと基本に忠実になってできていれば良かったなと思います。
――大量得点での勝利を目指していたと思いますが
チャンスは結構あったので決めきれるところでしっかり決められなかったところは反省かなと思います。
――これで2位通過の可能性が高くなりましたが
強い相手なんですけど、そこで消極的にならずに、強気にワセダらしいプレーをして、いいゲームができたらなと思います。