リーグ戦を大勝で締めくくる

女子ホッケー

 晴れ渡る青空の下行われた春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)3位決定戦。順位決定戦予選の結果を受け、早大は慶大と相対する。実力差を見せつけ、快勝したいところだ。試合は前半、早大が攻めあぐむ展開が続く。それでもFW戸枝百合香(教3=東京・鴎友学園)が先取点を奪うと、迎えた後半。一気に猛攻を仕掛け、大量5得点を加える。終わってみれば6-0の大勝。春季リーグ戦の3位フィニッシュを決めた。

最終戦を前に円陣を組む早大

 前半は一進一退の攻防が続く。まずは開始早々、FW柏戸萌子(商3=東京・西)が果敢に相手ゴールを襲う。しかし、ここは相手DF陣に止められた。逆に慶大は手堅いパス回しで早大の攻撃のリズムをかき回す。中盤にFB藤本晴菜(スポ2=栃木・今市)の切り込みで得たペナルティーコーナー(PC)も、GKの好守に阻まれた。両者譲らず、ゲームが動かないまま時間だけが過ぎていく。この均衡状態を破ったのは、戸枝だった。26分、ゴール前でMF小澤眞帆(教2=埼玉・飯能)からパスを受けると、そのままシュート。攻めあぐねるチームに待望の先制点をもたらす。その後も早大は攻撃の手を緩めないが、結局追加点は奪えず。1-0で前半を折り返した。

ゲームメイクをする八木澤

 後半は一転、終始早大ペースで試合が進む。後半の始まりを告げるホーンがフィールドに鳴り響くと、FW瀧澤育未(スポ2=滋賀・伊吹)が相手ゴールへ猛進。勢いに乗って痛烈なシュートを放ち、ネットを揺らした。さらに6分、瀧澤と藤本の連携によって獲得したPCのチャンスを、MF高橋可奈主将(スポ4=栃木・今市)が相手GKをもろともしない押し込みでものにする。猛攻は止まらない。17分には、瀧澤らがゴール前へと運んだボールをFW井上燦(スポ1=福岡・玄界)が倒れながらもヒット。4点目を生み出した。その数分後のPCでは、FB八木澤江里(スポ3=栃木・今市)が上げた球を小澤が空中でとらえ、ゴールへとねじ込む。終了直前には、瀧澤がダメ押しの1点を加える。ここでゲームセット。早大は、長きにわたる春季リーグ戦を6-0の完封勝利で締めくくった。

 春季リーグ戦の目標である決勝進出には手が届かなかった早大。しかし、絶対的女王である山梨学院大との一戦で得た「好感触」を、選手たちは覚えている。このことは、「結果はこれまでと同じく3位ですが、今までとは違った位置付けとなる3位」という主将の言葉がはっきりと表している。次なる戦いの舞台は全日本大学王座決定戦。強豪ぞろいの大会だ。今回のリーグ戦での収穫を生かし、早大の真価を発揮することができるか。

(記事、写真 落合修平)

春季関東学生リーグ
早大 1-0
5-0
慶大
【得点者】(早大) 前半26分・戸枝、後半1分、31分・瀧澤、後半6分・高橋、後半17分・井上、後半20分・小澤
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コメント

安岡裕美子監督(平16卒)

――きょうの試合の内容はいかがでしたか

前半は早く点を取ろうとした結果、焦りが出てしまい、なかなか上手く攻撃ができませんでした。しかし、後半は流れに乗れ、点も取れたので良かったと思います。

――春季リーグ戦を振り返っていかがでしたか

目標としていた駿河台大戦で勝ちきれなかったのは悔しかったですが、前回の山梨学院大戦からしっかりと切り替えができていたので、そこは次に繋がる部分かな、と思いますね。

――きょうの試合では多くの選手が試合に出場しました

点が取れてきたら、どんどん色んな選手を出していこうと決めていました。

――全日本大学王座決定戦への意気込みをお願いします

レベルが高いチームが多いですが、山梨学院大戦で経験したことを活かし、一つでも多く勝ちたいと思います。

MF高橋可奈主将(スポ4=栃木・今市)

――春季リーグ戦を振り返っていかがでしたか

目標としていた駿河台大戦で結果を残せず、なかなか気持ちの切り替えができなかったのですが、次の試合までにはきちんと切り替えることができました。そこが、このチームが今季1番成長した部分なのだと思います。結果はこれまでと同じく3位ですが、今までとは違った位置付けとなる3位ですね。

――きょうの試合に関してはいかがですか

この試合を、自分たち自身と向き合う試合と位置付けました。結果としては、いい意味でも悪い意味でも、自分たちと向き合うことができたかな、と思います。

――全日本大学王座決定戦に向けての意気込みをお願いします

まだ対戦相手が決まっていないので、何とも言えないのですが、相手がどこであろうと、自分たちがやるべきことは変わらないと思っているので、その精度を上げていけるよう、これから1カ月ちょっと、頑張っていきます。