ライバル相手に悔しい敗戦

女子ホッケー

  晴れ渡る青空の下でついに迎えた大一番。この日、早大はライバル・駿河台大との一戦に臨んだ。選手たちも秋季関東学生リーグ(秋季リーグ戦)開幕からこの日へ照準を合わせ、万全の状態で挑んだ戦い。だが、相手に先制点を取られると、ボールを支配され試合を優位に進められてしまう。反撃もペナルティーコーナー(PC)からの1得点に抑えられ、トータルスコア1-3と力及ばず。雪辱を果たすことはできなかった。

PCに守備にとチームに貢献した荒川

 試合は序盤から白熱した攻防が繰り広げられる。早大は3分にPCのピンチを迎えるも、これを凌ぐとその後は互いにシュートを打つ展開まで持っていけず両者譲らない熱戦が続く。試合が動いたのは15分。ドリブルで突破されるとそのままシュートを打たれ、ゴール。先制点を奪われてしまう。この失点以降も早大は攻め込まれるが、FB荒川知里(スポ3=島根・横田)がゴール前のボールを何度もカットするなどディフェンス陣が奮闘。追加点を許さずに、必死に好機をうかがう。この流れのまま攻撃したいところだったが、相手の素早いプレスの前にパスが乱れてしまい、ボールをつなぐことができない。ゴール前までボールを運べずにいると、33分にはPCを決められ0-2。2点ビハインドで前半を折り返すこととなった。

 後半に入っても苦しい時間帯が続くが、GK堀部晶瑠主将(スポ4=大阪・羽衣学園)がここぞという場面でファインセーブを連発。ピンチを乗り切ると、20分にこの試合最初のPCを獲得するなど、徐々に早大らしいプレーが見られるように。すると、22分にPCのチャンスから最後はFW瀧澤育未(スポ1=滋賀・伊吹)がこぼれ球を押し込み待望の得点を挙げ、1点差に詰め寄る。追い上げムードが高まる早大だったが、ここで相手の速攻に対応できず痛恨の失点。一瞬の隙を突かれ、再びリードを2点差に広げられてしまう。負けられない早大はこの後も攻め続けるが、得点を奪うには至らず1-3で試合終了。大一番を制することはできなかった。

この日唯一の得点を決めた瀧澤

 相手ディフェンス陣の前にPCでの1得点のみに終わり、今回もまたライバルに土をつけることはできなかった。きょうの敗戦によりBグループ2位が決定し、順位決定戦予選の相手は王者・山梨学院大に決まった。格上との戦いになるが、「負けるつもりはない」(堀部主将)と語るように選手たちに臆する気持ちは全くない。怯むことなくチーム一丸、強い気持ちを持って貪欲に勝利を目指す。

(記事 角田望、写真 田島光一郎)

秋季関東学生リーグ
早大 0-2
1-1

駿河台大
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結果

●早大1-3駿河台大

コメント

澤谷保典監督(明大OB)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

やはり残念でしたね。

――試合前はどのようなゲームプランを考えていましたか

得失点差を考えても勝たなくてはいけない状況だったので、前半は極力失点を抑えつつ攻められればなと思っていましたが、先に点数を取られたので、あとは攻めるしかないと思って、ゲームプランを変更しました。

――ボールを保持していた時間が長かったですが失点は3で済みました。ディフェンス面は良かったのではないでしょうか

向こうにボール持たれている時間が長いのはあらかじめ予想していたので、あとはうちが集中力をどれだけ切らさないでできるかというところでしたが、しっかりやってくれたと思います。

――オフェンスでは少ないチャンスを生かしましたが振り返っていかがでしたか

もう少し1つ1つプレーを大事にすれば、あと1点か2点かはとれたかなと思うのですが、やはりそこが課題でもあると思います。

――パスカットされてしまうシーンが目立ちましたね

そうですね。でも自信を持ってやれば大丈夫なのですが、敵とのプレッシャーと自分の自信のなさとかでボールを敵に渡してしまうことがあるので、今季あと少しと来季の改善点だと思います。

――きょうの結果で、次戦は山梨学院大だと思いますが意気込みをお願いします

強敵ですが勝ちに行くつもりでいきます。攻める気持ちを忘れずに、攻める布陣で点を取りにいきたいと思います。

GK堀部晶瑠主将(スポ4=大阪・羽衣学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

結構ミスから失点することが多くて、もう少しPCを取れたら得点につながったのではないかと思います。

――どのような作戦を立てて試合に臨みましたか

一応守備重視ということでやっていたのですが、後半からは前半に失点してしまったので、攻撃を主体としたポジションでやって攻めようとしていきました。

――全体的に攻め込まれる場面が多かったと思うのですが、どこに要因があると思いますか

やはりプレスがまだ未完成だったのと、後は自分たちのミスから失点につながることが多かったので、もうちょっとプレスができれば点は抑えられたと思います。

――GKとしてのご自身の出来はいかがでしたか

最初に自分のミスで失点してしまったので、そこから流れが変わったのかな、と思います。

――攻撃陣の動きは見ていていかがでしたか

チャンスも作れていたので、そのチャンスを得点にできればよかったと思います。

――次戦に向けてどこを修正していきたいですか

プレスを完成させることと、決めるところで決める、ミスを減らしてどれだけ失点を減らせるかです。

――次戦への意気込みをお願いします

負けるつもりはないので、しっかり勝ちにいく気持ちで練習をこれからがんばりたいと思います。

FW瀧澤育未(スポ1=滋賀・伊吹)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

すごく悔しかったです。最初から自分のペースを出していけば、最初からもっと攻撃的にいけたかなと思うのですが、結果をみると悔しい結果になりました。

――前半は思うような攻撃ができていなかったかなと感じましたが、いかがですか

前半はディフェンスの思っていることと、オフェンスの思っていることが違うのかなと思ったりして、すごく合っていなくて、一人が持ってしまい潰れていくという形になってしまったかなと思います。

――後半はいくつかチャンスがありました。ハーフタイムではどのような話をされましたか

ハーフタイムは0-2でどうしても3点取らなくては勝てないので、攻撃的にいくフォーメーションで行こうと言って、失点にはこだわらないでもっと攻撃的にいこうという話をされました。

――後半の得点シーンを振り返っていかがですか

前回の試合でPCの決定率がすごい高かったので、PCを取って得点につなげようとしました。ちゃんとしたところでPCが取れたので良かったと思います。

――きょうの試合で今後の課題は見つかりましたか

自分の前からの課題があるんですけど、ドリブルで最後までシュートが決めきれるようになりたいんですけど、まだまだ途中で腕が疲れちゃってとかで最後まで行き切れないので、最後ポイント決めるか、シュート決めきるかまではできるようになりたいです。

――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします

次の試合はミスした後のプレーがちゃんとできるように、少しでもいい試合になるようにしていきたいです。