関東学生秋季リーグ第二節が23日大井ノースで行われた。上位決定戦に進出するためにも負けられないこの試合の相手は、高い技術とスピードを武器に春季リーグ準優勝した強豪・東農大。高い攻撃力を誇る相手に対し、早大は堅い守備で応戦したが一瞬の隙を突かれて失点。この1点が決勝点となってしまった。
立ち上がり第1Qは、主導権を求めボールを奪い合う激しい展開に。互いに中盤で潰しあい、一進一退の入りとなった。その後は徐々に東農大がボールを落ち着かせて、早大陣内に対して攻め上がってくるが、早大は冷静な守備で対応し、東農大のパスをカットし、FW大島新(商4=東京・早大学院)やFW平岩佑利(スポ4=奈良・天理)を起点として、カウンターを繰り出してゴールを脅かした。東農大のPCにもDF陣が体を張りゴールを死守し、付け入る隙を与えなかった。続く第2Qでは、さらに東農大の攻勢が強まり、早大のカウンターの機会は減少してしまった。23分、27分の相手のPCを防ぎ切り、相手のテクニカルな攻撃にも対応することができていた。
相手のPCに備える早大DF陣
エンドが変わった後半第3Q。先制点を奪取したい早大だったが、前半同様に東農大の攻撃が激しく前線の選手にボールが繋がらない。東農大が早大陣内に攻め込む中、33分にPCを奪われるもこれを防いだ。しかし、その直後、気の緩みが少しあったのか、右サイドからシュートを打たれて先制点を奪われてしまった。いい守備をしていただけに早大にとっては、痛恨の失点となってしまった。なんとか同点に追いつきたい早大は、失点直後から、サイドを中心に攻め上がりPCを獲得することに成功した。しかし、決めきることができずその後のいい形で放ったシュートも相手のファインプレーの前に阻まれてしまい、完全に東農大ペースとなってしまった。第4Qでは、東農大の攻撃を必死に凌ぎつつ、同点に追いつこうと攻撃を仕掛ける早大だったが、細かなミスが響いて、あと一歩ゴールに届かず、無常のブザーが空に響いた。
東農大選手と激しく競り合う早大選手
守備では、高い攻撃力を誇る相手に対して、事前に練った「(相手が)サークルに入る前にタイトに守備をしてプレッシャーをかけた」とMF中島が言ったように試合を通じて、失点のシーン以外は東農大攻撃陣をよく抑えることができていたが、「シュートに中々行けなかった」と原監督が言うようにカウンターから攻め上がる場面こそあるものの、ボールを前線でいい形でレシーブするシーンが少なく好機を作ることができなかった。次戦は春季に5得点快勝した法大。堅い守備をベースに課題の攻撃を改善し、リベンジに燃える相手から白星を上げる姿を期待したい。
(記事 伊勢崎晃 写真 伊勢崎晃)
結果
TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
早大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
東農大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
コメント
原聡監督(昭59理工卒)
――今日の試合を振り返ってください
悔しいですね。一点取られて、点も取れなかった。今日は是が非でも勝ちたい試合でしたので苦しい結果でした。
――攻撃面・守備面それぞれでの課題を教えてください
攻撃面は、前回も含めて点が取れてないので、攻めたい形というんですか、それはできつつあるんだけど、最後ボールを前線でおさめる、レシーブする所が乱れていい形ではないので、シュート、サークルインにつながる部分ができていないので‥ ホッケーの基本なのでね、どのレベルでも常に向上させていかなければいけない部分なので、しっかりやって次戦に臨みたいなと思います。守備面は、一点取られて、危ない部分もちょっとあったけど、全般的には、失点を減らすことができてきたかなと。ちょっとしたところですね。一瞬の隙はこういうゲームでは許されないのかなと思います。
――次戦(法大戦)への意気込みをお願いします
勝ち負けで二敗してしまうと上位進出はなかなか難しいんだけど、勝てば法政が農大に勝ってるのでね、混戦に持ち込めるので、まずは点が取れないと話にならないので、まず一点。さらに得点を追加していくことで分からないぞという所に持っていきたいと思います。
GK西本京平(スポ4=大阪星光学院)
――今日の試合を振り返ってください
前半は割といい形が、危ない場面はあったんですけど、やりたいことはできていたかなと。後半は結構シュートを打たれる場面が多い中で、一点失ってしまいました。守備に関しては特に言うことはないのですが、攻撃の攻め手がなく、得点を奪えなかったのが一番の課題かなと思います。
――お話でも得点を取れなかったとありましたが、何が課題だと考えているのでしょうか
いろいろたくさんあると思うんですけど、ホッケーというか球技はまずボールを収めないと、そこから攻撃がつながらないので、それの連続で得点が生まれていくものなので、パスやレシーブの一番基本的な部分ができていなかっことかなと。ここを今から改善していきたいと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
上位リーグには法大相手に5点取れば行ける可能性があるので、まずその可能性に賭けることと、仮にあまり考えたくないですが、下位に行くことになったとしても、その中でも最善を尽くして5位になれるように頑張りたいです。
中島丞一郎(スポ3=富山・石動)
――今日の試合を振り返ってください
相手の弱点を突こうとずっとミーティングでも言っていて、僕らのミスが多くてそのミスのせいで自分たちのリズムが作れなくて失点して後半から焦ってしまって、自分たちの形で攻撃することができなくて相手にずっと主導権を握られてしまったのでそこは反省です。今日は勝たないといけない試合だったので負けてしまってすごく残念です。
――前半は非常にDFが機能していてカウンターも決まっていたように思いますが、DF陣としてGKとどのような作戦を練っていたのですか
相手のFWは結構スキルがある選手が事前に分かっていたので、この選手には誰が対応しにいくか決めていて特別対応というかいつもよりかはサークルに入る前にタイトに守備をしてプレッシャーをかけようというのはDFラインで言っていて、まずはサークルに入られる前に相手の攻撃をできる限り止めて、そこでまたセットしてしっかり堅く守り攻撃を防ごうとしていました。
――上位リーグに行くのが厳しい現状ですが、どのように気持ちを切り替えて次戦に臨みますか
前回の明大戦よりも自分たちの弱みが出てしまって、悪い試合をしてしまって法大戦では何が何でも勝たないと次につながらず、希望が持てないのでまずは勝ってしっかり次につながれるようにあと2週間ですけどみんなで練習していきたいです。