3位へあと一歩届かず、リーグ終幕

男子ホッケー

 前日の明大戦から一夜明けた18日、早大は3位決定戦で法大と対戦した。試合開始直後先制点を奪われてしまうが、直後に早大もゴールを決め同点に。その後試合はこう着状態になるが、第3クオーター(Q)で追加点を許してしまう。最後まで懸命にゴールを狙い続けたが刻一刻と時間は過ぎ1−2でゲームを終えた。

 法大のセンターパスで始まった秋季リーグ最終戦。試合が始まってすぐ試合は動いた。法大の選手がサークルインするとそのまま先制点を許してしまい、9月23日の法大戦同様立ち上がりで失点をしリードされる展開へ。しかし「早い段階で流れを断ち切りたいと思っていた。」と言うようにリードされた直後FW糸賀俊哉主将(スポ4=島根・横田)が同点ゴールを決めて試合を振り出しに戻す。その後は両校の意地と意地がぶつかり合い攻守が交互に入れ替わる時間が続いた。第1クオーター(Q)では3度相手にペナルティコーナー(PC)を献上するがGK山本健悟(社3=滋賀・伊吹)がゴールを守りきる。第2Qでは早大に得点のチャンスが巡ってくるが得点までには繋がらず1−1で試合前半を終えた。

同点に追いつき喜ぶ選手たち

 どちらが先に2点目を取るか、という中で始まった第3Q。早大は果敢に攻めて行くが第3Q4分、法大のPCから失点してしまい1―2と再びリードされてしまう。序盤は自陣でのプレーが多かったが徐々に敵陣へ攻め込んで行くと第3Q13分絶好のチャンスがくる。だが相手の守備も必死の守りを見せ得点を決められない。その後もMF大野誠弥(政経3=東京・早大学院)などがチャンスを演出するも1点が遠かった早大。試合終了のブザーがなり4位で秋季リーグを終えた。

得点を決めたFW糸賀主将

 「現状のワセダの力だと思う。」とMF関修平副将(商4=東京・早大学院)は試合後悔しさをにじませた。しかし春、秋と上位リーグに進出し秋はプールを1位で通過したことはチームの成長の証しに違いない。来年のさらなる飛躍に期待は大きい。現チームで最後の試合は11月24日の早慶戦。伝統の一戦を制し有終の美を飾れるよう選手たちは気を引き締めている。

(記事 新藤綾佳、写真 佐鳥萌美)

結果
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大
法大


コメント

原聡監督(昭59理工卒)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

そうですね、スコア的にもすごく悔しいですかね。

――試合開始直後先制点を挙げられてしまいましたがその時の心境はどのようなものでしたか

焦りがないと言ったらそれはウソです。立ち上がりをしっかりやらなくてはいけないのができていなかったというのは、この前の法大戦も同じようにやられてしまいそれはまずいかなと。1点取られてことよりもそういう状態で試合を始めてしまっているということがちょっとまずいかなと思いました。

――直後に同点に追いつきましたが

結果的には裏と表みたいな、相手も実際そんな感じだったのかなと。相手の隙をついてうまく点を取ったのでそれでうまく落ち着けたのは良かったかなと思います。

――4位という結果は悔しい結果でしょうか

もともと春(春季リーグ)は去年の結果からして上位行きたいねというところから始めて、そういう結果を出しました。秋(秋季リーグ)はそこまで行けるんだったらトップを目指していこうとやってきて、きのう負けてしまいましたが順位を1つでも上げようということでみんなでやってきました。それも叶わなかったので悔しいです。

――2日連続の試合となりましたが選手たちの切り替えなどはいかがでしたか

きのうも得点差は出たけど結構競った試合ができて、あそこでやれたのかなという悔しい試合で気持ちの面で少し心配したのですが、皆きょうはきょうで始めてくれたかなと思います。

――秋季リーグ全体としてはいかがでしたか

年の始めのところからすると、上位にどちらも入れたのでそこは良しかなと思います。ですがやはり欲は出てくるし、実際もう1つ2つ上げられる可能性もあったのでそう意味では点をつけると、大学でいうとCぐらい。A、B欲しかったなというところです。

――早慶戦が現チームでの最後の試合となりますが意気込みをお願いします

もうチーム一体とはなっていますが、早慶戦は勝たなくてはいけないというある意味では1番の試合なのでそこへ向けて。慶大はワセダとの試合ではいつも以上に力を発揮します。公式戦では下にいますが決して油断できる相手ではないのでしっかり準備をして臨みたいと思います。

FW糸賀俊哉主将(スポ4=島根・横田)

――きょうはどのような意気込みで試合に臨まれましたか

自分たちは秋リーグ優勝を目標にしていたので、その優勝が途絶えてしまったということでモチベーション的には下がっている部分は少しありました。でもそこはしっかり気持ちを切り替えて春シーズンよりも少しでも良い結果を残せるように、絶対勝ちたいという思いで挑みました。

――試合全体を振り返っていかがですか

1クウォーター目の序盤で最初に失点してしまって、浮足立ったところはあったんですけど、そこは自分がしっかり取り返せたのでしっかり流れを引き寄せて全体的には良い流れで試合が進めたと思います。ですが最後にちょっとしたミスで相手がペナルティコーナーを決めてきたので、そこはちょっと相手の決定力が高かったのかなと思います。自分たちもチャンスは相手よりも多かったと思うので、決めきれなかったっていうのがちょっと悔しいところです。

――ゲーム始まってすぐに失点したが、そのとき焦りはありましたか

正直かなり焦りはあったんですけど、ずるずる引きずってしまうと悪い方に進んでしまうと思ったので、早い段階で流れを断ち切りたいと思っていました。周りのみんなにもそういう風に声をかけていたので、すぐ取り返せたのは良かったなと思います。

――失点の直後すぐに追いつかれましたが、その場面を振り返っていただけますか

サークルトップの辺りでボールをもらえて、しっかり前を向いて自分はドリブルが得意だったので、ここは勝負しようと思って思い切って勝負してシュート打ちにいった結果が得点に結びついたので、それは良かったかなと思います。

――得点の惜しい場面がありましたが、決めきれなかった要因はありますか

確かに得点が入った場面以外にもものすごくチャンスはあって、キーパーの正面にぶつけてしまったりだとか、折り返しのパスがずれてしまったりだとかっていうところで、あと一歩のところで得点に結びつかないっていうのがありました。練習通りに落ち着いてやれれば全然決めれるシーンでも、少し焦ってしまって、ちょっとしたミスが得点に結びつかなかったのかなと思います。

――4位という結果についてはいかがですか

結果は率直にすごい悔しいです。春に4位になれて昨シーズンよりも順位が上がって、秋リーグはもう一段階ステップアップしたいというようにみんなで話していて優勝目指してやってきたんですが、春と同じ結果になってしまいました。超えられない壁を少し感じてしまって、すごい悔しいです。

――秋リーグ全体の振り返りを改めてお願いします

春優勝した法政にリーグの予選で勝てたのはすごい良くて、チームの雰囲気もよくいけてました。予選リーグを突破して決勝リーグに入ってからは、やっぱり強豪の相手しかいないっていう中で、自分たちができることはしっかり出せたとは思います。でも明治だったり法政に勝ち切るっていうにはもう一歩技術をアップさせていったりだとかサブメンバーのレベルアップとかも必要かなと感じました。

――最後に早慶戦への意気込みをお願いします

早慶戦は2連勝していますし、絶対負けられない相手だと思うので、しっかり残り一週間対策して、早慶戦が最後の試合になるので、笑って終われるようにみんなで練習して絶対勝ちたいと思います。

MF関修平副将(商4=東京・早大学院)

――きょうの試合へ向けどのような意気込みで臨まれましたか

きのう負けて優勝を逃してしまい非常に悔しくてなかなか切り替えられない部分があったのですが、4年間を通して最後の公式戦ということでチームとしても勝って終わろうという雰囲気でした。勝って笑顔で終わりたいなという意気込みでした。

――きょうの試合を振り返ってみてはいかがですか

前半立ち上がりに1点失点をしてしまいその後追いついてからは膠着した展開だったのですが、その後の失点は仕方ないにしても同点に追いつけそうなチャンスがあった中でなかなか追いつけなかったのが非常に苦しい展開だったかなと思います。

――開始直後の失点の時、焦りなどはありましたか

先制点を絶対取ろうという話で試合に臨んだなか、早い段階で失点をしてしまいましたがチームとしても焦ってはダメだなと思いました。また秋のリーグ戦の法大戦の方も立ち上がりに失点をしていて、あの時と同じ展開だから焦らずやろうというのは気をつけました。

――連戦の疲れなどはありましたか

疲れを感じることはありましたかね。結構前半から足が重いなと感じていたんですけど、それは法大も感じているだろうし、ワセダもみんな感じていることだったと思います。そういった中でワセダのみんなも力を出し切ってくれて、それで負けてしまったので仕方ないかなというふうに思っています。

――何度か得点出来そうなシーンがありました

ペナルティーコーナー(PC)も何本かありましたし、ゴール前でシュートを打てそうなチャンスも何度かあったのですが、それを決めきれなかったのはやっぱり現状のワセダの力だと思います。勝ちきれなかったのは自分たちにはまだ3位は早くて、まだ4位なんだなということなので来年以降後輩に今年の結果を超えてくれるよう期待しています。

――4位という結果についてはいかがですか

正直、最後勝ってリーグ戦終わりたかったなという気持ちです。

――学生生活最後のリーグ戦でもあった秋季リーグはどのようなリーグ戦でしたか

春(春季リーグ)4位で、また秋4位が取れるかという不安の中スタートして結果的に1位でプール通過することができ、非常にチームとしても完成度が高く非常に楽しくホッケーをできました。そこはすごく1年間チームを作ってきたなかで良いチームになることができたかなと思います。ですがやっぱり準決勝、3位決定戦という大事なところで勝ちきれないのはまだ地力で上位校に勝っていないことだなと思います。今年地盤は出来たと思うので来年の後輩に期待したいです。

――最後に早慶戦への意気込みをお願いします

早慶戦は相手が慶大で、慶大は今年リーグ戦も全国大会もなかなか結果が振るってない中で言ってしまえば自分たちが優位な立場で臨むことなると思うのですが、正直早慶戦はリーグ戦の結果とか、技術の差とか全く関係なくて気持ちの差だと思います。逆に自分たちが慢心しているのではないかというところでとても不安に思っています。向こうのすごく気持ちを入れて取り組んでくると思うので、自分たちもまた1週間切り替えて気持ちを入れ直して最後絶対に勝って終わりたいです。