大阪大を下し連勝!運命の一戦へ弾みをつける

男子ホッケー

 武蔵大を4―0で下した初戦から一夜明け、晴れ渡る秋空の下、全日本学生選手権(インカレ)2回戦が行われた。大阪大との対戦となった今試合は、昨日の疲れを感じさせないパフォーマンスを見せ、一度もリードを許すことなく4―1のスコアで勝利。3年ぶりに準々決勝進出が決まり、明日ベスト4を懸けた運命の一戦に臨むこととなった。

 試合序盤から敵陣へと切り込んだ早大は、前半10分にペナルティーコーナー(PC)からMF関修平(商4=東京・早大学院)のゴールで先制に成功。続く第2クオーター(Q)にもサークル内の混戦からPCを奪うと、FB中嶋錬(スポ3=島根・横田)が追加点となる豪快な一発を決めた。主導権を握ったエンジのユニフォームは勢いそのままに「いいパスが来たので、決めるしかないシーンだった」と、DF依田星也(商2=東京・早大学院)のスティックが快音を鳴らし、3-0。大阪大からリードを奪い前半を折り返す。

DF依田が今季初ゴールを奪う

 迎えた後半は多くの1年生を起用。「出ている分には決めないといけない」と、MF岩井怜太(政経1=東京・早大学院)が果敢に攻撃を仕掛け相手ゴールに迫るなど、ルーキーながら大きな存在感を示すと、後半13分、後輩たちの奮闘に触発されるようにセットプレーからMF山下翼(スポ2=滋賀・伊吹)がボールを叩き込み4―0。前半同様に後半も早大が優位に試合を進めたが「ディフェンスは細かいミスが増えた」(依田)と、自陣でボールを奪われPCを献上。このピンチをしのげず、大阪大に1点を返された。これで流れは相手に傾きかけたが、その後はしっかりとディフェンス陣が攻撃の芽を摘み試合終了。大舞台で2つ目の白星をつかみ取った。

今後の活躍に期待がかかるMF岩井

 そして明日、ベスト4を懸けた大一番を迎える。対戦相手は山梨学院大。昨年のインカレを制したディフェンディングチャンピオンだ。今春の対戦は0-1で敗れたものの、決死のディフェンスで善戦した。少ないチャンスをものにすれば、決して越えられないカベではない。「明日の試合を絶対に勝たなければいけない」(FW糸賀俊哉主将、スポ4=島根・横田)と、気合十分。エンジの全てをぶつけ、明日こそ歴史を塗り替える。

(記事 成瀬允、写真 元田蒼)

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大
大阪大
コメント

原聡監督(昭59理工卒)

――連戦になっていますが、選手たちのコンディションはご覧になっていかがですか

まだ2試合目なので、正直あまり気にしていなかったのですが、ゲームを見ると少し動きがいつもと違うなというところがありました。明日に向けて、体を休めて、ケアをしなければいけないと思います。

――大阪大との対戦経験は少ないと思いますが、対策は

大阪大とは対戦がなく、情報もなかったです。他のチームとの対戦成績を見て、昨日(武蔵大)と同じような形かなと。まず、相手がどうこうよりも自分たちのプレーをしっかりやることが大切だったと思います。

――今日の勝利でベスト8となり、昨年のインカレの成績を上回りました

早稲田大学の中でも、ベスト8は入賞ということで、(体育各部の)ひとつの基準になっています。チームとしての最低の線はクリアできたと思います。そこを土台にして、次の一歩が大事になると思います。

――試合を振り返ると、得点もありましたが、自陣でボールを奪われる場面も多いように見えました

そういうところが、ちょっと動きが悪いなと言ったところです。もっと早く、相手が来る前にボールを動かす、その次のメンバーが用意してボールをもらうという形で、相手に隙を見せないようにしたかったのですが、ちょっと今日はできなかったですね。

――明日は山梨学院大との対戦で、相手のレベルが上がります。選手たちに意識させたい点は

インカレでは、まずはここ(ベスト4)を目標にしてきています。大事な一戦です。今日は勝ったとはいえ、ひとつひとつのプレーを見ていくと、明日は許されないなというところがあります。そういうところはなくしていきたいです。それと、われわれはそういろいろなことができるわけではありませんが、自分たちの強みを増やしてきています。それらの通用力を出せるかどうかが、明日の試合のカギになると思います。

FW糸賀俊哉主将(スポ4=島根・横田)

――連戦になっていますが、選手たちに疲れはありませんか

昨日の試合で交代を多めにしたので、疲労を分散させることができました。選手に偏った疲労はなく、昨日と同じようなコンディションで臨めたと思います。

――大阪大との対戦経験は少ないと思いますが、やりにくさはありませんでしたか

最初は、思ったより相手にプレスをかけられたので、スクープが多くなってしまったんですが、第2Q、第3Qは、中盤を経由して逆サイドへという攻め方がうまくできました。そこで相手のプレスをうまく交わして、テンポよく攻めることができたと思います。

――ベスト8ということで、昨年のインカレの成績を上回りました。対戦の組み合わせも大きいと思いますが、ここまでで良かった点は何ですか

昨年と違って、普段の練習メニューから、相手を常にイメージして、対策を考えながら練習をしています。今回も同じように、あまり対戦したことのなかった大阪大でしたが、ビデオで研究して、相手に合わせた攻撃やディフェンスができたことが、ベスト8という結果に結びついたと思います。

――ご自身のプレーを振り返ると

得点ができていないのは、ふがいないですね。ただ、要所でボールをつなぐことや、ポストプレー、1年生の出場が多い中でプレスの声かけなどは意識してできていると思います。明日は厳しい試合になると思いますが、少ない失点で自分が得点に絡むプレーをしたいです。

――明日はチームとしてはどういったプレーを目指したいですか

チームとしてはディフェンスの時間が長くなることが予想されるので、守備からしっかり入って少ないチャンスをいかに生かすかが求められると思います。ペナルティーコーナーなども、しっかりと決めきって、勝ちたいです。

――チームとしてインカレで目指すことは

チームで決めた最大の目標は、インカレでベスト4に入り、全日本選手権(12月)へ出場することです。それに向かって、練習してきました。目標を達成するためには明日の試合を絶対に勝たなければいけないので、明日は絶対勝てるように頑張りたいと思います。

DF依田星也(商2=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうの試合は1Q目から点を取ろうと、みんな前から前からいって序盤で点が取れたので、全員が安定して攻めれたと思います。

――ご自身のゴールシーンを振り返っていかがですか

あれはいいパスが来たので、決めるしかないシーンだったので、決めて当然だと思います。

――ゴールを狙っている部分も気持ちとしてはありましたか

はい。そろそろと決めておこうかなというのはありました。

――今季初得点となりました

基本はDFなのでディフェンスに重点を置いて、狙えるところは積極的に狙っていこうと思います。

――きょうは自陣でボールを奪われるシーンもありました。ディフェンス全体の動きはいかがですか

きょうのディフェンスは細かいミスが増えて、自陣でボールを失って1点を取られる場面もありました。そこを明日の山梨学院大戦では、細かいミスを減らしてディフェンスをしていきたいと思います。

――最後に次戦の山梨学院大学へ向けて、一言お願いします

次戦はディフェンスに重きを置く場面が多いと思うので、そこはしっかりと後ろから固めて、堅い守備で頑張っていこうと思います。

MF岩井怜太(政経1=東京・早大学院)

――きょうのご自身のプレーを振り返っていかがですか

昨日、チャンスがあっても点を全然決められないでいたので、きょうこそは決めようと思っていたのですが、大事な1対1のシーンでもまた外してしまって、そこを反省するというのと、1年生は他にも何人か出ていたのですが、守備の場面で形が崩れてしまうで、そこは修正していかないと明日の試合は厳しくなると思います。

――インカレで出場機会が増えました。その点はいかがですか

相手がまだレベルがあまり高くないこともありますが、自分が持っていかないといけないという責任感が生まれたのと、今までは上級生2人と1年生が1人という形だったので、あまり指示することも無かったのですが、インカレでは1年生が2人出た時には指示を出すこともあったので、周りが見れるようになってきたかなと思います。

――試合で緊張感などはありましたか

プレッシャーというか、出ている分には決めないといけないという気持ちもあって、ただ自分が外してしまうことも多いので、先輩に任せようというシーンもあったので、もう少し気持ち強く、落ち着いてプレーができるようしたいと思いました。

――後半に入るといい動きもありました。前半と後半で変わった部分はありますか

ハーフタイムで先輩からアドバイスを頂いて、それを意識してやるようにしました。それが上手くいったかなと思います。

――次戦な向けて一言お願いします

守備から入ると思うので、最初の形を崩さないでカウンターなどの少ないチャンスを決められるように、集中していきたいと思います。