暴風雨が吹き荒れるなか行われた東農大戦。全日本大学王座決定戦(王座)出場のためにも勝ちたい一戦であった。しかし早大は前半に2失点と思うようなスタートを切ることができない。後半に宮崎俊哉主将(スポ4=福井・丹生)が1点を返すものの最後まで試合の主導権を奪い返せず、1-4と敗北を喫した。
前半、早大は東農大に多くのペナルティコーナー(PC)のチャンスを与えてしまう。開始3分にはPCにより二度ゴールを攻められる。なんとか阻んだものの、勢いそのままに東農大ペースに。その2分後には先制点を許してしまう。宮崎らを中心に一気にゴール近くまでボールを運ぶ場面も見られたが、シュートすら打つことができない。一方、前半15分にはボールに素早く反応した戸田翼副将(社4=滋賀・伊吹)が好セーブを見せる。しかしゴールを守る戸田を援護することはできず、0-2で前半を折り返した。
先制点を奪われ肩を落とした
天気も回復してきた後半。何とか取り返したい早大であったが、東農大の勢いを止めることはできない。後半10分に糸賀俊哉(スポ2=島根・横田)が得意のドリブルでサークル内まで運び、PCの機会を得る。糸賀の打ったボールはゴールネットを揺らしたように見えたが、審判はノーカウントのサインを出す。思うように試合ができず、苦しい展開が続く早大。終盤にPCから宮崎が1点を返すも、チームに笑顔は生まれない。東農大に追加点を決められ、1-4で試合を終えた。
得点のチャンスをつくった糸賀
「もう勝つしかない」(宮崎)。ディフェンス面でのミスなども響き、大量失点となってしまった今試合。順位決定戦出場へ、王座出場権獲得のためにもここからの一戦、すべて落とすことはできない。次の明大戦では大量得点が必要不可欠だ。若き戦力の成長に期待したい。
(記事 杉野利恵、写真 榎本透子)
春季関東学生リーグ | ||||
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早大 | 1 | 0-2 1-2 |
4 | 東農大 |
コメント
松本剛毅監督(平6卒)
――今回の試合を振り返ってみていかがでしたか
あまり良いところは出ず、悪いところばかりが出てしまいました。選手の入れ替わりがあって1年生が多く、経験不足なところが否めないですね。そこが露呈してしまった感じです。
――東農大に比べて劣っていたと感じる点は
1人1人の気迫だとか責任感だとか、そういったところが弱かったと思います。1年生が多く出ているのですが、経験不足ではあるけれどその責任感が相手に比べて不足していました。
――今回の試合で見つかった課題をどのように改善していきますか
実力ももちろん相手の方が上回ってたとは思うのですが、強いチームに勝つためにはやはり実力以上のものを出さないといけないので、それが出せなかったのが課題ですね。勝つためにはどういった手段や方法を使わなければならないのか、もう1度話し合って修正して、改善していきたいと思います。
――明大戦への意気込みをお聞かせください
王座に出場するためには勝たないといけないので、明大は間違いなく我々より格上のチームではありますが、実力プラスアルファを出すようにして勝ちを狙いに行きたいと思います。
FW宮崎俊哉主将(スポ4=福井・丹生)
――今試合を振り返って
東農大に勝つためにやれることは全部やってきて、自信を持ってやろう、という話はしていました。素直に悔しいです。
――今試合で見つかった課題は
失点のパターンも全部練習していた通りだったので、自分たちの練習中の甘さとか、緩みがわかりました。上の順位に行くためにも次の明大戦は大量得点で勝たなければならないので、頑張ります。
――良かった点は
先週と比べたら勢いに負けることはなかったのですが、勢いは負けてなくても相手の一枚上手だったので、次戦はもっと頑張りたいと思います。
――明大戦への意気込みは
もう勝つしかないので、勝って、なんとか上2つに上がれるように頑張ります。
DF是澤勇志(文3=神奈川・早大学院)
――今試合を振り返ってみていかがですか
この1週間、東農大戦への対策をかなりしぼってやってきたので、成果が出せなくて残念です。
――どのような点がうまくいきませんでしたか
ディフェンス面で、点を取られた時の形が後半2点以外は全く同じで、あのような形を気をつけようと言ってきたのでそこが敗因ですね。
――次戦に向けての課題は
僕自身、守備の面でミスがありました。明大戦ではそのようなミスはすぐに失点に繋がると思うので気をつけてやりたいと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
得失点差をつけた上で勝たないと上のトーナメントにはいけないので、大量得点をするくらいの気持ちで臨みたいと思います。
DF糸賀俊哉(スポ2=島根・横田)
――今試合を振り返って
きょうの試合は春リーグでも重要な試合だとみんなで言っていて、そのためにこの1週間練習してきました。その成果が発揮できなかったのは素直に悔しいです。
――今試合を通して見つかった課題は
攻撃面では、右サイドを崩すことができていたのですが、守備の面では相手に上手く振り切られたりしたので、ディフェンス力を上げたいと思います。
――良かった点は
ドリブルに自信があるのですが、そこからPCを獲得できて、セットプレーのチャンスを得られたのは良かったですし、自信にもなりました。
――明大戦に向けて、チームとして取り組んでいきたいことは
春リーグで予選を突破するためには勝って、なおかつ得失点差で上回らなければならないので、得点力が必要になってくると思います。1か月あるので得点力を上げられるように練習していきます。