闘志を全面に押し出すも、力及ばず

男子ホッケー

 きのう行われた全日本学生選手権(インカレ)初戦で法大相手に白星を手にした早大。きょうの相手は関西の強敵・天理大だ。出来る限り失点を無くし、少ないチャンスをものにしたいところ。試合は序盤こそ一進一退の攻防を繰り広げるが、スピーディーな相手の攻撃陣を食い止めることは難しく、前半だけで2点を奪われる。後半に入ると相手の勢いはさらに増し、徐々に点差が広がっていく。また、相手の固い守りに阻まれ1点が遠く、結局0-7と完封負け。早大は2回戦で姿を消した。

 天理大は前回のインカレで2位となった実力校。素早い攻撃で襲いかかってくる。これに対し、早大も気迫あふれるプレーで応酬。FW佐藤良(政経3=東京・早大学院)が果敢に相手に突っ込み、見事ペナルティーコーナー(PC)を獲得する。ここは得点することができなかったが、攻めの姿勢を見せつけた。しかしその直後、天理大FWの痛烈なシュートにより早大守備陣の間を抜かれ、先制を許す。反撃に向かおうと、MF宮口和樹(スポ1=滋賀・伊吹)やFW宮崎俊哉(スポ2=福井・丹生)、MF田村真彬(スポ4=岩手・沼宮内)らが相手サークルへと切り込むが、点には結び付かず。逆に28分、PCから追加点を与えてしまった。

気迫あふれるプレーが光る佐藤

 無失点を目指していた前半で2失点してしまった早大。だが、後半も「まずは1点返す」(FB田中智大主将、社4=福井・丹生)と決して臆することはない。MF岸本昌樹(教2=鳥取・八頭)やFB西山健史(政経3=東京・早大学院)、GK戸田翼(社2=滋賀・伊吹)らも必死に相手に食らいつき、なんとか相手の勢いを抑えようと奮戦。だが、相手のプレーはそれ以上のものだった。PCを含む3点を奪われ、点差を広げられる。このまま黙っている早大ではない。MF鵜飼慎之介(スポ3=福井・丹生)らが前線まで運ぶと、宮口が相手サークルへと突っ込む。これによりPCを奪取し、田中が気合の一振り。ボールは一直線にゴールネットへと走ったが、相手GKが飛び込みながら弾くファインセーブ。最大のチャンスを阻まれた。その後も攻め込むが、逆に2点を加えられてしまい、0-7。最後の最後まで1点を得ることができぬまま、試合終了を告げるホーンが鳴り響いた。

うつむく戸田

 「インカレで優勝することを目標としてこのチームは始まった」と田中が語る通り、一年間この結果に標準を合わせてきた早大。それだけに、2回戦敗退という結果は非常に悔しいものとなる。しかしながら、そのプレーには、勝利から遠ざかり、低迷していたついこの間までの早大の姿は無かった。インカレという大きな目標に向け、チームが再び良いムードを取り戻す。今季残された試合は数少ないが、今まで苦しみぬいた時間をゲームにぶつけ、快勝を手にすることができるか。

(記事、写真 落合修平)

全日本学生選手権
早大 0-2
0-5
天理大
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コメント

松本剛毅監督(平6卒)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

圧倒的な選手層の差があるので、いかにゲームを作っていくか、というのを心がけました。そういった中で、前半を2点に抑えたのは、まだ十分逆転可能な範囲でしたので、良かったと思いますね。ただ、後半に入ると選手層の差が如実に現れてきて、崩れてしまいました。そこが反省点です。

――きょうの試合の点差自体はどうお考えですか

結果から見ると完敗ですね。ですが、その内容に目を移すと、緊張感を保てた時間があったので、そこに関しては良かったと思っています。

――インカレでの2試合を振り返っていかがでしたか

一年間これを目標にやってきました。初戦をいい内容で突破することができ、きょうも一矢報いるつもりで臨んだのですが、相手がそれよりも一枚も二枚も上手でしたね。

FB田中智大主将(社4=福井・丹生)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

インカレで優勝することを目標としてこのチームは始まりました。きょうの試合の相手は強豪だとは分かっていましたが、早い段階で失点してしまって、後半に入っても勢いを止めることができず、結果的には大敗となってしまいました。非常に残念ですね。

――0-7という結果に関してはどうお考えですか

最初に失点してしまったのがそもそもの始まりだったと思います。前半は無失点という意気込みで臨んだのですが失点してしまい、後半もまずは1点返すという中で先に失点してしまいました。流れに押されましたね。

――インカレ全体を振り返っていかがでしたか

法大戦は、この試合に勝たなければ何も始まらないということで、全員が一丸となった良い試合だったと思います。きょうの相手は強豪校でしたが、この試合に勝たなければ昨日の勝利は無意味となりますし、勝ちきりたかったのですが、負けてしまって悔しいです。