ホッケー部OB・藤本一平選手がアジアの舞台へ!

男子ホッケー

 19日より韓国の仁川で開催される第17回アジア競技大会のホッケー男子日本代表に、早大ホッケー部OB・藤本一平(平23スポ卒=名古屋フラーテル)が選出された。これについて藤本は「喜びはもちろんあるが、それよりも今まで努力してきたことが報われた安堵(あんど)感の方が大きい。この大会の優勝国にはリオデジャネイロ五輪への出場権が与えられるので、オリンピックに出場するという夢への想いを本番にぶつけ、積み重ねてきたものをピッチで出し切りたい」と意気込みを語った。

早大時代の藤本

 藤本はホッケーの強豪校である天理高校出身。全国高等学校ホッケー選手権大会では準優勝と、高校時代から結果を残してきた。早大入学後は持ち前のガッツ、そして常に他人より一歩先を見据えるプレーで頭角を現す。3年時には、実に13年ぶりとなる早大の関東学生リーグ制覇に主要メンバーとして貢献。決勝の山梨学院大戦では試合を決めるリバースシュートをゴールへと押し込み、記憶にも記録にも残る活躍を見せた。さらにはU-21日本代表にも選ばれるなど、飛躍の年となる。4年時には主将としてチームをけん引するも、思うような結果を得られず。もどかしい思いでシーズンを終えることとなった。

大学3年時

 早大卒業後、藤本は一般企業へと就職。ホッケーからは離れた日々をしばらく過ごしていた。しかしながら、ホッケーでやり残したもの、そして何よりホッケーへの思いを捨てきることはできず、国内最強のクラブチームである名古屋フラーテルに入団。ホッケーに対する類まれなる情熱により藤本は2年間のブランクを少しずつ埋め、リオデジャネイロ五輪出場という夢に向かって歩み始める。入団から半年後にはレギュラーの座を射止め、チームにとって欠かすことのできない存在へと成長。その後も藤本の努力は間断なく続き、ついに日本代表の切符をつかんだ。

 藤本が目標としているリオデジャネイロ五輪出場。だからこそ、リオデジャネイロ五輪の出場権のかかった今大会は藤本にとって、今まで積み重ねてきた努力をぶつける絶好の機会となる。東伏見のグラウンドから、舞台は韓国・仁川へ。かつてはエンジを背負ったサムライの、気迫に満ち溢れた戦いぶりに注目だ。

(記事 落合修平、写真 ホッケー部提供)

▼日本代表日程

9月20日(土) バングラディシュ戦

9月23日(火) 韓国戦

9月25日(木) シンガポール戦

9月27日(土) マレーシア戦

コメント

藤本一平(平23スポ卒=名古屋フラーテル)

――代表に選ばれた感想をお願いします

この度、4年に1度開催されるアジアの祭典、『アジア競技大会』の日本代表選手団の一員として選出されたことを非常に嬉しく、また誇りに思っております。私自身、大学卒業後は第一線の選手としてプレーすることを諦めた経験があります。しかし、日本で開催されたホッケー競技のロンドン五輪最終予選を観戦したり、ロンドン五輪での様々な競技の選手達の活躍から刺激を受け、『リオデジャネイロ五輪出場』という夢を抱いて、1年半前(2013年3月)に現役復帰を決意しました。第一線から離れたブランクがあったため、自分自身の納得のいくプレーができるようになるまで時間はかかりましたが、日進月歩の気持ちで日々努力を重ねました。その結果、アジア競技大会という大きな舞台に立つチャンスをつかみとることができましたので、メンバーが発表された際、喜びはもちろんですが「がんばってきて良かった」という安堵(あんど)感が大きかったです。

――大会への意気込みをお願いします

今回の仁川アジア競技大会のホッケー競技は、2016年リオデジャネイロ五輪の予選も兼ねて開催され、男女の優勝国にはリオデジャネイロ五輪の出場権が与えられます。そのようなホッケー競技にとって位置づけの高い大会に出場できることは競技者としてこの上ない喜びです。まず、この大会に出場できることに感謝し、そして何としてもこのチャンスをモノにして、リオデジャネイロ五輪への切符を獲得したいと考えております。『オリンピックに出場する』という夢を原動力にしてこれまでトレーニングに励んで来たので、その想いを本番にぶつけ、積み重ねて来たものをピッチで出し切りたいと思います。自分を育ててくれた早稲田大学ホッケー部のみなさまをはじめ、早稲田大学校友のみなさま、応援して下さる方々に良い結果を報告できるようにがんばります!応援よろしくお願いいたします。